総合優勝はならずも、インカレ標準突破者多数現る!

競泳

 第30回東京六大学冬季対抗戦が立大セントポールズ・アクアティックセンターにて開催された。早大はほとんど全ての種目にエントリーし、それぞれの種目で選手が日々の練習の成果を見せた。男女ともに総合優勝には及ばなかったが、何人もの選手が日本学生選手権(インカレ)や日本選手権の参加標準記録を突破。実りの多い大会となった。

★村上汰を中心に、続々とインカレ標準突破!

専門種目の背泳ぎで結果を出した村上汰

 男子は14人の選手が16種目に出場。特に村上汰晟(スポ1=兵庫・明石南)の活躍が光った。専門とする背泳ぎで50メートル、100メートル、200メートルの全ての種目にエントリーし、50メートルで日本選手権、100メートルと200メートルでインカレの標準記録を上回った。この活躍で村上汰は新人賞も受賞している。他にも200メートル個人メドレーでは、長牛太佑(スポ2=京都外大西)が前半で差をつけそのまま逃げ切る粘りの泳ぎを見せ、大会記録を上回るタイムで優勝。このレースでインカレと日本選手権の標準記録もクリアした。チーム最多タイの5種目に出た田中大寛(スポ3=大分・別府翔青)は、50メートルバタフライでジャパンオープンの標準記録を突破。終始レースを引っ張り、この種目の優勝をつかんだ。早大の選手たちはのべ15種目でインカレ出場資格を得たが、目標としていた総合優勝には12点届かず、早大は明大に次ぐ2位となった。

★亀井が優秀選手に選出!

優秀選手に選ばれた亀井

 女子は50メートル平泳ぎで日本選手権の標準記録を通過した、オープン参加の斎藤千紘(商4=東京・早実)を含め、7人選手が16種目にエントリーした。中でも亀井涼子(スポ1=東京・淑徳巣鴨)は、今大会女子優秀選手に選出される活躍を見せる。出場した3種目すべてで日本選手権などの標準記録を破っており、得意の100メートル背泳ぎでは前半から積極的に仕掛けて1位をとった。今牧まりあ主将(スポ3=長野・飯田)は50メートル自由形でインカレと日本選手権の標準記録を突破。浮き上がりから一度も先頭を渡すことなく、大会記録を上回るタイムでこの種目を制した。松本信歩(スポ2=東京学芸大付)は専門とする200メートル個人メドレーでインカレと日本選手権の標準記録をクリア。後半にはやや疲れも見えたが、大きなストロークを保って泳ぎ切り優勝した。総合優勝の法大には大きく点差をつけられたが、女子も総合2位で大会を終えた。

  ほとんどの選手が複数種目にエントリーしており、短時間でレースをこなしていった中で、インカレや日本選手権など大きな大会の標準記録を通過する選手が出たことはとても良い結果だ。「今後、チームとしての重要度の高い試合が増えてくる」(田丸敬也男子主将、スポ3=大阪・太成学院)の言葉通り、ここから戦いが始まる。4月初旬の日本選手権、チームとしてはインカレに向けて、この大会での収穫と課題を力に変えていきたい。

(記事 新井沙奈、写真 中島咲良)

※掲載が遅くなり申し訳ありません

結果

総合成績

▽男子 2位 ▽女子 2位

個人各賞

女子優秀選手 亀井涼子
新人賞 村上汰晟

男子50メートル自由形

須田悠介 22秒95 【2位】
菅野遼  23秒16 【3位】

男子100メートル自由形

田中大寛 49秒55 【2位】
原空輝 50秒27 【3位】

男子200メートル自由形

田中大寛 1分50秒80 【2位】
原空輝 1分51秒30 【3位】

男子400メートル自由形

林大輝 3分58秒07 【4位】
長牛太佑 3分58秒35 【5位】

男子1500メートル自由形

米山毅 15分49秒17 【3位】
金星洋将 16分07秒41 【3位】

男子50メートル背泳ぎ

村上汰晟 25秒94 【2位】
田中大寛 26秒47 【4位】
須田悠介 26秒95 【7位】
村上賢之慎 27秒11 【8位】

男子100メートル背泳ぎ

村上汰晟 56秒07 【2位】
米山毅 57秒31 【6位】
村上賢之慎 57秒60 【7位】

男子200メートル背泳ぎ

村上汰晟 2分01秒52 【2位】
米山毅 2分02秒27 【3位】
村上賢之慎 2分02秒61 【4位】

男子50メートル平泳ぎ

松田藍青 28秒58 【4位】
菅野遼 29秒60 【9位】

男子100メートル平泳ぎ

松田藍青 1分01秒89 【3位】
田丸敬也 1分04秒39 【7位】

男子200メートル平泳ぎ

松田藍青 2分15秒61 【3位】
田丸敬也 2分18秒35 【7位】

男子50メートルバタフライ

田中大寛 24秒28 【1位】
菅野遼 24秒67 【2位】

男子100メートルバタフライ

山本拓武 53秒84 【3位】
田中大寛 56秒05 【6位】
金直輝 56秒12 【7位】

男子200メートルバタフライ

山本拓武 2分00秒53 【3位】
金直輝 2分03秒95 【7位】
林大輝 2分06秒56 【8位】

男子200メートル個人メドレー

長牛太佑 2分01秒73 【1位】
須田悠介 2分06秒67 【6位】

男子400メートル個人メドレー

田丸敬也 4分28秒59 【4位】
長牛太佑 4分30秒08 【5位】

女子50メートル自由形

今牧まりあ 25秒83 【1位】

女子100メートル自由形

松本信歩 56秒46 【2位】
今牧まりあ 57秒10 【3位】
小原天寧 59秒48 【7位】

女子200メートル自由形

小原天寧 2分06秒12 【3位】
今牧まりあ 2分08秒20 【5位】

女子400メートル自由形

小原天寧 4分28秒38 【6位】

女子800メートル自由形

木崎京香 9分22秒88 【4位】

女子50メートル背泳ぎ

船越彩梛 30秒83 【2位】

女子100メートル背泳ぎ

亀井涼子 1分01秒76 【1位】
木崎京香 1分06秒71 【4位】

女子50メートル平泳ぎ

船越彩梛 33秒96 【2位】
今牧まりあ 34秒23 【4位】
斎藤千紘 31秒97 【OP】

女子100メートル平泳ぎ

斎藤千紘 1分10秒81 【OP】

女子200メートル平泳ぎ

松本信歩 2分33秒46 【3位】
木崎京香 2分40秒86 【7位】

女子50メートルバタフライ

松本信歩 27秒40 【2位】
亀井涼子 27秒52 【3位】

女子100メートルバタフライ

船越彩梛 1分02秒48 【2位】

女子200メートルバタフライ

船越彩梛 2分17秒29 【3位】

女子200個人メドレー

松本信歩 2分15秒91 【1位】

女子400メートル個人メドレー

船越彩梛 4分53秒25 【2位】
木崎京香 5分07秒56 【4位】

チャレンジレース 女子4×50メートルメドレーリレー

早大(亀井、斎藤、松本、今牧) 1分51秒40 【1位】

コメント

田丸敬也男子主将(スポ3=大阪・太成学院)

――今大会に向けてチームとしてどのように調整してきましたか

 チームとしては男子総合優勝を目標として、達成できるように調整してきました。

――ご自身の泳ぎを振り返っていかがでしたか

 僕自身は、体力強化を課題としているので、そこを強化してきたつもりだったのですが、まだまだ足りておらず物足りない結果となりました。

――チームのメンバーの泳ぎを見ていてどのように感じられましたか

 新チームとしての初試合だったので、全員が新鮮な気持ちで臨めており、ベストを出す部員もいて、良い雰囲気で臨めていると感じました。

――一つインカレの標準記録を突破されましたがいかがですか

 まずは、参加資格を得られたという事で一安心です。インカレで最高のパフォーマンスをする為に、また練習に励みたいと思います。

――今後に向けて意気込みをお願いします

 今後、チームとしての重要度の高い試合が増えてくるので、しっかりとチームとして結果を残せるように、主将としてチームを引っ張っていきたいです。

今牧まりあ女子主将(スポ3=長野・飯田)

――今回の全体での目標を教えてください

 男子目標:総合優勝、女子目標:日本学生選手権に向けてレース経験を積む。

――インカレ標準記録を突破した選手が多く出ましたが、今日の早稲田全体のレース振り返ってみていかがでしたか

 多種目に出場する選手が多く、タフな試合となりました。記録的にはベストレースもあったり、まだまだレベルの高い記録を目指せるレースもあったりと、これからに繋がる試合になったと思います。

――ご自身についてお伺いします。全日本選手権標準記録を突破されましたが、どのように感じていますか

 もう少し高いレベルの記録を出したかったので少し残念です。

――今日多くのレースに出場されましたが、どのように調整されましたか

 今大会は200mメドレーリレーに重きを置いていたので、多種目に出場しつつも、スピード出力を意識して調整しました。

――今後に向けての意気込みをお願いします

 水泳人生最後の日本選手権、日本学生選手権ともに自己ベストを更新し、有終の美を飾れるよう頑張ります。