レギュラー最終選考!インカレに弾みつける

競泳

 早慶対抗戦(早慶戦)から2週連続でのレースとして迎えた千葉県選手権。今大会は千葉県の国体予選を兼ねたローカル戦で、早大から参戦した選手の多くがオープン参加としての出場となった。日本学生選手権(インカレ)のレギュラー選考の最後の機会として、学内の選考基準突破者を新たに2名輩出。インカレに向け弾みをつけた。

1500メートル自由形で早稲田基準を突破した寺崎

 2人のルーキーがラストチャンスを物にした。まず初日、男子1500メートル自由形に出場した寺崎拓海(スポ1=茨城・並木中教校)。唯一の長距離選手として大きな期待を背負うが、今季はここまで納得の成績を収められずにいた。しかし、今大会では粘り強い泳ぎを披露。争う選手がいない中で自分との戦いとなるも、後半になるにつれて気持ちの強さを見せる。ラスト100メートルからさらにピッチを上げ15分51秒39。早稲田基準を突破し、レース後には天を仰ぎ喜びをあらわにした。

 2日目に存在感を示したのも自由形中距離勢。阿久津直希(スポ1=埼玉栄)が男子400メートル自由形で早稲田基準を突破した。前週の早慶戦に続き、初日の男子200メートル自由形でも自己ベストを更新するなど好調を維持して迎えた今レース。早慶戦では惜しくも及ばなかった基準を破り、喜びもひとしおの様子だった。課題であった自由形の中長距離勢が好レースを見せ、「良い流れができている」と奥野景介監督(昭63教卒=広島・瀬戸内)も納得の表情。インカレでは強力な戦力として、成長著しいルーキーたちがさらに飛躍を見せられるか。

阿久津も400メートル自由形で粘りの泳ぎを披露

 連戦、そして調整なしで臨み、疲労感を抱えた状態でレースに挑んだ選手が大半。そのなかで収穫を見せたのがリレーメンバーの選考も兼ねて最多10選手がエントリーした男子100メートル自由形。中村克(スポ3=東京・武蔵野)らがまずまずの泳ぎで手応えをつかむ一方で、多田邦徳(スポ4=埼玉・春日部共栄)、坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)ら専門種目外の選手たちも「良いイメージづくりになった」(多田)とスピード強化だけでなく、専門種目につなげるレースに。泳ぎの基本となる自由形の取り組みで自身の泳ぎを再確認した。

 インカレのレギュラー選考レースを終えて、ここからは個々の泳ぎをより洗練し、高めていくこととなる。多くの選手が実戦の機会は少なくなり、その調整方法が今後のカギを握りそうだ。インカレ前の8月下旬に行われるパンパシフィック選手権には早大から3選手が代表メンバーに名を連ねる。世界とのハイレベルな戦いで得た勢いをチームに持ち込み、そしてインカレに照準を合わせた選手たちは課題の克服、強化に努めることができるか。今季の集大成を見せる場は、約50日後――。カウントダウンは始まっている。

(記事 荒巻美奈、写真 谷田部友香、森健悟)

★三島、安田が表彰台

男子100メートル背泳ぎで2位に入った安田

 今大会、千葉県出身の選手としてA決勝に駒を進めたのが三島英彰(スポ4=千葉・市船橋)と安田純輝(スポ2=千葉商大付)。三島は初日の男子100メートル平泳ぎで表彰台にあと一歩と迫る4位、2日目の男子200メートル平泳ぎでは3位に食い込んだ。次に迎えるは自身最後のインカレ。「1点でも多くの得点をもぎ取っていきたい」(三島)と語気を強めるように、念願の得点奪取で有終の美を飾りたい。一方の安田は男子100メートル背泳ぎで渡邊一樹(セントラルスポーツ)に次ぐ2位。また自由形短距離種目では自己ベストを更新する活躍も、「課題は多く見つかった」(安田)と明確になった課題修正へ意欲を見せた。

結果
◇1日目

決勝
▽男子100メートル背泳ぎ
安田 57秒65【2位】
▽男子100メートル平泳ぎ
三島 1分03秒04【4位】
▽男子50メートル自由形
安田 24秒09【6位】

予選
▽女子200メートル個人メドレー
滝本純子(社2=東京・早実) 2分21秒62
三浦奈波(社1=東京・早実) 2分25秒28
▽男子200メートル自由形
阿久津直希(スポ1=埼玉栄) 1分53秒21
八木隼平(スポ2=京都外大西) 1分54秒25
神山隼也(スポ2=東京・早実) 1分56秒52
▽女子100メートル背泳ぎ
赤木彩乃(スポ2=岡山・勝山) 1分06秒49
▽男子100メートル背泳ぎ
安田 58秒39【2位】
大沼健(スポ2=宮城・東北) 58秒44
征矢宗大(人1=埼玉・立教新座) 1分06秒54
▽男子100メートルバタフライ
坂井 53秒53
中村 53秒76
柴田慎一郎(スポ4=愛知・豊川) 54秒85
竹田昌嗣(スポ1=東京・早実) 59秒83
▽女子100メートル平泳ぎ
杉山沙侑南(スポ4=静岡・日大三島) 1分10秒22
三浦 1分16秒98
▽男子100メートル平泳ぎ
三島 1分03秒32【1位】
林和希(スポ4=愛知・豊川) 1分03秒04
加納雅也(スポ3=県岐阜商) 1分03秒41
上野聖人(社2=神奈川・法政二) 1分04秒15
浅田裕太郎(スポ4=東京・早実) 1分04秒21
坂田匠(スポ1=新潟一) 1分05秒13
▽女子50メートル自由形
勝山晴海(国教2=静岡・浜松北) 27秒11
石川真由(社1=東京・早実) 28秒16
▽男子50メートル自由形
安田 24秒40【7位】
雨谷拓矢(スポ3=神奈川・桐蔭学園) 24秒07
荒木優介(人2=三重・暁) 24秒10
高木遼司(スポ1=大阪・生野) 24秒15
大沼 24秒38
和田真(スポ2=東京・早実) 24秒51
▽女子800メートル自由形
友行由子(教2=東京・早実) 9分07秒37
▽男子1500メートル自由形
寺崎 15分51秒39

◇2日目

決勝
▽男子200メートル平泳ぎ
三島 2分16秒18【3位】
▽男子100メートル自由形
安田 53秒06【8位】

予選
▽女子200メートル背泳ぎ
岡本彩花(国教1=東京・早実) 2分27秒79
▽男子200メートル背泳ぎ
多田 2分04秒79
▽女子200メートル平泳ぎ
杉山 2分32秒43
▽男子200メートル平泳ぎ
三島 2分16秒53【2位】
林 2分17秒94
浅田 2分21秒79
坂田 2分22秒84
▽女子100メートル自由形
勝山 58秒63
石川 59秒65
▽男子100メートル自由形
安田 53秒05【7位】
中村 49秒87
荒木 51秒90
坂井 52秒35
和田 52秒72
柴田 52秒79
八木 52秒88
高木 53秒08
大沼 53秒10
多田 53秒11
▽男子50メートルバタフライ
竹田 26秒89
▽女子50メートル平泳ぎ
三浦 35秒07
▽女子400メートル個人メドレー
滝本 4分59秒99
溝上壽乃(国教1=東京・早実) 5分04秒63
▽女子400メートル自由形
友行 4分26秒13
▽男子400メートル自由形
阿久津 3分59秒29
寺崎 4分05秒80
神山 4分08秒07

※両日ともに三島と安田以外はオープン参加のため、各種目予選のレースのみの出場

コメント
◇1日目

林和希主将(スポ4=愛知・豊川)

――100メートルのレースを振り返って

先週に引き続きタイムは良くないんですが、そのなかでももうすこしあがきたかったですね。良い結果が出ずに悔しいです。

――先週の早慶対抗戦では反省点が多いというお話をされていました。今回はどういった点を意識して泳ごうとされていたのですか

ジャパンオープンが終わってから課題のスタートと泳ぎのテクニックの部分でもいろいろと取り組んでいるのですが、鍛錬もしながらなのでいまはやっぱり疲れなどもあってしっかりはまっていないところもあって全然結果が出ていないんですけど、インカレまで日数も少なくなってきて覚悟を決めてやらなければと思っています。先週からかわったところというと、少しずつかたちにはなってきているかなと。具体的には今まで手にこだわっていたところを脚の蹴りが引っかかるようにかたちを変えていて、ジャパンオープンから最初の50メートルで2、3掻き減っているので、しっかりストロークが伸びていて尚且つ蹴れているからだと思います。そういった面では成果はでているのかなと思っているんですけど。

――あすの200メートルに向けて

それこそ脚を意識してやっていて、ある程度楽に泳げてきていると思います。(その泳ぎ方だと)スピードがあまり出ていないのでレーススピードでは泳げないのかもしれないですけど、フォームを意識しながら泳ぐことでそれなりにタイムはついてくると思うので、いま取り組んでいる脚の部分などを意識してやっていきたいです。

――以前おっしゃっていたストリームのラインの意識に加えてということでしょうか

そうですね。ジャパンオープンのときまではストリームラインを意識していたので、それに加えて脚という感じです。

――インカレ前にチーム全体出場する最後の大会ですが

関カレもあるので最後ではないんですけど、インカレのレギュラーを決める大会としては最後ですし、先週早慶戦が良くてこの流れのままいってくれればいいなと思っています。惜しかったレースが何個かあったと思うので、先週スプリントはよかったですし、中距離の選手とかがんばってくれるといいなと思います。

――ここからはレースで結果を出すことが求められることになりますね

そうですね。やっぱりある程度疲れがある中でも結果を出せれば自信になりますし、レースでの集中力とか緊張感がある中でないと結果も出にくいと思うので、そういったときに身につけたフォームができるか、力まずに泳げるかというところで全員が結果出るようにしたいと思います。

杉山沙侑南女子主将(スポ4=静岡・日大三島)

――100メートル平泳ぎのレースを降り返って

先週の早慶戦でタイムには結びつきませんでした。

――意識していた点は

早慶戦では前半を32秒台で入るということが目標でそれはクリアできたんですけど、そのあと後半が持たなくて。その苦しいところでどこまで耐えられるかという部分をきょうは挑戦したいと思っていました。きょうは前半のタイムから早慶戦よりも落としてしまったので、良いところなしでした。

――最後は競り勝つなど勝負強さもあったように見受けられたのですが、ご自身ではどのように感じていますか

美穂ちゃん(寺村、セントラルスポーツ)は決勝がありますし、実力の差は痛感しているので、インカレで一緒の舞台で戦いたいなと思います。

――持ち味であるスピード力をどのように100メートルにつなげるように強化されているのですか

意識の中で後半がもたないのではないかとか、そういったことが前半積極的にいけない原因になっているので、練習で自信をつけて夏を迎えていきたいです。

――精神面での変化などはありますか

今までは自分がなんとかしなきゃという気持ちが大きくて、結果に結びつかなくて悔しい思いをし続けてきたんですけど、やらなきゃという思いをやりたいに変えて、インカレのA決勝で戦いたいだとかA決勝に残らなきゃでなくて、A決勝に残りたい、自己ベストを出さなければ戦えないではなくて自己ベストを出したいんだという前向きな考えに変えて自分自身が結果を出すことがチームを勢いづけることになるのかなと先生方とも話したので、前向きに自分がなりたい目標に届くようにがんばっていきたいと今は思っています。

――インカレ前にチーム全体で出場される試合としては最後ですが

私は地元の静岡なので国体予選があるんですが、チームとして出るのは最後なのでインカレに出るためのワセダの基準を一人でも多く破ってもらえたらなと思っています。私も明日の200メートルでは大学に入ってから2分30秒を割っていないので記録は割りたいなと思っています。

――200メートルのポイントは

あまり恐怖心は持たないで、挑戦するかたちで後半持たなくても前半が良ければという風に何か得るものがあるレースをしたいです。

◇2日目

奥野景介監督(昭63教卒=広島・瀬戸内)

――千葉県選手権を総括して

全体的に記録はそんなによくなかったんですけど、チームとして定めるインカレ(日本学生選手権)の学内の基準を追加でどれくらいの選手が突破できるかというところが今回の一番の課題でした。その基準を突破できたのはそんなに多くはなくて残念だったけど、いくつか突破者が出てよかったと思うし、基準を突破するしないは別としてもかなり各自が目的意識を持っていて、課題を達成しようとする意欲の部分ではいま高い状態にあって意欲的になっていると思います。これをうまくインカレの本番につなげていければいいですね。そういう意味ではメンタルの面で収穫のある大会でした。

――課題に挙げられていた自由形の中距離、長距離から早稲田基準の突破者が出たことは明るい材料ですね

そうですね。狙い通りにいくというのがそのまま達成できていて、頑張ってそこをクリアすると自分として満足だという良い流れができているんじゃないかと思います。昨年も目標を掲げて達成するということを言っていたのですが、それは学生のときにできるすごく豊かな経験だと思うので、厳しい世界ではありますけど、チャレンジする経験やチャレンジする精神というのをみんなが自分の泳ぎや記録につなげていって、それがチームにも反映できたらいいんじゃないかと思います。

――インカレに向けてもいよいよ大詰めとなってきました。今後について

まずインカレの前に坂井(聖人、スポ1=福岡・柳川)と中村(克、スポ3=東京・武蔵野)はパンパシ(パンパシフィック選手権)があって、これが終わってから一週間後にインカレなんですよね。連戦のようなかたちになるので、そこをうまくやってもらうのと彼らは中心的な存在になるのでそういう選手がうまくもう一度チームに合流できるようにコンディショニングはしっかりやるということが大切です。パンパシに選ばれていないメンバーは4年生を中心に得点に多く絡む選手も多いので、4年生には悔いのない課題達成に向けてのトレーニングを毎日毎回一秒たりとも無駄にしないようにしてほしいなと思います。また、そういう姿を見て真剣に取り組むという姿勢を下級生に学ばせながら目標を達成したいですね。

林和希主将(スポ4=愛知・豊川)

――きょうの泳ぎを振り返って

きのうの100メートルに引き続き疲労がかなり溜まっていてある程度技術だけで泳ぐことになるとは思っていましたが、疲れが溜まりすぎてその技術もできなくなるほどの疲労感がありました。それでも立て直さなければいけなかったですね。内容は良くありませんでした。

――前日のレースを受けて

特別意識していることはないんですけど、練習の中で課題にしているような楽に泳げるようにというところです。ただそこに関して全然できてなかったので、たまに練習でできるときがあったりなかったりという感じなので、それが試合でもっと出せればなと思いました。

――今大会で得た収穫点や今後に生かしていきたいと感じたことは

疲れがあった中でも技術の部分がちゃんとできないと、当然緊張感があるインカレとかではしっかりと泳げないと思うので、今回もこういった状態ではありましたが、結果を残したかったというのが反省点です。インカレまで残り53日くらいなので、それまでにしっかり技術をマスターしておかないといまの段階では全然試合で使えるような内容ではなかったので、フォームのことに関してはしっかり練習で完璧にしておかなければと思いました。

――主将の立場から見たワセダ全体の成果について

2週続けての試合なのですごくみんな疲れが見えている感じはあるんですけど、その中でも課題だった中距離、長距離からきのうは寺崎(拓海、スポ1=茨城・並木中教校)が結果を出してくれたのはチームの流れとしては最低限のことをクリアしたことになると思います。早慶戦の時みたいにもうすこしみんなが結果を出して、相乗効果的なものが生まれてくればよかったなと思いますが、これが最後のレギュラー選考なので全員がインカレに向けてこういう立場なのだからやらなければという自覚を感じられる大会だったと思います。そういった部分を感じてほしいですし、最後インカレに向けて追い込んでほしいですね。

――大学最後の夏が始まりましたが、インカレに向けての思いを教えてください

おとといのブログにも書いたんですけど、僕ら4年生は関東インカレからすべてのことが始まっています。最後の最後でということばかりです。意識することとしては一つ一つのことを一生に一度しか経験できないことなので一つ一つのことを大切にしたいです。あとはこのチームもあと50日くらいでなくなってしまいます。このチームでいられるということを、このチームを最後に最高だったと言ってもらえるように、最後頑張っていきたいですね。

柴田慎一郎(スポ4=愛知・豊川)
――今大会は100メートルの種目に出場されました
今回の試合の目的は、全体としてはワセダ基準を切っていない人はワセダ基準を切ること、突破している人は強化の一環ということだったんですけど、僕はエントリーのときにジャパンオープンや早慶戦を振り返って、最近スピードが出ていないと思っていました。なので100メートルのバタフライと自由形に出て、スピード感を養えればと思っていました。
――その中で、きのうの100メートルバタフライはいかがでしたか
ベストは出るだろうなと思っていて、まあベストは出たんですけど、一緒の組だった坂井君(聖人、スポ1=福岡・柳川)と中村君(克、スポ3=東京・武蔵野)のほうがタイム1秒ほど早かったので、ベストだったのですがもうちょっといけたかなというのはあります。きょうの100メートル自由形は、練習をあまりせずに臨んだのでスピードは出にくいかなと思っていました。感覚は悪くなかったんですけど、力んでしまったかなというのは反省点です。
――レースが続いています。疲労はありますか
そうですね。あると思います。
――現在の調子はどうでしょうか
きょねんは200メートル自由形に加えて200メートルバタフライがあったので、どちらかというとパワーを重視してやっていました。今回は200メートル自由形と400メートル自由形で、400メートルはパワーだけでは泳げないので、持久力を養いながら、でもリレーもあるのでパワー系の練習もおろそかにはできない、といった兼ね合いが難しいです。いまの状況だと、スピードは出ていないですね。調子は悪くはないと思います。
――現在練習で重きを置いてやっていることはありますか
いまは400メートルのほうを意識してやっています。水泳は楽に早く泳げた者勝ちだと思っているので(笑)、400メートルでそれができるようになってから200メートルのほうに移行していこうかなと思っています。
――日本学生選手権(インカレ)も近づいてきました。チームの雰囲気はいかがですか
早慶戦でワセダ記録を切れなかった選手たちが、特に自由形短距離陣がほとんど自己ベストを出してしっかり切ってきているので良かったですね。まだ自由形中距離では今回阿久津君(直希、スポ1=埼玉栄)や八木君(隼平、スポ2=京都外大西)が惜しいところまできているんですけど突破できなかったので、インカレに出られるのか分からないですけど、出られるのであれば生かしてほしいなと思います。
――4年生ということで、あらゆるレースが『最後のレース』となります
最後の早慶戦のときは、一回も優勝したことがなかったので、400メートル自由形は大会新を狙えるタイムを持っていたので狙って、200メートル自由形では、木村匠吾君(慶大)のほうが僕より自己ベストは早いのですが勝ってワセダで完全勝利したいと思っていたんですけど、唯一僕の200メートル自由形がケイオーに負けてしまったので残念でした。
――インカレに向け、意気込みをお願いします
僕らのスローガンである『結束』というのがあって、僕なりに考えたのは、チームの誰かが出ているときに純粋に頑張って欲しい、記録出して欲しいと思えることだと思うので、そういうチームになっていけば記録は付いてくると思います。全員がチームのことを思えるようなチームにしていきたいと思います。

多田邦徳(スポ4=埼玉・春日部共栄)

――まず200メートル背泳ぎの方から振り返って

早慶戦から一週間だったので疲れもありましたが、ローカルな試合が弱い分、しっかりやろうとは思ったのですがうまく泳げませんでした。プールの波がひどかったので、前半の浮き上がりで前に出られず、そこが遅くなった原因かなと思います。浮き上がりからしっかりやれるようにしなければならないなと思いました。

――先週の早慶戦では調子の良さがうかがえました。ご自身ではどのように捉えていますか

早慶戦は最後でしたし、辰巳だということもあったので相性もよかったです。調子が良いのはわかったので、メドレー(リレー)もベストを狙ってやったんですけど、ちょっとばててしまった部分がありました。ジャパンオープンが終わってから2週間くらいしか泳げなかったんですけど、そのわりには最初の100メートルは良かったんです。ただそのあとの200メートルは体力が続かずに終わってしまいました。ラストの100メートルも54秒台は出したかったのでちょっと悔いが残りますね。

――そこから一週間で迎えた今大会。どんな部分に重きを置いていましたか

やっぱりスピードの部分。前半から58秒でしか入れていなかったので、57秒台で入りたい思っていたんですけど、59秒になってしまいました。泳ぎも少し小さかったかなと思いますし、最後100から150メートルが課題点なんですけど、ここでは逆にストロークが伸びすぎてしまってテンポも遅かったのでそこが反省点です。練習をしていないとそこは上がってこないので、もっと練習していかないと駄目だなと思いました。

――100メートルの課題はどんなところですか

前半の入りですね。きょう1フリ(100メートル自由形)を泳いだんですけど、あれくらいのタイムでバック(背泳ぎ)もやれたらと思いました。前半の入りから0秒4から0秒5くらい上げて25秒台で入って、その分後半のバサロもしっかりうって27秒前半で帰ってこれれば53秒が出るので。きょう、1フリを泳いだことは良い練習になったと思います。良いイメージづくりになりました。

――ここからどういった調整でインカレを迎えたいですか

ここから1、2カ月やれることを全部やって気持ちの面でも身体の面でも一番良い状態にして、しっかりトレーニングして臨みたいです。

――インカレでの目標は

3冠です。いままでできていないので最後の年くらいしっかりと最終日まで気を抜かずに頑張ろうと思います。

三島英彰(スポ4=千葉・市船橋)

――2日間のレースを振り返って

今回は早慶戦とは違って強化の一環として出場していたので、(身体は)きつい状態でしたが、なんとか泳ぎ切りました。

――初日の100メートル平泳ぎは表彰台まであと一歩の4位でした

前半から良い感じで泳げていて後半も32秒台を狙って泳いでいたんですけど、力んでしまいました。それでタイムを落としてしまって、後半は33秒台になってしまったのでそれで他2人に抜かれてしまったので4位でしたね。インカレのレギュラーはもう決まっていて、100メートルは出ないので最後の(100メートルの)レースだったんですよね。そういう意味では残念ですけど、久しぶりに100メートルとしては良い泳ぎができていたので良かったとは思います。

――持ち味である後半を生かすためにも前半から積極的に泳げたことが良かったということでしょうか

はい。それは収穫になりました。

――そしてきょうの200メートル平泳ぎは3位。タイムには納得がいっていない様子でしたが

予選からタイムを狙っていたタイムが2分14秒台だったんですけど、そこから程遠い2分16秒台になってしまって。感覚的にも先週のようなタイム(2分13秒87)の感覚とは違ったので大丈夫かなとは思っていたんですけど、案の定駄目でしたね(笑)。

――感覚的なこと以外ではどういった部分が課題となりますか

言えることはいつもと泳ぎが違ったかなと…。平泳ぎはストローク数を数えながら泳いでいるんですけど、それがいつもより少なかったというのが原因なのかなと思います。

――一掻きごとにいつもより伸びて泳いでいたと

そうですね。みんなは力があるので伸びて伸びて体力を温存して最後の50メートルを一気にいく感じなんですけど、僕は体力はあるんですけどパワーがないのでその分人よりもストローク数を多めにしているんです。なのできょうの結果はストローク数を減らしてしまったことが原因かなという気がしますね。

――インカレで泳ぐことになる200メートルについては今後どのように強化していきたいですか

やはり前半から攻めていかないとそのままずるずるいってしまうと思うので、前半のタイムを狙った練習をしていくことになると思います。後半は自信があるので維持しつつ前半をいかに速く、楽に泳ぐかというのを徹底してやっていきたいです。

――実戦がない中で鍛錬の時期が続くことになりますね

試合に出てレース感覚を養いながらやっていくということはもうないので、いかに練習で試合を想定してやっていくのかが今後のカギになってくるのではないかと思います。

――あらためてインカレでの目標を教えてください

1点でも多く取ることです。1年生の時から3年生までみんなに点をとれるということを言われていたのですが、1点も取れていないので…。最後の年は4年生としての気持ちでなんとか1点でも多くの得点をもぎ取っていきたいです。

中村克(スポ3=東京・武蔵野)

――今大会はパンパシフィック選手権前の最後の実戦ですが、どのような位置づけをして臨みましたか

今回の大会は100メートルの自由形とバタフライだったんですけど、両方ともパンパシ(パンパシフィック選手権)で出場する種目ということで、100メートル自由型に関しては今後自分がステップアップしていくためには前半をもうちょっと速いタイムで入っていかなければいけないということが課題だったと思うので、そこをしっかりと入るように心掛けたということと、100メートルバタフライに関しては気分転換というのもあるんですけど、バタフライの強化が自由形につながっているということもあるので、そういう意味では強化ということを意識しました。

――いつもとは違い予選での1レースのみでしたが感覚はいかがでしたか

先週同様テーパー(調整)することもなく先週以上にもっときついトレーニングを行っていたので、体もきつい状態ではあったんですけど、100メートルバタフライは一応ベストで、今回の100メートル自由形ではベストからはすごく遅れてしまったんですけど、バックプレートがないスタート台で前半が3秒台(23秒台)で入れたというのは良かったというのと、監督(奥野景介監督、昭63教卒=広島・瀬戸内)も49秒台が出たのはすごく良かったと言っていたのでまずまずの成果はあったんじゃないかなと思います。

――100メートルバタフライでベストを出した要因というのはなんだと考えますか

自分の中ではもうちょっと3秒1くらいはいくと思っていたのですが、いつもと違う種目ということで臨み方も気持ちの面でもやっぱり違っていて、その面では楽しむということがすごくできていたのでそれが良かったんじゃないかなとは思うんですけど、やっぱり坂井(聖人、スポ1=福岡・柳川)には勝ちたいなということがあったので、そこで僅差で負けてしまったのは、悔しいわけじゃないですけど…勝負強さがもうちょっと欲しかったですね。

――早慶戦から連戦で疲れはありましたか

そうですね。早慶戦が終わった次の日もウェイトトレーニングをやったりとハードなトレーニングを積んでいたので、体はすごくきつい状態でした。

――今大会を通じてパンパシフィック選手権に向けてつかんだものはありますか

100メートル自由形に関して言えば、前半をびびらないで入るということはできていたので、練習でも前半をリラックスしてもうちょっとリラックスして入れるように心掛けて頑張るようにすることと、バタフライに関しては、レース経験がないのでレースを積んでどんどん慣れていこうと思うので…収穫というのはパッとしない感じですね(笑)。

――見えた課題はありますか

疲れてくると泳ぎがばたついてしまうので、そういうところを疲れてきても安定していい泳ぎで泳げるようにトレーニングをしていきたいと思います。

――パンパシフィック選手権に向けてどのような準備をしていきますか

パンパシではスタートの強化と後半の強化ということと、後半ばたつかないトレーニングをしていきたいと思います。

――パンパシフィック選手権、日本学生選手権(インカレ)に向けての意気込みをお願いします

インカレに関しては個人で2冠をして、リレーで大きく貢献して、ワセダの3位入賞ということに貢献できるように頑張るということと、パンパシに関しては100メートル、50メートルの自由形のどちらでもいいんですけどまずファイナルに行くということと、ファイナルに行って外国人の刺激をしっかりと受けてきて、今後の自分の成長材料にしていきたいと思います。

荒木優介(人2=三重・暁)

――先週の早慶戦では50メートル自由形、100メートル自由型で自己ベストを更新し、早稲田基準も突破されていました

100(メートル自由形)でちょっとアクシデントがあって、自分の思ったようなレースができていなかったので、それを50(メートル自由形)では取り返せたかなと思います。

――アクシデントとは何があったのですか

ゴーグルに水が入って前が見えない状態でした。飛び込んだ時にゴーグルに水が入りました。

――その中でもベストを更新されたのですね

そうですね。久しぶりの100のレースだったのでベストは出ると思っていたのですが、もっといいタイムを狙っていたのでそこは残念でした。

――今大会でもベストに近いタイムを出して、好調を維持されていますが、その点についてはいかがですか

きのうの50はあまり良くなくて、感覚とかも力が入らない感じでスタートも失敗したりしてというのがあったんですけど、きょうは割と調子が良くて。早慶戦よりもプールの環境がそんなに良くないと思うのですが、その中でも早慶戦と同じくらいのタイムで泳げたので、そこは良かったと思います。

――躍進の要因はなんだと考えますか

2年生になって後輩が入ってきたということもあって刺激を毎日もらっていますし、下で頑張っている子たちがいるのだから自分も頑張らないといけないなという気持ちになって、練習とかも毎日頑張れていると思います。

――スプリントチームにはエースの中村克選手(スポ3=東京・武蔵野)や同期の和田真選手(スポ2=東京・早実)などがいますが、刺激を受けている部分はありますか

そうですね。毎日練習で克さんはいつも速いですし、隣で泳いでいる時は自分もなんとか付いていこうとしてできているので、みんなに刺激をもらっています。

――どのようなトレーニングをこれまでされてきましたか

3月からワセダに流水プールがあってスイムミルトレーニングと言うんですけどそれを取り入れていて、そのトレーニングが自分にはすごく合っていると感じていて、それを始めてから調子もどんどん上がってきていると思います。

――奥野景介監督(昭63教卒=広島・瀬戸内)も自由形短距離勢の活躍に期待をされていますが、その点についてはいかがですか

期待されていることはすごくうれしいですし、せっかく期待してもらっているのだったらいいタイムを出して期待に応えたいと思います。

――これから夏に向けて好調を維持するためにはどのようなことが必要だと考えますか

スイムミルのトレーニングを継続することもそうですし、細かいスタートやターンなど自分が未熟な部分があるのでそこを磨いていけたらいいなと思います。

――日本学生選手権(インカレ)での目標はなんですか

インカレは50メートルの自由形は出場が決まっているのでA決勝を目指して、リレーがあったら自分のベストタイムで泳いで少しでもチームの優勝に貢献できるように頑張りたいと思います。

――インカレに向けての意気込みをお願いします

ことしの荒木はやります!

安田純輝(スポ2=千葉商大付)

――今大会はご自身の中でどのような大会と位置付けて臨みましたか

チーム全体としてはインカレ(日本学生選手権)の最終レギュラー選考として見ている面はあったのですが、僕としては千葉県の国体の代表選手に選ばれるということと、僕のスタイル1は背泳ぎなのですが、自由形をやって100メートルの自由形でレギュラーを狙っていたんですけど及びませんでした。

――きのうの100メートル背泳ぎでは2位でしたが、この結果をご自身ではどのように評価していますか

調整はせずに結構追い込んでいた中で57秒台というのが出て、妥当なタイムが出ていたとは思うんですけど、やっぱりもうちょっとタイムが欲しかったですね。それがインカレへの自信につながったと思うので、最低限56秒は出しておきたかったと思いました。

――50メートル自由形ではベストを出されていましたが、感触はいかがでしたか

あんまり実は感触は良くなくて泳いでいた時も疲れを感じながらのレースで、タイムを見たら、あ、ベストだという感じだったので、実感的にはつかめていない部分があったと思います。

――専門外の自由形で50メートル、100メートルと出場されて、専門の背泳ぎにつながるものはつかめましたか

前半の動きや、自由形は色んな泳ぎにつながってくる泳ぎなので、しっかりとそこの部分をレベルアップしていけば自分の得意種目である背泳ぎにもどんどん生かしていけるんじゃないかと思います。

――今大会を通じて得た収穫と課題を教えてください

収穫はあまり無かったような気がするんですけど、課題は多く見つかって、背泳ぎのスタートだったりターンだったり、あと後半でおいて行かれてしまうということが結構多かったので、そういう課題をどんどん突き詰めていって最後のインカレで結果を出していけるようにしたいと思います。

――インカレに向けてどのように課題を修正していきますか

後半が弱い部分があって、初めて200メートルの背泳ぎにもエントリーするので、後半まで泳ぎ切れるようにして、最終的には200ではB決勝、100ではA決勝にいきたいと思っているので、最後あと2カ月あるんですけどしっかり調整を入れていきたいと思います。

――インカレに向けての意気込みをお願いします

後輩もできたので、1年生にはしっかりと先輩らしい姿を見せられるようにして、先輩、特に4年生には色々お世話になったので、恩返しができるような泳ぎをしていきたいと思います。

坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)
――きのうの100メートルバタフライでは53秒53というタイム。振り返っていかがですか
調子は悪くないと思うんですけど、前の日にドライとかがっつりやって筋肉痛の状態でいったので正直タイム出るかどうかは全くわからなかったです。その割には良い感じにタイム出て、苦手だったターン後のドルフィンキックも上手くできていたかなと思います。
――200メートルを得意とされていますが、今回100メートルに臨んだ意図は
僕はスピードがないので、スピード強化の一環としてこの試合に臨んだかたちですね。
――では、スピード強化という目的の上では良かったということでしょうか
そうですね。
――きょうの100メートル自由形、目標は50秒台とおっしゃっていました
正直、52秒3もかかるとは思ってなかったので、悔しい気持ちはあります。次で挽回できるようにいまからスピード練習に取り組んでいこうかなと思います。
――今季は自己ベストの更新が続きました。現在の調子はいかがですか
調子は良くはないんですけど、そんなことも言ってられないので、調子悪いなら調子悪いなりに何かやらないといけないと思うので。きょうのレースはあんまり納得いく内容ではなかったですね。
――以前、スタートと最後の15メートルを課題として挙げられていました。その点は今回いかがだったのでしょうか
きょうはあまり良くなかったんですけど、きのうはけっこう良い感じにできたかなと思います。
――連戦となっていますが、疲労はありますか
疲労はちょっとありましたけど、色んなサプリメントとかとって、少しでも疲れが取れるようにしています。
――8月にはパンパシフィック選手権、9月にはインカレとなります。あまり時間がない中で、どこを詰めていきますか
ドライをもうちょっと真剣にやって、体幹を強くすることを意識していきます。泳ぎについての課題はターン後を15メートルやスタート後の15メートルで置いて行かれることがあるので、そこで隣に追いついて行けたらと思います。
――最後に、夏に向けての意気込みをお願いします
まずパンパシでは最低メダルは取って帰ってこようと思います。インカレはもちろん両種目優勝を狙って頑張っていきたいと思います。