強豪AIDENに善戦も、怒涛の猛攻に屈し敗北

水球男子

日本選手権最終予選会

2025年5月24日(土)

横浜国際プール

試合結果

チーム 1P 2P 3P 4P 合計
稲泳会 3 2 3 1 9
AIDEN 3 4 6 6 19

得点者

古谷2、永野2、加納(恒)2、加藤1、小林1、簗瀬1

 日本選手権最終予選会準々決勝は、AIDENと対戦。序盤は、一進一退の攻防を繰り広げ、前半を5―7で折り返す。しかし、第3ピリオド(P)に、5連続失点すると、その後は、相手に主導権を握られ、9―19で第4Pコールドゲームとなった。

2本のペナルティースローを決めた加納(恒)

 激しいセンターボール争いを加納恒心(スポ3=東京・明大中野)が制し、第1Pが幕開ける。1分半ゴール前の加藤旺道(スポ3=静岡・磐田)から後方に展開されたパスを永野冬惺(スポ3=東京・明大中野)がミドルで沈めて、先制。その後、2点を返されるも、加藤が1対1を制し、勢いを取り戻す。続けて、加納恒心(スポ3=東京・明大中野)からの鋭いロングパスに反応した古谷典也(スポ4=東京・明大中野)が押し込んで2連続得点し、第1Pは、互角の3−3で終えた。

 AIDENのセンターボールがそのまま得点となり、第2Pがスタート。稲泳会の退水(※)から失点するも、2分速さのあるパス回しから簗瀬亮冴(スポ1=鹿児島南)が左サイドから得点。残り1分ペナルティースローのチャンスを加納(恒)が冷静に決め切るも、残り1秒で痛恨の失点。5ー7で前半を終えた。

ゴールを守るGK渡邊空

 追加点を奪いたい第3P。1分相手に反則を誘い、古谷が着実にペナルティースローを決め、1点差に詰め寄る。しかし、ここから試合の流れが変わる。元水球日本代表の荒井陸や一昨年の早大元主将都田楓我(令5年度卒=鹿児島南)などによる怒涛の攻撃が続き、AIDENが5連続得点。渡邊空(スポ4=新潟産業大附)がペナルティースローを止めるなど、好セーブでゴールを死守するも、点差は開き、8ー13で第3Pを終える。

ペナルティースローを放つ古谷

 迎えた最終P。ダブルヘッダー2戦目に、疲労が見え始め、序盤から2連続得点を献上。3分小林稜典(スポ2=岐阜・大垣東)が強烈なシュートでペナルティースローを得点にするも、AIDENの猛攻は止まらず、4連続得点を許し、9ー19で10点差となり、コールドでの敗戦となった。

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

(記事 指出華歩、写真 指出華歩、長濱愛里咲)

コメント

古谷典也(スポ4=東京・明大中野)

――燦水会との試合の振り返りをお願いします

 相手がほぼ新潟産業大の学生ということもあり、試合前はしっかりコールド勝ちをしたいというのがチーム全体としての考えだったので、そこが実現できたのは良かったかなと思います。

――AIDENに対しては、どのようなゲームプランが共有されていましたか

 AIDENには、元日本代表である荒井選手や蔦選手がいたので、そこをしっかりとケアしながらディフェンスを粘って、攻めるところで攻めるという戦術を考えていました。

――AIDENの試合展開全体について振り返りをお願いします

  前半は競れたので良かったと思うのですが、後半のところで差が開いてしまったのは、やっぱり、自分達の実力もそうですし、体力も足りなかったのかなと。もう少し3P以降の後半の戦い方についても考えておいた方が良かったと思います。

――前半の接戦で意識していたことはありますか

 とにかくディフェンスをしっかりできたというところ、6人で守るというところをチームとしての課題としてやっていたので、そこができたことが、前半粘れた理由だと思います。逆に後半は6人で守れず、相手に少人数で攻められてカウンターを食らったところで失点をしてしまったと思います。

――一昨年の主将都田楓我(令5年度卒=鹿児島南)さんがいましたが、どうでしたか

 楓我さんが、前半外してくれたおかげでちょっと点差が開かずにいたのかなと(笑)。でもやっぱり、強かったですし、もう一人、OBの戸張さんもいらっしゃって、やっぱりOBさんと試合ができるっていうのは、すごく楽しくて、良い経験になりました。

――山形SHARKS戦の意気込みをお願いします

 自分自身、まだ日本選手権に出たことがないので、4年生で最後のチャンスということで、全力で挑んでしっかり勝ちとれるように、日本選手権出場に向けて頑張ります。

渡邊空(スポ4=新潟産業大附)

――AIDENに対して、どのようなゲームプランで臨まれましたか

 相手に元水球日本代表がいて、そこは、空けないようにしようと話していて、最初は、上手くハマったという感じです。

――今季初出場となりました。振り返りをお願いします

 公式戦は、1年ぶりで、今年度調子が良くない中、久しぶりの試合に出るチャンスを貰えたので、そのチャンスをものにしたいと思いながらプレーしました。

――ペナルティースローを止めるなど、好セーブ多く見られました。個人のプレーは、いかがでしたか

 ペナルティーやループを止めることは、できたのですが、他のシュートを決められてしまったり、チームが結果として負けてしまったので、そこは悔しさが残る部分です。

――最後に、次戦への意気込みをお願いします

 明日は、社会人主体のチームで、戦いにくいチームなのですが、本戦に出れるか、出れないかの大事な試合になるので、しっかり作戦などを立て、勝ちたいと思います。