10日、春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)が開幕し、早大は東京富士大との初戦に挑んだ。「確実に取らないといけないところ」(里川奈優主将、スポ4=高知・明徳義塾)というダブルスを落としたものの、里川がシングルスでフルゲームの試合に粘り勝ち。勝負は最終7番までもつれる接戦となったが、最後は鈴木晶(スポ1=岩手・一関第一)の反撃も及ばず、3勝4敗で黒星発進となった。
5番手としてプレーする里川
1番手の杉田陽南副将(スポ3=大阪・香ヶ丘リベルテ)は安定したプレーで3ゲームを危なげなく取り切り、早大に勢いをもたらした。続く福岡乃愛(スポ3=兵庫・三田学園)が終盤の連続得点で第1ゲームを先取するも、長いラリーで粘り切れず、第2、第3ゲームを落としてしまう。取り返したい第4ゲーム、タイムアウト後の連続得点で、一気にリードを広げる。しかし、その後得点が続かず逆転を許し、1-3で試合を終えた。3番手の宮脇心和子(社2=鳥取敬愛)は、第1ゲームを落としたものの、すぐさま続くゲームを取り返し、接戦に持ち込んだ。勝負の第5ゲーム、連続で長いラリーを制し、11-9で白星をつかんだ。
もう一勝が欲しい早大だが、続くダブルスは3-0で完敗。2勝2敗として、試合を折り返した。ダブルスからの連戦となった里川は、敗戦から立て直し、第1ゲームを7点からの連続得点で先取する。その後ゲームカウント2-2として迎えた最終ゲームは、中盤から連続得点で10-5とマッチポイントを握る。そこから追い上げを許したものの、「やるしかない、負けていられないという気持ち」(里川)で11点目をもぎ取った。6番手の深谷和花(スポ2=愛知みずほ大瑞穂)がストレートで敗れ、勝敗は7番の鈴木に託されることとなった。鈴木は、相手の強打に押されて2ゲームを続けて落としてしまう。第3ゲームを奪って食い下がったものの、反撃はここまで。第4ゲームを7-11で落とし、早大の敗戦が決まった。
バックハンドを放つ鈴木
新体制となって初めての団体戦となったこの試合。惜敗したものの、里川が相手エースに勝ち切ったことや、ルーキーの鈴木がリーグ戦を経験したことなど、収穫もあっただろう。また、チームの雰囲気は「まとまりがあって、今一番いい状態」(里川)と上向きだ。翌日からは一日に2試合が行われる過密なスケジュールとなるが、リーグ戦制覇のために一丸となって戦い抜きたい。
(記事・写真 冷水睦実、是津直子)
結果
▽第1試合 対東京富士大 ●3-4
〇杉田3-0上野
●福岡1-3熊谷
〇宮脇3-2原田
●里川・杉田組0-3泉田・原田組
〇里川3-2泉田
●深谷0-3伊東
●鈴木1-3森田
コメント
里川奈優主将(スポ4=高知・明徳義塾)
――今日の試合を振り返っていかがですか
後輩たちがみんな頑張ってくれて、その姿を見て自分も絶対に負けられないなと思って、頑張れました。
――チームの結果についてはどうですか
3-4での負けで、悔しい部分はあるのですが、明日以降優勝したら優勝のチャンスはまだまだあるので、今日の反省を生かして、明日以降につなげられたらいいなと思います。
――個人としてのプレーを振り返って
ダブルスは確実に取らないといけないところで、落としてしまったので。調子はいいのですが、まだかみ合っていない部分や戦術面で定まっていない部分があるので、その反省は明日以降に生かしていけたらいいなと思います。シングルスは、競ったときに強気のプレーで迷わずに自分の力を出し切れたのが良かったです。応援してくれている人がいて、その姿を見て頑張れました。
――最後は追い上げられる中で勝ち切りました
主将で、4年生も一人だけなので、自分が負けたらチームも勝てないと思って、やるしかない、負けていられないという気持ちでした。気持ちで一本取りました。
――新体制になってチームの雰囲気はいかがですか
前も良かったのですが、本当にチームとしてまとまってきていて、チーム力はすごく上がってきていると思います。みんな調子もいいですし、チームとしてもまとまりがあって、今一番いい状態だと思います。
――今大会の目標は
もちろん優勝しか考えていないので、残りの試合を全勝できるように全員で頑張ります。