上野主将、悔しさ残るも堂々の6位!

競泳

 大会二日目は渡部香生子(スポ2=東京・武蔵野)が登場。また、上野聖人主将(社4=神奈川・法政二)が決勝レースで6位に入るなど、きょうも早大勢が活躍を見せた一日となった。

★悔しさ残るも堂々の6位入賞

入場時、『W』マークを握る上野主将

 「ちょっと悔しいですね」。レース後、一番初めに出てきたのはこの言葉だった。前日の準決勝を7位で終え、決勝に臨んだ上野主将。注目度が高い種目だけに会場は異様な盛り上がりを見せていた。「狙っていました」と語るように、前日と同じく得意の前半をテンポよく泳ぎ、小関也朱篤(ミキハウス)らを抑えトップで折り返す。課題としていた後半も粘りを見せ6位でフィニッシュ。記録も1分0秒80と、準決勝よりもさらにタイムを伸ばした。しかし、「もう少しタイムを狙っていたので足りなかった」と悔しさを露わに。調子も良かっただけに物足りないレースとなったようだ。それでも堂々の6位入賞。「まだまだワセダの選手の戦いは続くので、少しでも弾みになっていたら良いなと思っています」。主将として臨んだ初の大きな大会で見せたこの泳ぎは、確実にチームへと勢いをもたらしただろう。

(記事 大森葵、写真 平川さつき)

★代表権獲得を懸け、あすの決勝に挑む

全体1位のタイムで決勝へ

 女子100メートル平泳ぎには、満を持して渡部が登場。予選を今井月(豊川高)と同タイムの3位で終える。準決勝では序盤からトップを守り、最後は頭一つ分のリードでゴール。全体1位のタイムで決勝進出を決めた。「もう少しタイムが欲しかったが、泳ぎの感じは悪くない」とコメントした渡部。あすは女子200メートル個人メドレーの予選と準決勝もあり、タフな一日となる。その中で確実にリオ五輪代表権を獲得できるか。あす、勝負のレースに臨む。

(記事 大森葵、写真 平川さつき)

★安田、準決勝敗退も納得のタイム

予選のレース後、ガッツポーズをする安田

 男子100メートル背泳ぎに出場したのは安田純輝(スポ4=千葉商大付)。「2年間待ち望んでいたタイムが出せました」と振り返るように、予選で55秒87という好記録をたたき出す。迎えた準決勝。「目標としている隣のレーンの渡邉一樹さん(セントラルスポーツ)を意識して力んでしまった」。前半の50メートルは予選よりも早いタイムで折り返したものの、その力みからか後半はタイムを伸ばすことはできなかった。それでも55秒台を2回出したことは自信にもつながるはずだ。安田は大会五日目の男子200メートル背泳ぎにも出場。そのレースにおいても自己ベスト更新を狙う。一方、女子200メートル自由形には伊藤愛実(社2=東京・早実)が出場。予選を10位で終え準決勝に臨んだが、1秒以上タイムを落としてしまった。「午前のレースと午後のレースの時間があく時はいつもタイムを落としてしまう」と悔しい表情を見せた伊藤。この課題を今後の試合で克服していきたい。

(記事 大森葵、写真 平川さつき)

結果

◇決勝

男子100メートル平泳ぎ

上野 1分0秒80【6位】

◇準決勝

女子200メートル自由形

伊藤 2分2秒70【15位】

女子100メートル平泳ぎ

渡部 1分7秒03【1位】

男子100メートル背泳ぎ

安田 55秒91【13位】

◇予選

女子200メートル自由形

伊藤 2分1秒48【10位】

女子100メートル平泳ぎ

渡部 1分7秒79【3位】

男子100メートル背泳ぎ

安田 55秒87【14位】

大芦知央(スポ1=大阪・関大北陽) 56秒99【30位】

コメント
決勝進出者

上野聖人主将(社4=神奈川・法政二)

――今のレースを振り返っていかがですか

疲れたのですが、ちょっと悔しいですね。

――その悔しさというのはどこからくるのですか

もう少し良いタイムを狙っていたのでベストタイムをもうちょっと更新したかったです。そこがちょっと足りなかったですね。

――それでも準決勝よりも0.06秒タイムを伸ばしたという点はいかがでしょうか

疲れもあったのですが、泳いでみた感じは調子は悪くなかったので、伸びたのではないかなと思います。

――この決勝レースは注目度も高かったと思いますが緊張感などはいかがでしたか

やはり普通の試合とは比べものにならないくらいの会場の盛り上がりで、まわりの選手たちもレベルの高い選手ばかりで、その選手たちが醸し出す雰囲気が特殊で、すごい空間でした。

――その中でも前半は1位で折り返しました。自信にはつながりましたか

そうですね。そこを狙っていたのでクリアできたのは良かったと思いますし自信にもつながりました。

――2日間を通して、主将としてチームを盛り上げるような泳ぎでしたね

そうですね。僕はもうこの大会は終わったのですが、まだまだワセダの選手の戦いは続いていくので少しでも弾みになっていれば良いなと思います。

――次の春六に向けて

春六はチーム戦なので、チーム一丸となって戦って、僕ももちろん頑張ってチームに貢献したいと思います。

準決勝進出者

安田純輝(スポ4=千葉商大付)

――レースを振り返ってみていかがですか

もう一回55秒台を出すことができて、タイムしては今のところ良い感じですが、予選よりも少しタイムを落としてしまったのでそこは悔しいところですね。

――前半は予選よりも速いタイムで折り返しましたが

そうですね。前半はタイムが上がっているのですが楽に入ることができたので良かったと思います。ですが、となりのレーンに目標としている渡邉一樹さん(セントラルスポーツ)という選手がいらっしゃって、その選手と戦っていきたいなという気持ちが先走って力んでしまったところがありました。

――レース前に奥野監督(昭63教卒=広島・瀬戸内)とお話されていましたがどのようか言葉を交わされたのですか

結構あがり症なので、リラックスしていけということを言われました。緊張しすぎてジャージの襟が入ってしまっていたのですが、そこを直してもらいながら送り出してもらいました。

――次のレースに向けて

200メートルの方はやっと標準タイムを切って出場することができるようになったので、せっかく出るからにはベストを狙っていきたいと思います。

渡部香生子(スポ2=東京・武蔵野) ※囲み取材より抜粋

――レースを振り返って

レースの前のアップでは泳ぎの感覚も良い感じだったのでもう少しタイムが欲しかったのですが、しっかり課題を見つけてあすのレースにつなげたいと思います。

――泳ぎの感触自体は悪くはなかったのでしょうか

はい。泳ぎ自体は悪くないので、あとはしっかりと落ち着いて前半を入りたいと思います。

――後半の手応えはりましたか

後半は予選よりもだいぶ伸びたので良かったなと思うのですが、あすの決勝では前半を1秒台の前半から真ん中くらいで入りたいなと思います。あすは少し忙しい日になると思うのですが、しっかりと最後まで集中を切らさずに自分のレースをしたいと思います。

伊藤愛実(社2=東京・早実)

――レースを振り返っていかがですか

タイムを落としてしまったので悔しいです。

――予選後に最後の50メートルが悔しかったというお話がありましたが今回はいかがでしたか

最初から置いていかれたのがわかったので、少し焦って全部ぐちゃぐちゃになってしまいました。

――準決勝の緊張感などはありましたか

準決勝よりも予選の方が絶対に残らなければいけないと思っていたので緊張しました。

――今後への課題を教えてください

毎回そうなのですが、きょうのように予選と次のレースの時間が空いてしまう時は必ずタイムを落としてしまうので、しっかりと時間があいた時でも勝負できるようにしたいと思います。

予選後

安田純輝(スポ4=千葉商大付)

――レースを振り返っていかがですか

2年間待ち望んでいた55秒台が出せたので、ここまでの強化が実を結んできたのかなと思います。

――具体的にはどのような強化をしてきたのでしょうか

泳ぎを根本から見直して、一から泳ぎを作っていく感じで、監督とも相談しながらやってきました。その点がうまくいったと思うので、よかったなと思います。

――前半は26秒97でしたがこの入りに関してはいかがでしょうか

理想的な前半の入りをしていると思います。まだちょっと力の入れ具合というか、前半からどのくらいでいけば良いのかというのをつかめていないので次の準決勝に残れていたら、そこをうまく合わせていきたいです。

――準決勝に向けての意気込みをお願いします

もうここからは勝負をしていくしかないので、どんな相手でも怯えることなく自分をどんどん出していって勝負をしていきたいと思います。