第313回日体大長距離競技会 4月27日 神奈川・日本体育大学横浜健志台キャンパス陸上競技場
毎回、好記録が続出する日体大長距離競技会。そんな競技会に、早大からは秋以降の駅伝でメンバー入りを狙う選手に加えて、関東学生対校選手権(関カレ)のメンバーに選ばれた主力を含む総勢8人が出場した。思い思いの位置づけで臨んだこの日の試合は、春先から好調の和田悠都(先理4=東京・早実)がまたもや自己記録を更新。しかし思い描いていたタイムを上回ることができず、課題が残ることに。その他の選手も満足いく記録会にはならなかった。
6組にエントリーされたのは伊藤幸太郎(スポ3=埼玉・春日部)、武田知典(法2=東京・早実)、宮本優希(人2=智辯学園和歌山 )の3人。成長著しい彼らは、序盤から29分前後の速いペースに必死に食らいつく。しかし3000メートル付近で全員、先頭集団から脱落。フィニッシュタイムも自己記録から大きく遅れ、悔しさの残る記録会となった。
レースを走る和田
7組に出場したのは、関カレのハーフマラソンにエントリーされた伊福陽太(政経4=京都・洛南)、菅野雄太(教4=埼玉・西武学園文理)、宮岡凜太(商3=神奈川・鎌倉学園)に加えて、和田の4名だった。スタート直後こそは、伊福以外の3人は最後尾に位置したものの、徐々に位置取りを上げていく。4000メートル付近では「我慢できなかった」と和田が言うように一気に、2番手まで躍り出た。その後も余裕を持ってペースを刻む4人。そんな硬直状態だったレースが動いたのは8000メートルだった。先頭の選手が一気にペースを上げると、早大勢は「関カレにも出ないのでしっかり勝負したかった」と、和田のみ反応。その後菅野に抜かされたものの、自己記録を更新し7着でゴール。関カレ組の3人も、和田の前後でフィニッシュした。
フィニッシュ後苦しそうな表情を見せる間瀬田
9組には間瀬田純平(スポ3=佐賀・鳥栖工)が出場。ある程度タイムを狙っていたというが、5000メートル付近で遅れるとその後はペースが一気に下がってしまう。結局27着でゴールし 、不本意なレースとなった。
各々が異なる目標を持って挑んだ今競技会。しかし暑さのせいか終盤にペースが落ちる選手も多かったことでタイムも伸び悩み、課題が残ることになった。そんな今回のレースで得た反省点を修正し、関カレまたは次のレースでの活躍に期待したい。
(記事、写真 飯田諒)
結果
▽男子1万メートル
間瀬田純平(スポ3=佐賀・鳥栖工) 29分41秒91 (9組27着)
菅野雄太(教4=埼玉・西武学園文理) 29分32秒26 (7組6着)
和田悠都(先理4=東京・早実) 29分33秒13 (7組7着)自己新
伊福陽太(政経4=京都・洛南) 29分37秒90 (7組11着)
宮岡凜太(商3=神奈川・鎌倉学園) 29分46秒31 (7組16着)自己新
武田知典(法2=東京・早実) 30分56秒82 (6組28着)
宮本優希(人2=智辯学園和歌山 ) 31分05秒09 (6組31着)
伊藤幸太郎(スポ2=埼玉・春日部) 31分34秒69 (6組36着)
藤本進次郎(教3=大阪・清風) 棄権
コメント
和田悠都(先理4=東京・早実)
――本日の目標を教えて下さい
29分10秒を目標にしていました。
――自己記録は更新されましたが、少し不本意なタイムだったのでしょうか
調子もあまりよくなかったのですが、ペースも速くなかったので(結果的に)ちょうどいいペースでした。タイムはあまりよくなかったですが、レース内容はそこそこ良かったと思います。
――その中で4000メートルから一気にポジションを上げられましたが、余裕があったのでしょうか
そうですね。我慢ができなかったです。一気に直線のところで上がって、前の方で勝負しようと思いました。
――8000メートル付近で集団が分かれた時に前の選手に着かれましたが、そのときの心境はいかがでしたか
きつい中ではあったのですけど、関カレ(関東学生対校選手権)にも出ないので、ここでしっかり勝負したいと思い、前に行きました。
――膝から血が出ていますが、レースに影響はなかったですか
走り方が悪くてよくスパイクに刺されてしまうのですけど、これは全然大丈夫です。
――ラスト1周ですごく出し切られているなという印象でしたが自己記録の更新は意識していたのでしょうか
そうですね。あと、久々に同期二人と走ったのでできれば勝って終わりたいなという思いでラスト絞り出しました。
――次戦の目標を教えてください
次は5000メートルで自己記録を更新していきたいです。