4月から始まったこのチームも、最後の団体戦を迎えることとなった。春季関東リーグ戦、全日本大学総合選手権(インカレ)ともに優勝を逃した男子部にとって、秋季関東学生リーグ戦に懸ける思いはかなり強い。そして、これまでチームをけん引し続けてきた4年生にとっては、人生最後のリーグ戦となる。「なんとしても、優勝したい」(上村慶哉主将、スポ4=福岡・希望が丘)。果たして、その言葉通り、そして最高の締めくくりとなるのだろうか。過去の成績をもとに、秋季リーグ戦の展望を書いていきたい。
ダブルスが優勝へのカギを握っている
優勝を目指した7月のインカレは、ベスト8という結果に終わった。準々決勝の愛工大戦は、互角に戦えると意気込んだが、まさかのストレート負け。各々の課題が如実となった。そこから、再び、チームは秋季リーグ戦へと歩みを始めた。まず、最重要課題は、ダブルスの強化。関東学生選手権(関東学生)1位の上村・緒方遼太郎(スポ1=東京・エリートアカデミー/帝京)組だが、まだ安定性に不安があった。「優勝するためには、ダブルスは全勝じゃないといけない」(上村)と決意し、インカレ後は、より多くの時間をダブルスへ。「一緒に練習できない時でも、各々が改善策を考えながら、ダブルスの強化に取り組んだ」(緒方)。この夏鍛え上げたことで、サーブレシーブの精度やペアワークも向上したという。進化したダブルスは、どのような活躍をするのか楽しみだ。そして、インカレ後の取り組みを上村主将は、あえて個人に任せた。「自分の課題は、自分がよくわかっている」。秋季リーグ戦優勝という最大の目標のため、選手一人一人に、各々が果たすべき役割を考えさせた。それが奏功し、チーム全体で「優勝したい」という熱が高まっている。秋季リーグ戦では、ダブルスの成長、そして応援での一体感に注目してもらいたい。
秋季リーグ戦最大のカベはインカレ連覇の明大と春季リーグ戦優勝の専大だ。両者ともに選手層がかなり厚く、抜け目がない。特に、明大との試合は激戦となるだろう。エースの森薗政崇(4年)は、先月のユニバーシアードで単複金メダルを獲得しており、世界選手権ダブルスにおいても銀メダルに輝いている強豪だ。秋季リーグ戦では、単複での出場が予想される。森薗に団体戦の2点を取られてしまうと、早大は窮地に立たされてしまうだろう。森薗攻略が、明大撃破のカギとなる。そして、専大も一筋縄ではいかない難敵だ。ここ最近、国際大会で好成績を残している田添健汰(4年)と及川瑞基(2年)、そして、関東学生シングルス優勝の田添響(3年)。その他にも、全日学3位の三部航平(3年)に、関東学生3位の郡山北斗など、実績も兼ね備える最強メンバーが揃っている。その2校と対戦するのは秋季リーグ後半戦16、17日。壮絶な戦いとなるはずだ。その熱戦を、見逃すな。
一体感の増した応援にも注目だ
ここ最近、早大男子部は団体戦の優勝から遠ざかっている。実に7年前に、春秋制覇して以来のことだ。あの大島祐哉(平28年スポ卒=現木下グループ)がいてさえも、達成できずにいる。そのリーグ制覇に、今年も挑む。そして、今年が最大のチャンスとも言えるだろう。なぜなら、全日本選手権ランク入り達成者が2名おり、春季リーグ戦では、あの明大を12季ぶりに撃破している。極め付けは、上村・緒方組は関東学生ダブルスチャンピオンだ。優勝をつかみ取るだけの実力は十分に備えている。あとは、本番にその力を発揮するだけだろう。悲願の瞬間が訪れることを、期待したい。
(記事 本田京太郎、写真 橋本望、本田京太郎)
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