小野が4強入り 新戦力が強さを見せた/関東学生新人選手権

卓球女子

関東学生新人選手権 4月24~26日 埼玉・所沢市民体育館

 4月24日から26日にかけて関東学生選手権が行われた。今大会は、過去に全日本学生選手権及び全日本学生選抜選手権のいずれにも出場していない選手のみに参加権が与えられる。今年入部した1年生にとっては大学に入って初めての大きな試合だ。大きな試合となるため、自分の強さを証明できる絶好の機会となる。早大女子部からは、シングルス6名、ダブルス3組が出場した。

 1日目はダブルスが行われた。ダブルスでは鈴木珠乃(社2=東京・武蔵野)・小野蒼彩(スポ1=広島・進徳女)組がベスト8に輝く。鈴木珠・小野組は2回戦を危なげなく勝ち進むも、3回戦の日大のペアに苦戦。先にセットを取られるも気持ちを立て直し、逆転勝ちした。続く4回戦では東洋大のペアと接戦を繰り広げる。序盤は相手に試合の主導権を握られたが、巻き返しを見せ、3-2で勝利した。準々決勝では、第一シードのペアと対戦。カットと攻撃を織り交ぜる相手ペアに対し、リズムをつかめず2ゲームを先制される。しかし相手のボールに徐々に対応し始め、2―2に並ぶも一歩及ばず、フルゲームの末敗北。追い込まれてからの粘り強さを見せた試合だった。鈴木珠は去年のベスト4に引き続き、2年連続入賞を果たした。

フルゲームの末、東洋大とのペアに勝利した鈴木珠・小野組

  また1日目にはシングルスも行われた。1回戦では、岡崎光花(スポ2=兵庫・葺合)が投げ上げサービスや異質ラバーによる変化で相手を揺さぶるも、ストレート負けを喫する。山田彩心(社1=島根・明誠)は前陣でテンポの速い卓球を展開し1ゲームを奪うも、相手の攻撃が一枚上手をいき敗北。2回戦に進んだ大場心春(人1=静岡・浜松学芸)はカットマンとして粘り強くボールを拾い続ける。しかし相手の強打に対応しきれず、3-1で敗戦した。鈴木珠・小野・堀江こぺり(教1=東京・早実)は2回戦からの参戦。4回戦まで勝ち進んだ堀江は鋭いバックハンドを武器に打ち合いとなる展開が続くも、強打を決め切れずストレートで敗れベスト32で試合を終えた。鈴木珠は2回戦・3回戦共に相手にゲームを奪取されるも、無事に勝ち進む。小野も危なげなく勝ちを重ね、2人そろって3日目に望みをつないだ。

打ち合いの展開が多かった堀江

 4回戦、鈴木は2日前のダブルスで敗北した選手との試合だった。序盤から打ち合いの展開が続くも、相手のコースを狙った鋭い打球に苦しみ、なかなか攻撃を決め切れない。2ゲームを先制され迎えた3ゲーム目、2―9から6連続で得点を重ね、その後デュースまで粘るも力及ばず敗戦する。「もうちょっといい勝負をしたかった」と語ったが、次の春季関東大学リーグ戦(春季リーグ戦)に向けて収穫のある試合になった。

フォアハンドを振りぬく鈴木珠

 小野は5回戦・6回戦、共にカットマンとの戦いとなる。ツッツキで前後左右に振るなど緩急のある攻撃が相手に効き、2戦ともストレートで勝利した。迎えた準決勝、相手はまたしてもカットマンに。相手の鉄壁のようなカットに苦しめられ、なかなか攻撃が決まらない。長いラリーが続き、これまでの疲労からかネットミスも多くなった。最後まで相手のペースで試合が進み、3-0で敗北。「優勝を目指していた」と語る小野にとっては悔しさが残る試合となったが、見事ベスト4に輝きその実力を見せつけた。

華麗なレシーブを見せる小野

  5月の第3週からは春季リーグ戦が開幕する。昨年の春季リーグ戦では4位に、秋季関東リーグ戦(秋季リーグ戦)は3位という結果だった。そのときのチームの中心であった4年生が卒業してしまった穴は大きいが、今季は「個」の力だけではなく「チーム」として力をつけることを目標に練習に取り組んできた。今大会シングルスベスト4に輝いた小野を筆頭に新戦力を迎え、まだまだ成長し続ける卓球部のこれからに注目したい。

(記事 牧咲良  写真 牧咲良、三浦佑亮)

※掲載が遅くなり、申し訳ございません。

コメント
鈴木珠乃(社2=東京・武蔵野)
ーーダブルスを振り勝っていかがでしたか
去年ベスト4に入れて今年もそれを目標にしていましたが、第1シードのペアにもいい勝負ができて、後輩と組んでやり切ったねと話していたので良かったです。

ーーシングルスはいかがでしたか
シードを守れたという点では良かったのですが、今日の最後の相手にはもうちょっといい勝負をしたかったなと思います。なので、リーグ戦に向けて頑張りたいと思います。

ーー今年のリーグ戦では出番もあると思うのですが、意気込みを教えてください
去年1年はサポートメンバーとして試合を経験して、今年は試合に勝つという点でチームの勝利に貢献できたらいいなと思います。

 

小野蒼彩(スポ1=広島・進徳女)
ーーダブルスを振り返っていかがでしたか
先輩の鈴木さんと組ませていただいたのですが、ベスト8に入る前の試合も0―2で負けてて、その前の試合もデュースになったり競り合っていたのですが、そこをちゃんと取れたのがとても大きいなと思います。

ーーシングルスはいかがですか
本当は優勝を目指していたのですが、カットマンと4回連続くらいあたっていて体力的にも体調的にも今はあまり良くなくて、その状態でここまで戦ってこられたことは良かったと思います。でも、もうちょっと最後の試合はできたかなと思います。

ーー大学に入学されてから1カ月ほど経ちましたが、勉強との両立でしたり高校時代と比べて変わったことはありますか
高校のときは寮が学校の中にあって通うということがなかったのですが、大学では学校と卓球場が1時間半くらい離れているので、時間の使い方というのは考えないといけないなって思ってます。

ーーリーグ戦に向けての意気込みを教えてください
初めてのリーグ戦なので雰囲気なども分からないですが、チームに貢献できるように練習をたくさんします。

 試合結果

▽女子シングルス
1回戦
◯大場3-1大森(慶大)
●岡崎0ー3安里(立大)
●山田1-3野田(中大)
2回戦
◯鈴木珠3-2谷津(立大)
◯小野3-0渡部(順大)
◯堀江3-1竹内(順大)
●大場1-3井上(筑波大)
3回戦
◯鈴木珠3-2久保(青学大)
◯小野3-0山口(日大)
◯堀江3-2北代(日大)
4回戦
◯小野3-1松本(東洋大)
●鈴木珠0-3附田(中大)
●堀江0-3宮内(國學院大)
5回戦 ベスト8決定戦
◯小野3-0新山(専大)
6回戦 ベスト4決定戦
◯小野3-0本間(東洋大)
7回戦 準決勝
●小野0-3兼吉(中大)

▽女子ダブルス
1回戦
◯岡崎・大場W-L大塚・丸金(千葉商大)
2回戦
○鈴木珠・小野3-0前野・都島(慶大)
◯堀江・山田3-1千野・青木(埼大)
●岡崎・大場1-3杉山・久保(青学大)
3回戦
◯鈴木珠・小野3-1深谷・山口(日大)
●堀江・山田0-3桧山・原田(東洋大)
4回戦 ベスト8決定戦
◯鈴木珠・小野3-2林・水野(東洋大)
5回戦 ベスト4決定戦
●鈴木珠・小野2-3兼吉・附田(中大)