春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)2日目となったきょうは、日体大、国学院大を相手に2試合をこなす長丁場。1試合目の日体大戦では、大接戦となったものの、阿部愛莉(スポ3=大阪・四天王寺)の活躍が光り団体戦スコア4-2で勝利した。2試合目の国学院大戦も各選手が力を出し切り4-1で勝利し、春季リーグ戦前半戦を全勝で終えた。
やはり頼りになるのはエースの阿部だった
やはり頼りになるのはエースだった。昨年度全日本大学総合選手権団体の部の決勝戦でも顔を合わせた日体大戦。1番手が惜しくも敗れた後、2番手で登場したのがエースの阿部。対戦相手は、リーグ戦通算20勝8敗の好成績を誇る日体大のエース谷岡あゆか(3年)。同学年のエース対決となったこの試合で阿部の作戦が見事にはまった。「フォアを中心に積極的に攻めていけた」(阿部)と話すように、守備型のカット戦術で粘る相手に対し、多彩なサーブで変化をつけ、前後左右に揺さぶりをかけ、甘くなった返球を見逃さず得意のフォアの強打で仕留める。このかたちが何度も決まり、接戦が予想されたエース対決にストレートで勝利し、団体戦スコアを1-1に戻した。続くダブルスにも登場した阿部は、徳永美子(スポ3=福岡・希望が丘)と抜群のコンビネーションを見せ、わずか20分足らずで試合を終わらせ快勝した。エースが作った良い流れに乗りたいルーキーの加藤結有子(スポ1=東京・エリートアカデミー/帝京)。この試合がリーグ戦シングルスデビュー戦となった加藤結は、フルゲームまでもつれる熱戦で最後まで攻め続けたが、あと一歩及ばず、シングルス初白星はお預けとなった。
団体戦カウント2-2で迎えた大事なダブルス、田中千秋女子主将(スポ4=愛知みずほ大瑞穂)・加藤結組は息詰まる攻防戦を展開する。カットマンを擁する変則ペアを相手になかなか流れを掴めず、試合はフルゲームの大熱戦。迎えた最終ゲーム、一進一退の試合展開は続き、ついにはジュースにもつれ込む。相手にマッチポイントを握られるものの、要所で粘ってポイントを取る。最後は田中のフォアドライブが決まりゲームスコア3-2で大事な一戦を取り切った。4時間を超える戦いに終止符を打ったのは6番手で登場した徳永。前日の試合で敗れた悔しさを晴らすかのように積極的な攻撃を見せる。フルゲームまでもつれたものの、最後は激しいラリーの応酬を制し、強力なドライブで相手を振り切り、ゲームスコア3-2で勝利した。選手層の厚さが光った早大は優勝へ向けて大事な一戦に団体戦スコア4-2で見事勝利した。死闘から息つく間もなく始まった国学院大戦、阿部、徳永がともにストレート勝ちで流れを作ると、3番手のダブルスこそ落としたものの、4番手で登場した鎌田那美(スポ2=北海道・駒大苫小牧)が、午前中の敗戦を払拭する見事な試合展開でストレート勝ちを収めた。最後は早大が誇るダブルスペアの阿部・徳永組が貫録の勝利で締め、団体戦スコア4-1で完勝した。
値千金の白星を挙げた田中・加藤結(右)組
きょうの2勝で開幕3連勝を達成した早大。特に日体大戦ではベンチが一体となって試合を盛り上げ、これぞ団体戦という素晴らしい試合であった。悲願の優勝に向けて気の抜けない戦いが続くが、チーム一丸となってワセダらしく向かっていってくれることだろう。
(記事 吉田寛人、写真 本田京太郎)
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結果
▽女子 第2戦
VS 日体大 ◯4―2
●鎌田那美1―3高橋梓海
○阿部愛莉3―0谷岡あゆか
○阿部愛莉・徳永美子組3―0相原なつみ・竹前裕美子組
●加藤結有子2―3竹前裕美子
○田中千秋・加藤結有子組3―2高橋梓海・谷岡あゆか組
○徳永美子3―2相原なつみ
▽女子 第3戦
VS 国学院大 ◯4―1
○阿部愛莉3―0塚本佳苗
○徳永美子3―0長尾真由
●鎌田那美・金子碧衣(スポ2=愛知みずほ大瑞穂)組1―3松本理沙・佐野葉子組
○鎌田那美3―0鹿股まりな
○阿部愛莉・徳永美子組3―0小島悠夏・長尾真由組
コメント
阿部愛莉(スポ3=大阪・四天王寺)
――日体大戦での谷岡選手との対戦は予想していましたか
絶対に当たるとは思ってなかったですけど、私が前半で出場すればもしかしたら当たるかもしれないとは思っていました。
――特別な対策はしていたのですか
去年の秋のリーグ戦で負けていたので、そこから戦術面で戦い方を変えました。
――勝因は何だったと思いますか
自分からフォアを中心に積極的に攻めていけたのが良かったと思います。
――きょうはシングルスダブルス合わせて4試合戦いましたが、疲労感はいかがですか
日体大戦は全ての試合がもつれたので結構疲労はあったんですけど、前半戦最後の1試合勝ちきって終わりたかったので、最後まで集中力を切らさずに戦えたと思います。
――最後に今後の試合に向けて意気込みを聞かせて下さい
後半戦では、中大などさらに強いチームとの試合が勝負になってくると思うので、全て勝ちきってチームに貢献できるように頑張りたいです。