第66回東日本学生相撲新人選手権で早大相撲部から若林魁(スポ1=岐阜農林)が大学戦デビューを果たした。予選トーナメントの1回戦では勝利を収めたものの、2回戦で敗北。決勝トーナメントへ勝ち進むことはできなかった。だが室伏渉監督(平7人卒=東京・明大中野)は最初の試合で前に出ていく姿勢について評価できると話し、今後の躍進を予感させる試合となった。
部員たちが応援する中、緊張した面持ちで迎えた予選トーナメント1回戦。「3位以上はいこうと目標を立てて臨んだ」という言葉どおり、勢いの良い立ち合いで積極的に攻めていく。若林よりも体重が重い選手を相手に、土俵際まで追い詰め寄り切りで白星。相手の力を上手く利用する若林らしい相撲で2回戦へと駒を進めた。
相手を寄り切る若林
2回戦は決勝トーナメント進出のためになんとしても負けられない戦いだ。土俵上には緊迫感が漂う。最初の取組のような良い相撲を繰り広げると思いきや、立ち合いで変化され、はたき込みで敗れる結果となった。自分の相撲をとれなかった若林は「変化に対応できなかったことが敗因」と悔しそうに振り返った。
はたき込みで黒星
ことしの早大相撲部の新人は若林1人。果たして部員10人の中でレギュラー獲得なるか。今回は悔しい結果となってしまったが、実力がある選手だけに今後の活躍に期待がかかる。課題は勝負強さ。6月の東日本学生相撲選手権ではこの大会で得たものを発揮してくれるだろう。1部昇格へ若林が大きく飛躍してくれるに違いない。
(記事 平川さつき、写真 難波亮誠)
結果
若林弐段
1回戦
対真野参段(東農大)○寄り切り
2回戦
対金井弐段(日体大)●はたき込み
コメント
室伏渉監督(平7人卒=東京・明大中野)
――きょうの試合を振り返っていかがでしたか
最初の相撲は良かったんですけど、次の相撲は自分の相撲を取る前に負けちゃったので、それは勝負なので仕方ないかなと思いますけど、あと一歩のところだったと思います。
――反省点はどんなところでしょうか
反省点は、やはりいかにして勝つかなので、あの時かわされて負けましたけど、あれも勝負だと思うのでもっと勝負強さを発揮してほしいですね。
――良かった点はありましたか
最初の試合であれだけ前に出られて、自分より体重の重い選手に対しても結構押せたのでそのあたりは評価できると思います。もともと実力がある選手なので。
――若林選手の良さとは何ですか
相手と距離を取って突き放して相手の力を利用しながら相撲をとる。100キロないので、その辺の使い方が上手だなと思います。
――次の試合に向けて一言お願いします
東日本はきょねん悔しい思いをしているので、ぜひ優勝候補に残って入れ替え戦になんとか出てAクラスに復帰できるように部員一丸となって勝ちにいきたいと思います。
若林魁(スポ1=岐阜農林)
――きょうの意気込みは
自分一人だけなので、組み合わせ的にも3位以上はいこうと目標を立てて臨みました。体も結構動いていたので良かったのですが、2回戦はダメでした。
――1回戦は寄り切りで勝ちましたが振り返ってみていかがですか
あの相撲は程よい緊張で臨め、体も動いていましたのできょうはいけるなと思ってました。
――2回戦のはたき込みで敗れた取組に関してはどうでしょうか
立ち合いの変化は予想はしていました。足の位置的に変化するのは右だと思っていたのですが逆に変化されて対応しきれなかったです。
――前の相撲が取り直しになったりして時間が長引きましたが、気持ちの調整はいかがでしたか
そこまで影響はしなかったです。2回戦は変化に対応できなかったことが敗因です。
――早大相撲部の印象はどうですか
先輩方が皆、稽古熱心というのもありますし指導もしてくださるので入って良かったと思っています。
――これからの目標は
まず6月に東日本選手権があるので少しでも先輩方に追いついて試合に出れるよう、1部に上がれるよう頑張っていきたいと思います。