加藤が二冠達成! 早大選手が続々決勝へ

競泳

第66回日本選手権(25m) 10月20日 東京アクアティクスセンター

昨日に引き続き行われた短水路の日本選手権。瀬戸大也(CHARIS&Co.、平29スポ卒=埼玉栄)や松元克央(ミツウロコ)ら日本を代表する選手も多数出場するなか、この日早大からは出場した9人中6人が決勝に進出した。昨日100メートルで優勝した加藤心冨(スポ1=埼玉・春日部共栄)は、200メートル平泳ぎでも優勝し、見事二冠を達成した。

決勝でスタートする加藤

★加藤が二冠達成!

昨日の100メートル平泳ぎで優勝を果たした加藤が、50メートル平泳ぎと200メートルひた泳ぎの2種目に登場。50メートルは小畠優々美(神奈川大)と鈴木聡美(ミキハウス)にわずかに及ばず3位となった。予選を1位で通過した200メートルでは、序盤から隣のレーンを泳ぐ楠田夢乃(中央大)とほぼ同じペースで競り合う展開に。しかしラスト25メートルで追い上げを見せ、見事1着でフィニッシュ。100メートルと200メートルで二冠を達成した。

表彰式後の加藤

★表彰台まであと一歩

昨日から計3種目に出場している船越彩椰(スポ3=東京・淑徳巣鴨)は、100メートル自由形で今大会初めて決勝に進出。小指をテーピングで巻きながら出たレースだったが、序盤からメダル争いに加わる勢いある泳ぎを見せた。最後わずかに競り負け4位という結果だったが、「怪我をしていたにしてはよかった」と振り返った。

スタートで飛び出す船越

昨日表彰台に登った亀井涼子(スポ3=東京・淑徳巣鴨)と水野柚希(先理1=埼玉・栄東)は、2人そろって100メートル背泳ぎの決勝に登場。亀井は前半の50メートルを1位で折り返すが、後続の追い上げ許し6位でのフィニッシュとなった。水野は5位に終わった。昨日自己ベストの更新が続いた山口遼大(スポ2=)は、今日の100メートルバタフライの予選でも自己ベストを更新。決勝はそこからタイムを上げられなかったが、好調が続いている。400メートル自由形の決勝には松﨑りん(人2=東京・日大二)が登場。予選の疲れがたまっているなか、自己ベストに迫るタイムで泳ぎ切った。

決勝を泳ぐ松﨑

来月にはジャパンオープン、3月にはFISUワールドユニバーシティゲームズと世界選手権の選考を兼ねた日本選手権(50m)と主要大会が続く。日本のトップレベルで戦える選手たちがそろう早大水泳部。さらなる高い舞台で輝くために、チーム一丸となって突き進んでいく。

(記事・写真 神田夏希)

結果

◇予選

女子100メートル自由形

船越彩椰 55秒27【7位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

内田さくら 56秒07【17位】

柴田菜摘 56秒27【19位】

男子100メートル自由形

原空輝 48秒78【21位】JAPAN OPEN突破

女子50メートル平泳ぎ

加藤心冨 31秒02【5位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

女子100メートル背泳ぎ

水野柚希 59秒38【7位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

亀井涼子 59秒46【8位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

男子100メートルバタフライ

山口遼大 51秒08【6位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破、自己ベスト

女子400メートル自由形

松崎りん 4分11秒48【7位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

女子200メートル平泳ぎ

加藤心冨 2分23秒20【1位】決勝進出、JAPAN OPEN突破、日本選手権突破

◇決勝

女子100メートル自由形

船越彩椰 54秒53【4位】

女子50メートル平泳ぎ

加藤心冨 30秒35【3位】

女子100メートル背泳ぎ

水野柚希 58秒72【5位】

亀井涼子 58秒84【6位】

男子100メートルバタフライ

山口遼大 51秒27【8位】

女子400メートル自由形

松崎りん 4分09秒32【8位】

女子200メートル平泳ぎ

加藤心冨 2分18秒99【1位】

コメント

船越彩椰(スポ3=東京・淑徳巣鴨)

――結果を振り返って

いや、決勝残ると思ってなかったので。私、今小指を骨折してまして、大会出るか迷ったんですけど、テーピングしながらだったらいけるかなと思って、無理やり出た感じだったんです。残ると思ってなかったのでびっくりなんですけど、残ったから頑張ろうかなと思いました。

――レースを振り返って

ベストが54秒0なので、それには届かなかったんですけど、まずまず、怪我してたにしてはよかったです。

――今後の意気込み

次は多分長水路が多くなってくると思うので、しっかり持久力を上げて後半も粘れるようにしたいです。

松﨑りん(人2=東京・日大二)

――結果を振り返って

順位はちょっと落としてしまったんですけど、結構疲労が溜まった中でタイムも上げられて、セカンドベストぐらいで来れたので、そこは良かったかなと思います。

――決勝のレースプランは

予選はちょっと前半力んで後半がバテてしまったので、決勝は前半を力まず入って、 後半に力をためようと思いました。

――今後の意気込み

まだオフが開けてから体力もスピードもまだ戻りきってないので、 しっかりここから練習を積んで、ジャパンオープンとか選考会に向けてもう1回あげられるようにがんばります。

加藤心冨(スポ1=埼玉・春日部共栄)

――2分18秒99というタイムでした。いかがですか

ベストの17秒台を目標にしていたので悔しいです。

――200メートルの手応えはどうだったか

練習の調子は良かったんですけど、大会のアップで200メートルの泳ぎがうまく泳げていなかったので、その部分で200メートルのベストが出なかったかなって思います。

――このレースを次ににどうつなげていきたいか

もし世界短水路選手権に選出してもらえたら、日本記録の2分15秒台を出して、世界の決勝に残れるようにしたいです。

――どんなレースプランでしたか

普段は前半から周りを離して、後半でさらに離せるようにっていうレースプランだったんですけど、今日は150メートルまでは耐えて、ラスト50メートルで離せたので考えた通りだったのでよかったと思います。

――この大会を通して得たものや見えた課題は

100メートルと200メートルを両方優勝できたことは良かったんですけど、3種目全てベストを更新することはできなかったので、どんな大会でもベストを更新できるようにしたいです。

――50メートルでは同い年の小畠選手に勝てず、悔しい思いはあったか

少しはあるんですけど、次抜かして日本新記録を出せればいいかなと思っています。

――鈴木選手、小畠選手らライバルから吸収したものは

ほんとに鈴木聡美さんに勝つために今大会は頑張っていたので、隣で泳げるレースはなかったと思うんですけど、もう存在自体がすごいやる気を出させてくれる方で。優々美ちゃん(小畠)はずっとライバルなので、今大会は調子がよかったと思うので、そこでもう絶対負けないって思わせてくれたと思います。

――このレースを次ににどうつなげていきたいか

もし世界短水路選手権に選出してもらえたら、日本記録の2分15秒台を出して、世界の決勝に残れるようにしたいです。

――JOC杯を受賞されたお気持ちはいかがですか

まさか自分がもらえると思ってなかったのでうれしいです。

――世界短水路選手権の目標は

100メートルも200メートルも決勝に進出できるように頑張りたいです。