9月らしく、しとしとと雨が降り注ぐ所沢市民体育館で、この日秋季関東学生リーグ戦(秋季リーグ)の第3戦が行われた。前日の大正大戦、青学大戦を制し勢いに乗る早大は、この日の国学院大戦でも4-0で勝利。『グランドスラム(※)』へ向け着実に白星を挙げた。
第3戦の相手は国学院大。1番手には阿部愛莉(スポ4=大阪・四天王寺)が登場した。第1、第2ゲームでは相手を追いかける場面もあったが、終わってみればゲームカウント3-0で勝利。きっちりとエースとしての役目を果たした。続く2番手は鎌田那美(スポ3=北海道・苫小牧小牧)。対談で「明るく堂々と自分らしいプレー」を見せたいと語っていた鎌田は、その言葉通り得意のフォアドライブで攻め続け相手をどんどん追い込んでいく。2ゲーム目に至っては11-2と大差をつけ、チームをより勢いづけた。
持ち味を発揮した鎌田
3番手のダブルスは笹尾明日香(社1=神奈川・横浜隼人)・岩越帆香(スポ1=福岡・希望が丘)組だ。相手ペアは小島叶愛・阿部里歩(国学院大)組。4年生と共に戦える最後のシーズンを迎えた1年生コンビは、この試合でも安定感を見せる。相手ルーキーペアを難なく下し、いい雰囲気を保ったまま4番手の加藤結有子(スポ2=東京・エリートアカデミー/帝京)へとバトンを渡した。加藤は今年のリーグ戦初出場だ。「全てのゲームにおいて優位な展開にできた」と話すように、攻める姿勢を崩さずポイントを重ねる。途中相手のスマッシュにも丁寧に対応し、最後はミスを誘って勝利。今後の試合での出場を後押しする結果となった。
今年のリーグ戦初出場の試合で攻めのプレーを見せた加藤
なんとこの日は全てのゲームを通して1ゲームも取られることがなかった。春季関東学生リーグ戦(春季リーグ)、全日本大学総合選手権(インカレ)覇者としての圧倒的な強さを見せつけた早大。この勢いそのままに、悲願の『グランドスラム』達成なるか。明日の試合にも期待が高まる。
(記事 今山和々子、写真 吉田寛人)
※春季リーグ、インカレ、秋季リーグの三冠を達成することを『グランドスラム』と呼ぶ
結果
▽女子 第3戦
VS 国学院大 ◯4―0
○阿部3―0塚本
○鎌田3―0小島悠
○笹尾・岩越組3―0小島叶・阿部組
○加藤3―0寺門
コメント
加藤結有子(スポ2=東京・エリートアカデミー/帝京)
――試合を終えた感想をお願いします
思い切ってプレーすることができてよかったなと思います。
――今年のリーグ戦では初出場でしたがいかがでしたか
久しぶりだったので最初は少し緊張したんですけど、試合をやっていくうちにだんだん緊張もほぐれて、自分のプレーができました。元気よく戦って最後勝つことができたのでよかったです。
――ご自身のプレーを振り返っていただけますか
今回の試合は自分から先に攻めることができました。1ゲーム目2ゲーム目3ゲーム目、全てのゲームにおいて優位な展開にできたので、そこが勝てた要因だと思います。
――第3ゲーム目ではタイムアウトを取りました。監督やコーチと何を話されましたか
ナインオール(9-9)ではわたしがサーブだったので、サーブのコースを…どこにどんな回転で出すかを監督、コーチの方とお話して戦術を決めていました。
――あすからの試合に向けて意気込みをお願いします
あしたからは相手もすごく強くなってくるので、優勝を目指せるようにチームの一員として貢献するのはもちろんなんですけど、試合に出させて頂いたら、全力で明るくプレーしていきたいと思います。