TOKOROZAWAゲームズ二日目 3月31日 織田幹雄記念陸上競技場
TOKOROZAWAゲームズ二日目は短距離種目を中心に行われた。4月6日に行われる六大学対校(六大学)に向けて、調整の位置づけとなった今記録会だったが、複数選手が自己記録を更新。チームの順調さがうかがえることとなった。
200メートルで自己記録を更新した清水奈々子(文構2=北海道・札幌南)
暑い日差しのもと、最初に行われたのは男子400メートル決勝の2組。2組目には、佐藤カルタ(スポ3=神奈川・厚木)、寺澤大地(スポ2=京都・洛南)、石原慎也(法2=京都・洛南)、清水友彬(スポ2=三重・伊勢)、平田和(スポ1=鹿児島・松陽)、水嶋優斗(スポ1=東京・高輪)の6名が出場した。1着でフィニッシュした寺澤は、高校時代以来の400メートルレースであったものの、冬季練習の成果を発揮し、48秒15の自己ベストを更新。また、組3着でゴールした平田も同様に自己記録を更新した。女子400メートルに出場した鈴木翼沙(スポ1=東京・日大桜丘)は、時折苦しい表情を浮かべ、組2着で終えた。
100メートルには早大から総勢8人が出場。最初に男子100メートルA決勝が2組行われ、1組目に平野智也(文構3=京都・洛南)、2組目には、千田杜真寿(スポ3=茨城キリスト教学園)、大竹春樹(商3=東京・早実)、関口裕太(スポ1=新潟・東京学館新潟)、高須楓翔(スポ1=千葉・成田)がそれぞれ出走した。平野は組4着でフィニッシュ。千田は練習の一環という位置付けで臨んだものの、自己記録に肉薄する10秒56のタイムで組1着を記録する。関口、大竹、高須も順にゴールし、各々が自身の現在地を確認した。次に行われた女子100メートルA決勝には中村真由(政経3=東京・早実)、山本真菜(スポ1=三重・伊勢)、中尾心春(スポ1=兵庫・北摂三田)が出場し、それぞれ組2,3,4着に。中村は12秒26のタイムで好走を見せた。
続いては200メートルが行われ、早大からは男女合わせて5人が出走した。男子200メートルA決勝には千田、寺澤が登場。強風による追い風参考記録ではあるが、千田は組1着で20秒79の好タイムをマークし、「思ったより(タイムが)出たなという感じ」と自信につながるレースとなった。また、組3着でゴールした寺澤は、前半のカーブに課題を残した一方、タイムに関しては収穫を得たレースとして振り返った。続く女子200メートルA決勝に出場した清水奈、中村はシーズンイン後初となる200メートルのレースでありながら、ともに24秒72、24秒93の自己ベストを更新。それでも清水奈は、レース内容において冷静な姿勢を示し、対抗戦に向けて主戦場の400メートルにおける飛躍を誓った。
男子200メートルを走る千田と寺澤
男子300メートルA決勝に出場した、西裕大(教4=埼玉・栄東)、眞々田洸大(スポ3=千葉・成田)、千田、石原はそろって自己ベストを更新。Wのユニホームをまとう最後のレースとなった西裕は、圧巻の走りで後続を突き放し、組1着でフィニッシュするだけでなく、32秒98のタイムで早稲田記録を塗り替える偉業も成し遂げた。それに続いた眞々田、千田、石原もラストまで粘りの走りをし、順にゴール。各選手が上々のパフォーマンスを見せた。
最後のWユニホームとなった西裕
来たる今シーズン初の対抗戦となる六大学に向けて、本レースで各々が現状を把握した短距離陣。本種目とは異なる種目に出場した選手が多数いる中、自己ベストの更新が多く見受けられたのは大きな収穫だ。浮き彫りになった課題を見つめ直し、六大学では今できる最大限の走りを見せてほしい。
(記事 草間日陽里 写真 草間日陽里、飯田諒)
※学年は大会当日時点のものです
掲載が遅くなり大変申し訳ございません。
結果
▽男子
▽100メートル
平野智也(文構3=京都・洛南) 11秒02(1組4着)(-1・1)
間渕秀康(政経1=京都・洛南) DNS
千田杜真寿(スポ3=茨城キリスト教学園) 10秒56(2組1着)(+0・8)
関口裕太(スポ1=新潟・東京学館新潟) 10秒57(2組2着)(+0・8)
大竹春樹(商3=東京・早実) 10秒72(2組3着)(+0・8)
髙須楓翔(スポ1=千葉・成田) 10秒73(2組4着)(+0・8)
片山大地(スポ1=東京・八王子) DNS
由井響(スポ1=山梨・都留) DNS
▽200メートル
千田杜真寿(スポ3=茨城キリスト教学園) 20秒79(1着)(+2・2)
寺澤大地(スポ2=京都・洛南) 21秒06(3着)(+2・2)
由井響(スポ1=山梨・都留) DNS
間渕秀康(政経1=京都・洛南) DNS
清水友彬(スポ2=三重・伊勢) DNS
眞々田洸大(スポ3=千葉・成田) DNS
関口裕太(スポ1=新潟・東京学館新潟) DNS
▽300メートル
西裕大(教4=埼玉・栄東) 32秒98(2組1着) 自己新
眞々田洸大(スポ3=千葉・成田) 33秒45(2組2着)自己新
千田杜真寿(スポ3=茨城キリスト教学園) 33秒56(2組3着)自己新
石原慎也(法2=京都・洛南) 34秒11(2組4着) 自己新
森田陽樹(創理1=埼玉・早大本庄) DNS
▽400メートル
寺澤大地(スポ2=京都・洛南) 48秒15(2組1着)自己新
石原慎也(法2=京都・洛南) 48秒43(2組2着)
平田和(スポ1=鹿児島・松陽) 48秒64(2組3着) 自己新
水嶋優斗(スポ1=東京・高輪) 46秒88(2組4着)
佐藤カルタ(スポ3=神奈川・厚木) 49秒30(2組5着)
清水友彬(スポ2=三重・伊勢) 49秒30(2組6着)
筒井航佑(スポ3=愛知・時習館) DNS
▽110メートル障害
盛岡優喜(スポ2=千葉・八千代松陰) 14秒04(1着)(+0・6)
佐々木悠人(人1=岩手・一関一) DNS
池田海主将(スポ3=愛媛・松山北) DNS
▽400メートル障害
平田和(スポ1=鹿児島・松陽) 51秒67(2着)
金本昌樹(スポ3=東京・日大桜丘) DNS
田中天智龍(スポ4=鹿児島南) DNS
盛岡優喜(スポ2=千葉・八千代松陰) DNS
▽走幅跳
佐々木 悠人(人1=岩手・一関一) 6メートル81(+0・8)(1位)
片山大地(スポ1=東京・八王子) DNS
▽やり投
鶴澤元基(スポ2=東京・富士森) 53メートル16(1位)
梅澤祥吾(スポ2=神奈川・金沢) 48メートル83(2位)
▽女子
▽100メートル
中村真由(政経3=東京・早実) 12秒26(2着)(+1・0)
山本真菜(スポ1=三重・伊勢) 12秒26(3着)(+1・0)
中尾心春(スポ1=兵庫・長田) 13秒16(4着)(+1・0)
清水奈々子(文構2=北海道・札幌南) DNS
▽200メートル
清水奈々子(文構2=北海道・札幌南) 24秒72(2着)(+1・5) 自己新
中村真由(政経3=東京・早実) 24秒93(3着)(+1・5) 自己新
山本真菜(スポ1=三重・伊勢) 25秒56(4着)(+1・5)
鷺麻耶子(スポ3=東京・八王子東) DNS
▽400メートル
鈴木翼沙(スポ1=東京・日大桜丘) 59秒73(2着)
▽400メートル障害
内藤香乃(スポ1=兵庫・北摂三田) 1分10秒06(2着)
▽走幅跳
内藤香乃(スポ1=兵庫・北摂三田) 5メートル49(+0・7)(1位)
中尾心春(スポ1=兵庫・長田) 5メートル36(+0・5)(2位)
矢野夏希(スポ1=愛知・時習館) 4メートル82(-1・1)(3位)自己新
▽やり投
鈴木真帆(スポ1=茨城・水戸一) 38メートル86(1位) 自己新
コメント
千田杜真寿(スポ3=茨城キリスト教学園)
――今日の調子はいかがですか
調子自体は悪くはなかったです。練習の一環のつもりで100、200、300メートルをエントリーしていたので、調整していない分(調子が)上がりきれていないところもあったのですが、全体としては悪くなかったです。
――3本のレースの具体的な位置付けを教えてください
100メートルは他のメンバーがあまり走れていないということもあったので、ある程度のタイムを出して全体を締める意味合いで出ました。200メートルは、元々出るつもりがなかったのですが、練習したい部分があったのでそこをやってみるという位置付けで出ました。300メートルは、マイル(4×400メートルリレー)を意識して出てみました。
――追い風参考にはなりますが、200メートルで自己記録を更新されたことについてはいかがですか
思ったより(タイムが)出たなという感じはしました。今日(タイムが)出るならいつでも出せそうな感じではあったので、冬季からの移行という意味では順調に進んでいるのではないかなと思います。
――100メートルと300メートルのレースもそれぞれ振り返っていかがですか
100メートルは、昨日と今日のアップの感触があまり良くなかったのですが思ったよりは走ることができました。自己ベストに近いタイムで走れたので、そこは良かったかなと思います。300メートルは、100、200メートルですでに疲労困憊(ひろうこんぱい)していてあまり覚えていないのですが、最後に速度を落としすぎず後半上げることができたのは良かったです。
――東京六大学対校陸上に向けて意気込みをお願いします
個人で何に出るのかはまだ決まっていないのですが、チーム全体として勝つために、自分が出る種目は全部優勝して一番高い点を取るということを目標にしています。
寺澤大地(スポ2=京都・洛南)
――本日は2レースに出場されました。各レースの位置づけを教えて下さい
400メートル(を走ったの)は高3の11月の試合が最後でした。そこからは自分が100、200メートル専門だったこともあって、出場していませんでした。冬の練習では400メートルの選手たちと一緒にやってきたので、その流れでしっかり走り切るというところを目標にしていました。結果としては高3のタイムより0.8秒くらい速かったので、良かったです。200メートルは400メートルの後で疲労感もあったのですけど、追い風参考とはいえ21秒0台でまとめられたのは良かったです。
――400メートルのレース後は倒れこんでいました
今持っている力をすべて出し切るというプランで400メートルも200メートルも走りました。
――200メートルのレースで意識されていたことはありますか
200メートルは(シーズン開幕後に)ここまで2試合走っていました。2試合の課題としては前半うまくスピードに乗れていなかったことが挙げられるので、今回は前半のカーブのところでスピードをしっかり上げることを念頭に置いて走りました。400メートルのレース後だったので、400メートルを走るリズムになってしまって思っていたより、上げられなかったのですが、そこは次に向けての課題です。
――六大学対校に向けて意気込みをお願いします
4×400メートルリレーではは春季オープン(関東学連春季オープン競技会)でバトンミスをしてしまいました。コーチ陣にも良い印象をもたらせることができなかったので、1位で帰ってきます。
清水奈々子(文構2=北海道・札幌南)
――200メートルで自己記録を更新されました
そこまで狙っていなかったです。風が良くて、天候も良かったので結果的にタイムが出ました。
――400メートルの練習の一環で出られたのですか
400メートルの最初の絶対的なスピードを上げたいという目的で200は毎回出ているので、今回も練習の一環でした。
――練習の成果としてはどのくらいでしょうか
レース自体は個人的にはいいと思っていないです。後半若干垂れてしまったのかなと思うので、改善の余地はあるのかなと思います。
――東京六大学対校での目標をお願いします
400メートルを自己記録で優勝することが目標です。