国立競技場に国内外のトップランナーが集結! 日本インカレ前にハイレベルなレースを体感

陸上競技/競走

セイコーゴールデングランプリ 5月18日 東京・国立競技場

 多くの観客が集まった東京・国立競技場。今年も、この地に国内外のトップランナーが勢ぞろいし、セイコーゴールデングランプリが開催された。早大からは計4名が出場。100メートルチャレンジレースでは井上直紀主将(スポ4=群馬・高崎)が組1着、自己記録タイのタイムでゴール。日本学生対校選手権(日本インカレ)に向けて、最終調整すべき点をそれぞれが見つけた大会となった。

 男子100メートルチャレンジレース1組には井上、関口裕太(スポ2=新潟・東京学館新潟)が出場。1週間前に行われた関東学生対校選手権(関東インカレ)で、参考記録ながらも9秒台を出した守祐陽(大東大)も同組に名を連ねた。スタート直後は勢いのよいスタートを決めた関口や守が先行したが、「全体的に落ち着いて走ることができた」と振り返るように、焦ることなく加速した井上は後半の伸びが光り、1着でフィニッシュ。決勝進出を果たした。関口は6着でフィニッシュし、ゴール後、悔しそうな表情を浮かべたが、タイムは10秒30と好調ぶりをうかがわせた。決勝は、アメリカの2名の選手と柳田大輝(東洋大)がスタート後まもなく抜け出すレースに。それに続き、井上は4着でフィニッシュ。「技術不足と疲労で思い描いたスタートができず前半で離され、後半も詰めることができなかった」と、課題を改めて明確にできたレースになったようだ。

 男子110メートル障害には西徹朗(スポ4=愛知・名古屋)が登場した。2台目のハードルから、男子110メートル障害日本記録保持者の村竹ラシッド(JAL)や海外選手らが体1つ分以上抜け出し、西は前半から遅れを取る。後半もグングン離され、8着でのフィニッシュとなったが、本レースでのスピード感は日本インカレに生きることだろう。

 男子400メートルには今季好調を維持している森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄)が出場。男子400メートル日本記録保持者の佐藤拳太郎(富士通)も同レースのスタートに立った。レースは序盤からオーストラリアのリース・ホルダーが圧倒的リードを見せた。追う日本人勢。森田も、早い段階から険しい表情を見せるほどに、懸命な走りで堂々と走り切った。46秒61で9着と悔しい結果にはなったが、全日本学生の舞台では再び45秒台の走りを披露してくれることを期待したい。

 現状の力を発揮し、国立競技場を駆け抜けた選手たち。レベルの高いレースを体感し、日本インカレに向けても、日本選手権に向けても、収穫を得たことだろう。日本インカレまでは残り20日を切っている。主将の井上は「目標を達成できる仲間が集まっている」と総合優勝に向けて自信をのぞかせた。6月5日から8日の4日間、岡山の地に臙脂(えんじ)が「晴れ」をもたらすことを願っている。

(記事、写真 佐藤結)

男子結果

▽100メートル

チャレンジレース

井上直紀主将(スポ4=群馬・高崎)  10秒12(1組1着)(+1・1)決勝進出

関口裕太(スポ2=新潟・東京学館新潟)  10秒30(1組6着)(+1・1)

決勝

井上直紀主将(スポ4=群馬・高崎)  10秒16(4着)(+1・1)

▽110メートル障害

決勝

西徹朗(スポ4=愛知・名古屋)  13秒84(8着)(-1・1)

▽400メートル

決勝

森田陽樹(創理3=埼玉・早大本庄)  46秒61(9着)

 

コメント

井上直紀主将(スポ4=群馬・高崎)

ーー本日のコンディションはいかがでしたか

 織田記念、世界リレーと連戦の疲労はありましたが、調子は良かったので、楽しみな気持ちで試合に挑みました。

ーーまず、チャレンジレースの走りは振り返っていかがですか

 全体的に落ち着いて走ることができました。緊張することもなく、今持っている力通りの走りであったと思います。

ーー決勝に向けて調整したところなどはありますか

 スタートのところは以前から課題であったため、決勝に向けて調整しました。身体状態は良好であったため、自信を持って決勝に挑みました。

ーー決勝で意識していた選手はいますか

 特別誰かを意識していたことはありませんでした。しかし、スタートで柳田選手(東洋大)に先行されたことは感じていました。差が埋まらず悔しい結果となりました。

ーー決勝の走りはどのように振り返りますか

 技術不足と疲労で思い描いたスタートができず前半で離され、後半も詰めることができませんでした。自分ができるところと課題が明確になったと思います。まずは、体を休めつつ全日本インカレに向けて課題にアプローチしたいと思います。

ーー個人として、主将として、全カレに向けて一言お願いします

 全日本インカレは総合優勝を目標に掲げています。目標を達成できる仲間が集まっているので、個人として100メートル、4×100メートルリレーで優勝し、『One早稲田』で総合優勝を勝ち取りたいと思います。