秋季関東学生リーグ戦 9月11日 東京・港区スポーツセンター
秋季関東学生リーグ戦(秋リーグ)初日を1戦1敗で終えた。優勝を狙う早大男子にとって、決して順調とはいえないスタートとなる。ここから巻き返しを見せたい2日目の対戦校は筑波大と埼玉工大。筑波大戦では田村や徳田の貫禄の勝利、浦田のリーグ戦初勝利の活躍もあったが、あと1歩及ばず3-4で敗戦する。続く埼玉工大戦では1番・磯村がフルゲームの接戦を勝ち切ると、チームは勢いづく。続く3本を取りきり、4-0で制した。
3戦目は筑波大との1戦。今季の春リーグ、全日本大学総合選手権・団体の部(インカレ)では勝ちを収めた相手だが、強力な4年生を3人有し、油断のできる相手ではない。1番に起用されたのは磯村。関東学生王者相手に持ち味のフォアドライブで積極的に攻め続ける。お互い譲らず、試合はフルゲームに突入。序盤はリードを奪うも、相手のタイムアウト後に流れが変わる。ラリー戦になると相手に連続でポイントを与えてしまい、惜しくも敗北を喫した。2番・田村は力強い両ハンドをねじ込み、3-1で見事勝利をあげる。

喜びを表す田村
3番・徳田は圧巻の試合運びで終始主導権をにぎった。第3ゲームは開始こそ点差を広げられるものの、その中でも攻めの姿勢を崩さず、逆転に成功し、勝ち点を奪う。4番のダブルスは、相手ペアのパワーに押され、2ゲームを先取される。第3ゲームでは見事な立て直しを見せ、試合をフルゲームに。しかし、相手ペアの隙のないプレーに軍配が上がる。5番・濵田一主将は攻撃の機会が得られず、打ち込まれる展開が続く。第3ゲーム以降、意地を見せ、攻めのプレーで相手に追いつき、迎えた最終ゲーム。ペースを握られ、思うような卓球に繋げられず、惜敗する。
団体戦スコア2-3となり、勝利のためには1本も落とせない早大。初出場となった浦田が登場する。ゲーム冒頭からサービスや積極的な攻撃で相手に打たせない。安定感のある試合を展開し、ストレートで破った。リーグ戦2戦目にして圧巻の初勝利をあげ、チームの危機を救う。

バックのツッツキを見せる浦田、リーグ戦初勝利を飾った
しかし、依然として落とせない状況が続き、試合は7番に入る。最後の大役を任されたのは濵田尚。一発の攻撃力がある相手に粘り強く善戦するも、守りのミスを引き出される。第2ゲーム以降、濵田尚から決めに行く場面が増え、点数を重ねた。お互い引かない展開の中、試合はフルゲームに突入。最終ゲームも点を取り合ったが、攻撃力で相手が優位に立ち、敗れた。
4時間半にわたる死闘を繰り広げたが、勝利には届かなかった。

筑波大戦7番の時のベンチ、応援にも熱が入る
3戦目が長引き、休む間もなく4戦目・埼玉工大戦がスタートする。
1番手はここまで苦しい試合が続く磯村。最初の2ゲームを取られるも、「なんとか立て直して試合をできた」と語ったように怒涛の追い上げを見せる。両ハンドドライブを台にねじ込み、逆転に成功した。2番は先ほど7番を務めた濵田尚。疲れが心配されるところだが、相手の強烈なドライブにうまく合わせる。相手の隙を見て打ち込み、点差を引き離す。最後まで逃げ切り、3-1で白星をあげた。

フォアドライブを振り抜く濵田尚
続く3番・濵田一はエース同士の対決に。相手の武器である両ハンドの鋭いドライブをうまく返球しながら、フルスイングで力強いドライブを決め返す。流れをつかんだまま離すことなく、最後までリードを守り抜いた。

埼玉工大戦ではエース対決を制した濵田一主将
あと1勝が欲しい早大男子。濵田一・徳田組が試合を決める。中陣からも決めてくる相手を寄せ付けず、第2ゲームでは5連続ポイントを決める強さを見せた。最後は徳田のフォアハンドで締めくくり、勝利を手にした。
敗れた筑波大戦も、落とした試合はいずれもフルゲーム。あと1勝を取り切れず、選手たちは悔しさをにじませた。それでも磯村、濵田尚が今大会初勝利を挙げ、浦田もリーグ戦初勝利を果たすなど、うれしい収穫もあった一日となった。明日は春リーグ王者・専大との一戦。激戦が予想され、あと1本がテーマとなるだろう。本日の悔しさを原動力に、最後までボールを拾い続ける。
(記事 牧咲良 写真 大村谷芳、牧咲良)
磯村拓夢(社3=福岡・希望が丘)

ーー今日の試合は2試合ともフルセットとなりましたが、振り返っていかがですか
前日2敗してしまったので、どうしても勝ってチームに良い流れを繋げたいと思っていました。どちらも1番だったので、死ぬ気で勝つ気持ちでいましたが、1戦目は関東学生チャンピオンの選手だったので、向かっていくしかありまけんでした。良い試合はできたかなと思いますが、勝ち切れず悔しかったので、2戦目でなんとかリベンジできたかなと思っています。
ーー本日は両試合とも1番で出場されましたが、どんな気持ちで試合に望まれましたか
意外と1番に対しての緊張感はなくて、昨年開幕戦の1番を経験したこともあって、すごく楽な気持ち、良い状態で入りました。
ーー筑波大戦の最終セットではリードしていたところから逆転されるかたちとなりましたが、どんなところが反省点ですか
みんな負けた試合もフルセットなので、一人ひとり競った場面で勝ち切れなかったことは反省点だと思いますが、全体のチームの雰囲気としては試合の調子もみんな良かったのでそれを繋げていきたいと思います。
ーー埼玉工大戦では最初のセットを取られたところから2セット連続で取り返しましたが、どんなことを意識されましたか
僕は、このリーグ戦の試合では基本1試合目を取れないとあまり勢いに乗っていけないという感じがありましたが、なんとか立て直して試合をできたかなと思います。
ーー明日の専大戦に向けての意気込みを教えてください
自分はまだ専大に勝ったことがないですが、やはり自分が勝つことでかなりチームの勝利に近づけると思っているので、なんとしてでも勝ちたいと思います。
▼試合結果
秋季関東学生リーグ第3戦 | ||
早大 | ●3-4 | 筑波大 |
磯村 | ●2-3 | 鈴木 |
田村 | ○3-1 | 波多間 |
徳田 | ○3ー0 | 三浦 |
濵田一・徳田 | ●2-3 | 三浦・田原 |
濵田一 | ●2-3 | 田原 |
浦田 | ○3ー0 | 孫 |
濵田尚 | ●2ー3 | 藤元 |
秋季関東学生リーグ第4戦 | ||
早大 | ○4-0 | 埼玉工大 |
磯村 | ○3ー2 | 高野 |
濵田尚 | ○3-1 | 玉井 |
濵田一 | ○3ー0 | 今泉 |
濵田一・徳田 | ○3ー0 | 羽鳥・福光 |
徳田 | 島村 | |
浦田 | 羽鳥 | |
田村 | 福光 |