関東学生新人選手権展望(女子編)

卓球女子

 春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)を終え、いよいよ個人戦が本格的に始まる。早大が初めに戦うのは、各校の新鋭が集う関東学生新人選手権。ここ最近、やや低迷気味の大学女子卓球を盛り上げるスター選手は現れるのか。どんな戦いが繰り広げられのだろうか。優勝候補と注目選手を見ていきたい。

優勝候補の加藤結

 早大の加藤結が、今大会の最有力優勝候補だ。加藤結有子(スポ1=東京・エリートアカデミー/帝京)は国際大会の経験が豊富で、昨年のフランスジュニアではシングルス優勝を果たしている強豪。Uー18の世界ランクは、なんと16位だ。先週、閉幕した春季リーグ戦でも、その片りんを見せつけている。負けはしたが、中大のエース山本怜(4年)から先制。ブロックを中心としたプレーで粘り、入学以来強化しているというフォアハンドで甘い球を仕留めた。加藤結のプレースタイルは守りの卓球だ。相手に打たせて、ブロックでのコースの揺さぶりを得意とする。そして、エリートアカデミー時代に経験した海外遠征は30回以上。かなりの場数を踏んでいることも加藤結の強みだ。優れた状況判断能力に加え、主将をリードするほどの戦術力を持っている。上位進出は確実だろう。

 加藤結と同じくスポーツ推薦で、早大に入学した林茜(スポ1=神奈川・横浜隼人)にも注目してもらいたい。林は名だたる有名選手を輩出してきた名門・横浜隼人高校で、3年間トレーニングを積んできた。1日、最長8時間の練習量に加えて、フットワークに重きを置いた厳しい特訓。精神力と体力に自信をのぞかせる。林の理想とするプレースタイルは『自分から攻めまくる卓球』。これまではラリーでつないで、好機をものにするかたちであったが、それを徐々に攻撃的なスタイルにへと移行しつつある。3球目攻撃やフォアハンドを強化し、自分から仕掛けていきたいと話した。また、林は、すでに春季リーグ戦に出場し、レギュラーとして活躍している加藤結に刺激を受けている。大学のデビュー戦、果たしてどこまで勝ち上がれるか。

中大の山本笙子(1年も)優勝候補の一人である

 加藤結の対抗馬は第1シードに入った中大の山本笙子(1年)だろう。2年連続で高校総体ベスト8入りの強者。すでにリーグ戦でも活躍しており、中大の優勝に大きく貢献した。伸びのあるフォアドライブと、堅いブロックが持ち味。高い集中力と安定性も持ち合わせているだけに、抜け目がない。加藤結と同じく、山本も優勝候補の一人だろう。五輪や世界選手権代表者を輩出する大学男子卓球と比べて、ここ最近の大学女子卓球はやや低迷気味。大学卓球界全体を盛り上げる意味でも、スター選手の存在は必須だ。世代を代表するエースの誕生を見逃すな。

(記事 本田京太郎、写真 本田京太郎、中大スポーツ提供)

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