春季関東学生リーグ戦（リーグ戦）前半戦最終日の相手は、早大同様ここまで全勝の専大。開始早々、早大は主導権を奪われ、専大を追う展開になってしまう。必死に食らいつき、団体戦スコア２－３まで持ち込んだものの、６番手・阿部愛莉（スポ２＝大阪・四天王寺）がカットマンに苦しみ惜敗。チームは、リーグ戦初黒星となった。
１番手の田中千秋（スポ３＝愛知みずほ大瑞穂）は、鈴木李茄にストレート負けを喫し、２番手の佐藤風薫女子主将（スポ４＝岡山・就実）も、安藤みなみの正確性の高いドライブに押され、涙をのむ。続く３番手のダブルスでも専大のダブルエースの勢いはすさまじく、前日２連勝の阿部・徳永美子（スポ２＝福岡・希望が丘）組が敗れ、団体戦スコア０－３まで追い込まれてしまった。それでも、ここで登場した４番手の徳永はゲームカウント２－２で迎えた第５ゲーム、正確なラリーで怒涛（どとう）の８連続ポイントを獲得し、一気に相手を引き離す。フルゲームの接戦を制し、何とか勝利への望みをつないだ。
ワセダの意地を見せた徳永
負けられない場面での登場となった金子碧衣（スポ１＝愛知みずほ大瑞穂）・鎌田那美（スポ１＝北海道・駒大苫小牧）組。第２ゲーム、先にマッチポイントを奪うも追い付かれてしまい、そのまま両者譲らない展開になる。緊張した空気が流れる中、挑戦する強い気持ちを持ち続けた早大のルーキーペアがゲームスコア１６－１４で激闘を制した。シーソーゲームはその後も続き、ゲームカウントは２－２。６番手につなぐためには、何としても第５ゲームを奪わなければならない。５点目を先取し優勢で折り返すも、ミスが目立ち再び拮抗する。しかし最後は、相手が打ったボールがネットに弾かれ、台を飛び越えて落下。「勝ちたいという気持ちが強かった」（金子）という鎌田・金子組に軍配が上がった。ところが、６番手に出場した阿部愛莉（スポ２＝大阪・四天王寺）は、カットマンにストレートで下されてしまい、早大はこのリーグ戦初の敗北となった。
苦しい状況でルーキーペアが勝ち点を奪った
前半戦を終え、３勝１敗の早大。優勝の可能性はまだ残されている。「課題も見つかったので、後半戦に向けてしっかり見直して、練習していきたい」（鎌田）。昨秋に続く優勝を手にするべく、後半戦にも注目だ。
（記事 橋本望、写真 稲満美也）
結果
対専大 ●２―４
●田中千秋０―３鈴木李茄
●佐藤風薫女子主将１―３安藤みなみ
●阿部愛莉・徳永美子組０―３鈴木李茄・安藤みなみ組
○徳永美子３―２宇田衣里那
○金子碧衣・鎌田那美組３―２須藤洸・庄司有貴組
●阿部愛莉０―３庄司有貴
コメント
鎌田那美（スポ１＝北海道・駒大苫小牧）・金子碧衣（スポ１＝愛知みずほ大瑞穂）組
――きょうの試合を振り返っていかがですか
金子 不利な場面で順番が回ってきて、いままでになかった状況でした。緊張しすぎて、何がなんだか分からなかったんですけど、自分たちのやるべきことはしっかり果たしたと思います。
――きょうは互いに全勝同士の専大との対戦になりましたが、どのような思いで臨まれましたか
鎌田 相手も全勝ということで大事な試合だし、前半の最後の試合ということで、自分たちは挑戦する気持ちで臨みました。
――第２、４、５ゲームはジュースの末に勝ち取りましたが、勝利の決め手になったのは何だと思いますか
金子 鎌田さんのおかげです。
鎌田 後半、自分がちょっと焦ってしまった時に、碧衣が決めてくれました。
金子 勝ちたいっていう気持ちが強かったから勝てたんだと思います。
――ゲーム中、二人で相談している様子が見られましたが、どんなことを話したのですか
金子 いつもより会話は少なくて、次はもうちょっと冷静に、二人で相談してやりたいです。
――後半戦に向けて意気込みをお願いします
鎌田 前半戦でいろいろと課題も見つかったので、後半戦に向けてしっかり見直して、練習していきたいと思います。
金子 後半戦ももっと自分たちの役割を果たせるように、しっかり準備していきたいと思います。