厳しい暑さが続く中、秋季関東学生リーグ戦（秋季リーグ戦）が開幕した。初日、早大は春季関東学生リーグ戦（春季リーグ戦）で敗北を喫した筑波大との対戦に挑む。ダブルスまでに３勝を収めたものの、シングルスで２敗が続き後がない状況に追い込まれた早大。しかし、７番手の荒井和也副将（スポ３＝福岡・希望が丘）が意地を見せ勝利をつかみ、春のリベンジを達成。チームとして良いスタートダッシュを切った。
１番手で登場した杉本和也主将（スポ４＝福岡・希望が丘）が危なげなく勝利を収めると、２番手の濵田一輝（スポ２＝愛知・愛工大名電）は立ち上がりから得意の強打で得点を重ねる。さらにロングサーブで相手を翻弄（ほんろう）するなど安定したプレーを見せ勝利をつかんだ。一方、３番手の柏竹琉副将（スポ４＝エリートアカデミー）は筑波大エースとの対戦に苦戦を強いられる。相手の鋭いチキータへの対応が難しく連続点を許した結果、相手の猛攻を抑えきれずにストレート負けを喫した。 ダブルスに登場した濵田・徳田幹太（スポ１＝山口・野田学園）組は長い接戦を繰り広げた。全てのゲームが僅差で進み、最終ゲームでは早大ペアが先に流れをつかむ。しかし相手の追い上げもありカウントは８ー８に。それでもレシーブから仕掛けるなど攻めの姿勢を崩さなかった濵田・徳田組が11点を取り嬉しい勝利を収めた。
ダブルスで果敢に攻める徳田
ダブルスが接戦に勝利した流れに続きたい磯村拓夢（社１＝福岡・希望が丘）は、１ゲーム目から果敢に攻めていく。しかし１ゲーム奪取したものの２ゲームを奪われ後がない展開に。４ゲーム目、連続５点を獲得するなど磯村のペースで試合は進んだが、後半は相手の追い上げに手が出ず敗戦となった。６番手の徳田も序盤から苦しめられる場面が続く。相手の狙ってくるコースでの返球が難しく、思うように得点に繋げることができない。終始相手ペースとなり磯村に続き敗戦となった。この時点でチームの勝利は７番手の荒井に委ねられた。荒井は１ゲーム目を落とした後、「相手が嫌な部分を突くようにした」（荒井）とフォアへの攻めを確実に行い得点を重ねる。４ゲーム目、中盤には連続６失点の場面があったが荒井はこの乱れから抜け出し、最後は強烈なフォアハンドを決めこの試合に決着をつけた。
７番手で勝利を収めた荒井をベンチで迎える杉本
秋季リーグ初日からフルセットの激闘を繰り広げ、筑波大に対して春のリベンジを果たした早大。春季リーグと比較して個々の成長もあり確実にレベルアップしていることが実感できた試合だっただろう。今大会は今年度のチームで戦うことができる最後の団体戦である。目標にしてきたリーグ戦優勝を達成し、４年生２人が悔いなく終われるよう、明日の明大戦でも早大らしいプレーに期待したい。
（記事 芳田彩歌 写真 谷口花）
結果
▽第１試合 対筑波大 ○４ー３
○杉本３－０大関
○濵田３ー１鈴木
●柏０ー３三浦
○濵田・徳田３－２三浦・田原
●磯村１ー３佐藤
●徳田０ー３田原
○荒井３ー１松本
コメント
荒井和也副将（スポ３＝福岡・希望が丘）
――１ゲーム目を落とした後の２ゲーム目はかなり調子が上がったように見えましたが、何か意識して変えた部分はあったのでしょうか？
１ゲーム目は自分の卓球をしようと思うこととミスを少なくしようということを意識して入ったのですが、自分のやっていることに対応されてしまったので、２ゲーム目では自分がやりたいことはもちろんですが相手が嫌な部分を突くようにしました。
――ベンチからはどのような声かけがありましたか
相手はバックが得意で自分がフォアからバックに打ったボールを返球してくることに対応できていなかったので、自分から相手のフォアに狙っていくことを意識しようと言ってもらいました。サーブを持った時に強くいくことも言われていました。
――４ゲーム目、中盤連続点を取られた中で追い上げて勝利をつかんだと思いますが、技術的に何か意識したのでしょうか
気持ち８割で行きました。２割程度技術を意識しました。
――この秋季リーグ戦は今年度のチームで最後の団体戦です。荒井さんは来年度キャプテンとしてチームを引っ張っていくと思いますが、今回の自分が最高学年ではない最後の団体戦では何を吸収したいですか
自分は来年キャプテンということで、今のチームは本当に良いチームだと思っているので、そんな中で杉本さんや柏さんがどのようにチームを盛り上げているのかなどを吸収していけたらいいなと思います。来年自分の学年が上がった時にどう立ち回っていけたら良いのかをイメージしながらやっていきたいです。