安定した強さを見せ、頂上決戦へ

水球男子

 6日に開幕した日本学生選手権(インカレ)。初戦では大勝し、良い流れのまま2日目を迎えた。きょうは二回戦と準決勝の2試合が行われ見事勝利。8日の決勝へと駒を進めた。

 二回戦では立命大と対戦。第一ピリオドから優勢を保ち16-8で快勝し、力の差を見せつけた。続く準決勝の相手はライバル・筑波大。緊張や硬さも無く好調な立ち上がりを見せ、深川幹徳(スポ1=福岡工)がカウンターから先制点を奪う。早大は筑波大対策としてマンツーマンのディフェンスから組織的なディフェンスに切り替え、ゴール前を中心に守った。結果として退水(※)が減少し、試合を通じて安定したディフェンスを展開。逆にオフェンス面では、相手の退水を誘い優位に立ち得点を重ねる。だが筑波大も黙ってはいない。確実にチャンスをものにし3点以上の差をつけさせなかった。

チーム最多5得点の瀧川

 第3ピリオドを終えて得点は11-9。勝負の行方は最終ピリオドにもつれこんだ。開始早々ゴールを決められ、1点差に迫られる。残り3分少々となったところで早大はタイムアウトを要求。一息入れ気持ちを入れ直すと、プレー開始直後に三浦悠佑主将(スポ4=京都・鳥羽)が右サイドから逆サイドへパスをつなげ、瀧川峻也(スポ2=京都・鳥羽)がシュートを叩き込む。その後も追いすがる筑波大を突き離し、14-12で勝利。決勝進出を決めた。この試合5得点と活躍した瀧川は「僕が取ったというよりはみんなで取った点」と語り、チーム力の上昇をうかがわせた。

外周からチャンスをうかがう武田

 いよいよあしたは最終日。「最後は日体大を喰いたい」と意気込む中嶋孝行監督(平13教卒=福岡工)や部員一同の悲願まであと一勝だ。3年連続、決勝で敗れている強豪・日体大に一矢報いることができるか。シーズンの全てをかけて頂点をつかみとる。

※重大なファールを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

(記事 伊藤なつ実、写真 河野美樹)

結果

▽2回戦

○早大16―8立命大

▽準決勝

○早大14―12筑波大

コメント

中嶋孝行監督(平13教卒=福岡工)

――きょうの試合を振り返ってください

まずは、勝ったことに一安心しているというのが正直なところです。しかし、失点が多いですね。失点を抑えられれば、もっと楽な試合だったのかな、と。相手のシュートがちょっと不規則だった、というのもあるのですが。試合を通じて、うちの流れではなかったと思います。

――退水がチームで1つと少なかった点については

完全に下がりのディフェンスだったので、退水が減るんだろうな、というのはありましたけれど、そのぶん下がられた選手はシュートを打ってきますし、本当はシュート圏内に入ってきた選手にはもうちょっとプレッシャーをかけるなりしていかなければいけないと思います。あしたは日体大とやるので、フローターを置いてきっちり攻めるチームではないのでうちもきょうよりは退水がフェルト思います。切り換えてやっていこうとは思います。

――試合に出ているメンバーの中でよく声をかけあっていました

1ピリが終わったときに、あまり中から声が出ていなかったので、もっと中で気づいている人間が声を出すように指示はしたので、その辺はよかったのかなと思います。

――オフェンス面は

筑波大相手に14点とれればいいのかなと思います。ちゃんと泳げていますし。決められるところを決めていないだけなのかな、と。

――あしたの決勝戦に向けて、意気込みを

一点一点が大事になると思うので、なんとか接戦に持ち込んで、最後は日体大を喰いたいですね。

武田望(スポ3=県立富山北部)

――きょうの試合振り返ってみていかがですか

苦しい場面もあったんですが、やっぱり最後勝てて決勝に行けたんで良かったです。

――きょうの試合では特に退水が少なかった印象でしたが、チームで何か対策などはされているのですか

また次決勝では今までやっていない作戦とかを出しつつ、新しい作戦で対策していきたいです。

――水球の魅力を教えて下さい

やっぱり迫力とスピードですかね。30メートルを泳ぎ続けるスピードとシュートの迫力が魅力だと思います。

――最後にあすの日体大との決勝に向けての意気込みをお願いします

日体大はやっぱり、勝ちます!勝つということを意識していきたいです。

瀧川峻也(スポ2=京都・鳥羽)

――ライバルの筑波大との試合を終えての感想をお願いします

まず勝てて良かったなと。次につながる内容だったので良かったです。

――ご自身は5得点の活躍でしたがお気持ちはいかがですか

5得点取ったのも、チームのみんなのサポートがあってボールが回ってきて打ったという形なので、僕が取ったというよりはみんなで取った点です。

――この試合では退水が非常に少なかったですが、どのように改善されましたか

これまでの試合はマンツーマンのディフェンスだったんですけど、この試合では下がって中を中心に守っていたので、僕の負担も少なくてそれで退水も少なかったんだと思います。

――日体大との決勝戦へ向けて意気込みをお願いします

この一年間、日体大戦に向けての攻略や作戦を練ってきたのでそれを出せるように、絶対勝てるように頑張ります。