目標達成はならず。思いは来季へ

競泳

 日本学生選手権(インカレ)もついに最終日。さらに順位を上げていたいワセダだったが、この日は思うように得点を伸ばせず。最終総合成績は男子部が6位、女子部は11位と目標達成はならなかった。しかし、3日間を通して多くの自己ベスト更新者を輩出した上、表彰台以上の成績を残した種目が9つと近年最高を記録した。今大会で引退する4年生もそれぞれの思いを込めたレースを披露し、今シーズンを締めくくった。

★中村、接戦を制し個人で2冠達成!

個人種目2冠達成に笑顔を見せる中村

 大会初日に男子50メートル自由形でインカレを初制覇した中村克(スポ3=東京・武蔵野)は自由形短距離種目2冠をかけたレースに臨んだ。予選を堂々の1位で通過し、男子100メートル自由形決勝へ進出。50メートルを坂田怜央(近大)に次いで折り返した中村は、ラストまで競り合う展開を繰り広げたが、見事この激戦を制した。前日のメドレーリレーを含めると今大会3つ目の優勝。「チームに貢献できてよかった」とうれしそうに語る一方、「48秒台で泳ぎたかった」とまだまだ満足はしていない様子。男子800メートルフリーリレーを控えての体力温存ではあったものの「来年は脅かされることなく、ダントツで勝ちたい」と話し、エースとしての高い志をうかがわせた。「前半の消極的な部分と後半のタイムの伸び悩みを改善すれば記録は伸びると思う」と課題を振り返った中村。9月のアジア大会でのリレーにも注目が集まる。

(記事 平川さつき、写真 谷田部友香)

★ラストレースは悔し涙の銀メダル

多田は長身を生かしたダイナミックな泳ぎでこれまでワセダを引っ張った

 「これだけは絶対に達成する」。それは、出場全種目制覇、3冠――。多田邦徳(スポ4=埼玉・春日部共栄)は昨年のインカレで、初日に男子200メートル背泳ぎを制し、2日目にもメドレーリレー優勝に貢献した。しかし唯一なし得なかったものが、最終日での『100メートル背泳ぎ優勝』。そこから3冠への再挑戦は始まり、この舞台に懸けていた。そして多田は、ことしも2日目までに2つのタイトルを奪取。1年前と同じ状況で最終日の男子100メートル背泳ぎを迎えた。予選を好感触で泳ぎ挑んだ集大成のレースは、終始、川本武史(中京大)との混戦状態に。手に汗握る展開は続き、レースは終盤までもつれた。しかし、そこで出てしまったのは焦り。「一掻き多く回してしまった」と、タッチの差で競り負けた。「情けない」。前日までの嬉し涙とは打って変わり、頬を伝うのは悔し涙だった。それでも、これまでワセダの背泳ぎをけん引し、支えてきたのは紛れもなくこの男。その事実は変わらない。多田が残したものはとてつもなく大きく、その足跡が色あせることは決してないだろう。ワセダが誇る大型バックスイマーの泳ぎはしっかりと人々の胸に刻まれている。

(記事 荒巻美奈、写真 谷田部友香)

★苦しみながらも2位を死守

終盤に粘り強さを発揮し2位に入った瀬戸

 2回目のインカレを終えた瀬戸は、「今までで一番きつい4個メ(400メートル個人メドレー)だった」と語った。男子400メートル個人メドレー決勝のスタートの笛が鳴り飛び込んだ瞬間から、3日間の疲労が瀬戸の泳ぎに重りを乗せた。隣のレーンを泳ぐ萩野公介(東洋大)に浮き上がりから先行を許し、自身の泳法で最も安定感があるバタフライでもトップに出ることはできない。200メートルを泳ぎ終わった時点で、後続選手にも捕まった。「最悪3位でも」。何度も心が折れかけるが、「さすがに、負けていられない」と奮起すると、最後の自由形では自身最速ラップを記録。3位と0秒08差で2位を死守し、底力を見せた。瀬戸がこの種目で世界を制してから1年以上が経過したが、ことしはここまで思うようなタイムが出せていない。9月末のアジア競技大会では、今までで最高の400メートル個人メドレーを見せてくれるはずだ。

(記事 村上夕季、写真 上田密華)

★今後を担うワセ女もチームに貢献

赤尾は今大会ベストタイムを連発

 少数精鋭の女子選手たちがワセダに貢献する泳ぎを見せた。予選後、「やったー!」とうれしそうな声をあげたのは女子100メートル自由形でB決勝進出が決まった赤尾愉歩(社3=東京・早実)。前半から攻めながら50メートルを3位で折り返すと、ラスト25メートルで粘りを見せ、そのままフィニッシュ。自己ベストを0秒2更新してみせた。前半で呼吸を意識したことが結果につながったが、目標の56秒台に届かず悔しがる赤尾。後半につながるターンの浮き上がりを克服すれば目標達成も見えてくるだろう。急成長を見せる赤尾の今後に期待だ。山口真旺(スポ1=兵庫・須磨学園)は女子100メートル背泳ぎB決勝へと駒を進めた。8位で50メートルを折り返したが、後半で猛追を見せ、結果は2位。連日のレースの疲れがうかがえたが、「来年は3日間泳ぎ切れるように鍛え直したい」と意気込んだ。期待のルーキーがワセダをけん引してくれるに違いない。

(記事 平川さつき、写真 谷田部友香)

★悔しさの残るラストレース

フィニッシュ後思いがこみ上げる女子リレーメンバー

 「『ありがとう』と伝えたい」(佐藤恋、スポ4=東京・藤村女子)、「幸せな競技人生だった」(森川愛理、スポ4=東京・淑徳巣鴨)。インカレ女子部の最終種目を飾った女子800メートルフリーリレーを泳ぎ切り、競技人生を終えた選手たちは悔しさをにじませながらそう語った。予選12位でB決勝へ駒を進めたワセダ。第一泳者の田村美紅(スポ2=埼玉栄)が予選よりもタイムを落としてしまうが、その流れを変えたのは、今回のレースが水泳人生最後となる森川だった。「周りはもう全然見えていなかった」と話すほどのがむしゃらな泳ぎを見せ、7位から5位へと順位を上げる。続く滝本純子(社2=東京・早実)も順調に順位を伸ばし、3位でアンカーの佐藤へ。しかし、ラスト50メートルで佐藤は失速し、5位でレースを終えることとなった。思うような結果を残すことはできなかったが「いまのチームなら、私たちが抜けた後でも絶対に強い」(佐藤)と下級生への期待も大きい。来シーズンこそはA決勝へ、そして表彰台へ。また、女子200メートル平泳ぎでB決勝に進出した杉山沙侑南(スポ4=静岡・日大三島)は、レース前に「主将として最後は自分自身も良い結果を残せるように頑張りたい」と意気込んでいた。しかし予選から記録が伸びず、結果は2位。有終の美を飾ることは叶わずも、しっかりとラストレースを泳ぎ切った。

(記事 吉田麻柚、写真 上田密華)

★今シーズンの締めくくり!激闘の男子800メートルフリーリレー

男子リレーメンバーは表彰台に一歩及ばず、悔しい表情を見せた

 インカレ最終種目にしてシーズン最後のレースとなる男子800メートルフリーリレー決勝。ワセダは昨年のインカレではこの種目で4位と、惜しくも表彰台を逃しており、雪辱を期してレースに臨んだ。全体3位で通過した予選からは、阿久津直希(スポ1=埼玉栄)に代わって同じ日に自由形で優勝し勢いに乗る中村克(スポ3=東京・武蔵野)をメンバーに加えた。決勝の第一泳者は、このレースが競技人生の集大成となる柴田慎一郎(スポ4=愛知・豊川)。「最高の4人でメダルを」(柴田)と話すように、中村、瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)、坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)と世界で戦うトップ選手とチームを組めた喜びをかみ締めながら力泳を見せた。しかし、萩野公介(東洋大)に独走を許すなど出遅れ、「自分の泳ぎができなかった」と悔しそうな表情を見せた。続く中村はひとつ順位を上げ、5番手で坂井につないだ。この時点でトップの東洋大との差は大きく、表彰台へと照準を変えざるを得なくなった。坂井は力強い泳ぎを見せるも順位を伸ばせず、「もっと大也君(瀬戸、スポ2=埼玉栄)にも楽をさせてあげたかった」と振り返った。チームの思いを背負ったアンカーの瀬戸は、「個人メドレーの疲労もかなりあった」と話しながらも驚異の追い上げを見せ、残り100メートルを切ったところで3位の明大を射程に捉えた。だがあと一歩及ばず、わずか0秒41差の4位でフィニッシュ。2年連続で惜しくも表彰台を逃した。今シーズンは終わりを迎えたが、リレーチームの来シーズンへの目標は明確だ。念願のメダル獲得へ、ワセダの挑戦はこれからも続く。

(記事 高橋豪、写真 上田密華)

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結果

          

          

          

          

          

          

          

          

          

総合成績
男子 女子
順位 学校名 得点 学校名 得点
1位 中大 380 日体大 439
2位 中京大 374 東洋大 404
3位 日大 331 神奈川大 273.5
4位 明大 292 法大 219
5位 東洋大 271 中京大 216
6位 早大 266 明大 161.5
7位 日体大 152 山梨学院大 152
8位 法大 151 日大 142
9位 近大 113 鹿屋体育大 137
10位 同大 103 筑波大 136
11位 山梨学院大 71 早大 110
12位 関西学院大 40 同大 93
13位 慶大 35 関西大 84
14位 鹿屋体育大 29 日女体大 77
15位 新潟医福大 24 武庫川女大 54

※上位8校が翌年第91回大会へのシード権を獲得

決勝

▽男子400メートル個人メドレー
瀬戸 4分13秒73【2位】
▽男子100メートル自由形
中村 49秒09【優勝】
▽男子100メートル背泳ぎ
多田 54秒45【2位】
▽男子800メートルリレー
柴田、中村、坂井、瀬戸 7分19秒90【4位】

B決勝
▽女子100メートル自由形
赤尾 57秒30【3位】
▽女子100メートル背泳ぎ
山口 1分02秒89【2位】
▽女子200メートル平泳ぎ
杉山 2分30秒50【2位】
▽女子800メートルリレー
田村、森川、滝本、佐藤 8分18秒75【5位】

予選
▽女子400メートル個人メドレー
森川 4分57秒36【20位】
▽男子400メートル個人メドレー
瀬戸 4分16秒87【2位】
▽女子100メートル自由形
赤尾 57秒52【12位】
▽男子100メートル自由形
中村 49秒81【1位】
雨谷拓矢(スポ3=神奈川・桐蔭学園) 51秒25【23位】
和田真(スポ2=東京・早実) 52秒28【49位】
▽女子100メートル背泳ぎ
山口 1分02秒73【10位】
▽男子100メートル背泳ぎ
多田 54秒73【1位】
安田純輝(スポ2=千葉商大付) 57秒30【25位】
▽女子200メートル平泳ぎ
杉山 2分29秒83【9位】
久保まりな(スポ4=東京・帝京大高) 2分33秒00【20位】
▽男子200メートル平泳ぎ
林和希(スポ4=愛知・豊川) 2分13秒69【17位】
加納雅也(スポ3=県岐阜商) 2分14秒45【24位】
三島英彰(スポ4=千葉・市船橋) 2分14秒81【26位】
▽女子800メートルフリーリレー
田村、滝本、森川、佐藤 8分18秒80【12位】
▽男子800メートルフリーリレー
柴田、坂井、阿久津、瀬戸 7分22秒52【3位】

コメント

奥野景介監督(昭63教卒=広島・瀬戸内)

――今季の集大成となったインカレを終えての感想は

目標は男子が3位、女子がシード権と掲げて一年間強化を図ってきました。その目標とする大会で男子は6位、女子11位ということで、どちらともチームの目標を達成することはできなかったので、それは率直に残念です。昨年もそうですが、しっかりと目標を設定して、それを達成するというプロセスをすごく大事にしているので、達成できなかったことは残念なのですが、そこから何を得るかということが大切なので、次につなげたいと思います。それからチームの目標は達成できなかったけれども、個人の優勝が4つで、リレーの優勝が1つ、2位が3種目、3位がリレーで1つ。表彰台がこれだけ多かったのは、近年あまりなくて、昨年も目標は達成したのですが、トップを取る選手はあまりいませんでした。表彰台はすこし増えて、優勝が増えたということはすごく評価できると思います。3種目以上の優勝があった年というのが、過去さかのぼること平成4年度以来です。22年ぶりです。そのときは16種目中7種目で優勝している最後にインカレで優勝した年なんです。それに匹敵するくらいの個の力というのがでてきましたね。インカレの順位というのはチームの力なので、3人のレギュラーのなかで一人が優勝することは確かに目立つんですが、2番目、3番目の人がしっかりと上位に食い込んでチームの順位を上げるということを、シーズン当初からもっと意識して取り組まなければいけないという課題を感じました。少しずつでもタイムを上げる、少しずつでも点数を取るという地道な取り組みというのがすごく大切になってくると思ったし、ことしもベスト率はすごく高いんですよね。チームの勢いとしてはノリノリなんですけど、他のチームと比べると点が取れてなかったという。自分たちの内容は昨年よりも良いんだけど、点数がすこし低いということで敵を知った上で、自分たちの戦い方を考えなければいけないですね。

――個人種目で表彰台に上がった選手について

中村(克、スポ3=東京・武蔵野)に関してはここに来る前に体調を崩していて万全ではなかったんですが、本人にも冗談で「発熱状態でもベストを出せ」と言っていました(笑)。リラックスするようにと思っていたんですけど、だいぶコンスタントに良い記録で泳げているので良いと思います。どんな環境でも、どんな条件でもベストを出せているということが本人にとっては自信にはなっていると思いますし、アジア大会でも活躍するんじゃないかと思います。トレーニングに関しては坂井(聖人、スポ1=福岡・柳川)と中村は特別に強度を上げたり、集中的に練習をやってきたので、パンパシのあとのこういう大会でも連戦のきく体になってきました。すごく成長を感じた大会ではありました。坂井も同様です。あと、多田(邦徳、スポ4=埼玉・春日部共栄)は200メートル(背泳ぎ)で良くて、2日目はメドレーリレーで良かったんですけど、いつも3日目が不安定なので、きのうのメドレーリレーが終わったときに「気を抜かないように」と伝えていました。(100メートル背泳ぎについても)ほぼうまくいったんですが、最後はタッチの差でしたね。

――初日から個人で3つの優勝は大きなものだったと思いますが

初日の3つの優勝でかなり勢いづいたのは良かったんですけど、良かった後というのは力が抜けてしまうんですよね。最終日なんかだいぶみんな疲れた感が出てしまっていました。もう一度3日間の大会をしっかりと戦い抜く風にしたいです。

――メドレーリレーでは男子が2連覇、女子も3位と健闘しました

男子のメドレーリレーは狙って2連覇なんですけど、第2泳者までこちらの予想よりもだいぶ離されてしまったので、危ないなと思っていたんですけど、瀬戸(大也、スポ2=埼玉栄)が第3泳者で予想以上に追い込んでくれたので、僕は300メートルの地点では優勝を確信しました。差が1秒6だったので、それは想定の範囲内でした。そこからは予定通りです。

――自由形短距離の赤尾愉步選手(社3=東京・早実)の自己ベスト更新からワセダの今大会は始まり、流れをつくった一つの要因だったのではないでしょうか

赤尾は特に良かったですね。男女合わせて一番最初の種目でベストを出して、B決勝に残って、本人にもミーティングのときからずっと言っていたので、とても頑張りましたね。ベスト連発ということで伸び盛りですね。夏は一緒に練習をしていたんですが、スプリントトレーニングを特化してやっていたし、彼女はプロセスを論理立てて考えられるので、すごく頭の良い選手だと思いますね。

――そのほか印象的なレースは

瀬戸が200メートル(個人メドレー)でベストを出したことは大きかったですね。順位は2位なんですけど、チームのなかで一番高いレベルの選手がパンパシの後で、ベストを出して本当にすごい選手だなと思いました。そういうのはみんなの活力になるし、大也が入ってきてから年々良くなっているので、来年男子は3位に食い込みたいです。

――4年生についてはこの大会で引退となりますが、どのようにこの一年間の様子を見てきましたか

昨年から引き継いでいて、チーム力というのを意識していて、それぞれの代でカラーがあっていろんなプロセスがあると思うので、ことしについては合宿も自分たちで探してきたり、自力でいろいろなことを解決しようとしていた点では良い経験を踏んできていたと思います。結果で引っ張るということはすこしできなくて残念な部分ではあったんですが、チームを運営していくというプロセスですごく頑張ったと思います。それがことしの4年生の特徴だったと思います。

――このチームで戦った一年間全体の総括を

代表になる、インカレで何位になるという主な目的がありますが、インカレ以外はだいたい達成できたので残念な部分と良かった部分とがあるシーズンでした。来年はオリンピックの前年なのでリオ(リオデジャネイロ五輪)に向けて弾みがつくようなそういうトレーニングをしたいです。今回いろいろな試みをしてここまできていて、大会の結果と合わせて次のシーズンはこういうふうに進めようかなというアイデアが自分の中では固まってきているので、またいろんな工夫をしていきたいと思います。

林和希主将(スポ4=愛知・豊川)

――6位という総合順位についていかがですか

正直悔しいというのが第一です。でも個々で見たらかなりハイパフォーマンスの人もいたので、結果的には僕たちが目標としていた総合3位には届かなかったのですが、ぜひまた来年挑戦してほしいなと思います。

――主将として見た他の部員の働きはいかがでしたか

他大と比べて、うちはトップの選手はすごく強いのですが、2番手3番手がもう少し爆発できたらいいなというのが率直な意見です。それは1年目から分かっていたので、4年目でしっかり爆発できるような工夫をしてきたのですが、やはりインカレで優勝した中大や、中京大は本当に考えられていて、強かったなと思います。

――今大会で部を引退となりますが、4年間を振り返っていかがですか

僕個人の話になるのですが、僕が入った年に(インカレの)シード落ちをして最低ラインからのスタートとなって、その代から年々総合順位を上げていて、僕たちの代では総合3位が狙えるというところまできていたにも関わらず、目標達成できなかったというのが、本当に僕の中では悔しいというか、やり残したことがたくさんあったのかなというのがありました。ただ着々と力をつけているというのはよく分かっているので、トップの選手だけではなく、もっともっと順位を上げるためには2番手3番手が頑張ってくれるような工夫を、僕たちもしてきたのですが、もっと頑張ってほしいと思います。

――最後に後輩に向けてメッセージをお願いします

本当に情けなくて頼りなくてたくさん問題も起こしてきたんですけど、ここまでしっかりついて来てくれて本当にありがとうございました、ということだけですね。

久保まりな(スポ4=東京・帝京大高)

――タイムを見ての率直な印象は

(2分)31秒台を狙っていたので、悔しいです。

――後半の追い上げは良かったのではないでしょうか

前半は少し落ち着いて行って、後半はもう少し上げようと思ったのですが、少し足りなかったですね。

――最終日にして初出場でしたが、レースに向けて意気込みはありましたか

1日目、2日目と皆良い結果を出していて、私も3日目最終日ですが勢いをつけてチームをいい方向に持っていこうと思ったので、少し悔しいです。

――久保選手はチームのムードメーカーと聞きましたが、1日目、2日目はチームを鼓舞したりしていましたか

本当に一生懸命応援して、できる限り選手に声をかけていました。

――このインカレに向けてどのような風に練習してきましたか

いまいち自分の思ったとおりに練習できてなかったのですが、大きな泳ぎを50メートルで変えずにいいペースで刻めるように練習してきました。

――久保選手自身このインカレが最後の大会ということですが、今の思いは

最後はやはりベストタイムで終わりたかったので、悔しいです。

佐藤恋(スポ4=東京・藤村女)

――泳ぎを振り返って

あまりかっこいいレースはできなかったのですけれど、この4人で泳げたことが本当に嬉しかったです。

――第4泳者として待っている時はどのような心境でしたか

第3泳者の滝本(純子、社2=東京・早実)は調子が悪いとずっと言っていて、3日間とても苦しかったと思うのですが、ラスト50メートルですごくペースを上げてきてくれて、これは自分もつないであげるしかないという気持ちで泳ぎ出しました。

――佐藤さん自身のレースでは、終盤にかけて周りもペースを上げてきて、きつい展開だったのではないでしょうか

そうですね。そこで抜かれずに帰ってくるのが4年生に求められていることだと思うのですが、力不足でそれはできなくて、申し訳ない気持ちです。

――前日の個人種目を受けてどのような調整をされましたか

個人レースでは気持ちで負けてしまって、最悪なレースをしてしまったので、それから色々な方から声を掛けて頂きました。早稲田大学はたくさんのOB・OGの方が応援に来てくださっているので、私が1年生の時から3年生の時までお世話になり関わった先輩方からも声を掛けて頂いたので、それによって気持ちを切り替えることができました。

――リレーに向けてチームとして取り組んできたことはありますか

1年間『結束』というスローガンを掲げてきて、色々なことがあったのですが、このインカレで一番強い『結束』を見せてもらいましたし、私自身も輪の中に入れたという感覚を感じさせてくれました。4年間、何1つとしてチームに貢献できていないのですが、いつもチームに助けられましたし、「ありがとう」と伝えたいです。

――インカレで集大成となった早大チームを4年生として振り返るといかがですか

結果で引っ張っていくということはできなかったのですが、1年生から3年生まで本当にみんなに仲良くしてもらいました。私が見てきたような先輩方の頼もしい背中というのを見せられたかは分からないのですけれど、いまのチームなら、私たちが抜けた後でも絶対に強いので、このまま更なるステップへ進んでいって欲しいと思います。

――きょうはついに現役最後のレースとなるかと思いますが、競技人生を振り返っていかがですか

そんな泣かせるようなこと聞かないでください(笑)。私は競技を続けてきて、頂点もどん底も経験しました。競技人生を頂点で終えることはできなかったのですが、本当に…今まで泳いできて良かったです。

――これからも何らかのかたちで競泳に関わっていかれると思いますが、佐藤さんにとって競泳とはどのようなものか、教えてください

競泳とは、私の中の99.9%です。

柴田慎一郎(スポ4=愛知・豊川)

――レースを終えて、率直な感想をお聞かせください

きょうが競技人生最後ということでしたが、僕のせいでタイムを落としてしまい、僕が落とした分が届かなかった分なので、非常に悔しいです。

――予選と比べ、決勝の出来はいかがでしたか

予選も決勝も、1泳の萩野(公介、東洋大)くんが隣にいて、すごく離されてしまい、見ないようにはしていたのですが、あまりにも前に行ってしまい、自分のレースが出来なかったのが悔しいです。

――柴田選手はリレーチームのまとめ役をされていたと思いますが、予選後にチームで話し合ったことはありましたか

この組んでいた4人というのは、同じ練習メニューを通して、新チームとなったきょねんの10月から切磋琢磨して、この800メートルフリーリレーで表彰台に立つためにずっと頑張ってきたというのを先ほど振り返って、この4人は本当に最高だなと思い、何が何でも結果を出したいと思っていたのですが、思うような結果にならず悔しいです。

――柴田選手自身は競技生活最後のレースでしたが、このレースに懸ける思いはありましたか

個人では表彰台に立つことができず、最後のリレーで表彰台を狙いましたが、それができず、後悔が残る競技人生だったなと思います。

――早大水泳部での日々を振り返って思うことはありますか

僕は、瀬戸(大也、スポ2=埼玉栄)くん、坂井(聖人、スポ1=福岡・柳川)くん、中村(克、スポ3=東京・武蔵野)くんのように、日本で活躍するような選手ではなかったのですが、こういう選手たちと一緒にリレーを組むということは、日本学生選手権しかなかったので、この最高の4人とメダルを取りたかったのですが、僕が足を引っ張ってしまい4番になったということは残念です。

――後輩に向けてメッセージをお願いします

ことしのチームは、特に日本でも戦えるような選手だけが活躍していて、このような選手がもっと増えていって欲しいです。僕は副将としてそういうことができなかったので、いまの後輩たちには、チームで切磋琢磨し合って、チーム力を高めていって欲しいと思います。

多田邦徳(スポ4=埼玉・春日部共栄)

――100メートル背泳ぎは2位という結果になりました。率直な感想をお願いします

応援してくれた人たちにも最後の最後でこんな負け方をして申し訳ないなというのと、チームに勢いをつけなければいけなかったんですけど、全然駄目なレースになってしまいました。本当に情けないという気持ちだけです。

――終始、隣の川本武史選手(中京大)と競る展開でした

武史が速いのは分かっていたので、意識はせずに自分のレースをしようと思っていたんですけど、やっぱり隣にいて最後まで離せなくて、焦った気持ちが最後のタッチのところで出てしまったと思います。タッチのときに焦って、おそらく一掻き多く回してしまったのでそれが負けた原因です。

――予選後には「前半をいかに楽に入れるか」という点をポイントに挙げられました。その点はいかがですか

そこは予定通りでした。後半で力んでしまったせいで、最後詰まってしまいました。

――出場種目すべてでの優勝に向けてプレッシャーも大きかったのではないでしょうか

でも、これだけでは絶対に達成するという目標で昨年を終えて、一年間やってきたのでそれが達成できずに終わってしまったことについてプレッシャーを言い訳にはできません。それを果たせなかったことはとても残念です。

――ワセダとして泳ぐ最後のレースを終えられての気持ちは

今までやってきたことの詰めの甘さが出てしまって、一つ一つもっとしっかりとやっていたら、違う結果になっていたのかなと思うと悔しいです。ちゃんとあの(優勝後の)インタビューの舞台で仲間に本当にありがとうという気持ちを伝えたかったので、もうやりきれない気持ちでいっぱいです。

――早大水泳部での生活は多田選手にとってどんなものでしたか

ずっと先輩たちにお世話になってきて、チームの引っ張り方だとかを見てきました。最後の4年目で自分の役割をしっかりと果たさなければいけなかったんですけど、それが本当にちゃんとできたのかなと思いますし、充実はしていたんですけど、最後にこういう終わり方になってしまったので…。

――競技から離れるとのことですが、多田選手にとって水泳とは

ずっとやってきていたことなので、そのなかでいろいろと学ぶことや成長させてもらえることが多くあって、水泳をやっていたおかげで仲間とも会えたので、やってきてよかったです。自分を成長させてくれるものだと思います。

――最後に後輩たちにメッセージを

バック(背泳ぎ)はこれから穴と言われてしまうと思うので、バックをやっている子たちにはそんなこと言われないように頑張ってもらいたいということもありますし、自分たちがやってきたことを何かわかっててもらいたいので、それをまた今度後輩にどんどんとつなげていってもらいたいです。

三島英彰(スポ4=千葉・市船橋)

――泳ぎ終えての率直な感想を

調子はすごく良かったんですけど、緊張しすぎて思うように身体が動かなかったです。

――前半は自己ベストを出した早慶戦を上回るラップでした

前半から積極的に攻めたんですけど、それがラスト50メートルに響いてしまって、持ち味の後半が生かせなかったことが敗因ですね。

――この一本に懸ける思いも相当なものがあったと思いますが

(昨年までの)3年間一度も得点を取れていなかったので、1点でも多く取ろうと思ったんですけど、チームのみんなに申し訳ないです。

――このインカレに向けてはどのように照準を合わせてきましたか

レースを想定した練習をしてきて、早慶戦の時よりも調子は良かったので、いけると思ったんですけど…。4年生になっても会場の空気に飲まれてしまって情けないです。

――インカレは特別ということでしょうか

この会場でタイムを出すということを目標に練習してきたので、練習だけじゃなく、精神面でもしっかりとやっていかなければいけない大会だと思います。

――ワセダでの4年間を振り返ると

正直、挫折も味わいましたし、チームのメンバーとも衝突があったりもしました。いまとなっては良い思い出ですが、この4年間がなければ僕というのはなかったと思うので、それは早稲田大学水泳部に感謝しています。

――競技からも離れるとのことですが、水泳とはどのように関わっていきたいですか

あとはエンジョイという感じで泳ごうと思っています(笑)。

――後輩に向けて

僕は4年生としてチームを引っ張っている存在なのですが、ほとんどが1、2、3年生が手堅く点を取ってくれていると思うので、来年のインカレではいま以上の成績を出してほしいです。

森川愛理(スポ4=東京・淑徳巣鴨)

――リレーを泳ぎ切った感想をお願いします

やはりB決勝で一番をとりたいと思っていたので残念です。

――ご自身の泳ぎで7位から5位に順位を上げましたが

もう周りは全然見えていなかったので把握していませんでした。自分の水泳人生最後のレースなので悔いが残らないようにしようと思ってがむしゃらに泳ぎました。

――個人メドレーと合わせて本日3回のレースがありましたが体力面ではいかがでしたか

本当だったら個人メドレーも決勝を目指していて、4レース泳ぐ予定で準備していたので、体力面での不安はなかったです。

――4年生として迎えた最後のインカレでした。特別な思いはありましたか

毎年やはりインカレに懸ける思いというのは強いんですけど、自分にとって最後の年で、水泳人生もここで終わるということを考えたらやはりすごい…思い入れが強い試合になりました。ここで自分が結果として満足のいくものが出せなかったのが残念です。

――前回「最後は笑顔で終わりたい」とおっしゃっていましたが、悔しさが上回ってしまったという感じでしょうか

結果としては個人的にもチームとしても目標を達成できなかったので、すごい悔しいんですけれども、いままで自分の中でインカレまでの練習だったりこの試合に向けた練習の積み重ねは、自分の中ではとても充実していました。そういう思いが強かった分、それが結果として出なかったのが悔しいんですけど、でもいま自分が出せる力は出し尽くしたかなと思います。

――ワセダでの4年間を振り返ってみていかがですか

自分は大学に入ってからあまり満足のいく結果が出せなかったので、最後の年のインカレで結果を残して、ワセダにもいままでお世話になった方々にも恩返しをしたいと思っていました。ワセダの水泳部で過ごした4年間という時間は私にとって宝物ですし…最後にこのチーム、このメンバーで戦えてよかったなと思っています。幸せな競技人生だったと思います。

赤尾愉歩(社3=東京・早実)

――泳ぎを振り返っていかがでしたか

予選では、前半に攻めていって後半の25メートルでちょっと駄目だったので、決勝は前半攻めつつも、後半の25メートルでどれだけ粘れるかっていうのをずっと考えていて、実際泳いでみて100点ではないんですけど80点くらい粘れて、最後の最後タッチできたので。そして結果が、ベストを0秒2更新したのでまずまずかなという感じです。

――自己ベストということでタイム自体には満足されていますか

満足はしていないんですけど、どうしても6秒台または7秒1ぐらいを狙っていたのでちょっとタイムを見た時にはあれっ、いう感じだったんですけど。でも2回泳いだ中でこのB決勝という、点数になる大切なレースに出られたのはよかったと思います。

――3年生唯一の女子選手かつ自由形短距離専門も赤尾選手のみで、プレッシャーも大きかったのでは

そうですね。初日の初のレースが半フリ(50メートル自由形)なんですけど、女子が一発目で、ワセダの一発目でもあり、試合の一発目でもあり、すごいプレッシャーがあったんですけど、逆に初陣をいい流れでチームに勢いをつけられるのは自分しかいないなと思ったので、そのプレッシャーを力にして頑張りました。

――予選からタイムも上がりましたがどんな点を修正しましたか

前半の50メートルはもう予選と変わらず同じくらいのタイムでいこうって、コーチや監督とも話していてラストの50メートルの特に25メートルは手と足も動かなくなってきてしまうので、そこでどれだけ粘れるか。前半から息を吸って吐いてをしっかり意識して酸素をちゃんと取り込んで持つように泳ぎました。

――今大会での課題や収穫は

課題は50メートルのほうは自分が思っていたよりもすごいタイムがよかったのでこれからまだまだ上がるなって思うんですけど、逆に100メートルは50メートルに比べてタイムが遅かったです。やっぱり後半勝負なんですけど、後半につながる点、例えばターンの浮き上がりだとかそういうところがまだまだ雑なので、そこをしっかりつめていって、そういう小さなことからつめて泳ぎをよくしていって、結果、ベストタイムがまた更新できればいいなって思っています。

雨谷拓矢(スポ3=神奈川・桐蔭学園)

――タイムを見ての印象は

もう少しいいタイムが欲しかったです。1日目もあまりいい泳ぎができず、やはり練習していない分ラスト10メートルくらいがすごくきつくてあまり良くなかったので、悔いが残るレースでした。

――昨冬のけがからの復帰後の出来は

練習を開始したのが早慶戦の前だったので、100メートルをベストに近いタイムで泳げたということは良かったのですが、やはりチームとして得点を取らなければいけない立場だったので、もう少しタイムを上げればB決勝にかかるかなというのが正直なところです。

――今後への意気込みは

昨年とことしと、400メートルフリーリレーでチームの足を引っ張ってしまったので、らいねんは自分が400メートルフリーリレーで引っ張っていけるように、タイムを上げていきたいです。来年の目標としては、ここインカレの舞台で400メートル個人メドレーで優勝することと、個人としては、自由形もそうですが平泳ぎも、最後の年なので頑張ろうと思います。

加納雅也(スポ3=県岐阜商)

――泳ぎを振り返って

調子は良かったのですが、1日目の100メートルからあまり良いタイムではなかったので、出たくないなと思う気持ちもありました。それがラスト100メートルに出てしまったのかなと思います。

――持ち味の前半から飛ばすレースプランだったのでしょうか

そうなのですが、それで100メートルは失敗してしまったので、落ち着いて行こうと意識していました。前半のタイムを後輩から聞いたところ、そこまで悪くなかったので、やはり後半の100メートルまでで使い切ってしまったのだなと思います。

――具体的な目標は何でしたか

せめてB決勝には進みたかったです。

――同じ組には三島選手(英彰、スポ4=千葉・市船橋)も泳いでいました

まあ、遠くて全然見えなかったので、意識はあまりしていなかったですが、直前には「行きましょう」と声を掛け合いました。

――夏の練習で強化した部分は

泳ぎを修正して、それを自分のものにする練習をしていました。泳ぎを崩さないように、取り組んできました。

――このインカレで見つかった課題は

色々な方からも言われるのですが、ゆっくりのときはきれいに泳げて、テンポを上げると汚いみたいなので。自分の持ち味としては、きれいさで戦おうということを意識しています。北島さん(康介、アクエリアス)もやはり泳ぎがきれいで、自分はパワーのあるタイプでもないので、きれいに泳ぐということを意識しています。

――平泳ぎはフォームのきれいさが重要になるのでしょうか

他の人はどう思うか分からないんですけど、少なくとも僕は汚い泳ぎをすると遅いという認識があるので、きれいな泳ぎを磨いて、来年こそは戦いたいと思います。

――来季への意気込みをお願いします

来季はインカレも最後ですし、水泳を辞めるかはわからないのですが、最後のひとくくりとなるので、笑って終えられるようにしたいです。

中村克(スポ3=東京・武蔵野)

――この3日間を振り返って、インカレはどんな大会でしたか

すごいタフなレースで、9レースあって、その中で自分のよかったところと悪かったところがはっきり出ました。今後アジア大会もあるんですけれど、それまでに修正して、それで直せなかったところは来シーズンに向けてしっかり直していきたいなと思いました。

――第2泳者を務められましたが、リレーを振り返っていかがですか

本当は早稲田大学で3番を狙っていたので4番ということですごく悔しいレースになってしまって、また自分のタイムがあんまりよくなかったので、悔いはないんですけれどもうちょっと頑張れたらよかったなと思いました。

――昨晩のミーティングではどんなことが話し合われましたか

きょうは最終日ということで、出せる力を振り絞ってみんなで最後に笑って終わろうというふうに話していました。

――男子100メートル自由形を振り返っていかがですか

800メートルのフリーリレーを控えていたので力を温存してという形ではあったんですけれど、それでも48秒台を出しておきたかったなというのは正直あって、まだまだ課題が残るレースでした。

――メドレーリレーも合わせると3冠達成ですがどんなお気持ちですか

特に3冠したからといって思うことはなかったんですけれど、やっぱりどうしても男子800メートルフリーリレーで表彰台に乗りたかったっていうのが強かったんで。でも個人で2種目、2冠してチームに貢献できたのでそれについてはすごく良かったなと思います。

――男子100メートル自由形の予選をふまえ、修正した部分はありますか

後半をしっかり落ち着いて泳ぐことと、いつも通りなんですけど、スタートを気をつけて泳ぎました。

――坂田怜央選手(近畿大)とかなり競っていましたが

怜央はまだまだ若くてパワーがすごく強くて、後輩ながらとても尊敬する選手なので。来年はこのように脅かされることなく、ダントツで勝てるように頑張っていかなきゃいけないなと思いました。

――今大会で見つけた課題は

やっぱりまだまだ前半が消極的な部分と、後半タイムが伸び悩んでいるところがあるので、そういうところを改善していけばもっと記録が伸びるかなと思います。

――9月のアジア大会はリレーだけですが、それに向けての抱負をお聞かせください

今回あんまりよくなかったのでアジア大会はこの悔しさをしっかりぶつけて、パンパシは47秒7で泳げたのでもっと速いタイムで4継を優勝できるように頑張りたいです。

瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)

――すべてのレースを終えられて率直な感想は

初日と2日目はいい感じでいけたのですけれど、3日目は疲労が溜まっていたのか、きつい試合になりました。もう少し個人レースも良いタイムで泳ぎたかったのですが飛び込んだ瞬間に足がつりそうになってしまって。どうなるかとも思ったのですが、何とか2位を死守した感じでした。リレーでも、最後3位を抜きたかったけれど、個人メドレーの疲労もかなりあった中で足が入らなくて、3日目は残念な結果だったなと思います。

――400メートル個人メドレーの結果について

2位は最低限の結果ですね。飛び込んだ瞬間からきついと感じたのですが、バタフライも全然上がらなくて、全体的に重いレースでした。タイムもパンパシ(パンパシフィック選手権)よりも遅くて、きょうの個人種目は反省点ばかりです。400メートル個人メドレーはアジア大会でもう一度泳げますし、ことしは負けっぱなしなので、最低限ベストを出したいと思います。気持ちを切り替えて、アジア大会に向けての合宿もあすから始まるので、気合いを入れていきたいと思います。

――350メートル地点まで競る展開の中で、最後の50メートルで抜いた部分には、懸ける気持ちがあったのでは

そうですね。個人メドレーはアジア大会に向けて課題を持ってレースしようと思っていたのですが、どこも良い所なしでした。でも、ポジティブに言うなら、ラストの50メートルが今までのラップで一番速かったので、アジア大会では競ったらこのくらいのタイムで泳ぎたいです。

――9月7日で東京五輪の開催が決まってちょうど1年。改めて6年後に迫る東京五輪への意気込みを

こうやって連戦して本数も公介(萩野、東洋大)と同じくらいこなすようになってきた中で、公介はしっかりタイムを安定して出しているので、自分も強化しなくてはと感じます。まずはリオデジャネイロ五輪(リオ五輪)もあるのですが、6年間必死に頑張っていきたいと思いました。

――萩野選手という同い年のライバルとは6年間どのように過ごしていきたいですか

まずはリオ五輪があるのですが、自分もまだまだ強化すべきポイントがあります。その上で、2人で日本新記録や世界新記録を出していって、世界レベルで2人切磋琢磨(せっさたくま)していきたいです。そのためにも、自分がもっともっと頑張らなければという思いがあります。

――今大会での収穫はどういったところになりますか

初日、2日目は良い結果が出ていて。その中でもメドレーリレーのバタフライは51秒台で泳げているので、そこは評価できます。五輪のメドレーリレーメンバーに選ばれるためには51秒台が必要なので。200メートルの個人メドレーは今季最後のレースだったので、しっかりベストが出せて良かったです。欲を言えば55秒台を出したかったですが、それはまた来年になりますね。

――大会を通しての疲労の度合いは

きのうもしっかり休養とって、早くに寝たのですが、まだまだでしたね。きょうの4個メ(400メートル個人メドレー)は今までで出た中で一番きつかったです。途中何回か心が折れて、最悪3位でもいいかなとすら思ったりもしました。でも、さすがに負けていられないという葛藤もあって、最後は競り勝つことができました。400メートル個人メドレーに関しては合宿でしっかり調整したいと思います。

――インカレ2年目を終えて、早大の方々の成績を見てどのように感じますか

チーム目標である3位以内は遠かったですし、きょねんの順位も死守したかったのですが落としてしまって。少し残念なこともあったのですが、でも優勝が増えたり後輩が1年目から優勝したり。自分の中でも初日、2日目はいい記録で泳いだりできたので、きょねんよりは貢献できているのかなと思います。その中で悔しいのは4継と8継を取りこぼしてしまって。言い訳にしたくないのですが3日目は本当に足がきつかったですね。何とか3位に入りたかったのですが、この悔しさを一年間忘れず、来年にぶつけたいと思います。

――個人で国際大会にも多く出場される瀬戸選手にとって、早大生として出場するこのインカレはどのような意味を持つのでしょうか

やはり自分が競技している中では、国際大会を最も重視しています。記録もそっちの方が出やすいですし。一方でインカレは早大のチーム力を試される大会ですね。自分の実力を100%出してチームに貢献したい気持ちはありますが、中々それが上手くいかず。特にことしは、パンパシとアジア大会に挟まれてのインカレなので、気持ち的にもアジア大会をメインにしているし、気持ちの切り替えというか、こっちの大会があるから、という気持ちがあるから駄目になる部分もあると思います。今回の反省材料としては、この次にこの試合があるからいいや、という気持ちを無くして、1試合1試合集中していきたいなと思います。自分の長所でもある気持ちの切り替えがことしは上手くできていないと感じます。(これまで)4個メも負けているので、アジア大会ではきょねんの(世界選手権の)ように一発爆発できるようにしたいです。

滝本純子(社2=東京・早実)

――予選と比べ、B決勝での出来はいかがでしたか

泳ぎがずっと崩れていたので、泳ぎを意識しながら泳いでいた分、この期間中で一番いい泳ぎができたと思います。

――予選のレース後に何かチームで話し合ったことはありましたか

作戦とかということよりは、4年生の方が「頑張ろうね」という励ましの言葉をかけてくださいました。

――佐藤恋選手(スポ4=東京・藤村女)、森川愛理選手(スポ4=東京・淑徳巣鴨)の両4年生と最後にチームを組めたことについて思いはありますか

お世話になった先輩方なので、もう少し勝ちたかったのですが、組めてよかったです。

――上級生となる来シーズンに向けての目標や意気込みをお聞かせください

4年生方が抜けてしまうと、1つ上の学年の選手が1人で、人数も減ってくるので、一人一人が結果を出さないといけないと思います。なので、上級生の私たちが何か残したいです。

田村美紅(スポ2=埼玉栄)

――予選と比べ、B決勝での出来はいかがでしたか

大きな舞台では初めて1泳をやったのですが、予選よりタイムが0.1秒下がってしまったので、10レース目だったのですが、最後まで持たせる集中力や体力が必要だと思いました。

――予選のレース後に何かチームで話し合ったことはありましたか

4年生の方が2人いて、2人とも引退レースだったので、順番も恋さんをアンカーにして、きょう他にレースがない私を1泳にしたりと、泳順を考えたりしていました。

――佐藤恋選手(スポ4=東京・藤村女)、森川愛理選手(スポ4=東京・淑徳巣鴨)の両4年生と最後にチームを組めたことについて思いはありますか

きょねん私が1年生だったときに、恋さんは一緒に組んでもらっていて、インカレ前の目標としては、愛理さんと恋さんをA決勝に連れていくということだったので、そこが悔しい部分ではありますが、やはりこうして4年の先輩方とリレーを組めたことはとてもうれしいです。

――上級生となる来シーズンに向けての目標や意気込みをお聞かせください

らいねんは3年生になって、もう慣れていないという言い訳もできないですし、3年の次はもうラストイヤーになってしまいます。次もまた10レースにはなると思うのですが、ことしはただ10レースを泳ぎきったというだけで終わっているので、今度は余裕を持って全部A決勝に残って、A決勝でもさらにタイムを上げられるような選手になりたいです。

安田純輝(スポ2=千葉商大付)

――100メートル背泳ぎは57秒30でした

ちょっとバテが出てしまいました。前半はいい感じに泳げたつもりだったんですけど、後半でばててしまって、思うように力が出し切れなかった感じがしました。

――レースでのペース配分を少し誤ってしまったということでしょうか

そうですね。体調面のこともあるんですけど、やっぱりまだまだ経験不足だと思いますし、今後伸ばしていく課題だとも思います。今後に生かしていきたいと思います。

――一日目のレース後「疲労が残っている」とおっしゃっていましたが

本当に体調を崩してしまって…。きのうおとといと、早退して先にホテルに帰って応援していました。体調が悪い面というのは想定していたんですけど…。でも応援してくれる仲間の後押しもあってちゃんと最終日にこうやって出場することができて、そういうところは感謝しています。もっともっとどんなに悪い状況でもベストタイムを出していくくらいの勢いがなければ今後戦っていけないなという実感にもなりました。

――多田選手(邦徳、スポ4=埼玉・春日部共栄)のレースを見てからご自身のレースとなりました。先輩のレースを見て何か感想はありますか

多田さんはことしで最後ですし、次に多田さんの背泳ぎを引き継ぐのは僕だと思っているのでやはり多田さんには負けていられないです。格上の人でもどんどん食らいついて最後まで戦っていきたいなと思いました。

――インカレを終えて課題は

きょねんよりはタイムが遅いんですけど、泳ぎはかなり改善されてきて感覚が非常によかったです。ただその分足を使えていなかった感じがあったので、それを強化していきたいです。

和田真(スポ2=東京・早実)

――今大会で初の個人のレースとなりましたがいかがでしたか

初めてだったので会場の雰囲気にのまれそうだったんですけれど、自分のレースをしっかりやることを意識しながらレースに臨みました。

――初日の400メートルフリーリレーを踏まえて修正した点は

初日は結構力んだり、なかなか自分の感覚を研ぎ澄ますことができなかったので、そこは結構気を付けたんですけど。結局個人も今泳いでまた力んじゃったのでまだなかなか修正できていないなと思いました。

――今後、強化していきたいところは

結構ありますね。やっぱり持久力とかそういったところもそうですし、3日間の中で常に高い記録を出していくにあたっては、そういう細かいところも確実に調節できる力が必要なので、そこが一番の課題になったと思います。

坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)

――800メートルフリーリレーの4位という結果を受けて

僕が足を引っ張ってしまった部分があったと思うので、そこでメダルを逃してしまったと思います。悔しい気持ちしかないです。

――明大との差はわずか0秒41ということでした

僕がもうちょっと上げられたら、もっと大也君(瀬戸、スポ2=埼玉栄)にも楽をさせてあげられたんですけど…。ちょっと申し訳ないなという気持ちが残りますね。

――引継ぎタイムの目標は

予選があまりよくなかったので、(1分)49秒を出そうと思っていたんですけど…。

――1分50秒50でした

うーん。やっぱり後半がばててしまったので、フリーももうすこし強化していかなければいけないと思いました。

――予選と決勝では泳順も変わりましたが、どのように対応しましたか

決勝のメンバーに僕を入れてくださったのでできるだけチームに貢献しようと思っていたんですけど、あまり貢献できたという結果ではなかったですね。

――決勝の前に4人で話したことはありましたか

特にはなかったんですが、チーム一丸となってがんばっていこうという話はしていました。とにかく僕はこのチームで、一年生からリレーに出させてもらえて幸せ者だなと感じます。

――この経験を今後どのように生かしていきたいですか

やはりフリーの強化をしなければバタフライも(タイムが)上がってこないので、まずフリーの強化をして、8継(800メートルフリーリレー)ではまたメンバーに入って、今度は僕が引っ張っていけるような存在になりたいです。

――4人の中では柴田選手(慎一郎、スポ4=愛知・豊川)が4年生としてラストレースとなりました。柴田選手への思いも抱えてのリレーだったのでしょうか

柴田さんは尊敬できる先輩ですし、尞内でもみんなを盛り上げる存在なので、卒業していくのは寂しいです。来年の8継では柴田さんの分もしっかりメダルを獲って、なかでも金メダルを狙っていきたいです。

――パンパシフィック選手権(パンパシ)直後に迎えた初の日本学生選手権(インカレ)でした。総括していかがですか

(パンパシからインカレまでが)短期間ということで強化することはできなかったので、持久力を保ちつつ、スピードを上げることを意識して、確実に2バタ(200メートルバタフライ)では優勝して、チームに貢献できるようにということを考えていました。なので思い通りにしっかりと優勝できてよかったです。

――アクシ