インカレ開幕! いきなり3人が表彰台に立つ好スタート/日本学生選手権1日目

競泳

 各大学水泳部の1年間の集大成となる日本学生選手権(インカレ)がついに開幕した。初日に開催されたのは50m平泳ぎ。早大からは6人が出場し、4人が決勝に進出、そして3人が表彰台に立つ好成績を残した。初日の得点は男子が33点、女子が32点といずれも全大学トップ。初日から勢いをつけたい早大からすれば十分すぎる結果を残したと言えるだろう。

☆今牧が2位!自己新記録の泳ぎで表彰台に立つ

レースを終え、タイムを確認する今牧

 インカレの開幕レースとなったのは女子50メートルだ。予選5組に登場した今牧まりあ(スポ3=長野・飯田)が組トップの泳ぎを見せ3位通過。最終組でも松本信歩(スポ2=東学大付)が自己記録を更新する泳ぎで予選4位に入り、昨年の雪辱を晴らすように決勝に進んだ。

 決勝では連覇を目指す池江璃花子(日大4年)がレースを引っ張る中で、今牧と松本もそれに食らいついていく。終わってみれば今牧も松本も自己ベストを更新。惜しくも松本は4位と0.1秒差で表彰台を逃したが、今牧は目標達成となる2位と表彰台に立つことができた。

  今牧自身も「正直驚いている」と語ったほどの高順位。これはシード権死守を目指す早大女子にとってすれば十分な結果だっただろう。次に今牧が見据えるのは100メートル自由形。そこでも高順位と自己ベストを目指して戦う。そして表彰台を逃した松本も、専門である200メートル個人メドレーの連覇に期待したい。

 報道陣に銀メダルを見せる今牧(手前)

☆優勝こそ逃すも早大勢二人が表彰台へ!

 互いに健闘を讃える須田(左)と今野

 男子50メートルには、学生ナンバーワンのタイムを持つ須田悠介(スポ3=神奈川・湘南工大付)と、同じくナンバー2のタイムを持つ今野太介(スポ4=山形・羽黒)が優勝候補として挙げられていた中で登場。今野は5組に登場すると組1着、全体2位のタイムで危なげなく決勝進出。そして圧巻の泳ぎを見せたのが須田だ。2位の今野に0.37秒差をつけ、大会記録に0.07秒と迫るタイムで見事全体1位で予選を通過した。

  早大勢によるワンツーフィニッシュも期待される中で挑んだ決勝。ハイペースでレースが展開し、最後まで優勝が分からない大混戦となったが、須田は予選からタイムを落とし3位、今野は自己ベストを更新したが0.06秒差で惜しくも2位にとどまり、いずれも優勝とはならなかった。ともに悔しさは残ったが、レース後は笑顔があり、互いのこれまでの戦いを讃えあっていた。

  理想としていた優勝、そしてワンツーフィニッシュとはならなかったが、表彰台に早大勢二人が立っただけでも大戦果だ。翌日の4×100メートルフリーリレーでは今回はライバルとして争った須田と今野が共闘する。チーム目標の準優勝を目指した長い戦いはまだ始まったばかりだ。

 表彰台に立つ今野(左)と須田(右)

(記事・写真 芦沢拓海)

結果

◇決勝

女子50メートル自由形

今牧まりあ 25秒37【2位】自己新記録

松本信歩  25秒49【4位】自己新記録

男子50メートル自由形

今野太介 22秒19【2位】自己新記録

須田悠介 22秒32【3位】

◇予選

女子50メートル自由形

今牧まりあ 25秒56【3位】

松本信歩  25秒58【4位】

佐々木杏奈 27秒04【39位】

男子50メートル自由形

須田悠介 22秒09【1位】  自己新記録

今野太介 22秒46【2位】  

菅野遼  23秒27【21位タイ】

コメント

今牧まりあ(スポ3=長野・飯田)

――まず、2位と言う順位について率直な感想をお願いします

 表彰台に登ることを目標としていましたが、2位に入ったのは正直少し驚いています。

――予選での泳ぎはどのように評価されますか

 予選は緊張で少し泳ぎが硬くなってしまいましたが、一本目にしてはまずまずの感覚で泳ぐことができました。

――決勝の泳ぎを自分で振り返ってどうでしたか

 決勝はとにかく集中力を高めて泳ぐことができ、また最後のタッチまでしっかり合わせることができたので、そこは良かったと思います

――泳ぎ終わりに自身のタイムを見た時に何を思いましたか

 順位よりも、自己ベストを更新することができたのが素直に嬉しかったです。

――表彰台に登った感想をお願いします

 初日に早稲田に勢いをつけられる様な結果をどうしても出したかったので、少しは貢献できたのかなと思います。

――100mに向けて意気込みをお願いします

 100メートルでも自己ベスト更新と決勝進出という目標にはこだわって、準備を進めていこうと思います。

須田悠介(スポ3=神奈川・湘南工大付)

――3位と言う順位ですが、どうですか

  優勝を目標にしていたため、非常に悔しい気持ちです。

――予選では大会記録にも迫るようなタイムを出しましたが

 予選のタイムは今シーズン日本ランキング1位の記録となりました。程よくリラックスしていて、余裕もあり良いレースができていたと思います。

――決勝の泳ぎはどうでしたか

 ひどい緊張と力みがあったと思います。改善点は多くありますが特に精神面が大きいと考えています。

――レース後に今野選手と称え合いましたが、どのような感情でしたか

 僕の目標でありライバルの今野さんと一緒にレースができたことは幸せでした。明日は同じリレーチームとして泳ぐので更に良い結果を残せるように今野さんと頑張りたいです。

――表彰台の景色はどうでしたか

 私自信、個人種目での表彰台は初めてなので思い描いていたものとは違ったように感じました。明日以降の種目ではより高い位置でその景色を見られるように頑張ります。

――この後の意気込みをお願いします

 チームに勢いを与えるには充分なレースだったと思います。明日以降もチーム一丸となって頑張ります。

今野太介(スポ4=山形・羽黒)

―― 2位に入りましたが、率直な感想をお願いします

 優勝を狙って臨んだ試合なので悔しいですが、まさかここまで記録が伸びるとは思わなかったので嬉しい気持ちもあります。

――予選での泳ぎをどのように振り返りますか

 予選は余力を残してあのタイムだったので良かったです。

――決勝の泳ぎはどうでしたか

 力みもなく自分ができる最高のパフォーマンスをできたと思います。

――予選と本戦いずれも自己ベストを出すこともできました

 最高のパフォーマンスが出来たと思います、

――レース終了後に須田選手と健闘を讃えあう姿が印象的でしたが、その時に何を思っていましたか

 お互い優勝を狙っていたので悔しいですが、高校から同じライバルとして隣で競い合ってきたので感謝していました。

――初日から3人が表彰台に立つ素晴らしい滑り出しとなりましたが、その点についてはどのように考えますか

 予定通りのスタートを切れたので2日目からもみんな頑張ってくれると思います。

――この後の意気込みをお願いします

 頑張ります!