男女共に、予選リーグ突破

卓球ダブルス

 格下相手に、力の差を見せつけた。男女それぞれ48校が、大学一を目指して戦う全日本大学総合選手権団体の部(インカレ)。大会2日目のきょう、明日から始まる決勝トーナメント進出をかけて、予選リーグが行われた。昨年ワセダは、女子が準優勝、男子がベスト4と各々好成績を収めたため、格下校との組み合わせではあったが、男女共順当に1位通過。目標の優勝に向け、好スタートを切った。

思うようなプレーができなかったという佐藤風

 けがを押しての出場だった。3日前にアキレス腱を痛めるアクシデントに見舞われながら、2番手で登場した佐藤風薫(スポ1=岡山・就実)。体の動きがいいとは言えず、思うようなプレーができない苦しい展開が続く。また、強打する場面では思いきり踏み込むことができず、ミスも目立った。結局、ゲームオールの接戦を落としてしまったが、この敗戦にチームが奮起する。3番手のダブルス、4番手のシングルスで確実に勝利し1勝を手にすると、続く2戦目でも、ルーキーの栗原加奈子(スポ1=北海道・札幌大谷)が多彩なサーブで相手を崩すなど、快勝。2試合を通して、奪われたのは1点のみと好調さを見せつけた。

接戦を制した大島・山本勝組

 同じく、男子部の出だしもほぼ完ぺきと言っていいほどだった。1戦目ではトップの高田直騎(スポ1=福岡・希望が丘)がストレート勝ちを収めると、その後も1ゲームも許さない試合展開で、相手を圧倒。2回戦も楽に勝ちたいところであったが、ダブルスで大島祐哉(スポ2=京都・東山)・山本勝也(スポ2=石川・遊学館)組がやや苦戦を強いられた。やり慣れていない相手との対戦ということもあって、突破口が見いだせない。また、大量リードを奪われると、チャンスボールを取り逃すなど集中力を欠く場面も見受けられた。しかし、最終ゲームでは「強気でいけて、いいプレーができた」(山本勝)と気持ちを立て直した結果、辛くも勝利。苦しみながら、ジュースにもつれた試合を制することができた。

 「これからが勝負」(板倉健信主将、スポ4=福岡・希望が丘)と言うように、明日からいよいよ負けられない一戦が続く。関東学生リーグ戦(リーグ戦)が4点先取なのに対し、インカレでは3点先取ということで、いつも以上に1試合、1試合が重要となってくるだろう。それゆえ、きょうの女子のように誰かが敗れても、他でカバーできるかが鍵となる。強豪校がひしめくだけに容易いことではないが、本来のチーム力を出すことができれば、ぐっと優勝に近づくはずだ。

(記事、写真 栗坂美祐)

結果

▽男子 予選リーグ Dブロック 2勝0敗 1位

対岡山大 ○3-0

対東日本国際大 ○3-0

▽女子 予選リーグ Bブロック 2勝0敗 1位

対椙山女学園大 ○3-1

対新潟大 ○3-0

コメント

板倉健信主将(スポ4=福岡・希望が丘)

――きょうの試合を振り返って

まずまずのスタートは切れたと思います。

――板倉さんご自身の調子は

調整が上手くいったのかなと。いい感じで(今大会を)迎えられました。

――春季リーグ戦終えられて、どのような調整を行ってきましたか

自分から仕掛けるという意識を強く持って取り組みました。

――きょねんインカレの予選で板倉選手は調子が良くありませんでしたが、変えた部分は

きょねん予選で負けた選手は弱い選手ではなかったので、負ける可能性があったと思うんですけど、それに比べて今回はレベルが若干こっちの方が勝っているかなという選手だったので、そこは自信を持ってやることができました。

――チーム全体を見て感じることは

まだちょっとチームの力的に、こっちの方が上というところとしか当たっていないので。あしたからは一試合一試合がポイントなんですけど、特にダブルスが重要かなと。結構みんな神経質になってやっているんで、いい結果につながればいいなと思います。

――きょねんはベスト4という好成績を残した大会ですが、どのような気持ちで臨んでいますか

きょねんベスト4に入って、その前は先輩方が優勝したという実績もあるんですけど、ことしに関しては過去のことは忘れて、チームで新たな挑戦という意識でやっていくようにしています。

――先日の春季リーグ戦では5位と悔しい気持ちも味わったと思いますが、リベンジという意味合いはありますか

インカレは4人で組むので、戦力的には関東リーグよりアップするのかなという感じなんですけど、最初10月に掲げたインカレ優勝という目標に向かって、きょう良いスタートを切れたんじゃないかなと思います。

――明日に向けて一言

あしたからが勝負で、ここからは楽な試合は一つもないと思うので、一人一人が自分らしいプレーをしてしっかり勝ち上がっていきたいと思います。

栗原加奈子(スポ1=北海道・札幌大谷)

――きょうの試合を振り返って

わたしは、本当は出させてもらえるかというのは微妙なところだったので、まずオーダー発表があったときにすごい負けられないなと思いました。でも試合入ってみると、意外と落ち着いてやれたので良かったです。

――中でもサーブがかなり効いていました

サーブは大学入ってから、種類増やして、たくさん練習もしました。それが結構効いていたのかなと思います。

――落ち着いてプレーができたということですが、緊張は

わたしが負けても先輩が勝ってくれると思ったので安心してできました。

――明日以降の意気込みを

インカレ優勝目指してがんばりたいと思います。

山本勝也(スポ2=石川・遊学館)

――きょうの試合を振り返って

自分は第2戦に2点出させてもらって、シングルスもダブルスもあまり思うようなプレーができなかったんですけど、結果的に勝ち切れたのでそこは良かったと思います。

――シングルス、ダブルスそれぞれ上手くいかなかった点というのは

相手が結構やりにくいタイプで、自分のプレーを出したいんですけど、相手がやらせてくれないことが多くて。それでも自分のプレーを出して勝つのではなくて、相手に色々やらせてっていう風にやりました。

――ダブルスでは4ゲーム目までリードを奪われる場面がかなり多かったと思いますが、原因は

やっぱりやりなれていない相手で、自分たちのプレーが思うようにできなくて、点差が離れたときにちょっと集中力が切れたりっていうのがありました。

――これからもやり慣れていない相手とやることは多いと思いますが、対策は

強気で最後はいかなくてはいけない部分があると思います。今回も第5セット目では強気でいけて、いいプレーができたので、ああいうプレーを心掛けたいですね。

――明日に向けて一言

あすから厳しい戦いが始まると思いますけど、優勝目指してがんばりたいと思います。

佐藤風薫(スポ1=岡山・就実)

――きょうの試合を振り返って

コンディションの状態が一番いい状態じゃなかったと思うので、そこが1試合目で負けた原因かなと思います。

――コンディションの悪さは具体的にどこですか

足を試合前にけがをしました。3日前で、つい最近なんですけど、アキレス腱を痛めました。それでスマッシュとかいつも以上に思いきり踏み込めなくて、ミスが出ちゃったんじゃないかなと思います。

――けがによってほかに影響は

けがによって、動きがあまり良くないなと感じています。

――明日からどう立て直していきますか

トレーナーさんにも足のケアをしてもらっているので、それを生かしてというか、いい状態にもっていけるように、自分でも練習とか頑張ってやっていきたいなと思います。

――ダブルスは快勝でしたが

ダブルスはいつも通りにできたと思います。

――緊張はされませんでしたか

しなかったです。きょうは結構余裕といったらあれなんですけど、楽に勝てた試合だったので、明日からまた難しくなってくると思うんですけど、緊張せずにプレーしていきていと思います。

――明日に向けて

自分が試合に出たら、足のこととか気にせずに一戦一戦集中してがんばっていきたいと思います。