リーグ戦開幕 悔しい2連敗

水球男子
TEAM 1P 2P 3P 4P
早大 13
専大 18
▽得点者
土橋3、岡田3、中井2、中村2、曳地、都田、古谷
TEAM 1P 2P 3P 4P
早大
中大
▽得点者
都田3、岡田、曳地、中村、古谷

 今季初戦となる関東学生リーグ戦(リーグ戦)が開幕した。早大としては、本命の日本学生選手権(インカレ)に向け、結果だけでなく内容でも手応えをつかみたい大会である。最初の2連戦の相手は専大と中大。初日の専大戦では、ルーキーの先制点から勢いに乗りたい早大だったが、その後は相手ペースに持ち込まれる展開に。最終ピリオド(P)で開始から3連続得点と粘りを見せたが、それまでの失点が響き13-18で黒星スタートとなった。巻き返しを図りたい2戦目では、対する中大に対して序盤から積極的な攻撃を見せ続け、第3P終了時点でスコアは7-3。ところが、最終Pで中大に立て続けに4点を奪われ、逆転を許す。結局早大は追加点を刻めず、7-8で試合を終え、連敗となった。

 開幕戦となった専大との対決。序盤から激しいゴール前のディフェンスを受け、なかなかシュートを打たせてもらえない場面もあったが、3分、ルーキー古谷典也(スポ1=東京・明大中野)が中央からゴール右下へシュートを刺し込み先制。5分には岡田遼(社4=石川・金沢市工)の左サイドからのクロスを中井慶(政経4=沖縄・那覇西)が押し込んだ。しかしそこから徐々に主導権を握られ、2-4で第1Pを終える。続く第2P5分、2度シュートが枠に阻まれた末に、曵地孝太郎(スポ2=埼玉・秀明英光)とのパス交換から岡田が決め切り1点。7分には専大の退水(※)を生かした曳地のゴールもあり追い上げるが、専大にも3得点を入れられ、4-7で前半を折り返した。

 

先制ゴールを決めた古谷

 第3Pの早大は、土橋奏太(教4=長崎西)のループシュートなどの2得点にとどまる。一方専大は、パス失敗や永退などの早大のミスから多く得点に切り込み、流れは完全に相手ペースに。特に小見晴人(専大)には全体で7得点を許した。6-12となり攻めるしかない第4P。中村大智(スポ2=埼玉・秀明英光)などの積極的なオフェンスにより開始2分で一挙に3点を奪うが、その後は両チームの乱打戦に。計7得点の猛攻で意地を見せるも、差を詰め切れず結果は13-18。今年の専大の強さをひしひしと感じさせられる敗北となった。

 

シュートを打つ岡田

 2日目の中大戦。両者カウンターからの強気なアタックが目立つも、ゴールが枠に当たるなどなかなか決め切れないプレーも多く、ロースコアな展開が続いた。そんな中でも、中村が左サイドから大きなパスを出し、受けた都田楓我(スポ3=鹿児島南)がループシュートを決めて先制するなど、第1Pから3-1で早大が優勢。第2Pでは、専大のゴール前で、両チームに退水が命じられるダブルエクスクルージョンが起こる場面も。混乱の中近距離でシュートを打たれたが、GK谷健太朗主将(スポ4=東京・明大中野)のスーパーセーブでピンチを回避した。その後も早大の好ディフェンスは続き、ペースを維持したまま5-3で試合は後半へ。

 

攻撃の起点となった都田

 第3Pでは若干膠着(こうちゃく)する場面も見られたが、早大は2分に都田、6分に曳地が得点。中大は1点を入れるにとどまり、この時点でスコアは7-4。勝機は早大にあるかのように見えた。しかし、迎えた最終ピリオドで試合は大きく動く。中大がペナルティスローや早大の退水から確実に得点を重ねていく中、早大のゴールがなかなか決まらない。3分にはタイムアウトを取り、ベンチからは「守りに入るな、攻めろ!」という声が投げかけられた。それに応えるように中村が2連続でシュートを飛ばすがこれも入らず、ついに6分、ペナルティスロー成功により中大が逆転。残り1分半で2度目のタイムアウトを取るが、そのままスコアが動くことはなく試合終了のブザーが鳴り響いた。振り返ってみればこのピリオドは0-4という結果になり、最終スコアは7-8で逆転負けを喫した。

 

果敢にシュートを打ち続けた中村

 今シーズン最初の2連戦は厳しい結果となったが、リーグ戦はまだ始まったばかり。両日で全く違う展開での敗戦に終わった分、収穫も大きかっただろう。また、6月から始まるワールドユニバーシティゲームズにも内定している都田、中村などを起点とした素早い攻撃や、1年生ながら両日ともに得点を生んだ古谷の決定力、キャプテン谷の安定感のあるセーブからは新チームの総合力が伺えた。今年度のチーム目標の1つであるリーグ戦決勝進出に向け、来週からの反撃に期待したい。

※重大なファウルを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

  

(記事 中村凜々子 写真 長村光氏、中村凜々子)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません