TOKOROZAWAゲームズ一日目 3月30日 織田幹雄記念陸上競技場
3000メートル4組目には藤本、伊福陽太(政経3=京都・洛南)、菅野雄太(教3=埼玉・西武文理)らが登場。レースは序盤から創価大の吉田響が先頭を引っ張り、ハイペースな展開に。多くの早大選手が後ろの集団に位置する中、藤本は「現状の実力がどれだけ通用するか知りたかった」と前の集団に食らいついてレースを進める。1000メートル過ぎで先頭からは離されたものの、藤本は終盤まで上位をキープして3着でゴール。8分11秒59で見事自己ベストを更新した。レース後藤本は「ラスト一周でペースを上げきれず8分10秒を切れなかった」と悔しさをあらわにしたものの、「自分の実力を出し切れた」と振り返った。
単独でペースを刻む藤本
3000メートル5組目には伊藤大、石塚陽士(教3=東京・早実)、間瀬田純平(スポ2=佐賀・鳥栖工)、長屋 匡起(スポ1=長野・佐久長聖)、山﨑 一吹(スポ1=福島・学法石川)ら主力選手が出場。序盤から伊藤大志が城西大のキムタイらと飛び出し先頭集団を形成、石塚らは後ろの集団でペースを保つ。伊藤大は終始ハイペースを刻み、ゴール直前で前を走る城西大の平林を抜き去り2着でゴール。タイムは7分58秒64と、8分台を切る好タイムでの自己ベスト更新となった。終盤の走りについて伊藤大は「今シーズンのラスト勝負に向けて良い感覚をつかむことができた」と手応えを口にした。後ろの集団でレースを進めた石塚は1500メートル付近で集団の前に出て6着でゴール。ラスト一周で猛烈な追い上げを見せ7着でゴールした間瀬田と共に8分10秒を切る好タイムをマークした。
3000メートル障害には草野洸正(商3=埼玉・浦和)と、この日が早稲田でのラストレースとなる北村光(スポ4=群馬・樹徳)が出場。レースは序盤から北村が先頭集団を引っ張る展開に。一時は単独先頭になるも2000メートル過ぎで2番手に後退しそのままゴール。草野は1500メートル付近で先頭からは離されたが粘りの走りを見せ4着でゴールした。
多くの選手が好記録を出し、確かな手ごたえを得た今大会。他大学の主力選手や留学生も交えた中でハイペースのレースが経験できたことは大きな収穫になったはずだ。目前に迫る六大学対校、そして5月の関東学生対校選手権に向けて、選手たちは自身の走りに磨きをかける。
結果
▽男子
▽800メートル
水嶋優斗(スポ1=東京・高輪) 1分54秒03(1着)
岩下和史(スポ1=神奈川・神大附) DNS
▽1500メートル
日野斗馬(商3=愛媛・松山東) 3分53秒76(1組4着)
岩下和史(スポ1=神奈川・神大附) DNS
▽3000メートル
門馬海成(政経2=福島・会津) 8分39秒50(1組3着) 自己新
安江悠登(法1=埼玉・西武文理) 8分42秒19(1組4着) 自己新
栗原周平(創理1=栃木・真岡) 8分46秒23(1組7着) 自己新
髙尾啓太朗(商1=千葉・佐倉) 8分53秒04(1組9着)
川端春叶(スポ1=北海道・北見北斗) 8分58秒91(1組10着) 自己新
増子陽季(人1=栃木・大田原) DNS
和田悠都(先理3=東京・早実) 8分17秒82(3組4着) 自己新
武田知典(法1=東京・早実) 8分22秒17(3組5着) 自己新
宮本優希(人1=智辯学園和歌山 ) 8分29秒12(3組12着) 自己新
宮岡凜太(商2=神奈川・鎌倉学園) 8分36秒29(3組17着) 自己新
小平敦之(政経1=東京・早実) 8分57秒77(3組27着)
藤本進次郎(教2=大阪・清風) 8分09秒21(4組3着) 自己新
菅野雄太(教3=埼玉・西武学園文理) 8分24秒59(4組8着) 自己新
伊藤幸太郎(スポ2=埼玉・春日部) 8分35秒53(4組13着) 自己新
伊福陽太(政経3=京都・洛南) 8分36秒48(4組14着) 自己新
伊藤大志駅伝主将(スポ3=長野・佐久長聖) 7分58秒64(5組2着) 自己新
石塚陽士(教3=東京・早実) 8分04秒67(5組6着) 自己新
間瀬田純平(スポ2=佐賀・鳥栖工) 8分06秒07(5組7着)自己新
山﨑一吹(スポ1=福島・学法石川) 8分13秒08(5組13着)自己新
長屋匡起(スポ1=長野・佐久長聖) 8分29秒20(5組17着) 自己新
▽3000メートル障害
北村光(スポ4=群馬・樹徳) 9分03秒89(2着)
草野洸正(商3=埼玉・浦和) 9分17秒70(4着)
須山向陽(スポ2=鹿児島城西) DNS
菖蒲敦司(スポ4=山口・西京) DNS
▽三段跳
棚井将輝(スポ2=埼玉・大宮北) 13メートル93(-0・7)(1位)
▽女子
▽800メートル
生田桃子(人3=愛知・時習館) 2分30秒58(1着)
▽走高跳
矢野夏希(スポ1=愛知・時習館) 1メートル60(1位)
コメント
伊藤大志(スポ3=長野・佐久長聖)
――今日のレースプランを教えてください
前半は抑えて後半にかけて位置を上げていこうと考えていました。本格的なシーズンインとなるグランプリに向けて、レース勘とスピードに慣れさせる目的で、どちらかと言えば練習の一環として走りました。
――レースを全体的に振り返っていかがですか
想定していたよりもかなり早く集団が2つに分かれたので、早めに先頭についてレースを進めるかたちになりました。城西大のヴィクター選手が良いペースで引っ張ってくれていたおかげで中盤まで良いペースで走ることができました。一時、自分で引っ張る場面もありましたが、余裕を持つことができていた反面、ペースは落としてしまったので今後の課題だなと考えています。いずれにせよ、ハーフ後からあまり期間が空かない中でのレースだったので、コンディションは上がりきっていませんでしたが、レースの内容としても、タイムとしてもうまくまとめることができたと思っています。
――ラストスパートで先頭集団の選手をかわして2位に上がりました。ラストはどのようなことを考えていましたか
ラスト400メートルでヴィクター選手と平林選手(城西大)がかなり上げていたので、吸収は厳しいかなと思っていましたが、思ったよりもスパートが効きました。昨シーズンはスパートが効かずに負けてしまう場面がとても多かったので、今シーズンのラスト勝負に向けての良い感覚をつかむことができました。
――7分台が出ましたが、タイムについてはいかがですか
半年前くらいに練習として7分台で走ったことがあったので、出るとは思っていましたし、今後のレースに向けて出さなくてはいけないなと思っていましたが、コンディションがあまり上がっていない中でのレースだったので不安もありました。結果的には7分台でうまくまとめることができたのでほっとしています。
――次のレースに向けて意気込みをお願いします
次回からはグランプリで大学生だけの戦いではなくなってくるので、そういったレベルの高い試合でしっかりと勝ち切れるようにしていきたいですし、おのずとタイムもついてくると思っています。タイムとしては日本選手権の5000メートルに出場できるくらいまではとりあえず出したいと思っています。
藤本進次郎(教2=大阪・清風)
――今日の位置付けと目標を教えてください
今日はしっかり狙うレースというよりは、練習の一環という位置付けでした。その中でいい順位で走ってトラックシーズンにつなげていこうということを目標に立てて走りました。
――今日の調子はいかがでしたか
調子はかなり上がってきていて、いい状態で走れたと思います。
――レースプランはありましたか
現状の実力でどれだけ通用するのかが知りたかったので、どのようなペースであっても前の集団にしがみついていこうということを意識していました。
――序盤からハイペースの展開になりましたが、ご自身としてはどのように捉えていますか
今日のようなハイペースの組で走る機会は今までなかったので、いい経験になったと思います。
――タイムについてどのように評価されますか
タイムで見るとラスト一周でペースを上げきれず、8分10秒を切れなかったので少し悔しさが残りますが、自分の実力を出し切れたという意味では満足のいく内容のレースができたと考えています。
――次戦の意気込みを教えてください
六大学対校のオープン5000メートルに出場しますが、まずは自己ベストである14分18秒を確実に更新していこうと思います。