春季関東学生リーグ戦直前特集第1回目を飾るのは男子部期待の新入生トリオ。主力が抜けチーム状況が大きく変わった男子部。再び栄冠を取り戻すべく、1年生ながら主力としての活躍が期待される五十嵐史弥(スポ1=石川・遊学館)、川上尚也(スポ1=静岡学園)、福田純大(スポ1=福岡・希望が丘)。先日の関東学生新人選手権でも実力を存分に発揮した3人にリーグ戦に向けての意気込みをうかがった。
※この取材は4月20日に行われたものです。
「自分ももっと頑張っていかないと」(福田)
力のある両ハンドドライブが武器の福田
――早大への入学を志した経緯を教えてもらえますか
五十嵐 中学生の時に先輩の大島さん(祐哉、平成27年スポ卒=京都・東山、現木下グループ)がリーグ戦とかですごく活躍していて、チームの雰囲気もまとまって一体感のあるチームだと思ったので、自分も早大に入学して活躍したいなと思って志しました。
川上 自分も似ているんですけど、大島さんが静岡県にいらっしゃった時にたまたま一緒に練習させていただいて、同じ大学でプレーしてリーグ戦などで活躍したいなと思ったからです。
福田 自分にとってワセダは小さい頃から憧れの大学で、大学を選ぶ時に実力的にはスポーツ推薦で入ることは難しいと思っていたんですけど、中学の先輩で憧れの緒方さん(遼太郎、スポ2=東京・エリートアカデミー/帝京)に自己推薦でも受けたほうがいいと言っていただいたので、受けてみようと思って運良く入ることができました。(笑)
――ワセダの練習にはいつ頃から参加されているのですか
五十嵐 本格的に練習に参加したのは3月からなんですけど、高校時代に何回か練習に参加させてもらったりはしていましたね。
川上 自分も五十嵐と同じ時期から参加しています。
――春休み中のトレーニング合宿はどうでしたか
川上 高校時代もけっこうトレーニングはしている方だったんですけど、いざ大学の合宿に参加してみると思ったよりもきつくて、これから大丈夫かなと不安になりました。(笑)
福田 自分は高校では全然フィジカルトレーニングはやっていなかったので、合宿が終わって5日間ぐらいはまともに動けなかったですね。(笑)
――ワセダは自主性を重んじる練習スタイルですが、そのスタイルには慣れてきましたか
五十嵐 高校の時は監督さんやコーチに言われたことを練習するという感じだったので、最初は課題とか全て自分で見つけていかなければいけなくて大変だったんですけど、先輩方に優しく教えてもらいながらだんだん慣れてきました。
川上 自分も今はだいぶ慣れたんですけど、大学に入ってから一人暮らしも始めて、生活面でも卓球の面でも自分で考えてやらなければいけないことが増えたのでうまく両立させていきたいですね。
福田 ワセダに入って自分より強い先輩方が足りない部分などを残って一生懸命練習している姿を見て、自分ももっと頑張っていかないといけないな、と思いましたね。
――高校と大学の卓球の違いは感じますか
五十嵐 高校までは勢いだけでどうにかなることもあったんですけど、大学では落ち着いて頭を使って対応してくるので、攻めるタイプの自分も守備の部分をさらに上手くなっていかなければいけないなと思います。
川上 大学生は台から下がって大きなラリーをするイメージがあったんですけど、それだけじゃなくてサーブレシーブなど細かい部分もトップの選手になればなるほど引き出しが多くて、自分も大事な場面で得点するパターンを身に付けていきたいです。
福田 自分は今まであまり考えた卓球をやってこなかったので、このままでは勝てないなというのは感じました。先輩にベンチに入っていただくこともあるんですけど、どの先輩も戦術的なアドバイスをとても細かくしてくれるのですごいなといつも感じています。
「先輩方はすごく優しい」(川上)
スピード感あふれるプレーが持ち味の川上
――3人とも地方出身ですが、東京での生活には慣れましたか
五十嵐 前から遠征とかで来たことはあったので、交通の面とかではあまり苦労しなかったんですけど、一人暮らしで食事の栄養管理とかも自分でやっていかなければいけないのが大変ですね。
川上 地方は駅とかも人が少ないんですけど、新宿駅の人混みがすごくてビックリしました。(笑)
福田 自分は昨日渋谷に行って迷子になりました。(笑)
――大学生活はいかがですか
五十嵐 コーチング論など自分が興味のある授業を取っているので楽しいですね。
川上 スポ科の授業はスポーツをやる上ですごくためになる授業が多いので興味深くて面白いです。
福田 自分はもうきつく感じています。(笑)
――他の競技の選手との交流もありますか
川上 自分はア式の選手と仲良くさせてもらっているんですけど、間接的にさらに他の競技の選手と話す機会もあったりして楽しいですね。スポ科の友達は考えが共感できることも多い気がします。
――休みの日にやりたいことなどはありますか
五十嵐 買い物とか好きなので色々なアウトレットに行ってみたいですね。
福田 休みの日にはカラオケとか行きますね。十八番は『前前前世』です。(笑)
――入学してから一ヶ月ほど経って、お互いの印象を教えてください
川上 自分は五十嵐のことをすごく尊敬しているんですよ。練習の時はすごく真面目でオフの時にはとことん楽しんでいるというか。気を遣わなくていいぐらいの間柄で一緒にいて楽ですね。
福田 卓球のことは五十嵐に聞きやすいので助かっています。
――川上選手の印象はいかがですか
五十嵐 川上は所定の練習が終わった後でも残って自主練習したりしているのでストイックだなと思いますね。私生活でも一緒に買い物に行ったりしてよく遊んでいます。
福田 川上はとにかくチャラいですね。(笑)具体的にはここでは言えません。(笑)
川上 そんなことないです。(笑)
――福田選手はどのような方ですか
五十嵐 福田は自分の意見をしっかり言える人なので、そこは見習いたいですね。
川上 自分と福田は小学校の頃同じ静岡県で卓球をしていて中学校で別れたんですけど、大学でまた同じチームでプレーできてなんか嬉しいですね。私生活でもご飯に行ったり遊びに行ったりしています。
――卓球部の先輩の印象はいかがですか
五十嵐 どの代も同期の仲がすごくいいなという印象ですね。その中で上下関係もしっかりしていますし、いい雰囲気のチームだと思います。
川上 ワセダは全国的にも有名な選手が集まっているので正直最初はちょっとビビッてたんですけど、いざお話してみると先輩方はすごく優しいし、色々アドバイスもしてくださるのでありがたいですね。
福田 ワセダの先輩は卓球以外のことについても考えを深めている方が多いので、そういう先輩と話していると色々刺激をいただきますね。
「『イガバウアー』を見てほしい」(五十嵐)
五十嵐の雄叫びには注目だ
――リーグ戦間近ですが、現在の調子はいかがですか
五十嵐 今はリーグ戦に向けてコンディションを整えている段階なのでどんどん調子を上げていきたいですね。
福田 自分はまだまだ経験値が低いのでたくさん試合をして、先輩からも色々吸収していきたいと思っています。
――団体戦はお好きですか
五十嵐 自分は団体戦でみんなが見ている状況の中で試合をする緊張感が好きですね。周りの応援も力になります。
川上 自分は好きとはいえないっていう感じですね。周りの応援があることはすごく嬉しいんですけど、緊張しすぎて自分のプレーができなくなってしまうことがあるので、これからはそのリーグ戦の雰囲気をプラスに変えていきたいです。
――川上選手と福田選手はダブルスを組まれますが、相性はいかがですか
川上 自分はどちらかというとつないでいくタイプで、福田がガンガン攻めていくタイプなので、相性はいいかなと思いますね。
福田 自分は足を引っ張らないように頑張るだけです。
――リーグ戦で意識したいことはありますか
五十嵐 団体戦は個人戦とは違って、仮に自分が負けてもつぎの仲間の試合があるので、負け方っていうのも大事になってくると思います。例えば、全然声を出さずに暗い雰囲気で負けたりしたら次の選手にも悪い影響があると思うので、自分の成績以上にチームの雰囲気を盛り上げられるように意識したいです。
川上 自分たちは1年生なので、最後まで諦めずに相手に向かっていく、ということを徹底したいです。
福田 団体戦は選手だけではなくてベンチワークも重要なので、チームのみんなのストレスを減らせるように考えて行動していきたいです。
――リーグ戦での個人的な目標はありますか
五十嵐 5勝以上挙げて新人賞を獲りたいです。そうすればチームの優勝にも貢献できると思うので。1年生で何も分からないからと弱気になっていたら絶対に勝てないと思うので、4年生と同じぐらいの強い気持ちを持って全力でぶつかっていきます。
川上 五十嵐よりは試合に出る機会は少ないかもしれませんが、出させていただいた試合は全て勝つ、という事だけです。
福田 試合に出ても出なくてもチームで誰よりも声を出していこうと思います。
――永山監督にはアドバイスはいただきましたか
五十嵐 自分に足りない部分を細かく分析して下さって、それを克服することができればもっと強くなれるんだろうなと思うので、練習していきたいです。
川上 永山監督は練習もよく見て下さいますし、自分の課題も伝えて下さるので、客観的なアドバイスはとてもありがたいです。
福田 自分は実力的にはまだまだなんですけど、永山監督は期待して下さっているのでその期待に応えられるようにもっと頑張っていきたいです。
――リーグ戦で負けたくない選手などはいますか
五十嵐 自分の高校の同期で明大と日大に進んだ選手がいるので、その2人にはプライドを持って負けないように頑張りたいです。
川上 自分も同期には負けたくないですし、他の高校の選手にも同じ学年の選手には絶対負けたくないです。
福田 自分よりも強い同期に大学で成長した姿を見せたいです。
――リーグ戦で見てほしい部分があれば教えてください
五十嵐 高校時代に団体戦で気合が入った時にイナバウアーみたいな動きが出るんですけど、それを記者の方に『イガバウアー』って名前をつけてもらったので、『イガバウアー』を見てほしいですね。
川上 自分は顔に出るのが悪い癖なので、それを出さないようにして最後まで粘り強く諦めない姿を見てほしいと思います。
福田 自分はプレッシャーを感じずに思いきったプレーをしているところを見てほしいです。
――最後にリーグ戦に向けて意気込みをお願いします
五十嵐 大学では最初の公式戦になりますが、強い気持ちを持って一戦一戦頑張っていきたいと思います。
川上 春リーグ戦はしばらく優勝していないということなので、試合に出させていただいたら優勝に貢献できるように全力で頑張ります。
福田 試合に出る出ないに関わらず、チームの優勝だけを目指して頑張っていきたいです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 吉田寛人)
春季リーグ戦に向けて3人に色紙を書いていただきました!
◆五十嵐史弥(いがらし・ふみや)(※写真左)
182センチ、72キロ。石川・遊学館高出身。スポーツ科学部1年。右シェーク裏・裏。しっかりとした受け答えが印象的だった五十嵐選手。男子部の躍進には五十嵐選手の活躍が不可欠です。注目しましょう!
◆川上尚也(かわかみ・なおや)(※写真中央)
171センチ、58キロ。静岡学園高出身。スポーツ科学部1年。右シェーク裏・裏。動画鑑賞が好きな川上選手、最近は懐かしいアニメの動画を見ることにハマっているそうです。
◆福田純大(ふくだ・じゅんた)(※写真右)
180センチ、73キロ。福岡・希望が丘高出身。スポーツ科学部1年左シェーク裏・裏。趣味は映画鑑賞だという福田選手。『ちはやふる』がオススメだそうです。