最終戦は快勝!1部リーグの意地を見せた

水球男子
TEAM 1P 2P 3P 4P
早大 19
順大
▽得点者
中村11、岡田3、土橋2、永津2、中井
※第4ピリオド途中でコールドゲーム

 約1ヵ月に及んだ関東大学リーグ戦(リーグ戦)もいよいよ最終日。1部予選リーグを1勝6敗とした早大は、2部2位の順大とのリーグ入替戦に挑んだ。第1ピリオド(P)から8得点と圧倒し、13―1で前半が終了。相手の反則を誘いペナルティスローに結びつける場面も多く見られ、その後も得点を突き放し続ける。終始危なげのない試合運びで、第4ピリオド途中に19―4でのコールド勝ち。攻守双方で本来の実力が光り、大差をつけての勝利となった。

 

この日11得点の中村

 中村大智(スポ2=埼玉・秀明英光)の先制から入った第1P。岡田遼(社4=石川・金沢市工)と交互に得点を入れ続け、序盤からほとんどの時間が早大の攻撃に使われた。2回のペナルティシュート、中井慶(政経4=沖縄・那覇西)のゴールもあり、8-1の猛攻で試合のペースをつかんだ。続く第2P、GKにはこれがリーグ戦初試合となった加納凪人(スポ1=三重・四日市中央工)を投入。杉山哲也監督(平18人卒=埼玉・伊奈学園総合)が、「声もたくさん出ていたので、チームとしても安心してディフェンスが出来た」と振り返るように、ダイナミックなセーブと1人1人に向けた声かけが印象的だった。そんな心強いルーキーを盾に、オフェンスの勢いも増すばかり。開始1分、カウンターからが大きくボールを動かし、岡田がシュート。4分には永津智也(スポ2=熊本・済々黌)が、1度はゴールポストに当たったこぼれ球を確実に決め直した。

 

これが初試合となった加納

 後半に入ると、さらに主導権を握るべく早大がセンターボールを奪う。そのままの流れで、第3P開始直後、外周のパス回しから曵地孝太郎(スポ2=埼玉・秀明英光)がボールを中に放り込み、それを押しきった土橋奏太(教4=長崎西)が得点。途中にはディフェンスの連携がうまく取れず、フラストレーションが溜まる場面もあったが、3度のペナルティゴールを中村が確実に成功させるなどし、18―4で試合は最終Pへ。開始1分で永津が右サイドからゴールの隅を的確に狙い、シュートを突き刺す。これにより15点差がついたため、19―4でコールド勝ちを収めた。

 

献身的にボールを追う岡田

 この試合をもって、今シーズン最初の大会となるリーグ戦を終えた早大。予選リーグ途中にはコロナウイルスの影響を受け、万全なメンバーで臨めない苦しい状況もあった中で、1部7位という結果となった。それでも、今試合においてはやはりインカレシードチームとしての実力を見せつけたと言えるだろう。次戦は来月の早慶戦。昨年は敗北を喫した悔しい一戦である。「観客もいる中で勝ちたい」(中村)。今年こそ慶大を撃破し、覇者の姿を蘇らせることができるか。

 

(記事、写真 中村凜々子)

コメント

  

杉山哲也監督(平18人卒=埼玉・伊奈学園総合)

――今日の試合全体を振り返っていかがですか

2部リーグ2位の順天堂大学との対戦となりました。2部リーグとの力の差は見せられたのではないかと思います。

――どのような作戦で臨まれましたか

1対1でディフェンスし、カウンターで確実に点を稼ぐ戦略でした。前半はそれが出来ていたと思います。

――加納選手が途中起用された理由と、今日のプレーについてどう感じられたかを教えて頂きたいです

GKも試合によっては調子が悪い日もあります。そんな時のために控えGKも試合に出して経験させることを目的としました。加納くんは普段から高い意識で練習に臨んでいるため、声もたくさん出ていたので、チームとしても安心してディフェンスが出来たと思います。

――リーグ戦を通しての振り返りをお願いします

早稲田は1部リーグ上位を目指さなければならないチームです。コロナの影響があったにせよ、勝てる試合を最後までリードし続けられない弱さがありました。

――インカレの前哨戦的な意味での手応えはいかがでしたか

今のままではシード権維持(4位以上)も難しいと考えています。今大会では課題がたくさん明確になったので、優先順位をつけて課題の対策に取り組みます。

――次戦となる早慶戦に向けて、意気込みをお願いします

特にディフェンス面での課題があるため、メンバー1人1人に必要な練習、対策を考えます。本大会での反省を活かし、チーム戦術の見直しにより早慶戦ではリベンジします。

中村大智(スポ2=埼玉・秀明英光)

――今日の試合全体を振り返っていかがでしたか

まず入替戦に回ってしまったことがとても不甲斐なかったので、今日はしっかり頑張ろうと思っていました。コールドに持っていけて良かったです。

――個人としては11得点でした

リーグ戦の途中でコロナにかかってしまって出られなかったので、今日活躍できて良かったかなという風に思います。

――リーグ戦全体についてはどう振り返られますか

早稲田は毎年このような感じで相手に対策をされることも多くて。特にユニバーシアードに選ばれた選手が僕含め2人いて、対策された中であまり活躍できなかったというのもあったので、次の早慶戦に向けてしっかりと練習を積んでいこうと思っています。

――最後に来月の早慶戦に向けて、意気込みをお願いします

昨年度1年生として出て負けているので、しっかりと雪辱を晴らせるように努力します。個人的には初めてやる会場なので、それにも慣れて、観客もいる中で勝ちたいと思います。応援よろしくお願いします。