男女ともに総合2位、惜しくも目標達成ならず

競泳

 新入生にとっては初めての、そして4年生にとっては最後の東京六大学対抗戦(六大学対抗戦)となるアリーナカップ東京六大学春季対抗戦が行われた。冬季大会で果たせなかった男女アベック優勝を狙う早大だが、最終成績はともに2位。惜しくも目標達成とはならなかったが、新入生を含む各選手の奮闘は日本学生選手権(インカレ)への明るい見通しとなった。

多種目にわたり好成績を残した森川

 女子部は、最後の六大学対抗戦に奪冠をかける4年生が結果を残した。森川愛理(スポ4=東京・淑徳巣鴨)が女子400メートル自由形で1位、杉山沙侑南(スポ4=静岡・日大三島)が女子50メートル平泳ぎで2位。「タイムとしては満足していない」(森川)ものの、高順位を獲得したことは収穫に挙げた。山口真旺(スポ1=兵庫・須磨学園)らルーキーの活躍もあったが、総合成績は冬季と同じく2位。杉山主将は悔しさをにじませながらも、「悪く受け止めず、この結果をプラスに変えていきたい」と語る。インカレでの目標達成への糧としたい。

 六大学対抗戦での冬春連覇を狙う男子部は、多くの選手が出場し総力戦となった。最初の種目は男子400メートルメドレーリレー。第1泳者の多田は浮き上がりから1位につけ、そのまま100メートル背泳ぎ大会新記録の51秒91で主将の林和希(スポ4=愛知・豊川)にバトン。2位で瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)に引継ぎ、徐々に差を詰めると最終泳者中村克(スポ3=東京・武蔵野)が25メートルのターンで首位を奪い返す。3分29秒20の大会新記録を出し、好調な滑り出しとなった。日本選手権を終えたばかりで調整不足だったという瀬戸も、宣言通り個人4種目を全冠。また、自由形スプリンターとして実力十分の中村は自由形の2冠に加え、専門外のバタフライでもベストタイムで好成績を残す活躍を見せる。さらに、多くのルーキーたちが早大選手としてのデビュー戦を飾り、その中でも半数の選手がベストを更新する健闘が光った。惜しくも総合2位に終わったが、大会新記録樹立やベスト更新など、成果も多い試合となった。

個人種目では全冠を果たした瀬戸

 男女ともに優勝まであと一歩及ばず、林主将は「本当に悔しい大会」と肩を落とした。しかし、各選手に目を向ければ、ベストタイムを更新するなど、「夏に向けて良い材料」(奥野景介監督、昭63教卒=広島・瀬戸内)も見つかった。新入生から4年生までが改めてチームとして『結束』することにより、集大成となるインカレでの目標達成は近づいてくるだろう。次は2カ月間の調整の後、ジャパンオープン2014に臨む。ルーキーを交えた早大チームの戦いは始まったばかりだ。

(記事 村上夕季、写真 角田望、荒巻美奈)

★幻の日本新記録…!

日本新記録成立はならずも励まし合うリレーメンバー

 今大会ではチャレンジレース(※大会の本レースにおいて特定の記録に迫った者に再度記録の突破の機会として与えられるレースのこと)にも多数の早大選手が出場。なかでも浅田裕太郎(スポ4=東京・早実)が200メートル平泳ぎで参加標準記録を上回り、ジャパンオープン2014への出場を決めた。また男子200メートルメドレーリレーは、短水路日本記録の1分35秒55に挑戦。男子50メートル平泳ぎ1位に輝き好調の上野聖人(社2=神奈川・法政二)を投入し、泳者は多田邦徳(スポ4=埼玉・春日部共栄)・上野・瀬戸・中村。きょうのベストメンバーで臨むリレーは、息をのむ緊張感のあるレースとなる。最終泳者の中村がフィニッシュすると、叩き出されたタイムは1分34秒86。日本新記録達成に会場はこの日一番の盛り上がりとなるが、直後に引き継ぎのミスが発覚。これにより早大は失格となり、惜しくも日本新記録は幻となったが、「次の機会には(日本新記録を)必ず出したい」(瀬戸)と力強い言葉も。インカレでの男子400メートルメドレーリレー連覇へ向けても、課題の再確認となった。今後、早大から樹立されるかもしれない日本新記録に注目だ。

★多田が角間杯を受賞

角間杯を受賞した多田

 大会終了後には個人各賞が発表され、早大からは多田が角間杯を受賞した。この日は男子100メートル、200メートル背泳ぎを制し、メドレーリレーでも自身は大会新記録となる泳ぎで1位に貢献。4年生として最後の六大学対抗戦を終えた多田に栄誉が送られた。

試合後笑顔を見せる選手たち

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結果

総合成績

▽男子 2位

▽女子 2位

個人各賞

角間杯 多田邦徳(スポ4=埼玉・春日部共栄)

アリーナカップ第22回東京六大学春季対抗戦
男子部 女子部
順位 学校名 総合得点 学校名 総合得点
1位 明大 391 法大 377
2位 早大 354 早大 333
3位 法大 330 立大 296
4位 慶大 203 明大 183
5位 立大 158 慶大 112
6位 東大 106 東大 102
コメント

奥野景介監督(昭63教卒=広島・瀬戸内)

――東京六大学春季対抗戦を終えての感想は

男女共に総合優勝を狙っていたのですが、それが達成できず残念というのが正直な感想です。ただ良いレースがいくつかありました。例えば中村(克、スポ3=東京・武蔵野)はスプリンターではありますが、バタフライ、自由形を含めてかなり多くのレースを高いレベルでこなしていたこと、瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)も若干の疲れもあるんですが、良いレースができていたということは大きかったと思います。さらに主力の選手でもベスト(タイム)を達成するということが少しずつできていたので、収穫点です。主力選手以外でもベストを更新する選手が増えていて、夏に向けて良い材料でした。一方では、リレーで引き継ぎミスという同じ過ちを2回犯してしまって、その点は大いに反省すべきですね。勝負に絶対はありませんが、そういった部分を必ず実行できるようになるまで、私も徹底を図らなければならないという気持ちになりまして、また次から頑張ります。

――新しくワセダに加わった1年生についてはどういった印象を持たれましたか

男子については坂井(聖人、スポ1=福岡・柳川)が日本選手権で3位に入り、寺崎(拓海、スポ1=茨城・並木中教校)は800メートル(自由形)でベストでしたが、その他の選手は今回がデビュー戦となりました。そのなかで半数位の選手がベストを出せたのでよかったですね。女子は課題が残ったと思いますし、未知な部分もあるんですが、今後もジャパンオープン2014や早慶戦があるので、インカレ(日本学生選手権)につなげられるようにしていけたらと思います。

――特に印象に残った選手は

1年生は坂井が安定した力を出していて、これをさらに伸ばすということも課題ですし、女子の背泳ぎの山口(真旺、スポ1=兵庫・須磨学園)も潜在能力は高いので夏に向けて期待できると思います。あとは2年生の和田(真、スポ2=東京・早実)、荒木(優介、人2=三重・暁)というスプリンターの選手たちが中村と一緒に練習していることもあって、良い刺激を受けて今回も良い経験ができていたのではないかなと思います。このあたりが上がってくると結構おもしろいと思うので期待したいです。平泳ぎの上野(聖人、社2=神奈川・法政二)、坂田(匠、スポ1=新潟第一)も新たにジャパンオープン(の参加標準記録)を切りましたね!下級生でぐっと伸びている選手がいるので、それもいいことだと思います。ただ今回は短水路だったので長水路でその通りの力を出せるように、それが鍛錬の課題になるんですが、頑張らせたいと思います。

――チャレンジレースでは浅田裕太郎選手(スポ4=東京・早実)もジャパンオープン2014出場を決めました

そうですね。4年生で最後のラストチャンスだったので、本当によく頑張ったなと思います。本当ならばもうすこし早い時期に突破してもらいたいところではありましたが、背水の陣で臨んで最後の最後に切れて良かったですね。

――最後の日本新記録を狙ったリレーも失格にはなりましたが、好レースでしたね

そうですよね。惜しかったですよね。あれも多田(邦徳、スポ4=埼玉・春日部共栄)と上野のところは引き継ぎの練習をやるようにと言ったんですけど、緊張感があったのかもしれないし、きょうに至るまでそういうこともすべて想定して十分なトレーニングを積んでおくべきだったのかなと思います。選手は責められないので、私の方でそういったことがしたければその準備をやっておくべきだったということなのかなと思いました。考えられるリスクではあったので、ちょっと僕自身が甘かったですね。

――ジャパンオープン2014までの2カ月間はどういった練習を予定されていますか

5月は質、量共に強度を高めていったり、量的に増やしていきながらトレーニングをもう一回再開させるということをしたいと思っています。それと3、4月でかなり調整する期間があって体力レベルが若干落ちているので、フィジカルを上げるということを基礎からやろうと思います。1年生と上級生では体力レベルも違うと思いますし、うまく連携を取りながら、学年に応じた対応をしていきたいと思います。

林和希主将(スポ4=愛知・豊川)

――前回の東京六大学冬季対抗戦では男子部は優勝を果たしましたが、今回の2位という結果に対して、大会を振り返ってどのようなお気持ちですか

率直にやっぱり悔しいというか。自分の役割が果たせなくてこういう順位になってしまったので、反省と悔しいという二つの気持ちですね。

――昨シーズンはケガもされたということですが、林選手ご自身の泳ぎに関して

ケガは実際リハビリもしてよくはなってきてはいたんですけど、やはりレースとかになると強度も高いので、また痛みが再発してしまって、やはりいい泳ぎがまだできないなっていうのが率直な意見です。それでもやっぱりきょねんのインカレとかよりは泳ぎがだいぶ戻ってきて、前よりはいいっていう状況にはなっているので、ここから日本学生選手権に向けてどこまでやれるかなっていう感じですね。

――今回は最後の東京六大学対抗戦となりましたが

一応、水泳部の『いにしゃるとーく』というブログに自分の思いのたけをちょっと綴ったんですけど、やっぱり最後だっていうのもあって絶対優勝するという気持ちもありました。インカレに向けていい勢いもつけたかったですし、本当に絶対に勝つという思いで全員やってたんですが、やはりみんなで達成できなかったっていうのは、僕のチームメイドとか、あるいは戦略っていうのがよくなかったと思うので、本当に悔しい大会になってしまって申し訳ないというか…。

――1年生が合流して初めての大会でしたが、雰囲気はいかがでしたか

一応(1年生がチームの)雰囲気になじめるように、昨日ミーティングしたりだとか、合同練習をしたりだとか、PVを作ったりとかもしてるので、ある程度1年生がなじみやすい環境っていうのは作ってたんですけど、確かに1年生がしっかり結果出せたかっていうと出てなかった子もいるので、もうちょっと受け入れ態勢をよくして、またらいねんの主将のためにいろんなことを考えて伝えなければいけないなと思います。

――これからのシーズンに向けて、特に2カ月後に迫ったジャパンオープン2014に関して、目標とする成績やそれまでの調整について教えてください

2カ月あればある程度トレーニングできると思うので、(日本)選手権で見つかった課題で、やはり泳ぎが崩れているというのと、やはり200メートルが泳げてなかったので、200メートルを泳ぐためにもしっかり練習を積んで、しっかり後半に勝負できるようにしたいです。後半勝負するために楽な泳ぎできれいなフォームを身につけることと、あと筋持久力をつけて後半に勝負できるように。元々の持ち味が後半だと思っているので、しっかり出せるように2カ月準備したいなと思います。

杉山沙侑南(スポ4=静岡・日大三島)

――今大会を振り返って

女子は冬季の六大学(アリーナ杯第21回東京六大学冬季対抗戦)で法政に負けて2位だったので、目標としては法政に勝って総合優勝したいって思いがあったんですけど、結果は2位だったので、これを受けとめて今後につなげていきたいなって思ってます。

――今回の具体的な目標点数は

目標の点はなかったんですけど、法政とワセダの点差が午前の時点で11点あったので、その点差を詰めたいなと思っていました。法政は午後のレースが強いというのは認識していたので、やはりそれが目に見えて結果に出てしまったかなという風に感じています。

――冬から点数が11点伸びていますが、成長は

リレーが増えたのでその分があったり、新1年生がワセダも他大学も増えたので、その分プラスに働いた部分はあるんじゃないのかなと思っています。

――新チームになって変わったことは

まだ最初なので、何かが変わってそれが目に見えたなとはまだ感じないんですけど、私自身が1年生の時に当時の4年生を見て、すごく大人に見えたっていうか、偉大な先輩に見えたので、そういう面で私たちも結果や行動でチームを引っ張っていきたいと思ってますし、それが「怖い」っていう風に感じてしまうとチームとして良くないと思うので、私たち4年生からも積極的に(1年生に)話しかけて、いい雰囲気のチームを作っていけたらなと思っています。

――きょうの個人的な結果について

私は平泳ぎが専門なんですけど、平泳ぎは法政に速い選手が2人いて、いつも1位と2位を法政の選手にもっていかれてしまうので、1つでも阻止できればいいなという風に思っていました。そのなかで50メートル平泳ぎで2位に入れたということは今までと違った収穫があったと思います。でもタイム的には50(メートル)も100も200もベストタイムからは少し離れたタイムとなってしまったので、個人的に満足いく結果は出せなかったと思います。

――次の個人的な目標は

私の最終目標はチームとしてインカレでシード権を獲得することで、シード権をとるためには、私自身が100メートル平泳ぎと200メートル平泳ぎで両方A決勝に進出することが私にできることじゃないかなと思っているので、2種目A決勝進出というのを目標にしてがんばっていきたいと思ってます。

――ミーティングではどういった話を

みんな目標が総合優勝で、結果は2位ということで結果としては目標達成できなかったんですけど、その2位の中にも自己ベストを更新したっていうレースだったり、標準記録を突破したっていう感動的なレースも多々見られたので、悪く受けとめないでというか、今後プラスにそれを変えて今後がんばっていきましょうということと、頑張らないチームはないと思うし、頑張った結果、私たちは2位だったので、今後は頑張った結果が目標達成につながるようにしていこうということで、話を2つさせていただきました。

――チームとしての今後の目標は

日本選手権の大学生ランキングはワセダは現在14位です。インカレでシード権をとるには8位以内に入らなくてはならないので、徐々にその14位よりもっと上位に食い込めるように頑張りたいと思ってます。

多田邦徳(スポ4=埼玉・春日部共栄)

――大会を終えての感想は

本当にみんなに申し訳ないことをしてしまったなという気持ちで…。朝一番のメドレーリレーではいいタイムが出たのですが、そこから崩れてしまいました。リレーでも失格してしまって、最後のメドレーでも焦って失敗してしまったと思います。全部自分の力不足からくるものだったかなと思います。もっとちゃんとやってなきゃいけなかったという思いです。

――個人では100メートルと200メートルの背泳ぎで2冠を達成されました。タイムも含めどのように振り返りますか

1位がとれたのはよかったと思うんですけど、タイムは遅いですし、他の人が調子があまり良くなかったということもあるので、自分の力だけで1位になれたというわけではないと思います。200(メートル)もベストタイムより全然遅いですし、タイムの面ではまだまだ満足いくものではありませんでした。

――最後のチャレンジレースのリレーは惜しかったですね

インカレでも4継は出ると思いますし、今回も後輩があれだけ頑張ってくれていたので自分がちゃんとやらなければならなかったのですが、失格してしまって…。もっと集中して自分をコントロールできる選手にならなければいけないと勉強になりました。

――レース後には涙を見せる場面もありましたが、六大学対抗戦への思い入れなどもありましたか

やっぱり最後でしたし、和希(林主将、スポ4=愛知・豊川)が一生懸命やって引っ張っている姿も見ていたので、自分も一生懸命やって支えてあげなければという思いがあります。そういったことを考えると申し訳ないです。

――2カ月後のジャパンオープン2014にはどういった調整で、どんな目標を据えて臨まれますか

教育実習とかもあって、練習も満足にはできないと思いますが、それでも自分のやれることを精一杯やって、インカレに向けて勢いづけられるレースをしたいと思います。

――春のシーズンを終えて、課題というのは

やっぱりスタートの部分です。きょうもタッチ板で何回か滑ってしまったので、その面でどんなタッチ板でもしっかりスタートができるようにすることと、浮き上がりもきょうは全然合ってなかったので、技術面でスタートもターンもバサロも改善しなければいけない点があります。そこをしっかり練習することがタイムを縮める一番の近道だと思うので、そこをまず頑張ります。

――今後に向けての意気込みを

いまこれだけ失敗してしまって、もう失敗はできないです。インカレでは個人で2種目優勝して、4継でも他の人たちの力を借りて、その分自分もしっかり力を出したいと思います。メドレーリレーも2連覇が懸かっているので譲れません。自分の中のものをいろいろと整理して、しっかり心と体を整えたいと思います。

森川愛理(スポ4=東京・淑徳巣鴨)

――4年生ということで東京六大学水泳対抗戦は今回で最後でしたが、どんな思いで臨まれましたか

ワセダの女子は冬、法政に負けてしまったのですが、その前までは私が入学してからずっと勝っていたので、最後のこの春六(東京六大学春季対抗戦)ではまた優勝したいという思いで泳いでいたんですけど、それが達成できなかったのはすごく悔しいです。

――ご自分のきょうの成績についてどうお考えですか

(女子400メートル自由形で)1位を取れたことは良かったと思っていますが、タイム的にはまだどれも満足していません。また、100分の何秒差で負けてしまうこともあり、そういう詰めの甘さは9月のインカレでも響いてくるので、負けないという気持ちをもっと強く持って取り組みたいと思っています。

――ジャパンオープン2014での目標をお聞かせください

4月の日本選手権ではもったいない結果でB決勝にすら残れなかったので、ジャパンオープンでは2種目とも決勝を目指してインカレへのいいステップを踏めたらいいなと思っています。

――4年生ということで残り少ない大会のためにどんな練習をしようとお考えですか

本当に一回一回の練習を大切にしたいと思っていますし、その一回一回の練習での取り組むべき課題を明確にして、充実した練習を積んでいって、インカレでは自信を持ってスタート台に立てるようにという気持ちで取り組んでいきたいと思っています。

――新入生が入ってきてからは部全体の雰囲気は

人数も増えて活気も溢れていて、雰囲気自体も良くなっています。今回も応援でも盛り上がっていましたし、チームとしてはどんどん出来上がってきているのかなと思っています。今回の試合で1年生はワセダのチームの一員なんだということを実感できたと思うので、それをもっとインカレまでに高めて、チームスローガンである『結束』という言葉通り結束してインカレで戦っていきたいと思います。

――最後にインカレに向けて一言お願いします。

インカレでは個人種目はもう決まっているんですが、リレー種目はまだ何が出るか決定していないので、出る種目で必ずベストを更新して個人種目では2種目とも決勝に残って1位でも上の順位に食い込めるように頑張っていきたいと思っています。

中村克(スポ3=東京・武蔵野)

――レースを終えての感想は

結果としては総合優勝できずすごく悔しいと一人一人が思っていると思うんですけど、六大学(東京六大学春季対抗戦)はチーム対抗戦で新入生が加わってからみんなで出る最初の試合だったので、楽しくできました。トレーニングしている中でのきつい状態ではありましたが、一つ一つのレースを楽しみながらできて、僕も楽しめたんですけど、みんなも楽しめていたのですごく良い試合だったと思います。

――今大会では専門の自由形以外にバタフライにも出場されていましたね

バタフライに関しては今後挑戦していきたいなと思っている種目でしたし、今回はチーム戦だったので自分もチームに貢献したいという思いから出場しました。きょうはレース数が多くて、もう少しタフにいけたらよかったんですが、もっとタイムが上がるようにバタフライもチャレンジしていきたいです。

――バタフライでも2位と4位という好成績でした。監督も評価されてましたが、反省が大きいですか

ベスト(タイム)だったので、悪くはないのかなと思うんですけど、どんなところでも負けたくはないので専門外にしろ、六大学で日本代表の池端さん(宏文、法大)に勝って自信つけて、今後自由形と同じように日本選手権などでも上位に入賞したいなと思っています。頑張ります!

――自由形の結果についてはどういった自己評価になりますか

100メートルの方では疲れが出てしまったかなというのが正直な感想です。もう少しペース配分とかレース感覚を養っていきたいです。50メートル自由形に関しては終盤には勝つことがわかっていたので、ラストは流してしまったんですけど、その状態でベストからプラス0,1秒というタイムでした。スタートがうまくなっているということも言えますし、すごくいい記録だと思うので評価できると思います。

――きょうはリレーにも多く出場されました。特にチャレンジレースは惜しい結果になりましたね

チャレンジレースに関しては本当だったら日本記録ということだったんですけど、引き継ぎ違反ということで、こういったことも水泳のおもしろいところなのかなと思いました。悔しかったんですけど、4人とも楽しめていました。そこは今後の早慶戦やインカレにもつながっていくと思うので、今回失格してしまったところを今後はないように、引き継ぎ練習などをしっかりやっていって完璧にいきたいと思います。

――ジャパンオープン2014はあらためて日本代表を狙ってのレースになると思いますが目標は

代表に入るためには48秒台を出せばほぼ堅いので、48秒台を出して自分が尊敬する人であり、目標の塩浦選手(慎理、イトマン)に勝ちたいです。優勝を狙って頑張っていこうと思います。

――今後2カ月間の調整について

調整というよりは、日本選手権のときはすごく力んでしまったので力みがなければ代表は堅いと自分でも思っているので、オフ明けてから監督と話し合って決めていきたいです。自分としては引き続き強化して代表をさくっと決められたらいいなと思っています。

上野聖人(社2=神奈川・法政二)

――50メートル平泳ぎで優勝されましたが、その点についてどのように思われますか

僕は元からスプリンターで50メートルを一番得意としていました。エントリーも多分ワセダで一番していたし、やらなければいけない部分もあったので、そこで勝てたのは良かったと思います。

――後輩が入ってきてどのような気持ちの変化がありましたか

この大会は昨年僕らも一年生として初めての試合だったので、その時色々わからないことがあったりして、その頃を思い出して、一年生たちに何か示しがつけられる部分があったらいいかなと思って行動面とかもすごい気にしてやったんですけど、一年生が入ってきて、すごく新鮮な気持ちでやれました。

――これからチームの中軸となっていきますが、きょうの結果についてどう思われますか

個人種目の50メートルはよかったんですけど、100メートル、200メートルと距離が長くなるにつれて体力的な問題とか課題がたくさんあるので、そこを改善していきたいです。また、ちょっと最後の200メートルのメドレーリレーで大変なことをしでかしてしまったので、そういう細かい技術の面も磨いて、これからもっとチームの力になれるように取り組んでいきたいです。

――これから平泳ぎのメンバーを引っ張っていく立場になりますが、意気込みはありますか

いや、そんな引っ張っていく立場じゃなくて、普通に和希さん(林、スポ4=愛知・豊川)とか雅也さん(加納、スポ3=県岐阜商)とか偉大な先輩方がいるので、少しでも近付けたり、追いついたり、最終的には追い越せるように頑張っていきたいです。

――次のジャパンオープン2014に向けてどのような調整をされますか

ジャパンオープンがインカレの選考のひとつの区切りとなっているので、ここで必ず結果を出すために、普段の練習から毎日気を引き締めて、必ず良い結果を出してインカレでレギュラーを勝ち取りたいです。

瀬戸大也(スポ2=埼玉栄)

――大会を振り返って

きょうは全然調整していなくて、きのうも普通に朝練習、その後ウエイトともして、きょうは臨みました。もう本当に(体が)重たかったですね、トレーニングのような感じでした。(結果は)個人種目が全部取れたのはよかったです。特に午前中は割と良いタイムで、自分としても体が重い割にはいいかなと。でも午後は一気に疲れがきてしまって、思っていたタイムとはかけ離れて遅いタイムだったので、少し残念です。最後のフリーリレーも負けてしまったのがすごく悔しくて。総合でも負けてしまい、チームとしての目標が達成できなかったのですが、この悔しい思いを次のインカレにぶつけていきたいです。ここが終わりではないので、チームにとっても次に向けてまた頑張ろうと思えた試合だと思います。

――個人全冠という成績で、特に良かったと思える種目は

そうですね、負けてしまったのですけど、400メートルフリーリレーの引き継ぎが、タイムが48秒1だったり、最後に幻の日本新記録になってしまったのですが、メドレーリレーのバタフライが23秒0だったり。スプリント系のタイムが良かったですね。キレはなかったのですが、その割に良かったです。あとは、200メートル自由形で、最後の50メートルは勝てると思ったので様子を見たのですけれど、それまでのラップがすごく良いラップで、(全体の)タイム的にもベストと同じくらいで泳げていたので、そこは評価できる点です。夏に向けて、(アジア大会の)800メートルフリーリレーのメンバーに決まりましたが、(日本選手権では)4番目のタイムなので、足は引っ張れません。自由形強化という意味でも、いまの体調なりに頑張って、ベストとんとんくらいで泳げたので、今回の試合では200メートル自由形が特に良かったのではないかと思います。

――記録としては残りませんでしたが、チャレンジレースのメドレーリレーは良い泳ぎができたのでは

自分のバタフライのタイムが、日本新記録のタイムと比べると最も足手まといになっているところでした。失格にはなってしまいましたが、他の選手が自分の分を埋めてくれているような感じで。本当は自分がもっと良いタイムで泳げなければならないし、協力していかなければならないと思います。(全体としては)フライングしてしまったけど、日本記録は大幅に上回っていて、(日本新記録は)絶対に出るという感じです。次の機会には、必ず(日本新記録が)出ますね。出ないことはないです!

――このレースの直前に引き継ぎ練習もしていましたが、4年生の多田さん(邦徳、スポ4=埼玉・春日部共栄)の思いなども含めどのようなことを感じたレースでしたか

そうですね、やっぱり多田くんは4年生だから最後の六大学で、もうチャンスが無いと思ったのだろうなとは思います。でも、6月に機会があるということで、次は本当に気合いを入れて落ち着いてレースをして、確実に日本新記録を更新したいです。ワセダで、新記録を作りたいですね。

――総合2位という結果について

いやもう、悔しいの一言ですね。本当にワセダが強いと思っていたので。確かにちょっと雰囲気的にも、きょねんより流れが悪かったとも思ったのですけれど。でも、みんな今出せる力は出せていると思いますし、リレーも今回失格が多かったのは残念ですが、まだインカレではないですし。インカレの前にこういった失敗ができたことで、本番では成功できると思います。ここから、もう一度チーム一丸となって、結束して頑張りたいです。

――次の大会はジャパンオープン2014ですが、どういった泳ぎをしたいですか

まずは代表らしい泳ぎをすることですね。各種目で1本1本集中して、日本選手権よりもタイムを確実に上げていきたいと思います。また、最終日は100メートルバタフライではなく、200メートルの平泳ぎで代表枠がまだ決まっていないので、そこを狙ってみたいと思います。それがすごく楽しみですね。

――次の大会までの2カ月はどのように過ごされますか

5月は普通に大学に通うライフスタイルで、いつも通りの練習をします。6月はヨーロッパグランプリといって、モンテカルロ(モナコ)とバルセロナ(スペイン)とカネ(フランス)をまわるので、そこで長水路の感覚を身につけて、その次にジャパンオープンに臨みます。レース1つ終えるごとにステップアップできたらなと思います。

――改めてこの1年の意気込みをお願いします

まずはパンパシフィックで、400メートル個人メドレーできょねんに引き続き金メダルを、200メートルバタフライでも貪欲に金メダルを目指していきます。その後のアジア大会では、中国や日本のライバルたちと金メダルを争う熱いレースになると思います。なので、勝負勘を保って、接戦になったら絶対負けない強い気持ちを持って臨みたいです。

坂井聖人(スポ1=福岡・柳川)

――今大会を振り返って

僕は情けない結果で終わったんですけど、ワセダの先輩方がしっかり点を取って準優勝という結果で終われたので、僕は悔いがあるんですけどチーム的には良かったかなと思います。

――先週の日本選手権の3位からこの大会へ向けてどのような調整をしましたか

とにかく気持ちを切らさないようにそのまま日本選手権の流れで乗り切れればいいかなという感じでいきました。

――初めての大学対抗戦の感想を聞かせてください

こんなに1日に何種目も泳ぐってことが初めてだったので少し不安なあったんですけど、まあやってみたら意外と泳げたので次の六大(東京六大学対抗戦)となる冬の六大で、またリベンジしようと思います。

――この大会を通して見つかった課題や2カ月後のジャパンオープン2014を含めて今シーズンの目標など、具体的にどういうトレーニングをしていきたいですか

100(メートル)が少しまだ遅いので、まずスピードをつけるところを強化していこうと思います。200はもう少し楽に前半入れて、速く入ってラストの後半で追い越せるようにそういうトレーニング強化をしていこうと思います。