主将・徳永がチームを引っ張り連勝スタート!

卓球女子

 ことしもいよいよ春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)が開幕を迎えた。10年ぶりの春季リーグ戦制覇を目指す女子部は国学院大、筑波大と対戦した。筑波大戦ではやや苦戦する場面も見られたがしっかりと勝ち切り、連勝で上々のスタートを飾った。

 緊張感に包まれ、異様な雰囲気の中始まった国学院大との第1戦。先陣をきって登場したのは徳永美子女子主将(スポ4=福岡・希望が丘)。最初のポイントから大きな声を出して気合いを前面に出す徳永だが、力みすぎたのか序盤はリードを許す展開。しかし、持ち味の粘り強いラリーで追いつくと、要所では的確なコース取りの強打で相手を突き放し最初のセットを奪った。これで勢いに乗った徳永は長いラリーでポイントを確実に取り終わってみればゲームスコア3-1の快勝を収めた。2番手に登場したエースの阿部愛莉(スポ4=大阪・四天王寺)も異質ラバーの特性を生かして相手を全く寄せ付けなかった。最上級生コンビが作ったいい流れに乗って続くダブルスも快勝すると、試合を締めたのは期待のルーキー笹尾明日香(スポ1=神奈川・横浜隼人)。試合前には初めてのリーグ戦に戸惑う場面も見られたが、試合が始まると自慢の攻撃的な卓球を披露した。回転の読みづらいサーブからの3球目攻撃で得点を重ねて嬉しいリーグ戦初勝利を挙げ、早大は団体戦カウント4-0で初陣を飾った。

ルーキーらしく思いきりのよい試合をした笹尾

 2試合目の筑波大戦、1番手に登場した笹尾が相手エースに対して会心の試合運びを見せて快勝。このまま圧倒するかと思われたが、リーグ戦はそう甘くなかった。2番手がフルゲームの末敗れ、続く阿部・徳永組のエースダブルスも、初めての対戦だったという相手に苦しい試合展開を強いられた。互いに2ゲームずつを取り合い迎えた最終セット、「自分たちから攻めていけた」(徳永)と語るようにようやく強気の卓球を取り戻して得点を重ね、価値ある白星を挙げた。団体戦スコア3-2で迎えた第6試合、試合を決めたのはやはり頼りになる主将、徳永だった。多彩なサーブが持ち味の相手に対して、対策したレシーブからのラリー戦や、3球目攻撃で終始徳永のペースで試合を進めストレートで完勝、4時間に及ぶ激戦にケリをつけた。

シングルスで2勝を挙げチームに貢献した徳永

 大事な序盤戦で手堅く2連勝を収めた早大。最上級生とルーキーの活躍がかみ合っての勝利でチームは勢いに乗っていくことができるだろう。しかし、リーグ戦では簡単な試合などない。徳永が「厳しい試合もあると思いますが、全員で優勝を獲りにいきたい」と語るように一試合一試合目の前の相手に向かっていけば栄冠への道は開けるだろう。

(記事 吉田寛人、写真 下長根沙羅、吉田寛人)

結果

▽女子 第1戦

VS 国学院大 ◯4―0

○徳永美子3―1小島叶愛

○阿部愛莉3―0鹿股まりな

○鎌田那美・金子碧衣組3―1小島悠夏・長尾真由組

○笹尾明日香3―1塚本佳苗

▽女子 第2戦

VS 筑波大 ◯4―2

○笹尾明日香3―0田口瑛美子

●金子碧衣2―3土本日南子

○阿部愛莉・徳永美子組3―2高東沙奈・田口瑛美子組

○阿部愛莉3―1高東沙奈

●鎌田那美・金子碧衣組2―3望月樹奈・土本日南子組

○徳永美子3―0望月樹奈

コメント

徳永美子女子主将(スポ4=福岡・希望が丘)

――開幕戦の1番手に起用されましたが、緊張はありましたか

去年の開幕戦でも1番手で出させてもらったんですけど、左利き相手に苦戦して負けてしまって、今まで以上に緊張したなっていう記憶があったので、1番手で出たらしっかり戦うぞと準備してきたので、きょうはそんなに緊張はなかったです。

――主将として臨むリーグ戦は今までのリーグ戦とは心境が違いますか

リーグ戦に対する優勝したいという気持ちは今までの3年間と変わっていないんですけど、今までは上の人に引っ張ってもらうという立場だったのが今回は自分たち4年生が引っ張らなければいけない立場なので、楽しみでもありますが不安もあります。

――筑波大戦では第3試合のダブルスを取れたことが大きかったのではないでしょうか

今まで筑波大のダブルスとは試合で当たったことがなくて、ことしから組み替えている相手だったので、データもなくて対策ができてなくてぶっつけ本番になってしまったんですけど、5セット目の後半からしっかり自分たちから攻めていけたことが勝因かなと思います。

――6試合目のシングルスについてはいかがですか

試合前は楽しみだなという気持ちが大きかったです。神奈川選手権で対戦していた相手だったんですけど、その時にはサーブが全然取れなくて苦戦したのでそのサーブだけ返し方を気を付けて試合に入って、しっかり勝てたので良かったです。

――最後に今後の試合に向けて意気込みを聞かせて下さい

今の私たちらしい色というか形を一戦一戦出していきながら、厳しい試合もあると思いますが、全員で優勝を獲りにいきたいと思います。