秋季関東学生リーグ戦を終えてから1週間。この日関東学生チームカップ(チームカップ)が開幕し、新体制が本格始動した。早大からは男子は6チーム、女子は4チームが出場。厳しいトーナメントを勝ち抜いた男子の早大B、女子の早大A、Bの3チームが準々決勝進出を決めた。
全勝でチームをけん引した田中女子主将
女子部は全てのチームに最上級生である3年生を配置し、チームの統率を図った。先陣を切って1回戦に登場したのは早大D。5番手までもつれる接戦を制し2回戦へと駒を進めた。相手は強豪・専大のAチーム。「向かっていく気持ちで挑んだ」(須黒香澄、法3=東京・早実)。団体戦スコア0―1の場面で登場した須黒は格上相手に積極的なプレーを貫き、フルゲームの末に白星を挙げた。しかし、後が続かず強敵撃破とはならならなかった。その一方で早大A、B、Cは無難に3回戦に進出。早大Cは日大Aに黒星を喫し準々決勝進出はかなわなかったが、田中千秋女子主将(スポ3=愛知みずほ大瑞穂)率いる早大Aと鳥屋真帆(社3=高知・明徳義塾)率いる早大Bはストレート勝ち。3年生のリーダーシップも奏功し、2チームが来週行なわれる準々決勝行きを決めた。
5回戦で2勝しチームに貢献した硴塚
2回戦から勝ち上がってきた早大Cは3回戦で明大Dと対戦した。1、2番手が相次いで敗れ、試合の主導権を相手に握られてしまう。3番手の伊志嶺鷹啓(政経1=沖縄・コザ)が勝利し一矢報いたが、反撃もそこまで。最後まで流れをつかみ切れず団体戦スコア1―3で惜敗した。4回戦で大正大Aと対戦した、上村慶哉主将(スポ3=福岡・希望が丘)ら3年生で構成された早大A。トップバッターの上村は辛勝したものの、後続は本来のプレーを発揮できず連敗。優勝候補の一角は初戦で姿を消した。他方で、4回戦で明大Cを破った早大Bは、日大Aとの5回戦に臨んだ。団体戦スコア1―1で迎えた、3番手・中窪康喜(教1=静岡学園)の試合。2ゲームを先取され、追い込まれてから粘りを見せる。接戦となった第3ゲームを17―15でものにすると、その後のゲームも前陣での速攻が冴え逆転で勝利をつかんだ。続く4番手は敗れたものの、5番手の硴塚将人(スポ1=東京・エリートアカデミー/帝京)が盤石の試合運びでストレート勝ち。1年生の活躍が光った早大Bは、団体戦スコア3―2で勝利を収めた。
後輩にアドバイスする上村主将(中央)
新チームの初陣となった今大会。女子は連覇、男子は2年ぶりの優勝が懸かっている。「ワセダが上位を占められるように」(田中)。アベック優勝で、新体制にとって最高のスタートを切りたい。
(記事 稲満美也、写真 小川由梨香、境智鷹、本田京太郎)
結果
▽男子
1回戦
●早大F0―3千葉商科大K
2回戦
○早大C3―2東洋大C
●早大D0―3東洋大E
●早大E0―3東洋大G
3回戦
●早大C2―3明大D
4回戦
●早大A1―3大正大A
○早大B3―1明大C
5回戦
○早大B3―2日大A
▽女子
1回戦
○早大D3―2和洋女子大A
2回戦
○早大A3―0東京経済大C
○早大B3―0日大D
○早大C3―2東洋大A
●早大D1―3専大A
3回戦
○早大A3―0日体大B
○早大B3―0大正大B
●早大C1―3日大A
コメント
上村慶哉主将(スポ3=福岡・希望が丘)
――新体制での初めての大会、振り返っていかがでしたか
僕たちのチームは竹岡(純樹、スポ3=青森山田)があまり体調がよくなかったので、3番手に下げるというかたちになりました。僕たちは初戦で負けてしまったので、出だしとしてはあまり良いスタートを切れなかったのですが、この試合では自分の課題を克服するということが目標だったので、結果どうこうよりも内容を重視してやることができました。
――ご自身の課題とは
僕はサーブを出して、相手にレシーブをされたときに自分がどう攻撃していくかという展開をここ1ヶ月ずっと練習してきて、それが今回の試合でできたのでよかったかなと思います。
――今大会、5回戦に進出したのは1チームだけでした
実力的に言えば僕たちのAチームとBチームが(5回戦に)いくかなとは思っていました。Bチームに関しては1年生がよく頑張ってくれたのでよかったと思います。
――この秋から主将を任されましたが、どのようなチームにしていきたいですか
みんなが「このチームで勝ちたい」と思えるようなチームにしていきたいです。
――どのような主将になりたいという理想はありますか
やはり言葉でいろいろガミガミ言うよりも背中で、プレーで引っ張っていけるようなキャプテンになりたいなと思います。
――今後への意気込みをお願いします
これからは個人戦が続くのですが、また4月から団体戦が始まるので、それまでに自分が伝えられることを後輩たちにたくさん伝えて、良いチーム作りをしていけたらなと思います。
田中千秋女子主将(スポ3=愛知みずほ大瑞穂)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
きょうは全体的に強いチームと当たったところもあれば、自分たちの力を出し切れば勝てるチームと当たったところもあってそれぞれでした。比較的みんな自分のプレーを出し切っていたように感じました。
――試合内容を振り返っていかがですか
私自身、内容は良い感じでした。相手もリーグ戦とかを見て対策を練ってきているように感じましたが、そこで勝ち切れたのはよかったと思います。
――新チームで臨んだ初めての団体戦でしたが
初めての団体戦なので各チームに3年生が付いている状態でチームを作っているんですが、そこでしっかり個々で引っ張ってやってもらったりすればすごく助かりますし、雰囲気もすごくいいので良いスタートが切れたかなと思います。
――新主将としてチームメイトに声をかける場面が多く見受けられましたが意識はしましたか
そうですね。前よりもっと周りを意識するようしていきたいなと思っているので、積極的に声をかけるようにはしています。
――今大会の目標を聞かせてください
できるだけワセダが上位を占められるようにしたいです。もちろん優勝が目標なんですがAチームだけでなくBチームも上位に食い込んで、同士討ちで決勝を迎えられるようにしていきたいです。
須黒香澄(法3=東京・早実)
――秋季リーグ戦が終わり、チームの最上級生となられましたがどんなお気持ちですか
自分たちの学年は人数が多いので、自分たちがしっかりしないといけないと思っています。(同期の)6人で力を合わせて頑張っていきたいです。
――これからの1年間はどのように過ごしていきたいですか
自分も卓球をする最後の年になるので、悔いの残らないように毎日頑張って練習して結果を残せるようにしたいです。あとは、後輩たちに手本というわけではないですが、良い姿を見せていきたいです。
――Dチームとしての目標はありましたか
初戦に勝って、専大のAチームと対戦するのが目標でした
――専大Aと対戦するにあたって対策はありましたか?
格上の選手たちなので向かっていく気持ちで挑みました。
――その中で須黒選手は勝利を収められましたが、試合を振り返ってみていかがですか
(ゲームカウント)2―0で勝っていて第3ゲームもリードしていたのに、レシーブでコースを突かれたりして失点も多くなってきてしまいました。第5ゲームを取れたからよかったですが、もう少し早く立て直したかったです。
――最後に新体制の抱負をお願いします
グランドスラムが目標ですが、一戦一戦向かっていけたらいいなと思います。