松本が200メートル個人メドレー大会4連覇達成! 小原や飯田が自己ベスト更新

競泳

第100回日本学生選手権 9月7日 東京アクアティクスセンター

 日本学生選手権(インカレ)3日目。この日は、早大のエース松本信歩(スポ4=東大学付)が200メートル個人メドレーに出場。見事優勝し、大会4連覇を達成した。さらに、女子4×100メートルメドレーリレーでは、史上最強メンバーで参戦。銅メダルとなった。

★6選手が出場、400メートル自由形
 女子400メートル自由形には、800メートル自由形で3枚残りを達成した小原天寧女子主将(スポ4=東京・目黒日大)、松﨑りん(人2=東京 日大二)、青木虹光(スポ1=群馬・明和県央)が出場した。予選で惜しくも9位となり決勝進出を逃した青木は、B決勝に悔しさをぶつけた。開始直後から先頭に立つと、その後はトップを一度も譲ることなくフィニッシュ。予選から1秒以上タイムを上げた。決勝には、予選で自己ベストを更新した小原とまつざきが隣で泳いだ。松﨑は予選で疲れもあったというが、得意とする後半に順位を上げ5位。小原女子主将は予選からタイムを落とすかたちとはなったが、4年間の集大成をインカレの決勝という舞台で締めくくった。最後には、これまでどんな時も共に戦ってきた2人が健闘をたたえあった。


レース前、グータッチをする小原

 男子400メートル自由形には、長牛太佑男子主将(スポ4=京都外大西)、飯田光達(スポ2=東京八王子学園八王子)、新開誠也(スポ2= 鹿児島情報)がレースを繰り広げた。前日の200メートル自由形では決勝に進出し納得の泳ぎを見せた長牛男子主将が個人種目としては最後のレースに挑んだが、結果は19位。8日のリレー種目に現役生活の全てをかける。また、予選で自己ベストを更新しB決勝に進出した飯田は序盤から攻めた。予選  13位通過ではあったが、100メートル地点でトップに立つと、そのまま逃げ切りB決勝1着。飯田の気迫の泳ぎには、プールサイドで見守る仲間もこの日1番の盛り上がりを見せた。チームに得点をもたらし、早稲田チームに最大限貢献した。


レース後の飯田

★松本が史上3人目の4連覇達成
 4年間、誰にもその座を譲らなかった。女子200メートル個人メドレー決勝には4年生の松本が登場。調整不足などの不安が残る中、オリンピアンとしての強い自覚と覚悟を持ってレースに臨んだ。スタート直後から得意のバタフライで早速抜け出すと、苦手としている背泳ぎでもスピードを落とさずさらに差をつけた。平泳ぎ終了時点では大橋悠依(イトマン東進)が持つ大会記録と同じタイム。仲間からも声援が送られる中、自由形でさらにギアを上げた。最後は記録との戦いとなったが、わずかに大会記録には届かず。それでも今種目史上3人目の大会4連覇。レース後、松本はタイムには納得していないものの「しっかりと4連覇できたのは、誰でもできることではないのですごくうれしい」と笑顔を見せた。松本は、8日に二冠を目指し100メートルバタフライに出場する。

★リレー2種目、5名が決勝進出
 さらに、女子100メートル背泳ぎでは亀井涼子(スポ3=東京・淑徳巣鴨)と水野柚希(先理1=埼玉・栄東)が決勝に進出。どちらも自己ベストとはならず、悔しい表情を見せた。女子4×100メートルメドレーリレー決勝には、水野、加藤心冨(スポ1=埼玉・春日部共栄)松本、船越彩椰(スポ3=東京・淑徳巣鴨)といった各種目のエースが登場。見事銅メダルを獲得した。男子4×100メートルメドレーリレーでは、ラストインカレの山本拓武(スポ4=千葉・成田)を筆頭に白熱したレース展開を見せたが、7位となりメダル獲得とはならなかった。


スタートする亀井(手前)と水野

 松本の4連覇によってさらに勢いづいた大会3日目。4年生の大きな背中を見た後輩たちが更なる活躍を誓い、個人種目ではあってもチームの雰囲気が結果を左右する。長牛男子主将、小原女子主将らを中心に最終日も早大のチームワークが輝くこと間違いない。男子総合4位、松本や加藤の二冠、さらには女子の総合優勝などに向けて選手たちは明日も熱戦を繰り広げる。


優勝した松本


銅メダルを獲得した女子4×100メートルメドレーリレーメンバー(左から船越、松本、加藤、水野)

(記事 大村谷芳 写真 神田夏希、鶴本翔大)

コメント
山本拓武(スポ4=千葉・成田)
――リレーを振り返って

 タイムはちょっと納得いかないので、明日の個人種目で取り返せたいしたいと思います。

――ラストインカレ、リレーメンバーで決勝前どんな話をしましたか

 笑って帰ろうという話をしました。

――仲間からの声援はいかがでしたか

 正直、集中してというか、緊張していてあまり聞こええていなくて。気にできなかったです。

――最終日に向けて一言お願いします

 最後のレースになるんで、悔いのないように全力で泳ぎ切ろうとおもいます。

松本信歩(スポ4=東大学付)
――4年間誰にも負けなかった、史上3人目の4連覇いかがでしょうか

 しっかりと4連覇できたのは、誰でもできることではないのですごくうれしいですが、タイムはまだ全然駄目だったかなと思います。

――途中まで大会記録に迫るタイム、どんな気持ちで

 自分の想定ではもう少し早く泳げるつもりだったんですが、オリンピックの後今大会に向けての強化がしきれていなかったかなと思います。

――ラストインカレ、どんな思いで臨んでいますか
 
 しっかり点数をを取ることがすごく大事になると思うので、早稲田大学は女子総合優勝も狙えると思うのでしっかりまず自分が点数取って、貢献したいなと思います。

――最後に、仲間に一言お願いします
 
 女子総合優勝に向けて頑張っていきましょう!

亀井涼子(スポ3=東京・淑徳巣鴨)
――レースを振り返って

 タイム的にはお話にならない感じです。本当は1分00秒台は最低でもしたくて。スタートで滑ってしまって、そこでちょっと焦ってそこからだんだん崩れていってしまって、最近できていた良い泳ぎができなかったと思います。

――苦手としている200メートル背泳ぎではベストを更新

 後半は辛かったんですけど、苦手なこともあって。 でも、泳いでいる途中にみんなの顔が浮かんで、最後まで粘れたと思います。

――個人種目を終えた、今大会の収穫は

 正直収穫はなかったです。100メートル背泳ぎで結果を残すために頑張ってきたのに、ちょっとこれでは良くない終わり方だったなと思います。自分の泳ぎとか気持ちとかを整理して、次につなげていきたいと思います。

飯田 光達(スポ2=東京八王子学園八王子)
――レースを振り返って

 本当はこのタイムを予選で出していれば、多分決勝に残れていたぐらいのタイムなので、1本目で出したかったというのが残りますが、それでも泳ぎながらチームメイトだったり先輩だったりの応援が見えて、満足はいかないですけど、それでも良いかたちで個人は追われたかなと思います。

――最後はガッツポーズ、どんな気持ちでしたか

 予選の時は、決勝に残れなくて申し訳ないなと気持ちがあったんですけど、2本目あるからベスト出しておいでと送り出してもらったので、 期待通りかは分かりませんが、少しでも期待に応えられたかなと思って、最後ああいうかたちになりました。

――男子総合4位という目標に向けて、意気込みをお願いします

 まだ最終日があるので諦めずに、明日のリレーにも出させてもらえるので、 迷惑かけないように最後1日頑張れたらなと思います。

松﨑りん(人2=東京 日大二)
――予選、決勝のレースを振り返って
 
 予選からメンバーが結構速かったので、予選から全力を出して泳いで、結構終わってか疲労がありましたが、でもなんとか決勝でタイムをあげることができて、ベストに近いタイムで来れたのでよかったと思います。

――800メートルでは自己ベスト、今大会の手応えは

 800メートルで合計して4秒くらいのベストが更新できて、結構自信にもなりましたし、今回の400メートルも好タイムで泳げたので、それも自信につながったかなと思います。

――女子総合優勝へ向けて一言お願いします

 結構他の大学とかも良い点数を取っていると思いますが、最後リレーに出るので、そこでしっかり優勝して、点数を取って総合優勝したいと思います。

結果
◇予選
女子100メートル背泳ぎ
水野柚希 1分01秒35【2位】決勝進出、JAPANOPEN突破、日本選手権突破
亀井涼子 1分01秒70【4位】決勝進出、JAPANOPEN突破、日本選手権突破

男子100メートル背泳ぎ
村上汰晟 55秒83【13位】B決勝進出、JAPANOPEN突破
村上賢之慎 56秒59【20位】
松下湊 56秒96【24位】

女子200メートル個人メドレー
松本信歩 2分14秒88【1位】決勝進出、JAPANOPEN突破、日本選手権突破
木崎京香 2分22秒59【34位】
高橋実花 2分24秒72【40位】

女子400メートル自由形
小原天寧 4分13秒90【4位】決勝進出、JAPANOPEN突破、日本選手権突破、自己ベスト
松崎りん 4分14秒47【6位】決勝進出、JAPANOPEN突破、日本選手権突破
青木虹光 4分15秒89【9位】B決勝進出、JAPANOPEN突破、日本選手権突破

男子400メートル自由形
飯田光達 3分53秒39【13位】B決勝進出、JAPANOPEN突破、日本選手権突破、自己ベスト
長牛太佑 3分56秒22【19位】
林大輝 3分57秒44【24位】

女子4×100メートルメドレーリレー
早大(亀井、加藤、船越、柴田) 4分07秒95【6位】 決勝進出
亀井 1分01秒90 JAPANOPEN突破、日本選手権突破

男子4×100メートルメドレーリレー
早大(村上汰、松田、山本、原) 3分38秒89【4位】 決勝進出
村上汰 55秒64 JAPANOPEN突破、日本選手権突破

◇B決勝
男子100メートル背泳ぎ
村上汰晟 55秒57【1位】JAPANOPEN突破、日本選手権突破

女子400メートル自由形
青木虹光 4分14秒29【1位】JAPANOPEN突破、日本選手権突破

男子400メートル自由形
飯田光達 3分52秒41【1位】JAPANOPEN突破、日本選手権突破、自己ベスト

◇決勝
女子100メートル背泳ぎ
水野柚希 1分01秒62【4位】JAPANOPEN突破、日本選手権突破
亀井涼子 1分01秒63【3位】JAPANOPEN突破、日本選手権突破

女子200メートル個人メドレー
松本信歩 2分11秒41【1位】JAPANOPEN突破、日本選手権突破

女子400メートル自由形
松崎りん 4分13秒89【5位】JAPANOPEN突破、日本選手権突破
小原天寧 4分20秒39【8位】

女子4×100メートルメドレーリレー
早大(水野、加藤、松本、船越) 4分03秒36【3位】
水野 1分02秒80 JAPANOPEN突破

男子4×100メートルメドレーリレー
早大(村上汰、松田、山本、原) 3分38秒20【7位】
村上汰 55秒67 JAPANOPEN突破