駒大にリベンジを果たし、準決勝進出!

卓球男子

 団体王者を決める戦い、全日本大学総合選手権団体の部(インカレ)。大会3日目のきょうは、予選リーグを突破した32チームでの決勝トーナメントが行われた。1試合目、2試合目を危なげなく勝利し、準々決勝では駒大との一戦に臨んだ。1番手で起用された山本勝也主将(スポ4=石川・遊学館)が多彩なサーブを用いた攻撃で勝利すると、続く平野晃生(スポ1=山口・野田学園)もフルゲームの末粘り勝ちをするなど着実に白星を重ねていった早大が団体戦スコア3-0で快勝。準決勝に駒を進めた。

 決勝トーナメント1回戦、トップを任されたのは上村慶哉(スポ2=福岡・希望ヶ丘)。序盤から2ゲーム連取し好スタートを切るも、第3ゲーム以降は一転し、相手の思い切ったプレーに押されゲームカウント2-2と巻き返しを許す。流れを奪われたかに見えたが「最後は自分の得意な形に持ち込めた」(上村)と、最終ゲームまで集中力を切らさず勝利をつかんだ。2番手に登場した竹岡純樹(スポ2=青森山田)は1ゲームを先取するも、得意とするサービスでミスが出るなどうまく流れに乗れず敗戦。その後のダブルス、シングルスでは確実に2勝を挙げ団体戦スコア3-1で試合を終えた。

接戦を制し、トップとしての役割を果たした

 2回戦の国学院戦はストレート勝ちを収め、迎えた準々決勝。5月に行われた春季関東学生リーグ戦(リーグ戦)で敗れた駒大に挑んだ。トップを任されたのは、国学院戦と同様に主将の山本勝也。対する松田は春季リーグ戦で大島祐哉(スポ4=京都・東山)を破った相手でもあり苦戦が予想されたが、重点を置いてきたと語るサーブからの攻撃で相手を翻弄(ほんろう)する。終始、試合の主導権を握った山本が勝利し見事に先陣を切った。流れに乗りたい早大は、2番手にルーキー平野晃生を起用する。序盤から強気な攻めを繰り広げ、勢いあるプレーを見せる。しかし、リードしては追いつかれなかなか試合を決めることができない。両者ゲームを奪い合う拮抗した試合となるが、最終ゲームは平野が11-5で勝ち取り大きな1勝を挙げた。3番手のダブルスはここまで圧勝を重ねてきた大島・上村組。「負けると分かって強気で攻めてきた」(上村)。と、駒大のダブルスに思わぬ苦戦を強いられ2-0とリードを許す。それでも「自分たちのやることをやれば勝てる」(大島)と、劣勢でも冷静さを失わず逆転勝利を収めた。「リーグ戦のリベンジはできた」(山本主将)。良い形であすの明大戦につなげた。

逆転勝利で試合を決めた大島・上村組

 これで4年連続のインカレ団体戦でのベスト4入りを果たし、明大への挑戦権を手にした。前年度はあと一歩まで追い詰めただけに「何としても勝ちたい」(山本主将)と、打倒明大への思いは強い。準決勝に残った明大、愛工大は共に日本代表選手を擁する強豪校であるため優勝への道のりは険しい。「勝つチャンスはある」(大島)。己を信じ、仲間を信じ、決戦に挑む。

(記事 久保田有紀、写真 豊田光司)

結果

▽1回戦 対同志社

○3-1

◯上村3-2今西

●竹岡2-3西田

◯大島・上村組3-0今西・阿部組

○山本3-2後田

▽2回戦 対国学院大

◯3-0

◯山本3-1宇仁田

◯大島3-0近藤

◯大島・上村組3-0町田・宇仁田組

▽準々決勝 対駒大
○3-0

◯山本3-1松田

◯平野3-2英

○大島・上村組3-2松田・水谷組

コメント

山本勝也主将(スポ4=石川・遊学館)

――関東学生選手権から修正してきた部分はありますか

サーブがそのときは全然ダメだったので、サーブを変えました。その展開でやったのですが、公式試合でそのサーブを試したことがなくて、なかなか初めはうまくいかなかったのですが、最後になって良いかたちになったので、一安心です。

――最後のインカレですが、思い入れみたいなものはありますか

インカレ、ことしで4年連続ベスト4までは勝ち上がってきてるので、ことしは何としても明大に勝ちたいという思いが強いです。

――同志社戦では試合がもつれましたが、その原因みたいなものは何かありますか

サーブからの展開が思うようにいかなくて、そこで迷いなどがありました。

――ただ続く2試合ともトップバッターでの起用でしたが

僕自身も前に出るとは思ってなくてびっくりしていますが、対戦相手も考えてそうしていると言われたので、出るからには勢いを付けて、勝ちたいなと思っています。

――特に3戦目の駒大戦は春季リーグ戦で負けた相手というのは意識しましたか

やはり意識はしましたね。駒大が入った時点で、春負けているというのがあって、絶対ベスト8までは勝ち上がってくるだろうと思っていたので、春のリベンジができたので良かったです。

――勝利できた要因はありますか

チームがまとまって1本目から向かっていけたのが勝因だと思います。

――山本選手が相手をした松田(駒大)選手は春季リーグ戦で大島選手を破った相手でしたが、大島選手から何かアドバイスがありしました

かなりアドバイスをくれて、僕は対戦したことがなかったのですが、かなり良いイメージで入ることができました。

――きょうの試合で調子の良かったのはやはりサーブですか

はい、サーブとサーブからの組み立てですね。

――あした明大戦ですが、個人的に戦いたい、意識している選手はいますか

4人全員強いので、誰でも良いので、戦いたいんですけど、出るからには必ず勝ちたいですね。

大島佑哉(スポ4=京都・東山)

――ユニバシアードから今大会までどのように調整されましたか

ユニバシアードはかなりハードで最終日の決勝まで戦って、朝早く帰ってきて、その次の日にインカレに出発するという日程でここに来たんですけど、最初の方はシングルス1回しかやってないですし、ダブルスでの出場なので、あしたまでに体力が温存できているのは大きいことかなと思います。コンディションは悪い方ではないと思うので、あしたやってみてという感じですね。

――世界選手権から春季リーグ戦に臨んだときと何か違う部分はありますか

1回そういう経験をしていて、気持ちの部分が抜けやすいので、世界大会からこういう団体戦になるところで、気持ちを抜けないように、きょうも0ー2から巻き返したりできて、団体として勝てているので、あそこで簡単に負けてしまうとやっぱりリーグ戦の時のように負けてしまうので、あそこで粘って勝てたのは大きかったと思います。

――久々のワセダのチームの雰囲気はいかがですか

僕はワセダ好きですし、団体戦好きなので、またあした全国1位を団体では取ったことがないので、何としてもことし最後に取りたいです。

――シングルスでは相手を寄せ付けずに勝利しましたが、調子は悪くないですか

ユニバシアードでも決勝では負けましたが、中国選手を破ったり、調子は悪くなかったですし、その調子を引き継いで来れているので、それがあした誰と当たるかはわからないですが、誰と当たっても強いので、頑張りたいです。

――上村選手とのダブルスは久々だと思いますが、感触はどうですか

森園(明大)くんの時なら僕がつないで、森園くんもつないで、最後僕が決めるというようなパターンなのですが、上村くんと組むと僕が先に仕掛けて、チャンスを作って、上村くんが打って、最後は僕、とちょっと変わるので、そこの難しいところはあるんですけど、きょう勝てたというのを、負けてあしたに行くよりも精神的に良いので、勝てたことは大きかったかなと思います。

――駒大とのダブルスでは最終セットまでもつれる試合となりましたが

春季リーグ戦も負けてますし、今回も0ー2というところでかなり苦しかったんですけど、やっぱり自分たちがやることやれれば勝てる相手とわかっていたので、それを最後までできたのが良かったと思います。

――最後のポイントはサーブが決まりましたが、サーブの調子は良いですか

ダブルスでもサーブ、レシーブは大事になりますし、シングルスでも大事なところなので、最後はそこで決めるのが一番チャンスあると思ったので、決められて良かったです。

――ユニバシアードで3つの銀メダルを持ち帰る結果でしたが、その経験を今大会で活かせていたりしますか

金メダルを取っていないので、満足感というのは全然ないですし、銀メダル3つというのはすごいことだとは思いますが、やはり金メダルが欲しかったですし、その中で満足感はないので、ここで最後金メダルを取って帰れたら最高かなと思います。

――やはり悔しさの方が強い

そうですね。銀メダル3つといううれしさよりも悔しさの方が大きいです。

――代表で共に戦った選手と当たる可能性があるなかで、戦う気分はどのようなものですか

良き友であり、良きライバルというのはいつもそうなので、あいつに負けたくない、でも私生活ではいろいろしゃべったりという仲を築けているので、勝負は勝負でシビアにみんなも来るので、僕もそこで情を出すのではなく、シビアにいきたいと思っています。

――あしたの明大戦で意識している選手、戦いたい選手はいますか

僕はどっちにしてもシングルス、ダブルスで2点取って、あと1点を誰かに取ってもらわないと明大には勝てないと思っているので、誰と当たっても勝てる意識でいます。きょうは負けてますけど、前半に丹羽くん(明大)が出てくると思うので、そこに合わせて、ガチンコ勝負でいくオーダーにするのか、また違うので、いくのかわからないですけど、丹羽くんとやっても勝てるようにしたいと思ってます。

――あすの準決勝・明大戦が大一番になると思います。意気込みを

朝一なので、きょうの夜からしっかりと準備して、明大に勝つイメージだけを持って朝を迎えれば、本当に勝つチャンスはあると思うので、団体戦なので、みんなで1つになって頑張りたいと思います。

上村慶哉(スポ2=福岡・希望ヶ丘)

――1試合目は競った展開となりましたが振り返って

最初は2-0でリード出来ていたんで、これからどんどん相手も強くなるのでいろいろ試そうと思っていたんですがなかなか上手くいかなくて結果的に2-2に追いつかれる展開になりました。最後は自分の得意な形で勝つことができて、勝てて良かったです。

――関東学生選手権では、逆転負けを喫しました

あの時も2-0から挽回されたのでそこの部分は注意していたんですけど追いつかれてしまったので。最後は勝つことができたので集中できたかなと思います。

――ご自身のプレーで良かったところは

シングルスではあまり下がらずに前で出来たことが良かったかなと思います。ダブルスではレシーブが結構前よりも成長しているなと思います。

――3試合目のダブルスは押し込まれる展開となりました

相手も負けていたんで思い切って来たところに対して僕らが負けてしまっていたんでそこの部分でリードされていたんで。攻めないと勝てないなあと思いました。

――ダブルスの練習はあまりできていないと思いますが、調整は

レシーブ練習と誰か代わりに組んでもらったりして練習はしていました。

――上村選手の試合の際に、かなり大島選手からのアドバイスを受けられているように見られました

ここをこうしたほうがいいとか。ここは良いけどここは悪いというところをアドバイスしてもらいます。

――明大戦で個人的に意識する選手はいますか

< p>森園君。大島さんのダブルスのパートナーでもありますし。同期の。もし、あしたダブルスとかで当たったら勝てるように頑張りたいと思います。