春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)も折り返し地点を迎え、早大は明大・大正大との対戦に挑んだ。第4試合、昨年度グランドスラムを達成した明大とは大接戦を繰り広げた。前半、濵田一輝(スポ2=愛知・愛工大名電)や杉本和也主将(スポ4=福岡・希望が丘)が快勝を収めるものの、以降明大に押される展開が続く。7試合まで続くフルセットの末、勝利を手にしたのは明大となった。一方、第5試合の大正大戦では落としたゲームがダブルスでの1ゲームのみとなる圧勝。明大戦から気持ちを切り替え、3日間の前半戦を勝利で締めくくった。
明大戦、1番手の濵田は圧倒的な強さを見せストレートで快勝を収める。続く荒井和也副将(スポ3=福岡・希望が丘)は第1ゲームからデュースの拮抗(きっこう)した試合となるが、ここで取り切ることができない。第2ゲームは11ー3の圧勝で収めるものの、以降相手にペースをつかまれてしまう。緩い球に対しスマッシュで決め込むなど巻き返しを狙うが追いつくことができず敗戦となった。3番手で登場した杉本は第1、2ゲームを立て続けに奪取すると、第3ゲームでは相手がリードしている状況からデュースに持ち込んだ。デュースを粘り強く勝ち切った杉本の活躍によって、この時点で早大が優勢となる。
サーブを繰り出す荒井
濵田・徳田幹太(スポ1=山口・野田学園)組のダブルスではフルゲームの大接戦を繰り広げた。第1、2ゲームは闘争心あふれる攻撃で流れをものにし勝ち取ることに成功するが、第3ゲーム以降相手の反撃が始まる。バック側を攻める相手に対し仕掛けることができずペースを乱され、第4ゲームでは長い攻防戦の末、14ー16で惜敗。最終ゲームは完全に流れを取られ2ー11という大差で敗北し濵田・徳田組は春季リーグ初めての黒星となった。5番手の柏竹琉副将(スポ4=エリートアカデミー)が相手エースに1ー3で敗北を喫すると、6番手の徳田はダブルスに続きフルゲームの接戦に挑んだ。第1、2ゲームを先取するも第3、4ゲームを相手に取られ追い込まれる中、相手の鋭い攻撃も冷静に返球し11ー6でフルゲームを制する。しかし、7番手磯村拓夢(社1=福岡・希望が丘)は最後まで粘りを見せたものの常に相手が一歩リードし、ストレート負け。長い試合を制したのは明大となった。
明大との敗戦に悲しむ間も無く、大正大との対戦が始まった。早大はこの試合、シングルスは濵田、杉本、荒井の3人が立て続けにストレート勝ちを収め勢いに乗る。ダブルスでは濵田・徳田組が第3ゲームを落とすものの、その後立て直し得点を重ね早大のストレート勝利を飾った。
明大戦ダブルスで奮闘する濵田・徳田組
大会3日目をストレート勝ちで締めくくったものの、前大会王者を破ることはできなかった早大。個々の改善点も見つかる試合となったが、「残り2戦もシングルとダブル2点入れる気持ちでいる」(徳田)というように下級生の意気込みも頼もしい。この1週間で更にレベルアップし、来週末に控える2戦では勝利の姿を見せてくれるに違いない。
(記事・写真 芳田彩歌)
結果
▽第4試合 対明大 ●3ー4
○飯村3-0濵田
●荒井1-3松田
○杉本3-0手塚
●濵田・徳田2-3宮川・飯村
●柏1ー3宮川
○徳田3ー2櫻井
●磯村0ー3山本
▽第5試合 対大正大 ○4ー0
○濵田3-0坂本
○杉本3ー0奥山
○荒井3-0村野
○濵田・徳田3-1奥山・柴木
徳田 齋藤
磯村 柴木
柏 福田
コメント
徳田幹太(スポ1=山口・野田学園)
――明大戦のダブルスでは前半2ゲーム取ってから後半流れをつかむことができない展開でしたが、後半押されてしまった原因は何だと感じていますか
2ー0になって油断はしていなかったのですが、相手が途中からフォアではなくバックを攻め始めてから自分達が下げられてしまって、あまり良い展開が作れなかったと感じています。
――最終ゲームではかなり大差をつけられしまいましたが、上手く噛み合わないところがありましたか
4ゲーム目デュースで取られてしまって、そのまま流れを持っていかれてしまったので、自分達がそこで何も変えることができなかった点が大差をつけられた原因だと思います。
――一方で大正大学とのダブルスでは4ゲーム目均衡した中で勝ち切ったと思うのですが戦術的に何か対策したのですか
2人とも疲れが出ていたと思うので、自分的には大正大学との時の方が良い状態ではなかったのですが最後なんとか相手のミドルをついて先手を取っていく形で乗り切れた試合だったと思います。
――明大戦のシングルでは3、4ゲーム目を取られる苦しい流れの中で勝ち切ったと思いますが最終ゲームで意識したことはありますか
明大は格上なので、挑戦者の気持ちにリセットして5ゲーム目前半から強気で行きました。向かっていく気持ちで行けたことが良かったと思います。
――春季リーグ残り2戦に向けての意気込みをお願いします
残り2戦もシングルとダブル2点入れる気持ちでいるので、そこで4点獲得してチームを少しでも上位にさせられるように全勝目指して頑張ります。
荒井和也副将(スポ3=福岡・希望が丘)
――明大戦では2ゲーム目、11ー3の大差で勝利してから流れをつかむかと思われたのですが3、4ゲーム目追いつくことができなかった原因は何だと思いますか
3、4ゲーム目の前半出だしでミスが続いてしまって、そのまま引きずっていってしまったと感じています。
――明大戦から大正大戦までにどのように気持ちを切り替えましたか
明大戦は負けてしまったのですが内容としては悪くない部分もあったので、今は目の前の一試合一試合が大事だと思い、そこを信じて取り組んでいきました。
――明大戦での敗戦を踏まえて、活かした部分はありますか
明大戦の途中自分では気付いていなかったのですがレシーブでチキータに頼ってしまっていたので、チキータだけではなくいこうと考えていました。
――大正大戦では1、2ゲーム目に比べて3ゲーム目で特にゲームの流れを自分のものにしていたと思いますが何か対策したところはあったのですか
特に大きなことはなかったのですが、1、2ゲームは中途半端にサーブを出していることをベンチで指摘されたので、そこを特に意識しました。
――春季リーグ残り2戦に向けての意気込みをお願いします
今チームでは3勝2敗、個人では1勝2敗であまり活躍できていないので、活躍できるように頑張りたいです。