大会2日目のきょう、大島祐哉(スポ2=京都・東山)は頼乙耀(チャイニーズタイペイ)、馬特(中国)と対戦した。頼乙耀にはストレートで敗れ、この時点で決勝トーナメント進出の可能性は消滅。しかし予選ラウンド最終戦ではこれまでの2試合と一転し、大島は積極的な攻撃を見せる。得意のフォアハンドを武器に格上の中国人選手をねじ伏せ、3―1で勝利。長く続いていた不振をついに振り払い、最後の試合を笑顔で締めくくった。
頼乙耀との対戦で第1ゲーム、大島は10―6と完全にリード。ところが、「守りに入ってしまった」(大島)と話したように、5連続失点を許しゲームを落とす。その後も相手の角を突く鋭い球に反応できず、1ゲームも取れずにずるずると敗戦。今大会2連敗を喫し、あすの決勝トーナメントに進むことはできなくなった。
痛い2敗目を喫した大島
しかし予選ラウンド最終戦となる馬特との対戦で、大島は気持ちを入れ替えた。格上の中国人選手に自分の得意なフォアハンドがどれだけ通用するのか。大島は力強いフォアハンドで、相手に襲いかかった。どん欲に得点を重ね、11―2で第1ゲームを先取。攻撃のミスが目立った第2ゲームこそ落としたが、その後ゲームカウント2―1とし、第4ゲームを迎える。8―7で相手のタイムアウト後に追い上げられジュースとなるも、大島は集中を切らさない。13―11で押さえ、ゲームカウント3―1で強敵を倒した。
力強いフォアハンドで攻める大島
持ち味のフォアハンドを存分に生かし、格上の馬特に見事な快勝。先日の春季関東学生リーグ戦から今大会にかけて苦しみ続けてきた大島にとって、馬特に快勝したことは大きな自信となった。来週には第83回全日本大学総合選手権・団体の部(インカレ)が控えており、再びエースらしいプレーを見せてくれることだろう。あすからはシードの世界選手権パリ大会(個人戦)で見事ベスト8に入った松平健太(人4=青森山田)が出場する。順調に進めば世界ランク6位の荘智淵(チャイニーズタイペイ)との対戦も予想されており、激戦が繰り広げられるに違いない。
(記事 加藤万理子、写真 川口真由、栗坂美祐)
結果
▽21歳以下男子 予選ラウンド(グループQ6)
●大島0-3頼乙耀(10-12、7-11、9-11)
○大島3-1馬特(11-2、3-11、11-6、13-11
最終成績 1勝2敗(4位)
コメント
大島祐哉(スポ2=京都・東山)
――1試合目の第1ゲーム、10―6とリードする場面から落としてしまったことについて、どのように考えていますか
そこからやはり守りに入ってしまいました。相手のミスを期待してしまって、そういうところで負けてしまったというのが一番の原因ですね。
――一方、2試合目の中国人選手との試合では積極的に攻めていました
中国人選手に勝つことがやはり世界で活躍するために必要だと思うので、やはり中国人選手に勝てたということはやはり大きな勉強になりました。
――力強いフォアハンドが印象的でしたがプレーで意識していたことは何ですか
自分のプレーで勝てるような相手ではないので、自分のプレー以上のことができれば勝てる相手でした。だから凄く集中して、自分の得意なフォアハンドがどれだけ通用するのかということで、フォアハンドを中心に攻めていきました。
――第4ゲームでジュースの末、勝ち切れたということは大きいですか
そうですね。やはりあそこで中国人選手に競り勝てたというのは自分としてもこの試合を通して成し遂げたかったことなので、そこの点は大きかったです。
――ジャパンオープン全体を振り返って
気持ち的な部分が一番大きいかなと思いましたね。きょうもきのうも、気持ちの部分で相手にどれだけ勝てるか、どれだけ勝ちたいかというところが大きなポイントだと思いました。あとは技術的にはやはり、世界に通用するバックハンドを覚えていかないと勝てないんじゃないかなと思いました。
――インカレまで残り1週間となりました、意気込みをお願いします
インカレは団体戦なので、しっかりチームとして勝てるようにしたいです。僕はエースなので、しっかり2点取ってチームに貢献できれば良いなと思っています。