強豪・東女体大に敗戦し、予選リーグを5位で終える

水球女子
TEAM 1P 2P 3P 4P
東女体大 18
早大
▽得点者
松本2、塗師2、百田、菅野

 ここまで関東学生リーグ戦(リーグ戦)で1勝3敗の早大は、最終節に日本代表に選ばれた有馬優美(3年)が所属している強豪・東女体大と対戦した。1ピリオド目を0―6と、試合は前半から相手ペースで進行。2ピリオド目と3ピリオド目は相手に得点数こそ及ばなかったが、ゴールが決まり始める。すると4ピリオド目はお互いに2得点。最終的に6―18の大敗となったが、徐々に調子を上げた選手たちの姿がそこにはあった。

 相手選手がハーフラインから放ったロングシュートで、試合は始まった。開始42秒に松本桃子(先理2=神奈川大付)が退水(※)すると、東女体大の猛攻が始まる。開始1分57秒に早大は先制点を許すと、そこからの2分間で更に3失点。最終的に1ピリオド目を0―6で終えると、続く2ピリオド目も相手に先制点を奪われてしまう。しかし、ここで待望のチーム初得点が生まれる。1ピリオド目に退水した松本がミドルシュートを決めたのだ。その後2点を追加されるも、相手選手が退水した隙に塗師葵(社2=東京・藤村女)が得点。残り22秒にも塗師がこの日2点目を挙げたが、前半は3―12と大差で折り返し、コールド負けが早くも漂い始める展開になった。

積極的にシュートを放った塗師

 3ピリオド目は、6分34秒に百田恵梨香主将(社4=埼玉・秀明英光)が小刻みにつながったパスを受けて得点。そこからの4分間、早大は互角の戦いを展開していた。しかし、ここで土屋セナ(創理3=千葉・芝浦工大柏)がこの日2回目の退水。すると早大は、土屋が退水している間に立て続けに失点。「選手達が対応してきた」(保見万里監督、平16教卒=東京・藤村女)と語る中で、掴みかけていた流れを完全にものにすることができなかった。4ピリオド目の試合終了間際には、有馬にこの日6点目を決められ、早大は大差で敗北した。

リーグ戦初出場の期待のルーキー・渋谷

 「シュートが決まらないと、逆にチャンスを作られて得点されてしまう結果になった」(保見万里監督、平16教卒=東京・藤村女)。塗師を中心に良いシュートを放ったが、試合を通じて相手に止められる展開が繰り返されたこの日。攻撃自体は悪くなかったが、決定率の低さが敗北の最大の要因だ。しかし渋谷紗代(スポ1=埼玉・秀明英光)がリーグ戦初出場を飾るなど、今後を見据える試合になったと言える。予選リーグを5位で終えることとなったが、これからも女子水球部は歩みを止めずに進んでいく。

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない

(記事 大島悠希、写真 飯塚茜)

コメント

  

保見万里監督(平16教卒=東京・藤村女)

――強豪・東女体大相手でしたが、何か対策はありましたか

キーパーソンとなる日本代表に選ばれた有馬優美(3年)がいたので、まずあの子をディフェンスで抑えるというところです。

――実際きょうの試合はいかがでしたか

1ピリオド目の6失点が良くなかったですね。序盤から攻撃は悪くなくて、チャンスも作れてシュートもそれなりの本数があったんですけど0/7の決定率だったので。シュートが決まらないと、逆にチャンスを作られて得点されてしまう結果になるよなという感じです。幸先は少し良くなかったんですけど、後半向こうのメンバーが変わったこともあってディフェンスが機能した部分もありましたし、シュートも決まり始めたので最初をもう少しうまくやりたいですね。

――シュートが決まらない原因は

枠に当たったりとシュートコースが悪いことですね。基本的に枠内のキーパーがいないところに打つというのがちょっと難しいですね。

――後半失点が減った理由は

選手達が対応してきたというところですね。

――渋谷紗代(スポ1=埼玉・秀明英光)選手が初めてリーグ戦に出場しましたがいかがてしたか

攻撃力はある選手なので、もう少しディフェンスの面ができるようになると非常に安定していいなと思います。

松本桃子(先理2=神奈川大付)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

先週の国士舘大戦よりもディフェンスが機能していて、防げる失点に関してはしっかり防げていました。

――前半なかなかシュートが決まりませんでしたがオフェンスについてはいかがですか

塗師葵(社2=東京・藤村女)がキーポイントで、彼女がいいシュートを打ってはいたんですけれどゴールに入らないというシーンがあったので、そこをカバーできるように周りで動くことができなかったことが点があまり入らなかった要因かなと思います。

――渋谷選手が初めて試合に出られましたが、一緒にプレーをしていかがてしたか

シュートが強くて泳ぎも速い選手なので、そういうところをもっと活かせるように私たちも動きたいなと思いましたし、そうなるようにもっと練習したいと思いました。

渋谷紗代(スポ1=埼玉・秀明英光)

――リーグ戦初出場となりましたが、きょうの試合への意気込みをお願いします

今までのリーグ戦はずっとけがをしていて、まだ完治はしていないですが、少しはチームに貢献できるように短い時間の出場でも自分のプレーを全力で出し切れるように意識していました。

――きょうのプレーを振り返ってもらえますか

きょうの相手は個々が強くて、でも早稲田も負けてない部分はあるので。先輩方の良い部分を自分にどう活かすかという点で、視野を広げてオフェンスはしました。ディフェンスは一対一で負けてしまうと相手の得点に直結してしまうので、一対一で負けないように意識しました。

――プレーの面で高校と大学との違いは感じますか

高校の時はやることがチームで徹底されていて、それをみんなが理解した上でプレーするというのが基本だったのですが、早稲田は自由に一人一人の良い所を思いっきり出せるというのが強みであって、高校との違いです。

――これからのリーグ戦への意気込みをお願いします

けがを徐々に回復させていき、自分のコンディションを整え、一試合一試合チームに貢献できるように頑張っていきたいです。