4月28日に開幕した関東学生新人選手権。10日、時間の都合で持ち越されていた男子シングルスの準決勝と決勝が行われた。徳田幹太(スポ1=山口・野田学園)は、準決勝で前出陸杜(中大)、決勝で高橋航太郎(明大)をそれぞれゲームカウント3-1で倒して優勝。ダブルスとの2冠を果たした。
優勝し、写真撮影に応じる徳田
徳田は4月29日に行われた7試合を勝ち抜き、ベスト4進出を決めていた。この日は春季関東学生リーグ戦(春季リーグ戦)を戦った後まもなく準決勝に登場した。開始直後から積極的な強打で相手を圧倒し、第1、2ゲームを連取する。しかし、第3ゲームを落とすと、4ゲーム目の序盤は4-5とリードを許す展開に。それでも、ここから連続で得点を重ねると、相手にサーブミスが出るなど、徐々に流れが徳田に傾いた。サービスエースで9点目を奪うと、2本続けてドライブ戦に打ち勝ち、11-5で勝利をつかんだ。
高橋との決勝戦では、準決勝とは一転、序盤から相手ペースで試合が進んだ。しかし、1ゲームを落としたところで「これは決勝なんだ」「絶対に負けたくない」と気を引き締めたという徳田。第2ゲームはドライブ戦での勝負強さを発揮し、11-4で奪い返した。3ゲーム目は2-7とリードを許したものの、中盤の連続得点で追い上げて逆転に成功。11-9でこのゲームを奪った。優勝まであと1ゲームとした第4ゲームは、中盤まで3点差を付けられ、追う展開となる。一時は4-7とされたが、サービスエースや強烈なバックハンドで7-7と追いついた。さらにその後も攻撃の手を緩めず、7連続得点。11-7として、ダブルスに続きシングルスでも新人戦の頂点に立った。
バックハンドを振り抜く徳田
準決勝の直前に行われていた春季リーグ戦の日大戦に敗れ、「体力的にも精神的にもしんどい状態」だったというが、そこから見事に立て直した。厳しい環境の中でも強気なプレーを貫き、大学入学後初めての公式戦で単複2冠という目標を達成した徳田。今後は「早稲田のエースになれるように」と意気込む。そのさらなる活躍が楽しみでならない。
(記事 是津直子、写真 冷水睦実)
結果
▽男子シングルス
準決勝
〇徳田3-1前田(中大)
決勝
〇徳田3-1高橋(明大)
コメント
徳田幹太(スポ1=山口・野田学園)
――新人戦の準決勝、決勝を振り返って
リーグ戦で負けてしまって、体力的にも精神的にもしんどい状態で入ったのですが、新人戦は新人戦で切り替えて、1セット目から強気なプレーでしっかり声を出して戦えたので、それが優勝につながったかなと思います。
――決勝戦では1ゲーム先取されましたが、それ以降良くなったところはありますか
少し1セット目は準決勝に勝ったことで気が緩んでしまっていて、1セット目を取られて「これは決勝なんだぞ」と自分に言い聞かせて、絶対に負けたくないという気持ちでやりました。
――ダブルスとの2冠となりますが、結果についてはどのように考えていますか
ダブルスもシングルスも優勝を目標に掲げて臨んでいたので、ほっとしています。
――新人戦を通して、課題や収穫はありましたか
同級生の強い選手たちにしっかりと勝つことができたので、それは自信になりました。リーグ戦でも年上の選手でも関係なく、強気で、これから全勝できるように頑張ります。
――早大卓球部での今後の意気込みをお願いします
今は濵田さんというエースがいるので、それに負けじと自分も早稲田のエースになれるように、頑張っていきたいと思います。