4年間で最高となる3位! 笑顔で秋季リーグ戦を終える

卓球女子

関東学生秋季リーグ戦 9月23・24日 東京・代々木第二体育館

 11日の専大戦から1週間あまりを経て、代々木第二体育館で再び秋季関東学生リーグ戦(秋季リーグ戦)が始まった。後半戦となるこの2日間では1日に1試合が行われ、この結果により優勝が決まる。前半戦を4勝1敗の3位で終えた早大はまだ優勝の可能性も残した中で後半戦を迎えた。結果としては1日目の中大には敗北したものの、2日目の最終戦は春季リーグ戦で敗れた日体大に勝利し、秋季リーグ戦を5勝2敗の3位で終えた。春の2勝4敗を大きく上回る結果で、最終順位の3位も、この秋季リーグ戦で引退となる杉田陽南主将(スポ4=大阪・香ヶ丘リベルテ)ら4年生が入学してから最も高い順位となった。

閉会式後、集合写真に収まるメンバーたち

 後半戦1日目の相手は秋季リーグ戦ここまで無敗の中大。優勝争いに食い込むためには絶対に落としたくない一戦だ。大一番で1番手を任されたのは杉田主将。対する中大は1番手に枝廣愛選手を起用した。杉田主将は枝廣選手に春季リーグ戦、全日本学生選手権・団体の部(インカレ)で今年2敗しており、相性はいいとは言えない。第1ゲーム、枝廣選手のサービスに苦しみ、7-10でゲームポイントを握られる。そこからデュースにもつれ込むも、再び逆転を許し第1ゲームを先取された。第2ゲームは11-5で取り返したが、その後の2ゲームを連取され、中大が先勝した。続く2番手はここまでシングルスで4勝1敗と好調の福岡乃愛副将(スポ4=兵庫・三田学園)。2ゲームを先取され、第3ゲームもゲームポイントを握られるがそこから逆転し、ゲームを取り返す。第4ゲームでも相手の打ちミスが得点につながり試合はフルゲームに。しかし第5ゲーム、相手が連続サービスエースを決めてから徐々に調子を取り戻す。大差をつけられ、惜しくも敗れた。3番手の宮脇心和子(社3=鳥取敬愛)は第1ゲームから相手の速い両ハンドドライブに苦しむ。最後まで対応することができずストレート負けを喫した。3連敗の早大は杉田・司千莉(スポ1=大阪・香ヶ丘リベルテ)組のダブルスに託す。しかし第1ゲームは1-11、第2ゲームは4-11と、ともに大差で落とし、後がない状況に。第3ゲームから徐々に本来の攻撃的なスタイルを取り戻し、1ゲームを奪い返したが、第4ゲームはデュースの末敗れた。早大は今季初めての0勝4敗で中大に敗れ、優勝の可能性を最終日まで残すことはできなかった。しかしこれまでに積み上げた勝利から、この時点で秋季リーグ戦の3位が決まった。

 2日目の相手は日体大。1番手には福岡副将が起用された。フルゲームまでもつれる接戦となるが、緩急をつけたプレーで相手の面を狂わせた福岡副将が3-2で勝利。4年生の意地を見せた。続く杉田主将はカットマンとの対戦。球が合わず第1ゲームを落とすが、第2ゲーム以降は見事なカット打ちを見せた。2-1で迎えた第4ゲームはデュースまでもつれる白熱した展開となる。相手の粘りに苦しみながらもマッチポイントを握った19ー18の場面、杉田主将の浅いフォアドライブを相手がネットミス。激闘を制しチームに2点目をもたらした。3番手の顧琳婧(スポ4=愛知・桜丘)は終始相手のカット打ちに苦しめられる。要所でフォアスマッシュを決めるなど好プレーを見せたが、ミート打ちに対応できず0-3で敗北した。ダブルスの杉田・司組は第1ゲーム、リードを奪うも逆転され先取される。相手ペースになるかと思われたが、第2ゲーム以降は持ち味の両ハンドドライブがさく裂。中陣でのラリー戦を制し3-1で勝利した。5番手には宮脇が登場。ゲームカウント1ー2と追い詰められ迎えた第4ゲーム、1ー7から1点差にまで詰め寄るが、逆転にはいたらず1ー3で敗北した。6番手に起用された司は圧巻の試合運びを見せる。ラリー戦で相手を打ち負かし、最後はサービスエースで3-0の快勝。4-2で日体大を下し、最終順位3位で秋季リーグ戦を終えた。シングルスで6勝1敗、ダブルスで3勝4敗の活躍ぶりを見せた杉田主将にはその栄誉を称え、優秀選手賞と特別賞が与えられた。

2つの賞を獲得した杉田主将

 「優勝決定戦をこれまで見てくれた人たちに届ける」。この女子部の目標を見事に達成した秋季リーグ戦となった。開幕から4連勝と白星を重ね、後半戦まで優勝の可能性を残し、応援していた多くの人を楽しませてくれた。この結果につないだチーム全員、そして何よりここまでチームを作り上げてきた4年生3人に心からの拍手を送りたい。

(記事・写真 梶谷里桜、三浦佑亮)

結果

▽女子 第6試合 対中大 ●0-4

●杉田1-3枝廣

●福岡2-3川北

●宮脇0-3高橋

●杉田・司1-3枝廣・武山

司ー吉岡

深谷ー狩野

顧-武山

▽女子 第7試合 対日体大 ○4-2

○福岡3-2川本

○杉田3-1横田

●顧0-3林

○杉田・司3-1川本・髙橋

●宮脇1-3髙橋

○司3-0大槻

深谷-山下

コメント

杉田陽南主将(スポ4=大阪・香ヶ丘リベルテ)

――リーグ戦を3位で終えましたが、この結果を振り返っていかがですか

 私たちの目標は「優勝決定戦を見に来てくれた人たちに届ける」っていうことで、 前半戦終わった時点で中大との直接対決が後半戦でできるっていうところだったので、目標を達成できたっていうのは本当にすごく久しぶりでした。私が入ってから(目標を)達成したのは1年目のインカレ優勝の時だけで、それ以外は目標で目指したところよりちょっと低いことが続いていたので、ここで目標を達成することができたっていうのは素直に嬉しいなと思います。 

――個人としては6勝1敗と春大きく上回りましたが、それについてはいかがですか

 春は明らかにエース級と当たることが多かったんですけど、今回は結構オーダーが良くて、エース級の選手と当たったのは1回だけで、 その1回を本当は取りたかったんですけど、そこ取りきれなかった中で、今日切り替えて勝つことができたっていうのは良かったなっていう風に思います。

――ダブルスについてはいかがですか

 ダブルスは3勝4敗で、すごく大きく勝っているわけではないんですけど、特に厳しい試合というか、ダブルスの1点がすごい大きい試合で勝つことができたので、 もちろん全勝できればよかったんですけど、最低限そこを達成することができて嬉しいです。

――昨日は中大との試合でしたが、振り返っていかがでしたか

 めちゃくちゃ悔しかったですね。もちろん当たるのも事前にわかっていましたし、予想がついていて対策もした中での試合だったんですけど、やっぱり当日の動きというか、自分の調整不足が最後試合に出ちゃったかなっていう風に思います。

――卓球部で過ごした4年間を振り返っていかがですか

 秋リーグの前半戦、 専大戦始まる前ぐらいまでは本当に長いな、と思っていて(笑)。 「4年生はあっという間に終わるよ」みたいに先輩方はみんな言うんですけど、先輩方に言われて「あっという間に終わるのかな」と思っていたら全然長くて。秋リーグも専大戦まで長いなと思ったんですけど、いざ振り返ったら意外と早かったなとは思いつつも、本当に今日の日体大戦まで長かったなと思っています。

――これからチームを担う後輩へのメッセージを最後にお願いします

 来年はチーム事情としてはもしかしたらすごい苦しくなってしまうかもしれなくて、 本当に(1部リーグ)降格争いとかが見えてきてもおかしくない状況ではあるのかもしれないんですけど、 やっぱり早稲田の強みである先輩方との繋がりの強さっていうのを最大限生かして、少しでも悔いなく1年やってくれたらいいなっていう風に思っています。頑張ってほしいです。

福岡乃愛副将(スポ4=兵庫・三田学園)

――秋のリーグ戦全体を通して振り返っていかがですか

今までのリーグ戦の中で1番いい結果で終わることができたので素直に嬉しいです。

――最後の試合終わった後はどんな気持ちでしたか

最後の試合が終わった後は「やりきった」っていう気持ちでした。

――個人としては5勝2敗の好成績でしたが、これについてはいかがですか

自分としては結構悔しい方が強いです。中大戦は自分が取って後ろが取るっていう保証があったわけではなかったんですけど、特に専大戦では自分が取っていたらチームが勝っていたゲームでした。中大戦でも(川北選手は)今まで勝ったことがない相手だったんですけど、今までで1番チャンスがあった試合だったので、 そこを取り切れなかったのが悔しいです。5勝したというよりは、どちらかというともう引退するのに負けた試合がちょっと悔しいです。

――卓球部で過ごした4年間を振り返っていかがですか

団体戦とかチームとかの楽しさを知った4年間だったかなと思います。高校の時は強豪校じゃなくて、自分がエースでずっと出ていたんですけど、その中でサポート側の気持ちを理解しているつもりでもあんまり自分が体感したことがなかったので、実際わからなくて。早稲田に入ってサポート側で裏で動いていく中で、 どうやったらチームがうまくいくかっていうのを見ることができるようになって、そうしていく中で、団体戦とかチームって難しいけど楽しいなって思うようになりました。

――最後にこれからチームを担う後輩へのメッセージをお願いします

4年生3人が抜けて人数も減っちゃうと思うんですけど、その中で新しいチームは新しいチームなりの雰囲気とか勝ち方っていうのを見つけて、誰からも応援されるチームになってほしいなと思います。

顧琳婧(スポ4=愛知・桜丘)

――秋季リーグ戦を振り返っていかがですか

 今までなったことのない3位という結果を出せてうれしかったです。前半戦で最初に2勝できたのが大きかったと思いました。前半戦では相手のエースに当たることが多くて、活躍できなくて悔しかったけど、チームが勝ててすごく良かったと思いました。

――春季リーグ戦から順位を1つ上げました。チームとしてどんなところが成長したと思いますか

 チームとしては、サポートメンバーと試合に出る選手の団結力が高まったと感じています。試合に出ている人も1点1点を取りにいく気持ちでプレーしていて、応援している選手たちもそれをすごく感じられたので成長できたと思います。

――卓球部で過ごした4年間を振り返っていかがですか

 最後のリーグ戦で3位という結果を出せてすごくうれしかったです。早稲田は一人一人の個性が強くて仲も良いので、良い雰囲気で4年間を過ごすことができました。卓球の面でもプライベートの面でも先輩後輩関係なく仲良くやれていて、すごく良い環境だと思いました。

――後輩たちへのメッセージをお願いします

 来年は私たち4年生が抜けてしまいますが、新しい1年生も入ってきますし、今年の悔しさをバネに優勝してほしいと思います。応援しています!