第101回日本学生選手権 1日目 9月4日 東京アクアティクスセンター
第101回日本学生選手権(インカレ)が開幕。個人競技ではあるがチームとして、一人ひとりが点数を積み重ね、男子総合5位、女子総合優勝を狙う。1日目の今日から、ラストレースとなる4年生が多数出場しチームを波にのせた。優勝候補の原空輝(スポ4=東福岡)が悔しい4位となったほか、惜しいところで表彰台を逃す展開が続き、メダルは明日以降に持ち越しとなった。

応援する選手たち
村上汰晟(スポ4=兵庫・明石南)、飯田光達(スポ3=東京・八王子学園八王子)の、表彰台を狙える2人を擁する男子200メートル背泳ぎ。予選ではまず添田重樹(スポ1=神奈川・逗子開成)が自己ベストを更新し良い流れをつくる。予選8位までが決勝に進むことができるが、村上が8位、飯田は7位と決勝に滑り込み2枚残りを達成した。決勝は「セカンドラップを上げたいと思って」いたという村上が前半100メートルを3位で折り返すが、「最後粘りが効かなかった」というラストで周囲の追い上げを許し8位に終わった。飯田は後半から徐々に追い上げていき4位を獲得。惜しいところで決勝を逃し、9位にとどまっていた1,2年目から、大きな飛躍を見せた。

予選のレースを泳ぐ村上
女子100メートル自由形決勝に登場した船越彩椰(スポ4=東京・淑徳巣鴨)。予選を7位で通過し、端の1レーンからのスタートに。しかしレースが始まると、最初の50メートルをベストラップである26秒38で折り返し2位につける。そこからもパワフルな泳ぎを崩すことなく順位をキープするが、ゴール目前で他大の選手たちもスパートをかけ、タッチの差で結果は4位。昨年より大きく順位を上げたものの、3位の選手と0.2秒差という悔しさの残る結果に。しかし自己ベストを更新し、タイムに関しては「100点満点」と笑顔で振り返った。

レース後の船越
7月末に行われた、大学生の五輪ともいわれるワールドユニバーシティゲームズに出場した早大のエース・原が、本命の100メートル自由形決勝に登場。昨年はこの種目で3位だった原。ラストイヤーとなる今大会こそは、優勝を早稲田に持ち帰りたい。仲間からの大きな期待と応援を背に、前半を23秒36で1位で折り返す。その後もわずかな差ではあるもののリードを保っているように見えたが、ゴール目前で隣のレーンを泳ぐ村佐達也(中央大)が追い上げる。4選手がほぼ同時にタッチし、原は4位。「優勝だけを目指していた」からこそ、接戦を制しきれなかった悔しさをあらわにした。この種目が本命だったものの、個人で200メートルとリレー種目も控えている。悔しさを残りの種目にぶつけ、ラストイヤーを勝利で飾りたい。

決勝レースで飛び出す原
『燿』のスローガンのもと、一人ひとりがその力を発揮して点数を積み上げ、男子総合5位、女子総合優勝を目指す。1日目の暫定順位は男子が目標を上回る4位、女子は注目選手が明日以降に控える中での9位。明日以降、メダルを獲得し表彰台で輝く選手たちを見られることに期待したい。

決勝レース前、仲間とハイタッチする飯田

決勝レース前、仲間の声援にこたえる原

決勝の前に仲間とハイタッチする村上
(記事 神田夏希 写真 金坂祥吾、吉川柊真)
結果
予選
女子400メートル個人メドレー
木崎京香 5分05秒15【31位】
女子200メートル背泳ぎ
亀井涼子 2分15秒65【12位】B決勝進出
水野柚希 2分13秒02【5位】決勝進出
男子200メートル背泳ぎ
村上汰晟 1分59秒37【8位】決勝進出
飯田光達 1分59秒29【7位】決勝進出
添田重樹 2分04秒68【29位】自己ベスト
女子100メートル自由形
船越彩椰 56秒01【7位】決勝進出
内田さくら 56秒29【10位】B決勝進出
二宮歌梨 56秒87【21位】
男子100メートル自由形
原空輝 49秒36【3位】決勝進出
松井理宇 50秒04【11位】B決勝進出
髙橋俊太朗 51秒74【61位】
女子800メートル自由形
松﨑りん 8分38秒97【1位】決勝進出
青木虹光 8分39秒34【2位】決勝進出
B決勝
女子200メートル背泳ぎ
亀井涼子 2分16秒40【4位】
女子100メートル自由形
内田さくら 56秒42【4位】
男子100メートル自由形
松井理宇 50秒94【8位】
決勝
女子200メートル背泳ぎ
水野柚希 失格
男子200メートル背泳ぎ
村上汰晟 1分59秒75【8位】
飯田光達 1分58秒56【4位】
女子100メートル自由形
船越彩椰 55秒53【4位】自己ベスト
男子100メートル自由形
原空輝 49秒16【4位】
コメント
村上汰晟(スポ4=兵庫・明石南)
--レースを振り返って
タイムを上げたかったんですけど、後半バテちゃったなって思います。セカンドラップを上げたいと思って50〜100は結構行ったつもりなんですけど、最後粘りが効かなかったというところは、悔いが残る結果にはなっちゃったなと思います。
--飯田選手と決勝に残りましたが
光達は1年目、2年目はどっちも9番で、決勝を目標にしてたと言ってたので、最後に一緒に泳ぐことができてよかったです。今までは僕が背泳ぎの1番手として引っ張ってきたんですけど、後輩の光達が4番で大奮闘してたので、任せることができるなと感じてます。
--次のレースへの意気込み
正直まだ腰の方が治ってなくて、4本泳げるかどうか不安は残ってしまうんですけど、(メドレーリレーは)4人中3人が同期なのでいい結果で終われるように最大限を尽くしたいと思います。
船越彩椰(スポ4=東京・淑徳巣鴨)
--レースを振り返って
ベストだったのでその点に関しては100点だったかなと思うんですけど、やっぱりタイム見ると惜しかったなと思います。去年も(予選)7番通過で決勝は8番に落としてしまったので、今年は去年より良い順位を取りたいと思ってて、あわよくば表彰台乗りたいと思ってたんですけど、惜しかったですね。自己ベストで前半は入れたので、その分後半はきつかったかなと思うんですけど、楽しかったです。
――レースでうまくいったことは
私の武器は前半なので、前半行けたのはうれしいです。課題のラスト15メートルはきつかったんですけど、良さは出せたかなと思います
--次のレースへの意気込み
表彰台ギリギリのラインなんですけど、表彰台に乗れるようにチーム全体で頑張りたいです。
原空輝(スポ4=東福岡)
--レースを振り返って
悔しいの一言ですね。優勝だけを目指していたので、まだまだ実力が足りないなって感じがします。
--最後はタッチの差でした
そこはまだまだ練習が足りないなと思います。まだ泳ぎの安定性が良くないので、まだ種目数はあるのでそこは修正していきたいです。
--次のレースへの意気込み
明日は個人とリレーがあってきついと思うんですけど、個人は3番に入ってリレーは優勝することを目標にずっとやってきたので、自分一人じゃなくてみんなで優勝できたらと思ってます。3日目のメドレーリレーは同期と組む最後のリレーなので、しっかりアンカーとして優勝したいと思います。