目標達成し充実の大会に!シーズンの締めくくりを表彰台で飾る

競泳

 ついに最終日を迎えた日本学生選手権(インカレ)。この日は個人種目で3選手が優勝し、大きな得点源となる。最終種目の800メートルフリーリレーでは、男女共に表彰台に立った。総合順位は、男子4位、女子7位と目標を達成し、『Winaffection~勝ちたい想い~』というスローガンを体現するような大会に。加納雅也主将(スポ4=県岐阜商)が「絶対に目標を達成したいという意志が一番強かった」と語る今季のチームは、有終の美を飾った。

★中村副将、個人最終レースで大会新!

レース後、握手を交わす中村と荒木(左)

 男子100メートル自由形は男子50メートル自由形との二冠に挑む中村克副将(スポ4=東京・武蔵野)と同種目で惜しくも表彰台を逃した荒木優介(人3=三重・暁)がダブル表彰台を狙うレースとなった。連戦での疲労が残る中、インカレにおいてエンジを背負って戦う最後の個人種目で中村が意地を見せる。「自分のペースは守ってしっかり自分の持ち味が生きたので良かった」と振り返るように、得意の後半で順位を上げ1位でフィニッシュ。「タイムを見た時はとてもびっくりした」と、48秒55の大会新記録で栄冠を手に。今季48秒台をコンスタントに出している中村。自身の持つ日本記録を更新する日も遠くはないだろう。中村の隣のレーンを泳いだ荒木は、「欲が出たというか、見えないところで力んだ」と予選よりもタイムを下げ4位に。メダルには届かなかったが、昨年のインカレでは出場のかなわなかったこの種目で大きく飛躍を遂げた姿を見せた。試合後中村は「隣で楽しいレースができた」とコメント。中村から荒木へ、次なる早大自由形短距離のエースのさらなる進化に期待したい。

(記事 大森葵、写真 谷田部友香)

★初のインカレ、充実の成果で終える

渡辺の得意種目のインカレデビューは悔しい結果に

 男子200メートル平泳ぎに出場した渡辺一平(スポ1=大分・佐伯鶴城)は予選を1位で通過。迎えた決勝では前半5位で出遅れるも、中盤から粘り強さを見せ、先頭集団に食らい付く。150メートル地点では2位に浮上し、そのまま1位を泳ぐ前年度本種目覇者・小日向一輝(明大)を捉えるかと思われた。しかしラスト50メートルで小日向はさらに加速。最後は後ろから追ってきていた渡辺隼斗(日体大)と競るかたちとなり、タッチ勝負に敗れ3位に。初めてのインカレは悔しい結果となったが、「また来年リベンジしたい」と気合は十分。さらなる成長を遂げ、この舞台での雪辱を誓う。同じくワタナベ姓の渡部香生子(スポ1=東京・武蔵野)は女子200メートル平泳ぎに出場。前半から積極的な泳ぎを見せ、日本記録を上回るペースで100メートルを折り返す。後半は後続をぐんぐんと引き離し、渡部の独壇場に。2位に2秒以上の大差をつけゴールすると、女子100メートル平泳ぎと合わせて個人種目2冠を達成した。それでも渡部は「これからは底上げが必要になってくる」と内定が決まっているリオデジャネイロ五輪に向けて課題を提示。ワセダから世界へ。若き女王の歩みは止まらない。

(記事 吉田麻柚、写真 谷田部友香)

★瀬戸が個人2冠を達成!

バタフライで先行する瀬戸

 大会2日目にインカレ個人種目初優勝を果たした瀬戸大也(スポ3=埼玉栄)。大会最終日は世界選手権で日本人初となる大会2連覇を飾った男子400メートル個人メドレーに挑んだ。余裕のフィニッシュで予選を通過し、迎えた決勝。得意のバタフライでスタートから飛び出した瀬戸は、日本記録ペースで100メートルを折り返す。続く背泳ぎでも盤石のパフォーマンスを披露。「安定して2分程度で回ることができてきた」と前半は快調に泳ぎを進めた。続く平泳ぎでは連戦の疲れも重なり、大きくタイムを落としてしまう。一時並走する場面もあったものの、粘りのレースで再びリードを広げていく。「勝ちにこだわってレースしていました」。最後まで一度も首位の座を譲ることなく、800メートルフリーリレーに余力を残しながらの個人2冠となった。この種目でリオデジャネイロ五輪出場が決まっており、「後半に自信を持って臨めるような練習をしていきたい」と平泳ぎの安定性の向上を今後の改善点として語る。残り1年を切ったリオへ、瀬戸はすでに闘志を燃やしていた。

(記事 三上雄大、写真 谷田部友香)

★けがを越え、実り多きレースに

仲間の応援を受け決勝へと臨む安田

 男子背泳ぎ勢で唯一の出場選手となった安田純輝(スポ3=千葉商大付)。4月の日本選手権では男子50メートル背泳ぎで7位、男子100メートル背泳ぎでも準決勝12位に入り、今種目のエースとして活躍を期待されていた。しかしその大会後にけが。「画面越しに仲間を応援するという本当に悔しい経験をした」と試合に出場できないもどかしさを味わった。そしてインカレでは最終日に登場。復帰後初めて全力で泳いだ予選では、自己ベストに迫るタイムをたたき出す。順位が表示され8位での決勝進出が決まると、早大勢からは大きな歓声が沸き上がった。迎えた決勝でも、仲間から送られる多くの声援を受けて泳ぎを進める。予選から順位、タイム共に上げ、6位でゴール。「出すべきところで結果を出すことができた」。泳ぎたくても泳げない時期を経験しただけに、充実感も人一倍。今後は今回かなわなかった自己ベスト更新を目指す。けがを乗り越え、頼もしい選手が前線に帰ってきた。

(記事、写真 谷田部友香)

★ラストに予期せぬ展開で銅メダル獲得

3位に決まり喜び合うメンバー

 女子800メートルフリーリレーの予選を3位で通過したワセダ。女子200メートル平泳ぎ決勝を終えた約30分後、渡部は第1泳者で登場。連日の疲れもある中、4位で第2泳者の伊藤愛実(社1=東京・早実)につなぐ。伊藤と第3泳者の志賀珠理奈(スポ1=埼玉・武南)はメダル争いを繰り広げながら、第4泳者の田村美紅(スポ3=埼玉栄)に全てを託す。泳ぎ終わった3選手が必死の声を呼び掛ける中、田村は思うように差を縮めることができず4位でゴール。表彰台を逃したかのように思われ、メンバーには落胆の表情が広がった。しかし直後に上位チームの失格のアナウンスが会場に流れ、ワセダの銅メダルが確定。その瞬間に選手たちは抱き合って喜び合い、うれし涙を目に浮かべた。「運をつかんで3位ということで、すごくうれしかった」(田村)、「笑って終われるということは良かった」(渡部)。メンバーたちのリレーに懸ける思いがメダルを引き寄せ、インカレを満面の笑顔で終えた。

(記事 杉野利恵、写真 谷田部友香)

★充実の今季ラストレース。リレー全種目で表彰台に!

アンカーの瀬戸をねぎらう選手たち

 大会最終種目の男子800メートルフリーリレー。今季最後のレースとして、最も大きな盛り上がりを見せる種目だ。早大はリレー全3種目での表彰台を目指して決勝へ。第2泳者の中村からアンカーの瀬戸までは昨年と全く同じ泳順。前回は4位に終わり悔しさを味わっただけに、メダルへの思いは大きかった。中村にとっては、早大の部員として臨む最後のレース。第1泳者の荒木から7位で引き継ぎ、本調子ではなく疲れもある中「どんな状況でも4年生というのはやらなきゃいけない」と最上級生としての泳ぎを見せる。上位との差を詰め、第3泳者の坂井聖人(スポ2=福岡・柳川)につないだ。坂井はどんどんと周囲の選手を抜き去り、一気に2位まで順位を押し上げ後を託す。アンカーの瀬戸は果敢に攻め、ラスト50メートル時点でトップに。しかし徐々に失速し、2位でのフィニッシュとなった。優勝はあと一歩のところで逃したが、試合後選手たちが口を揃えたのは表彰台への喜びの言葉。中村、瀬戸は全リレーに出場し、瀬戸はレース後座り込むほど全力を出し切った。「最高のリレーを組めたと思いますし、インカレは良いかたちで終わることができました」(中村)。今季の締めくくりにふさわしい好レースを展開。充実の大会を終え、早大水泳部競泳部門は新たな時代を刻んでいく。

(記事、写真 谷田部友香)

女子800メートルフリーリレーメンバー

男子800メートルフリーリレーメンバー

結果
総合成績
男子 女子
順位 学校名 得点 学校名 得点
1位 明大 354 日体大 463
2位 中京大 343 東洋大 350
3位 日大 305 神奈川大 233
4位 早大 285 中京 231
5位 中大 257.5 法大 216.5
6位 東洋大 186 明大 206
7位 同大 157 早大 165.5
8位 日体大 148.5 山梨学院大 143.5
9位 法大 126 筑波大 116.5
10位 山梨学院大 117 日大 114

※上位8校が翌年第92回大会へのシード権を獲得

◇決勝

男子400メートル個人メドレー

瀬戸 4分12秒【優勝】

男子100メートル自由形

中村 48秒55【優勝】

荒木 49秒83【4位】

男子100メートル背泳ぎ

安田 56秒23【6位】

女子200メートル平泳ぎ

渡部 2分22秒41【優勝】

男子200メートル平泳ぎ

渡辺 2分10秒73【3位】

女子800メートルフリーリレー

渡部-伊藤-志賀-田村 8分12秒76【3位】

男子800メートルフリーリレー

荒木-中村-坂井-瀬戸 7分18秒32【2位】

◇B決勝

女子100メートル背泳ぎ

山口真旺(スポ2=兵庫・須磨学園) 1分02秒70【3位】

◇予選

女子400メートル個人メドレー

滝本純子(社3=東京・早実) 4分59秒46【28位】

溝上壽乃(国教2=東京・早実) 5分01秒40【32位】

男子400メートル個人メドレー

瀬戸 4分20秒89【2位】

男子100メートル自由形

中村 49秒54【1位】

荒木 49秒77【3位】

男子100メートル背泳ぎ

安田 56秒43【8位】

女子100メートル背泳ぎ

山口 1分02秒41【12位】

女子200メートル平泳ぎ

渡部 2分24秒52【1位】

男子200メートル平泳ぎ

渡辺 2分11秒44【1位】

女子800メートルフリーリレー

渡部-伊藤-田村-志賀 8分12秒22【3位】

男子800メートルフリーリレー

井上奨真(スポ1=県岐阜商)-坂井-阿久津直希(スポ2=埼玉栄)-瀬戸 7分24秒47【6位】

コメント

加納雅也主将(スポ4=県岐阜商)

――男女共に目標達成となりましたが、インカレを総括していかがですか

いろいろとハプニングがあったりいいことがあったりというインカレでした。それも含めてインカレだと思っていたので、目標達成ができて良かったです。

――特に良かった点はありますか

どれだけつらいときでも仲間で支え合ってできたのでそれが一番良かったかなと思います。

――加納主将が率いたチームはどんなチームでしたか

絶対に目標を達成したいという意志が一番強かったのではないかなと思いました。

――主将としての一年間を振り返っていかがですか

最後に(結果を)出せなくて正直悔しかったですが、いろいろとつらいこともあった中、振り返ってみればいままでで一番楽しい一年間だったなと思います。

――上野聖人選手(社3=神奈川・法政二)に主将を引き継ぎますが、どんなチームになっていくことを期待しますか

どんどん強くなっていってほしいというのが。僕たちが卒業してOBとなった時に一番思うことなんだろうなと思います。

――後輩に向けてメッセージをお願いします

これからもワセダは強くなっていくと思うので、僕たち以上に結果を出してほしいです。

決勝進出者

中村克副将(スポ4=東京・武蔵野)※囲み取材より抜粋

――きょうの2レース、振り返ってみていかがでしょうか

個人種目に関しては目標としていたタイムから少し遅れてしまったのですが、自分のペースは守ってしっかり自分の持ち味が生きたので良かったと思います。ですが、記録を更新していく上ではもう少し前半を積極的に仕掛けていかないと記録が伸びないなと思うので、来季に向けてしっかりトレーニングを積んでいきたいと思います。

――前半に積極的にいくためにどういったことをやっていきたいですか

普段の練習の1本目から攻めていったり、度胸をつけるというか気持ちを強く持っていかなければいけないと思います。

――リレーに関してはいかがでしたか

2番を取れると思っていなかったので、悔しい結果だったのですが、4人で力を合わせて取れたメダルなのでうれしいです。今後僕が200(メートル自由形)に出るかは分かりませんが、もう少し力をつけたいです。

――メドレーリレー、800メートルフリーリレー共に優勝したかったという思いもあるとは思いますが

僕自身もですが、みんながもう少し力を発揮できればリレー3つ(優勝を)取れたと思います。ただ終わったことは仕方がないので、最高のリレーを組めたと思いますし、インカレは良いかたちで終わることができました。

――インカレを振り返ってみて一番の思い出は

どのレースもなのですが、やはり入学する前からの目標であった400メートルフリーリレーで優勝できたことは一番思い出に残っていて、どのレースよりも一番うれしかったです。

――来年に控えるリオに向けて、ご自身の中でどういった目標を掲げていきたいですか

今季48秒台も連発できていて、48秒半ばも結構出せているので、あとはもう一つ爆発力をつけるために、冬場にしっかり強化をして、全体的にもう一段階、もう二段階レベルアップしたいです。

――連日のレースとなりましたが、どれくらいの疲労の中できょうの100メートル自由形のタイムだったのでしょうか

きょうは正直優勝できるか分からないくらいの疲労感があって、49秒0くらいかなと思っていたので、タイムを見たときはとてもびっくりしましたし、後半のラップもベストラップだったのでこの疲労感の中でこのタイムが出ているので、自信はつきました。

――最後のインカレでしたが、後輩たちにどのような泳ぎを見せようと思って臨みましたか

調子の良し悪しに関係なくどんな状況でも4年生というのはやらなきゃいけないという姿を見せつけたかったです。僕自身今回の大会はあまり調子が良くなかったのですが、しっかり結果を残して、調子で諦めたりせず、最後まで泳ぐという姿を見せられたと思うので来年は後輩たちに期待したいです。

――ワセダでの4年間を振り返ってみて、印象に残る思い出はありますか

いろいろな思い出があったのですが、400メートルフリーリレーの優勝が印象に残っています。同期の雨谷(拓矢、スポ4=神奈川・桐蔭学園)と一緒に入学して二人で400メートルフリーで優勝しようと目標にしていて、結局二人で泳ぐことはできなかったのですが、みんなで勝ち取った400メートルの優勝だったのでそこが本当にうれしかったです。

――100メートル自由形では荒木優介選手(人3=三重・暁)と隣のレーンで泳がれましたが、レースの前後に何かお話されましたか

自分のレース展開は相手も分かっていますし、リラックスしていけとかそういう面でいろいろ話して、二人で表彰台乗れたらいいねということを話していたのでその部分については残念なのですが、隣で楽しいレースができたので良かったです。

荒木優介(人3=三重・暁)

――まずは男子800メートルフリーリレーのレースを振り返っていかがですか

200メートルはすごく久しぶりに泳いで、あまり自身のある種目ではないのですが、男子100メートル自由形で表彰台を逃していたので他の人の力も借りてリレーですが表彰台に貢献したいなという思いで泳ぎました。

――最後は接戦となりましたがどのようなお気持ちで見ていましたか

信じていましたね。本当は表彰台に乗りたいという感じだったのですが、あそこまできたらどうせなら優勝してくれと思って信じていました。

――連戦となりましたが疲労などは感じていましたか

疲労はあったのですが、団体戦ということで疲労がありながらも戦うというのがインカレだと思うので、そこは他のチームも一緒なので頑張るしかなかったです。

――男子100メートル自由形のレースを振り返っていかがですか

予選は余力を残して49秒77だったのでこれで表彰台にいけるかなと思っていたのですが、欲が出たというか、見えないところで力んだというか、決勝で思うようにタイムが上がらなかったのはちょっと悔しいですね。

――目標のタイムなどはありましたか

目標はやはりインターを切りたいというのをずっと言ってきたので49秒32だったのですが、そこには全然及ばなかったので、そこは悔しいですね

――今大会の総括をお願いします

リレーで2回表彰台にの上がらせてもらったのはうれしいのですが、どちらも僕が足を引っぱったというようなかたちになってしまいました。欲を言えば個人でも表彰台に上りたかったですし、それは達成できていないのですが、課題は残った中でも良い大会だったなと思って締めくくることができたので良かったと思います。

――今後の目標をお願いします

まだまだステップアップしなければいけない選手だと思うので、まずはインター(インターナショナル選手標準記録)を突破して日本のトップスイマーの仲間入りができたらいいなと思います。

瀬戸大也(スポ3=埼玉栄)※囲み取材より抜粋

——率直に振り返って

なんとか早稲田大学3年目にしてやっと貢献できたかなと思います。

——まず個人種目を振り返って

前半を55秒、54秒台でバタフライに入っていこうと思ったのですが、56秒頭ということでやはりなかなか思い通りのレースにはなりませんでした。200メートルに関しても2分00秒を切ることが必要ですがまずは安定して2分程度で回ることができてきたので、オリンピックでは2分を割って入れるように引き続き様々な大会に出ていくので前半に突っ込んでいったりして試していきたいです。また今大会では平泳ぎがきちんと引っ掛かっていなかったので安定したタイムを出せていなかったので、いつも同じタイムが出せるようにしていかなければいけないと思います。

——ご自身では今回のタイムをどのように分析していますか

個人種目に関しては勝ちにこだわってレースをしていましたし、あれでいいのではないかなと思っています。リレー種目については1、2年生共に表彰台に上ることができなかったので、今回初日から優勝から始まって、残り二日間は2位でしたが全部の種目で表彰台に上ることができたので良かったです。きょうの8継(800メートルフリーリレー)は最後の50メートルを抜いたんじゃないかと言われたのですが、かなり攻めたせいで再び抜かれてしまい残念でした。もっともっと自由形の強化をしていかなければならないなと思いました。

——タッチしたときは

残り7メートルの地点で顔をつけて見たのですが、明大の奥にもう一回日大が上がってきていて。100メートルのターンで追い付いて、離していたのを見ていたので、「なんでいるんだ」と思いました。なかなかタッチできず、最後は進んでいなかったと言われました。

——個人としては2冠を達成されました

初めてインカレで二種目において優勝することができて、男子の目標である打倒東洋大、総合5位以内を達成することができたのですごく良かったです。

——五輪内定をもらっている400メートル個人メドレーについてはどんなところを修正していきたいですか

やはり200メートルの前半で2分割って入ることと、平泳ぎで安定してラップを刻むことです。

——具体的にやっていくことは

2分を割っていくことに関してはキレがあれば割ることができると思うので、あとは後半に自信を持って臨めるような練習をしていきたいです。また、平泳ぎに関してはもう一度ドリルを直していい泳ぎを毎回作れるようにしていきたいです。

——瀬戸選手にとってどんなインカレでしたか

1、2年生とやってきてやっと戦い方も慣れてきたかなと思います。戦い方も分かったので、来年は最後の年になってしまうのでチームに貢献できるようにしたいと思います。

田村美紅(スポ3=埼玉栄)、伊藤愛美(社1=東京・早実)、志賀珠理奈(スポ1=埼玉・武南)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

伊藤きょうは最後の最後でみんなで表彰台に上がれて良かったです。

志賀予選が3番でどうしてもメダルを取って帰りたいと思っていて、3位に入賞できたのですごくうれしいです。

田村予選が3番でそこにみんなプレッシャーも感じていたとは思いますが、私以外は1年生で渡部も個人の種目がある中頑張ってきてくれました。自分的にはベストを出して貢献をしたいと思っていました。運をつかんで3位ということで、すごく嬉しかったです。

――上位チームの失格により、3位になると分かったときはどんな気持ちでしたか

志賀(上位チームが)失格する前は4位でしたけれども、全員が本気で最後の800メートルフリーリレーに懸けていて、全員頑張ったので最後におまけみたいな感じで付いてきたのかなと思います。

田村日本体育大学はすごく強い大学で、その心意気とかも見てきましたし、そんな大学が失格したということで自分たちも気をつけなければならないなと思いました。今回はワセダに運があったということで、来年は自分たちの実力で3位以上をとって表彰台に上りたいと思います。

――今回はリレー全3種目を泳がれ、また来年は最上級生としてチームをまとめるたちも立場になりますが、どのようにしていきたいですか

田村個人としては1週間前に体調をくずしてしまいました。リレーではチーム全体の責任となるので、来年はきちんと調整をしていきます。いまの1年生がすごく強いですけれども、いまの1年と2年をきちんと引っ張っていけるような先輩になりたいと思います。

――初めてのインカレとなりましたが、3日間振り返ってどうでしたか

伊藤個人的な結果としては自分の自己ベストで泳げばもう少し順位が上がったのにという種目が多かったので、来年は自己記録に近づけて泳げるようにしたいです。2年目のインカレはこの1年目で経験したことを生かしていけたらいいなと思います。

志賀個人のレースは残念な結果で全然早稲田大学に貢献できなかったのですが、リレーで入賞できて少しは貢献できたかなと思う1年生の初のインカレだったので、来年は個人で優勝して、リレーでもメダルを狙うようにどんどん上を目指していきたいです。

安田純輝(スポ3=千葉商大付)

——決勝のレースを振り返って

予選では突っ込みすぎてしまったところがあったので、決勝では落ち着いて前半から良い流れで泳いで、後半にバテないようにしようと思ってレースに臨みました。僕自身としては珍しく2本目のレースでタイムを上げることができたので、目標の自己ベスト更新には届きませんでしたが、こういう決勝のレースで勝負強さを発揮して(順位を)8番から6番に上げることができたことはベストタイム更新に近いくらいの結果になったと思います。

——タイムを上げられた要因は

予選では「何が何でも決勝に残ってやる」という気持ちがあり、いくらか体が固くなってしまってそれが前半の力みなどにつながっていたと思います。ですが決勝では8番から順位が下がることがなかったので、失敗しようと点を落とすことはなく、むしろ予選よりもすっきりして泳ぐことができました。

——400メートルメドレーリレーでは泳ぐことができませんでした

大也(瀬戸、スポ3=埼玉栄)をはじめ同期の荒木(優介、人3=三重・暁)や上野(聖人、社3=神奈川・法政二)がものすごく活躍する中で、置いていかれているという感じがあって本当に大丈夫なのかと不安に思うことがありました。ただ、出すべきところで結果を出すことができたので他の3人には負けてないところを見せることができて良かったです。

——けがもありましたが

けがをしてからけがをする以前の自分に少しでも近付くことできたということと明らかな課題も見えてきたので今後新シーズンが始まってから早くとも来週の国体で自己ベストを上回ることができるように頑張りたいと思います。

——明らかな課題とは

けがの影響からかキック力が大きく衰えていたので、しっかりとキックを入れられるようにして自分自身の苦手な後半で失速がないようにしていきたいと思います。

坂井聖人(スポ2=福岡・柳川)

――レースを振り返っていかがですか

予選でタイムが良くなくてあまり調子は良くなかったのですが、ラストで9秒まで上げてチームに貢献できたので良かったです。

――ラストは接戦となりましたが最終泳者の瀬戸選手をどのようなお気持ちで見ていましたか

僕がタッチした時点で2番だったのですが、そんなにすごく離れているわけではなかったのでいけるかなと思って瀬戸選手を見ていました。

――大会最終日ということで疲労などはありましたか

そうですね。朝起きた時点から正直体が重くてどうなるかと思ったのですが、無事こうやって表彰台に上ることができて良かったです。

――今大会の総括をお願いします

今大会は非常に良いかたちで締めくくれているので、ここからレースは少なくなっていきますが、しっかりと練習を積んでいきたいです。複数のレースを泳げるようになってきていて良い感じになってきているので、来年のオリンピック選考会につなげていけるのではないかなと思います。

――今後の目標を教えてください

目標はらいねんのリオデジャネイロオリンピックの選考会でしっかりと代表権を獲得して、そのリオでメダルをとれるように頑張っていきたいと思います。

渡辺一平(スポ1=大分・佐伯鶴城)※囲み取材より抜粋

――隣のレーンの小日向一輝選手(明大)に後半引き離される展開でしたが

ラスト50(メートル)で引き離されてしまったので、「すごいな」と思いながら泳いでいました。

――ご自身が得意としている後半に引き離されるのはどういった感じでしたか

僕も余力は残っていたと思うのですが、気持ちが違いました。

――初めてのインカレでしたがご自身の中でこの経験をどのように生かしていきますか

きょねんのインカレでワセダの先輩である坂井聖人さん(スポ2=福岡・柳川)が1年生にも関わらず優勝してそれに続こうと思っていたのですが、3位という悔しい結果なので、また来年リベンジしたいと思います。

――来年はリオ五輪の選考会もありますが

いまの実力では全然通用しないことが分かったので、これからあと半年くらい、勉強したいと思います。

――具体的にどのような課題が挙げられますか

いまは200(メートル)の練習に特化しすぎて100(メートル)のタイムがあまり出ていないので、100メートルでもタイムを出すことができるような練習もしていきたいなと思います。

――レース展開については予想通りでしたか

予想通りでした。小日向さんのラスト50(メートル)の強さが勝ったという感じですね。

――国内での戦いに向けてどういう気持ちで臨みたいですか

日本の試合でも勝てないくらいなので、まず日本の試合で必ず勝って海外に行くという気持ちを持って、今回負けた選手にも負けないようなタイムや練習をしていかないといけないと思います。

渡部香生子(スポ1=東京・武蔵野)※囲み取材より抜粋

――きょうのレースを振り返って

予選よりタイムを大きく落としてしまって、落ち込む部分はあったのですが、こうしてどんなかたちであれ笑って終われるということは良かったかなと思います。

――200メートル自由形を泳ぐ機会は少なかったと思いますが

やはり最後までしっかりとしたかたちでチームに貢献することはできなかったと思うのですが、こうしてまた良い経験ができたということで来年はもっとしっかりとしたかたちでチームに貢献できるよう自由形の強化もきちんとしていきたいです。

――平泳ぎは二冠というかたちで終えることができました

予選では思っていたタイムよりも早く泳ぐことができたので、もう少しタイムを上げたかったという気持ちはあったのですが、無事に二冠というかたちで個人種目を終えることができたのでそこは良かったと思います。

――平泳ぎ前半の100メートルは世界選手権のときの記録に近いタイムで折り返していました。後半の100メートルは疲れなどもありましたか

こうやってレースが連日続いていたので多少の疲れはありましたが、きょう頑張ればレースが終わりだと思っていたので200メートルではあまり疲れは意識せずに泳ぐことができていたと思います。

――泳ぎで良かった面と悪かった面は

泳ぎは安定したラップで泳げていたので、全体的にはこれからは底上げが必要になってくると思っています。

――世界選手権を終えて初めての大会ということで、注目を浴びることも多かったと思います。ご自身にとってどんな大会できたか

注目という点についてはあまり気にすることなく自分自身に集中することができていたのでそこは良かったと思います。ですが、これからのレースにおいても注目されることが多くなってくると思うので、自分自身の力に変えることができたらいいと思います。

――渡部選手にとってインカレはどのような舞台でしたか

きょねん高校生のときにインカレを見ていて、かっこよくて自分もいつかこの舞台で泳いでみたいと思っていました。ことしは(出場を)かなえることができたので、来年はもっともっとチームに良いかたちで貢献できるようになればよりインカレの舞台を楽しむことができると思います。

B決勝進出者

山口真旺(スポ2=兵庫・須磨学園)

――きのうのメドレーリレーの後のインタビューでは今大会あまり調子が良くないとおっしゃられていましたが、きょうはどうでしたか

予選はリレーとあまり変わらず朝から泳げたのでタイムとかはそこまで良くなく残念ではあったのですが、最大の力を出しきってB決勝に残ってタイムを上げたいなと思っていたので、悔しいです。

――決勝進出を目標とされていたと思いますが、どうでしたか

きょねんも悔しい思いをしていて残りたかったので残念でした。B決勝では少しでも点数を稼げたので良かったかなと思っています。

――2年目のインカレでしたが、振り返っていかがでしたか

自分はまだまだ弱いなと実感しました。次は3年生で上級生になるので、まだまだ先輩に甘えている部分も多いし、後輩もすごく速いので、そこに負けないように頑張りたいなと思います。

――来年のインカレに向けて目標をお願いします。

来年はきちんと決勝に残って最終日まできちんと戦い抜きたいですし、リレーでも失敗ないように泳いで、みんなでいい結果を残したいなと思います。

予選後

安田純輝(スポ3=千葉商大付)

――レースを振り返っていかがですか

ケガをしてからずっと本気のレースができていなくて、ジャパン(日本選手権)以来初めて足をしっかりと使ってフルパワーで泳いだレースでした。まだちょっとベストには届いていない点があったので課題としては結構見つかるところもあったのですが、シーズン始まってからは一番良い泳ぎができました。

――目標のタイムなどはありましたか

55秒台は確実に出すということが目標だったので、もし次2本目を泳ぐチャンスがあるのならしっかりそこを狙っていってベストを出したいと思います。

――ケガをされてから思うような練習はできなかったですか

そうですね。1カ月ちょっとは水の中に入ることができない状態でした。ジャパンオープンなどの出場もできず、画面越しに仲間を応援するという本当に悔しい経験をしたので、やはりそれが糧になってかこういうケガが明けた後でもしっかりと元々持っていた自分のタイムと近いものを出せたので、そこの点として良かったです。

――この種目に懸ける思いなどはありましたか

やはり前年度に多田さん(邦徳、平27スポ卒)が卒業されてから僕がエースとしてどんどん引っ張っていかなければいけない立場なので、ワセダに少しでも勢いがつくように頑張れたと思います。

溝上壽乃(国教2=東京・早実)

――きょうは初めてのインカレとなりましたが、雰囲気などいかがでしたか

昨年はタイムの制限を切れなくてこの舞台に立てず、400メートル個人メドレーを見るのも辛いぐらいでした。ことしは自分が出ることができて、昨年卒業された森川愛理さん(平27スポ卒)との約束を果たせたので1組ではありましたが、絶対に組で一番になって帰ってこようと思いました。1番でもタイムが遅かったので<、すごく悔しいです。

――きょう目標としていた泳ぎはありましたか

B決勝に残るには自己記録の更新が必要だったので、それを目標に1年間やってきましたが達成できず、まだまだだったかなと思います。

――きょうのレースを振り返っていかがでしたか

朝一のわりには自分が思っていたよりも体が整ってすごく動くだろうと思ってでましたが、何が悪かったのかあまりよく分かりません。泳いでいて感覚もすごく良かったので、応援も見えたし、頑張れたレースだったと思います。

――関東学生選手権でインカレ出場を決められてからインカレまでの約1カ月間、振り返ってみてどうでしたか

8月は毎日ひたすら合宿で泳いでいて、このインカレで優勝やメダルを取られている先輩方と一緒の所属で練習もしてきたし、ワセダの夏合宿にも参加させてもらって本当にいろんなアドバイスをいただいての試合だったので、もっと良いタイムを出したかったです。