日体大に快勝し、天王山に向けて弾みをつける!

卓球女子

 春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)4日目。ここまで5戦全勝と好調な早大は日体大と対戦した。日体大は昨年度全日本大学総合選手権団体の部決勝でも対戦した侮れない相手であったが、1番手が快勝で流れを作ると続く選手たちも持ち味を存分に発揮してストレート勝利を収めた。

 5戦目の日大戦から約2週間空いて迎えた日体大戦。早大の選手たちはこの期間、他大に積極的に出向いて練習試合を行うなど調整を重ねて調子の維持に努めた。順調な調整ぶりを体現したのが、1番手の阿部愛莉(スポ4=大阪・四天王寺)。予想外のオーダーであまりデータのない相手との対戦だったが、阿部は試合開始のコールからエンジン全開だった。回転の読みづらいサーブからの展開、レシーブからのラリー、どの形でも相手を上回った阿部は連続して得点を重ねていく。最後まで自分のペースで試合を組み立てた阿部はわずか20分足らずで試合を片付け、チームに勢いをもたらした。エースからバトンを受け取ったルーキーの笹尾明日香(社1=神奈川・横浜隼人)は1ゲーム目こそ失ったものの、競り合いとなった2ゲーム目を確実に取るとそこからは盤石の試合運びを見せた。笹尾はゲームスコア3-1で快勝し、リーグ戦6戦全勝とした。

快勝でチームに勢いをもたらした阿部

 3番手のダブルスはカットマンと攻撃型の変則ペアが相手だったが、圧倒的な強さで完勝。軽打と強打を織り交ぜながら相手を揺さぶってラリーでことごとくポイントを奪い、実力差を見せつけた。そして、試合を締めるべくコートに入ったのは鎌田那美(スポ3=北海道・駒大苫小牧)。鎌田はリーグ戦前半戦、単複で起用されながらなかなか調子が上がらず黒星が先行していた。「自分のプレーに自信が持てるように練習して」きたという鎌田はこの試合、ラリーで主導権を握った。ラリーの中で自ら仕掛けて厳しいコースに返球し、相手を振り回してミスを誘う。途中、追い上げられる場面も見られたが、ベンチからの頼もしい声援にも押され、見事にストレート勝利。団体戦スコア4-0で日体大を退けた。

ストレート勝ちを収めた鎌田

 日体大の主力が不在だったとはいえ、気を抜くことなく完勝を収めた早大。これで6勝0敗としたが、選手の目線はすでに明日へと向いていた。最終日の明日はいよいよ優勝を懸けて中大との全勝対決に挑む。「最後までもつれる試合になると思う」(阿部)と語るように選手たちも苦戦を覚悟する。勝利に対してより強い執念を見せたチームに軍配が上がるような試合となるだろう。最後の一球まで全力で食らいつき10年ぶりの栄光を掴み取ってほしいところだ。

(記事 吉田寛人、写真 下長根沙羅、吉田寛人)

結果

▽女子 第6戦

VS 日体大 ◯4―0

○阿部愛莉3―0關谷真由

○笹尾明日香3―1藤尾真結

○阿部愛莉・徳永美子組3―0下山田圭織・石田茜組

○鎌田那美3―0竹前裕美子

コメント

阿部愛莉(スポ4=大阪・四天王寺)

――2週間の間でどのようなことを調整されましたか

前半戦のいい流れを切らさないためにあえて他大に行って練習試合などをしてみんな調子を落とすことなくきょうの試合に入ることができました。実戦的な練習がたくさんできたのでいい2週間を過ごせました。

――きょうのシングルスを振り返っていただけますか

日体大は主力がいなくていつも試合に出てこない選手が出てきたので、データがなくて対策はできていなかったんですけど、チャンスボールをミスすることなくしっかり決めていけたのが勝因だと思います。

――ダブルスもここまで全勝と好調ですね

他大は強いダブルスが多いんですけど、しっかりチームとして対策を立てて、自分たちが個人的に負けたことがある相手にも対策ができているので勝てているのかなと思います。

――チームの雰囲気はいかがですな

ここまでいい雰囲気でできているので、最終戦を全勝で迎えられることにはみんなホッとしていると思うんですけど、中大戦は最後までもつれる試合になると思うので、最後の一球まで向かっていく気持ちでみんなで戦いたいです。

――中大との優勝決定戦、勝負のポイントになってくるのはどのような部分だと思いますか

どの試合も最後までどっちが勝つか分からないような試合になると思うので、前半に出た選手がいい流れを持ってこれるかどうかがポイントだと思います。

――あすの意気込みをお願いします

最後の春リーグなので、悔いの残らないようにみんなで向かっていきたいと思います。結果としていい形で終わることができたら嬉しいです。

鎌田那美(スポ3=北海道・駒大苫小牧)

――2週間の間でどのようなことを調整されましたか

前半戦はあまり良いプレーができなかったので、後半戦に向けてはまず自分のプレーに自信が持てるように練習しました。

――1セット目はデュースになったときにタイムアウトを取られていました。どのようなアドバイスを受けましたか

相手に追い上げられたということもあって、ちょっと一回落ち着こうということで。内容的には、そのままコース取りを意識するようにと言われました。

――きょうの試合で良かった点はどこですか

きょうの試合は戻りを意識して、うまくコースを外して、自分から仕掛けていけるようにしていました。

――あすは中大との全勝対決ですが、勝つポイントはどこにありますか

個人個人の試合も大事なんですけど、チームとしての流れが団体戦では大事だと思うので、流れを全員でつくっていくことが大事だと思います。

――あすの意気込みをお願いします

あすは優勝がかかっている試合なんですけど、固くならずにチーム全員で思い切って戦っていけたらいいと思います。