見せつけられた王者の力 日体大相手に完敗

水球男子
TEAM 1P 2P 3P 4P
日体大 17
早大
▽得点者
都田、中村

 6月に開幕した関東学生リーグ戦(リーグ戦)も、いよいよ佳境を迎えた。1勝1敗1分で予選リーグを突破した早大はこの日、順位決定戦の準決勝で日体大と対戦した。試合は、第1ピリオド(P)で3点のビハインドを背負うと、第2Pでは相手に一挙8得点を許し、大きく点差を広げられてしまう。その後早大は2点を返すも反撃はここまで。2-17で敗れ、3位決定戦に進むこととなった。

 日体大がセンターボールを取り始まった第1P。お互いに最初の攻撃を防ぐも、直後に日体大に先制点を奪われる苦しい立ち上がりに。第1P2分、樋爪吾朗主将(スポ4=埼玉栄)が自陣でボールを奪い味方に預けると、岡田遼(社3=石川・金沢市工)から再び樋爪へロングパスを送る。これを収めてシュートまで持っていくが、相手GKのセーブにあい得点には至らない。早大はそのままゴールを奪えず、0-3で第1Pを終える。第2Pに入ると、強力な日体大攻撃陣が目を覚ます。第2P1分、正面からゴール右に鋭いパスを通され、角度のないところからシュートを決められる。その得点を皮切りに、早大は防戦一方の展開を強いられる。GK谷健太朗(スポ3=東京・明大中野)との1対1を確実に決められるなど、第2Pだけで8連続得点を許し、相手に大きくリードされてしまう。少ないチャンスの中で、早大は中村大智(スポ1=埼玉・秀明英光)のバックシュートで相手ゴールを脅かすが、惜しくもポストを直撃。0-11で試合は後半へ。

 

ゴールキーパーの谷。日体大攻撃陣に苦しめられた

 第3Pも、開始早々に相手に得点を与え日体大が主導権を握るかと思われたが、早大が意地を見せる。第3P2分、中村が左サイドでボールを受けると右腕を振り抜き、叩きつけたシュートを放つ。気持ちを乗せたボールはゴールに吸い込まれ、ついに日体大ゴールをこじ開けることに成功する。この得点から早大がボールを持つ時間が増え、作本晟暢(社2=石川・金沢市工)や中村を中心に攻め立てていく。そして迎えた第3P6分には、都田楓我(スポ2=鹿児島南)が得意の角度からシュートを放ち、見事追加点。早大は第3Pで2点を奪い、試合は最終第4Pへ。第3Pの勢いのまま行きたい早大だったが、ゴール前での流れるようなパス回しからいきなり失点。その後も日体大の勢いを止められず2連続得点を与えると、スコアは2-17となり15点差に。これにより大会規定でコールドゲームということになり、早大は第4P途中で悔しい敗戦となった。

 

シュートを放つ都田

 早大はこの敗戦により決勝進出を果たせず、今年の目標の1つであった『学生リーグ2位』を逃す形となった。しかし早大の戦いはまだ終わっていない。3位決定戦の相手である筑波大は、今大会の予選リーグで早大が唯一敗れた相手であり、リベンジを果たす絶好の機会が訪れた。学生王者との一戦で得た課題を確実に修正し、2019年以来となるリーグ戦3位をつかみ取る。

(記事、写真 長村光)