黒野が全日学選抜準V! ベスト8の荒井も健闘光る

卓球ダブルス

  11月27日から2日間にわたって全日本学生選抜選手権(全日学選抜)が開催された。全日学選抜には、全日本大学総合選手権個人の部(全日学)ベスト16以上の選手をはじめ、男女それぞれ48人のみが参戦できる。早大女子からは黒野葵衣(スポ4=東京・武蔵野)、顧琳婧(スポ2=愛知・桜丘)、杉田陽南(スポ2=大阪・香ヶ丘リベルテ)、福岡乃愛(スポ2=兵庫・三田学園)の4人が出場し、黒野が準優勝。男子からは、唯一出場した荒井和也(スポ2=福岡・希望が丘)がベスト8入りを達成した。

  準決勝でプレーする黒野

  黒野は、初日に行われた予選リーグ5試合のうち4試合でストレート勝利。順当に決勝トーナメントへの進出を決めた。2日目の決勝トーナメントでは、出沢杏佳(専大)との2回戦が最初の山場に。最終ゲームの2-5から追いつくと、「気づいたら勝っていた」とデュースの末に勝利をつかんだ。準決勝はゲームカウント4-1で勝利し、決勝では岡田琴菜(愛知工大)と対戦。10月の全日学ではフルゲームの接戦を黒野がものにしていたが、この日は「岡田選手の正確さに対して、少しコースを迷ってしまった」。第4ゲームこそ奪ったものの相手の勢いを止めることはできず、全日学の雪辱を許すこととなった。それでも、最後まで「変に受け身に回らずに」積極的な姿勢を貫いた黒野。昨年大会の成績を上回り、「決勝戦までいけたので良かった」と笑顔を見せた。

 バックハンドを放つ荒井

 一方、荒井は予選リーグを4勝1敗の2位で通過。決勝トーナメント初戦で、今年の関西王者・佐藤とあいまみえた。一進一退の攻防になったが、「少し下がった時のラリーで強かった」と打ち合いで強さを発揮し、勝利を収めた。続く2回戦の相手は、同じ希望が丘高出身の宮本大輝(専大)。第2、第3ゲームでは、先にゲームポイントを奪うなど食らい付いたが、一歩及ばずストレートで敗れた。

 今年度最後の学生連盟主催試合を終え、選手たちは「毎試合楽しく終われた」(黒野)、「ベスト8という結果は良かった」(荒井)と充実感を口にした。来年1月には全日本選手権が控え、その後3年生以下の選手たちは春季関東学生リーグ戦に向けて練習を積むことになる。学生トップレベルの選手たちとの対戦を通して、それぞれが自信と課題を手にした早大卓球部。そのさらなる活躍が楽しみだ。

  表彰式後、写真に収まる荒井(左)と黒野

(記事 是津直子、写真 鬼頭遥南)

結果

予選リーグ

▽荒井和也 男子Hブロック2位

〇3-0阪拓海(高知工科大)

〇3-1国田広也(札幌国際大)

〇3-0津村優斗(関西大)

●0-3阿部悠人(専大)

〇3-0呂昕彦(大阪成蹊大)

▽黒野葵衣 女子Aブロック1位

〇3-0森口蒼生(札幌国際大)

〇3-0奥山瑚々(札幌大)

〇3-0秋山有紀(神戸松蔭女学大)

〇3-0北川加純(金城大)

●2-3大島奈々(専大)

▽杉田陽南 女子Dブロック2位

〇3-0兒玉凛(熊本学園大)

〇3-0小川杏(札幌大)

●1-3皆川優香(大阪成蹊大)

〇3-0須藤奈々子(金城大)

●1-3高リノカ(札幌国際大)

▽福岡乃愛 女子Fブロック3位

〇3-0長谷川円香(東北福祉大)

〇3-0齋藤優空(札幌大)

●1-3岡崎日和(東洋大)

●1-3大川真実(愛知工大)

〇3-0杉山晴菜(札幌国際大)

▽顧琳婧 女子Hブロック5位

●0-3鶴岡菜月(神戸松蔭女学大)

●1-3三浦千緋呂(同大)

●1-3藤田奈子(中大)

〇3-0中村璃子(札幌大)

●0-3稲吉美沙(日体大)

決勝トーナメント

▽1回戦

○荒井4-2佐藤匠海(関学大)

○黒野4-1佐伯充麗(高知工科大)

●杉田1-4本井明梨(同大)

▽2回戦

●荒井0-4宮本大輝(専大)

○黒野4-3出沢杏佳(専大)

▽準決勝

○黒野4-1信田ことみ(愛知工大)

▽決勝

●黒野1-4岡田琴菜(愛知工大)

コメント

黒野葵衣主将(スポ4=東京・武蔵野)

――準優勝という結果をどのように捉えていますか

 先日、全日学(全日本大学総合選手権個人の部)で優勝させていただいて、昨年も全日学で優勝して全日学選抜がベスト16だったので、また学連(主催の)最後の試合だったので、ベスト8には入りたいなと思っていました。結局決勝戦までいけたので、良かったかなと思います。

――決勝戦までの勝ち上がりを振り返っていかがですか

 出沢さんがとやるとなった時点で、「きっと最後の試合は出沢さんか」となったのですが、気づいたら勝っていたという感じでした。学連としての最後の大会で、毎試合楽しく終われたかなと思います。

――決勝戦の試合内容を振り返っていかがですか

 流れが全くなくて0-3になって、「1セットくらい取りたいな」と思ってから自分の動きも良くなったのですが、最後はやはり岡田選手の一発を決める正確さに対して、少しコースを迷ってしまうところがありました。しょうがないかなという感じです。

――今大会を通して良かったところは

 あまり全日学の結果を意識せずにできたので、変に受け身に回らなかったことが2位という結果につながったかなとおもいます。

――全日本選手権に向けて意気込みをお願いします

 シングルスもそうですが、ダブルスも出させていただけることになっていて、中島(中島彩希、スポ4=福井・敦賀)と組めるのも少なくなってきているので、ダブルスもシングルスも納得できるかたちで終われたらいいなと思います。

荒井和也(スポ2=福岡・希望が丘)

――今大会を振り返って

 まずは予選リーグ突破、突破できたら1試合1試合戦おうと思っていたので、ベスト8という結果は良かったと思います。

――決勝トーナメントで1勝を挙げました

 結構苦しかったですが、そこを乗り越えられたので良かったです。2回戦の宮本くんとは高校が一緒で、今月頭にあった全日本選手権の予選ではフルセットで負けていて。その中での今回だったので、勝とうと思っていたのですが、逆転されて負けてとても悔しいです。

――やりづらさはありましたか

 自分はサーブで点数を取ろうとしてしまうので、それに慣れている相手だと、もっと甘く返してくれよと思います。ちゃんとレシーブされたのに対して僕がへたくそなので、そこが課題です。

――良かったところはありますか

 今大会全体的に、少し下がった時のラリーで強かったかなと思います。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

 大きい大会だとリーグ戦(春季関東学生リーグ戦)なので長いですが、オープン戦はあるので、そこで結果を残して、課題を見つけながら試合ができたらいいなと思います。