大学対抗2日目 4時間にも及ぶ準決勝の末、無念の敗退

男子軟式庭球

東日本大学対抗競技大会2日目 7月14日 千葉・白子町テニスコート

 5回戦から再開された大学対抗2日目。早大からは昨日のトーナメントを突破したBチームとAチームが出場した。Bチームは初戦から日体大Bにストレート勝利を許し、ベスト16で敗退。Aチームは中大A、法大Aを倒し、準決勝に勝ち上がるも、同じく日体大Bの岩田・安部組に3本回しを決められ、総合3位という結果に終わった。目標としていた2連覇はかなわず、悔しい敗北となった。

 Bチーム2日目初戦はベスト8を懸け日体大Bと対戦した。1本目には小林裕仁郎(スポ4=福井・敦賀)・飯干開生(社2=東京・早実)組が登場。サーブ打った後の3本目を飯干が仕留めポイントを重ねるも、デュースの末に1ゲーム目を落とす。レシーブミスが続き2ゲーム目も取られたが、小林の浅いショートボールが相手の態勢を崩し、なんとか1ゲームを返す。しかし、ミスの少ない正確なコントロールに苦しみ、1-4で敗れた。髙田淳貴(政経2=東京・早実)・石森崇大(スポ4=福井・敦賀)組もゲームポイントを取った場面で決めきることができず、1-4で敗れると、残る吉岡藍(社4=群馬・健大高崎)・三田村優音(スポ4=北海道科学大高)組に勝敗は委ねられた。挽回を図りたい吉岡・三田村組は序盤から積極的なプレーを展開しゲームカウント3-1と一気にリード。ゲームを締めたいところであったが、相手に流れが傾き、3-3に追いつかれてしまう。追われる側で迎えたファイナルゲームでは、そのまま流れを許してしまい、黒星に。三田村は「追いつかれても、もっとしっかり余裕を持ってできたらよかった」とプレーを振り返った。

試合中の飯干

 一方、Aチームは5回戦で中大Aと対戦。大将の矢野颯人主将(社4=奈良・高田商)・端山羅行(社4=石川・能登)組が危なげなくストレート勝利を収めると、次に入ったのは浅見竣一郎(スポ1=宮城・東北)・安達宣(スポ1=奈良・高田商)組。浅見が相手前衛の正面に果敢に勝負するなど、ミスを誘う強気なプレーを展開。両前衛の絡むラリーが長く続く中、集中力を切らすことなく攻め続け、勝利した。勝負の試合となった吉田樹(法4=東京・早実)・松本翔太(スポ3=香川・尽誠学園)組は焦りから「勝負強さが出せず」(吉田)敗れてしまい、 二次戦へともつれ込んだが、矢野・端山組が容赦ない攻撃で圧倒し、無事に準々決勝へと勝ち進めた。準々決勝では法大Aと対戦した。浅見・安達組はゲームを取られては取り返し、必死に粘るも、ファイナルの末、敗北。なかなか本調子を発揮することができない吉田・松本組もフルセットの末、敗れ、唯一勝利した矢野・端山に命運は託された。二次戦では矢野の後輩である橋場・菊山組相手に、端山のローボレーやスマッシュが冴え、4-0で勝利。猛暑の中連続での三次戦であったが、疲れを知らない二人の勢いは衰えることなく、見事に3本回しを決め、大将としての役割を全うした。

ガッツポーズをする松本

 そして、準決勝。Bチームが敗れた日体大Bとの対戦となった。1本目に入ったのは浅見・安達組。浅見が東北高校の同期の根岸と互角に打ち合い、ゲームカウントは2-2に。5ゲーム目で先手を取ると、勢いそのままに、6ゲームを4-0で制し、勝ちをチームに持ち帰った。2本目は吉田・松本組。序盤からテンポ感のあるラリーの中で、緩急を巧みに使って配球をし、3-0とリードを奪う。しかし、今大会で浮き彫りになった詰めの甘さがここでも出てしまい、2ゲームを返される。6ゲームでは松本のボレーから先攻し、なんとか逃げ切りゲームをモノにした。そして再び明暗を分ける戦いが矢野・端山組に回ってきた。序盤主導権を握るプレーで3ゲームを奪うも、並行陣から前衛のストレートコースを抜かれたり、初歩的なネットミスやアウトミスが続いたりで3ゲームを取られる。絶対に負けられないファイナルゲーム。ミス2本で立ち上がってしまったが、矢野の武器であるファーストサーブと端山の豪快に叩きつかれるスマッシュで3-2に。しかし、ネットとアウトミスが目立ち、端山の「入れ」の声も届くことなく、敗北。大将が散る想定外の結果となってしまった。二次戦では浅見・安達組がファイナルゲームのデュ―スで、三次戦では吉田・松本組が2-4で岩田・安部組に敗れ、前回大会王者の決勝進出への道はここで途切れることとなった。

ベンチに戻るAチーム

 関東学生春季リーグを4位で終え、今大会は3位という結果であった早大。この悔しさをぶつけられるのも残すところ全日本大学対抗選手権(インカレ)のみだ。「1番の目標は団体戦で勝つこと」(吉田)。選手たちはこの1年間、『奪冠』を掲げ、インカレ優勝を目標に、練習に取り組んできた。残り2カ月を切った。最後にコートに立てるのは限りある者だけだが、全員で同じ船に乗り、研鑽を積んでいく。もう引き返すことはない。全員の思いが詰まった船はインカレ優勝だけを目掛け、突き進む。

 (記事 佐藤結、写真 中村由愛、佐藤結)

結果

▽早稲田大学B

5回戦

対日体大B   0-③

一次戦

小林・飯干1-④野口・関根

髙田・石森1-④根岸・福島

吉岡・三田村3-④岩田・安部

 

▽早稲田大学A

5回戦

対中大A   ③-1

一次戦

矢野・端山④-0幡谷・両角

浅見・安達④-1松本・菊池 

吉田・松本1-④濵田・髙田

二次戦

矢野・端山④-0濵田・髙田

 

準々決勝

対法大A   ③-2

 一次戦

浅見・安達3-④橋場・菊山

矢野・端山④-1内藤・桑山

吉田・松本3-④高橋・広岡

二次戦

矢野・端山④-0橋場・菊山

三次戦

矢野・端山④-2高橋・広岡

 

準決勝

対日体大B   2-③

一次戦

浅見・安達④-2根岸・福島

吉田・松本④-2野口・関根

矢野・端山3-④岩田・安部

二次戦

浅見・安達3-④岩田・安部

三次戦

吉田・松本2-④岩田・安部