リーグ戦2勝目も、課題の残る結果に

庭球女子

 雨のため1日順延となって行われた関東大学リーグ(リーグ戦)第二戦。対戦相手は粒ぞろいの戦力を有する亜大。ダブルスを2-0とし順調な滑り出しを切った早大だったが、その後は苦戦を強いられシングルス5、シングルス2、シングルス1が敗退。宮地真知香主将(社4=福岡・折尾愛真)と細沼千紗(スポ2=東京・富士見丘)が白星を挙げたが、4-3という僅差(きんさ)での勝利となった。

試合終盤、積極的に前に出てボレーをする林・細沼(手前)組

 第一戦に続き、シングルス1として登場したのは林恵里奈(スポ3=福井・仁愛女)・細沼組。ファーストセットの第4ゲームでは15-40から4ポイント連取し、勢いに乗る。長いジュースが続いた場面も取り切り、6-4でこのセットを奪った。セカンドセットではリードされる展開になったが、渡辺隼コーチ(平19スポ卒=静岡・庵原)がベンチコーチに入った第4ゲームから流れが変わる。3-3に追いついた後にはタイブレークにもつれこんだものの、「林さんと組んでいると全然負ける気がしなくて、落ち着いてプレーすることができた」という細沼。応援にも熱が入る中、鋭いボレーを相手コートに叩き込む。林との抜群のコンビネーションを見せつけ、一足先に試合を終えていた梶谷桜舞(スポ4=東京・富士見丘)・上唯希(スポ1=兵庫・園田学園)組と共に白星を挙げた。

勝利はならなかった吉冨

 一方のシングルスは波乱の展開となった。シングルス3の宮地が安定したプレーで手堅い一勝を収め、シングルス4の細沼は6-0、6-0と圧勝。チームの勝利は確定したが、この他の3試合は落としてしまった。シングルス5の辻恵子(教3=東京・早実)は高めの打点からコースを突いてくる相手のペースにのせられ、攻め込まれるかたちになる。中盤では粘りのプレーで盛り返したが、1-6、4-6で敗れた。シングルス2の林もミスが目立ちストレート負け。日没により途中からナイターでの試合となったシングルス1では、吉冨愛子(スポ4=愛知・椙山女学園)が5-2と一時はリードした。だが、ここから相手の猛追に遭い、タイブレークの末にファーストセットを落としてしまう。その後も「自分が何をしなければならないかを冷静に判断することができなかった」(吉冨)と、悪い流れを断ち切ることはできず。エース対決で敗れる結果となってしまった。

 リーグ戦2勝目を挙げたものの、シングルスでは3敗を喫してしまった早大。課題も多く残る第二戦となったが、次戦に向け選手たちはすでに動き出している。リーグ戦制覇まで、残るは3戦。チーム一丸となった早大の、優勝への歩みに注目だ。

(記事、写真 山本葵)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません。

結果

▽女子1部

○早大4-3亜大

ダブルス1

○林恵里奈・細沼千紗(6-4、7-6(5))松本千広・田中文彩

ダブルス2

○梶谷桜舞・上唯希(6-2、6-0)山藤彩香・楚南美波

シングルス1

●吉冨愛子(6(6)-7、3-6)松本千広

シングルス2

●林恵里奈(4-6、2-6)山藤彩香

シングルス3

○宮地真知香(6-2,6-3)高橋玲奈

シングルス4

○細沼千紗(6-0、6-0)田中文彩

シングルス5

●辻恵子(1-6、4-6)山口真琴

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コメント

吉冨愛子(スポ4=愛知・椙山女学園)

――吉冨選手は昨年に続きことしもシングルス1で出場されています。最終学年になったことで、試合に臨む気持ちに変化はありましたか

最後の年なのでしっかり頑張りたい、という気持ちはやはりあります。でも、昨年と同様誰にも負けたくないという気持ちが大きいので、そういった点ではあまり心境の変化はないと思います。

――ファーストセットは5-2でリードしていましたが、追いつかれてしまうという展開でした。このセットを振り返っていかがですか

(ゲームカウントが)5-2で30-0のポイントがあったのですが、そこから簡単なミスが続いて5-3になってしまって。その時に焦りが出てしまったというか、ポイントの落とし方がよくなくて、自分自身で気持ちを落としてしまった部分があって、5-4になってしましました。そこからは相手がどんどん調子を上げてきてしまったので、このセットを取り切ることができなかったというのは良くなかったなと思います。

――セカンドセットも落としてしまうかたちになりましたが、ファーストセットの流れを引きずってしまった部分があったのでしょうか

そうですね。とても流れが悪くて、自分でなんとかその流れを変えたかったのですが、ポイントを取るための賢い判断ができなくて。平常心を保つことができなくて、うまくプレーできない自分への苛立ちであったり、得意のフォアハンドもあたっていないという思いばかりが先にきてしまいました。自分が何をしなければならないかを冷静に判断することができなかったかなと思います。

――次戦に専大戦に向け、意気込みをお願いします

きょうのようなテニスをしていては今後のリーグ戦(関東大学リーグ)でシングルス1として戦っていけないと思います。次戦までは中1日空くので本気で調整をして、ワセダのシングルス1としてしっかりコートで戦えるように頑張りたいと思います。

細沼千紗(スポ4=東京・富士見丘)

――インカレ(全日本学生選手権)からリーグ戦までの期間は短かったですが、技術面や気持ちの面で調整された点はありますか

技術面は時間が短かったのであまり調整ができていなくて…。インカレ中も試合期間が続いたのであまり調整ができなくて、自分のテニスが狂ってしまった部分があったのですが、それも実力のうちなのでいまはもうやるしかないと思っています。

――ダブルスでは林選手(恵里奈、スポ3=福井・仁愛女)と組んで出場されています

(林選手とは)普段から仲が良くて、おしゃべりなどもよくするので息が合っていると思います。私たちは二人とも身長が高くて、サーブを武器にしていて、基本的に私がストロークで林さんがボレーという役割分担もできているので、そこはとても良いかなと思います

――きょうのダブルスでは、セカンドセットは競った展開となりました

セカンドセットは0-3になってしまった時もあったんですけど、私自身は負けていることはあまり気にしていなくて。林さんと組んでいると全然負ける気がしなくて、落ち着いてプレーすることができました。きょうの試合は逆に私が林さんを引っ張ることができたのかなと思います。

――シングルスでは6-0、6-0で快勝されました

最近すごくプレーの調子も上がってきていて。団体戦に出場しているからにはサポートの方々にも感謝の気持ちを表さないといけないなと思っていて、自分の一球のミスだけで試合の流れを相手にもっていかれてしまうのはチームのみなさんにも申し訳ないと思うので、チームのために頑張った結果こういったスコアで勝つことができたのかなと思います。

――結果として細沼選手の勝利がチームの勝ちを決めました

自分で(チームの)勝利を決めようと思っていて。コーチにも「お前が勝利を決めてこい」と言われて、気合を入れて試合に臨みました。昨年の春と秋の早慶戦(早慶対抗試合)でも私がチームの勝利を決めていて、私はもうこういう役割なのかな、と思っています(笑)。絶対に落とせないポジションで、その役割をしっかり果たすことができてよかったです。

――最後に、次戦に向け意気込みをお願いします

専大もとても強いチームで勢いがあるので、私がもし出場させていただけるのであれば、その試合は勝利を挙げてチームに貢献したいと思います。