関東学生選手権 6月24・27・28日 埼玉・所沢市民体育館
春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)が閉幕して1か月。個人戦において関東のトップを決める関東学生選手権が開幕した。大会1日目の6月24日にダブルスの試合が行われ、27・28日にシングルスの試合が行われた。早大女子からはダブルス5組、シングルス10人が出場した。ダブルスは春季リーグ戦でもすべての試合で出場した杉田陽南主将(スポ4=大阪・香ヶ丘リベルテ)・司千莉(スポ1=大阪・香ヶ丘リベルテ)組がチームの中で最も勝ち進んだが、4回戦で東洋大の浦部・野川組に1-3で敗れた。シングルスではシードに入り、4回戦から出場した宮脇心和子(社3=鳥取敬愛)が目標と話していたランキング入り(ベスト16)を達成し、9位で大会を終えた。
バックドライブを振りぬく司
2日間にわたって行われたシングルス。1日目は5ゲームマッチ3ゲーム先取で行われた。前年度の関東大会や全日本大会、また今年の関東新人選手権の結果を参考に、シードが割り振られる。しかし強者ひしめく関東大会。シード外の選手がシードの選手を打ち負かすことも珍しくない。早大からは杉田主将、顧琳婧(スポ4=愛知・桜丘)、宮脇、司が最も大きいシードに入り、4回戦からの出場となった。昨年今大会でベスト8入りを果たした杉田主将は初戦、國學院大の渡辺佑奈選手と対戦。1回戦から勝ち上がってきた相手にいきなり第1ゲームを奪われるが、その後の2ゲームは落ち着いて連取する。しかし、第4ゲーム、第5ゲームをデュースの末落とし、まさかの初戦敗退となった。顧は4回戦、國學院大の竹山紗矢選手と対戦。相手の前後に揺さぶる攻撃に苦戦し、ゲームカウント1-2で迎えた第4ゲーム。次第に顧の強打が決まり始め、このゲームを奪うと、第5ゲームは初回から8点連続得点と止まらない。このゲームを制し、5回戦進出を決めた。続く5回戦の相手は中央大学の狩野琴春選手。1年生ながら春季リーグ戦にも出場した相手に苦戦を強いられる。第3ゲームはデュースと粘ったが及ばず、0-3で敗退した。司は4回戦、同じく攻撃的なスタイルの加賀美恵奈選手(國學院大)をフルゲームで下すと、ランキング入りがかかった5回戦で、専大の出澤杏佳選手と対戦。春季リーグ戦優勝校のエースといえる相手にストレート負けを喫した。出澤選手は今大会、単複2冠を達成した。宮脇は初戦となる4回戦を危なげなく勝ち上がり、5回戦へ。同ブロックのシードであった日体大の横田心選手は春季リーグ戦、宮脇が1-3で敗北した相手だ。相手の軌道の低いカットを丁寧に返球し、確実に得点を重ねる。ゲームカウント3-1で勝利し、リベンジを果たした。これで宮脇は最終日に行われる6回戦への出場を決めた。
9位で大会を終えた宮脇。安定感のあるフォアドライブが光った
シングルス2日目からは7ゲームマッチ4ゲーム先取となる。ベスト8決定戦での宮脇の相手は中大の吉岡桜子選手。5回戦に続きカットマンとの対戦となった。第1ゲームを相手に先取されるが、その後の2ゲームは宮脇がツッツキやドライブをミスなくつなげ、相手のミスを誘い、連取する。第4ゲームからは相手がナックルカットを取り入れ、カットの回転に変化をつけ始めると、これに合わせて宮脇のミスが増え、このゲームを落とす。第5ゲームは11-6と差をつけて奪ったが、その後のゲームをとられ、フルゲームに。最終ゲームははじめ相手に4連続得点を許し、流れを渡してしまう。攻撃を決めきれない展開が続き4-11で敗れた。試合後、敗因を尋ねると「戦術面で相手の方が上だった」と振り返った。しかし宮脇は初の今大会ランキング入り。磨いた強さが光る結果となった。
(記事・写真 梶谷里桜、取材 三浦祐亮)
※掲載が遅くなり、申し訳ございません。
結果
▽女子ダブルス
1回戦
○吉住聖香(法2=福岡・伝習館)・鈴木晶(スポ2=岩手・一関第一)3-2菊池・尾崎(東京女子大)
○鈴木珠乃(社1=東京・武蔵野)・岡崎光花(スポ1=兵庫・葦合)3-0寺西・牧野(國學院大)
2回戦
○福岡乃愛副将(スポ4=兵庫・三田学園)・顧3-0下山・間野(日本女子体育大)
○杉田・司3-0簾内・野呂(東海大)
○深谷和花(スポ3=愛知みずほ大瑞穂)・宮脇3-1玉山・井之村(筑波大)
●吉住・鈴木晶2-3上澤・中田(筑波大)
●鈴木珠・岡崎0-3川北・髙橋(中大)
3回戦
○杉田・司3-1梅木・直江(筑波大)
●福岡・顧0-3青井・牧野(筑波大)
●深谷・宮脇2-3狩野・竹内(中大)
4回戦 ベスト8決定戦
●杉田・司1-3浦部・野川(東洋大)
▽女子シングルス
1回戦
○岡崎3-0鈴木(成蹊大)
○鈴木珠3-1間野(日本女子体育大)
●吉住2-3下山(日本女子体育大)
2回戦
○深谷3-0高橋(國學院大)
●鈴木晶0-3新井(東洋大)
●岡崎1-3福田(専大)
●鈴木珠0-3野崎(日大)
3回戦
○福岡1-3川村(順大)
●深谷1-3中田(筑波大)
4回戦
○顧3-2竹山(國學院大)
○宮脇3-0首藤(日大)
○司3-2加賀(國學院大)
●杉田2-3渡辺(國學院大)
5回戦
○宮脇3-1横田(日体大)
●顧0-3狩野(中大)
●司0-3出澤(専大)
6回戦 ベスト8決定戦
●宮脇3-4吉岡(中大)
コメント
宮脇心和子(社3=鳥取敬愛)
--ベスト8決定戦を振り返っていかがですか
お互いにミスしない試合だったので疲れました。
--相手に後陣で粘られる展開が続きましたが、どのようなことを考えてプレーしていましたか
自分はあまりパワーがないので、ドライブ1発で決めようとは思わずに、粘って粘って、浮いてきたところをスマッシュで打つということだけを徹底していました。
--フルゲームの接戦でしたが、ご自身の中で試合を決めたポイントを教えてください
最後のゲームは打たされる展開が多くて、ナックルカットに対応できず負けてしまいました。戦術面で相手の方が上だったのが敗因だと思います。
--今大会のダブルスを振り返っていかがですか
1年生の新人戦以来組んでいなかったので、たくさん練習して臨みました。相手が手堅くやってきて悔しい結果にはなりましたが、楽しかったです。
--全日本学生大学選手権(団体の部)に向けての意気込みをお願いします
リーグ戦と違って5点だけで勝ち負けが決まってしまうので、試合開始から気合いを入れて、みんなで1本ずつ取りに行く気持ちで強気で頑張りたいです。