気持ちひとつに、全員水球で初戦突破

水球男子

 学生最強を決する日本学生選手権(インカレ)。『全国制覇』を目標とする早大はこの大会に最も重きを置き、万全の準備をしてきた。

 一回戦の相手は広大。レギュラーメンバーが先発すると、順調に得点を重ねた。初戦の硬さも見られたが、カウンターから多くの得点機会を作り第2ピリオドまでに8点差をつける。オフェンス面で目立ったのは深田隼輔(スポ2=鳥取中央育英)だ。前半の4得点だけでなく、相手の退水(※)を誘発しチャンスメイク。センターフォワードとしての役割を果たした。

絶好調の深田

 後半からはベンチメンバーを積極的に起用。すると選手たちもこれに応えた。吉成弘紀(法2=東京・早大学院)は泳ぎで相手をかく乱すると華麗なループシュートで得点し、チーム唯一の左投げ・小川航(教3=東京・城北)はボールを右サイド深くまで持ち込み逆サイドに正確なパスを供給。それぞれの持ち味を十分に発揮する。この試合3失点で守りきったGK山田留唯(スポ1=岐阜・大垣東)が「ワセダはスタメンの人と二番手の人とですごく力の差があるんですけど、その力の差を練習のうちから少しでも縮めて、試合で少しでも交代選手を作れるようにとみんなで協力して練習してきた」と語るように、課題であった層の薄さをカバーしようとする姿勢が見受けられた。

ループシュートを放つ吉成

 7日は順当に勝ち上がれば筑波大と対戦。ライバルとの一戦について、植田竜平(文構4=東京・城北)は「スタートメンバーと同じくらい控えも活躍できる試合になるといいなと思います」と意気込む。夏を通して層の厚みを増した早大が、チーム全員で優勝を狙う。

※重大なファールを犯した選手は、20秒間ディフェンスに参加できない。

(記事 森健悟、写真 角田望)

★女子も絶好調

 一方の女子は阪大との初戦を迎えた。格下の阪大に対して、第1ピリオドから、ワセダが猛攻を仕掛ける。固城侑美(スポ3=東京・藤村女子)が相手の退水を誘いチャンスを得ると、小西晃代(社2=埼玉・秀明英光)が落ち着いてシュートを決めた。このゴールを皮切りに、このピリオド10得点。続く第2ピリオドでは小路安希(スポ1=埼玉・秀明英光)が5連続得点をするなど攻守にわたって阪大を圧倒し、第3ピリオド途中、21-1のコールド勝ちで準決勝進出を決めた。

 準決勝の相手は東女体大。きょねんの準優勝校であり、川村真愛子(スポ3=京都・鴨沂)が「あしたが一番大事な試合になる」と話すように、今大会の天王山だ。だが、やるべきことは変わらない。自分たちの全力を尽くせば、結果はおのずとついてくるはずだ。

ゴールを狙う川村

(記事 角田望、写真 伊藤なつ実)

結果

▽男子
○早大20―3広大
▽女子
○早大21―1阪大(大会規定によりコールドゲーム)

コメント

植田竜平(文構4=東京・城北)

――全日本選手権(インカレ)初戦、どのような思いで試合に臨みましたか

やっぱり目標は全国制覇なので、そこにむけていい流れを作れればいいなと思いながら臨みました。

――チーム全体の仕上がりはどの程度ですか

チームみんな泳げていて、僕たちは泳ぐチームなので、問題ないかなと思います。

――チームの中で不安要素はありますか

不安要素はたくさんまだありますが、これからやってみないとわからないので、ただ個人的にはチームの状態はいいと思います。

――あしたは順当にいけば強豪・筑波大との準決勝です

準決勝とか大事な試合になるとスタートメンバーしかでてないというのが例年なんですけど、ことしは、スタートメンバーと同じくらい控えも活躍できる試合になるといいなと思います。

GK山田留唯(スポ1=岐阜・大垣東)

――きょうの試合を振り返ってみて

いつもは廉也さん(加藤廉也、スポ4=埼玉栄)がメインキーパーなんですけど、サブの僕がきょうは最初から試合に出場できる機会をいただいたので、自分の力を出すこと、全力を尽くした結果がこのロースコアに繋がったと思います。

――自分自身良かった点は

何本かシュートが飛んできたんですけど、大きなミスをすることなく、安定したプレーができたことが良かったです。

――インカレに向けてチームとしてどのような練習をしてきましたか

ワセダはスタメンの人と二番手の人とですごい力の差があるんですけど、その力の差を練習のうちから少しでも縮めて、試合で少しでも交代選手を作れるようにとみんなで協力して練習してきました。

――今のチーム状態はどうですか

日体に勝てるチームだと思うので、決勝は廉也さんが出るので、なんとか日体に勝って優勝してほしいです。

――あしたへの意気込みをお願いします

出れるかわからないですけど、もし機会があるなら、きょうみたいに全力を尽くしたいと思います。

川村真愛子(スポ3=京都・鴨沂)

――日本学生選手権(インカレ)初戦、終えてみて感想は

きょうは格下の相手だったので、自分たちのやることを確認するかんじで、自分たちのペースでやれたのでよかったと思います。

――インカレに向けて、どのような意気込みで臨みましたか

けっこういい組み合わせのところに入ったので、自分たちの流れに持っていければ優勝までもっていけると思うので、一戦一戦戦っていこうと思います。

――ここまでのチーム全体の仕上がりは

例年に比べると、コンビネーションとかを合わせられていないんですけど、チームワークで乗り越えていければと思います。

――個人的な調子はいかがですか

ここを目途に合わせてきているので、大丈夫だと思います。

――ご自身のきょうのプレーをどう評価されますか

決めるべきところで決められなかったので、それを反省点として、あしたが一番大事な試合になってくると思うので、あしたに活かせればいいかなと思います。

――あしたの試合にむけて意気込みを

自分たちのペース、動きで相手を翻弄してやっていけば勝てると思います。

小路安希(スポ1=埼玉・秀明英光)

――今日の試合を振り返ってみていかがですか

相手チームとの実力差があるということは分かっていたんですけれども、それでも、自分たちなりにやるべきことができたと思います。

――第2ピリオドでは5連続得点もしましたが

シュートを撃てる時があったから撃っただけで、特に…(笑)、それだけです。

――きょうのチームの良い点はどこでしたか

全員が全員同じ動きができていて、連続する部分があったので、そこが良かったと思います。

――明日の試合に向けてお願いします

明日は一番のライバルとの戦いなので、チーム一丸となって全力で戦いたいと思います。