ダブルス初日 矢野・端山組、浅見・安達組がベスト8進出!

男子軟式庭球

東日本学生選手権1日目 7月15日 千葉・白子町テニスコート

 東日本学生大学対抗競技会の激闘から1日経ったこの日、東日本学生選手権が行われた。本大会は、5ゲーム先取の9ゲームマッチで行われ、総勢約300組の内ベスト32に入ったペアが9月に沖縄県で開催される全日本学生選手権(インカレ)の出場枠を獲得することができる。早大からは計14組が出場。既にインカレ出場権を獲得している矢野颯人主将(社4=奈良・高田商)・端山羅行(社4=石川・能登)組、吉岡藍(社4=群馬・健大高崎)・三田村優音(スポ4=北海道科学大高)組に加え、浅見竣一郎(スポ1=宮城・東北)・安達宣(スポ1=奈良・高田商)組、髙田淳貴(政経2=東京・早実)・石森崇大(スポ4=福井・敦賀)組がベスト32入りを果たした。さらに、5回戦、6回戦を勝ち上がった矢野・端山組、浅見・安達組はベスト8に進出。明日の2日目では、優勝を狙い、まずはベスト4決めに挑む。

 出場した14組の内、7組が4回戦・ベスト32決めへと勝ち上がった。「ベスト32に入れるように頑張りたい」と意気込んでいた永原遥太(スポ4=島根・松江南)・平田泰一(教1=埼玉・川越東)組は、相手後衛の威力の強いシュートボールに翻弄(ほんろう)される。平田も、果敢に勝負するも、決めきれないボレーミスが続き、最初の3ゲームを奪われてしまう。永原がラリーをつなぎ、平田が決めるというコンビネーションで2ゲームを返すも、アウトやネットミスが目立ち、敗北。小幡泰雅(スポ3=山口・宇部)・大竹公陽(社1=千葉・昭和学院)組、吉田樹(法4=東京・早実)・松本翔太(スポ3=香川・尽誠学園)組も4回戦止まりとなり、ベスト32入りにはあと1歩及ばなかった。

 一方、矢野・端山組は5回戦目にしてストレート勝利という圧倒的強さを見せる。浅見・安達組は昨日の団体戦準決勝で悔しい3本回しを決められた岩田・安部組(日体大)と対戦。後衛同士のサイドの際どいコースの打ち合いに、安達が積極的に絡みに行き、余裕を見せながら5ー2で下した。吉岡・三田村組は幡谷・両角組(中大)相手に、激しい打ち合いの中でも実力通りのプレーを展開し、試合を4ー2とリード。しかし、第7ゲームでは、互いにコースを巧みに打ち分け、何度もデュースが繰り返される。最後は「泥臭く、拾える球を拾おう」と意識していたという三田村が豪快にボレーを決め、試合にピリオドを打った。髙田・石森組はこの日2回目となるフルゲームとなった。最終9ゲーム目では、4-4から早大が1点、東海大が1点と、互いに着実に得点を重ねる。石森がボレーを決め1点を追加し、マッチポイントとなるも、相手後衛の角度のあるボールを取りこぼし、デュースへ。石森のボレーでアドバンテージを奪うも、ボール1個分のアウトで仕切り直しに。ショートボールとミドルコースを打ち抜かれ、惜しくもここで敗退となった。石森は「自分の実力通りのプレーができた」と振り返ったものの、「大事なところでミスや弱気なプレーが出てしまった」と反省の色を示した。

 ベスト8決めとなる6回戦にまず臨んだのは矢野・端山組。 高橋・広岡(法大)相手に、序盤から3ゲームのリードを一気に奪う。4ゲーム目は落としたものの、ボールが吸い込まれていくかのような端山のネットプレーと、矢野の左手から炸裂するパワフルなストロークで5-1で勝利した。浅見・安達組は明大の金山・大辻組と対戦。安達が相手の思惑を崩すボレーを次々に決め、ゲームカウントは2-0に。しかし、インかアウトか際どいボールの判断で1ゲームを譲ってしまう。浅見もストレートやミドルを抜くシュートボールを負けじと放ち、相手前衛の正面に狙いを定めるなど大胆に勝負に出る。また、速く、かつ正確にコースを狙ったファーストサーブで相手を崩し、安達にチャンスをつくる。4-2で迎えた7ゲーム目では、デュ―スを1回で制し、見事ベスト8を決めた。吉岡・三田村組は1ゲーム目でサービスエースを2本決め波に乗ると、続くレシーブのセットでも、三田村がストレートをバックハンドで打ち抜き、勢いを加速させる。しかし、後衛・吉岡のボールが相手前衛に捕られ始めると、前衛・三田村のミスも徐々に増えていき、流れが崩れる。2-0から3ー1と常にリードをしていたが、5・6・7ゲームを連続で落とし、追い込まれた。悪い流れを断ち切れず、アウトが続き、3ー5で無念の敗退となった。

 明日はベスト4決めから再開され、矢野・端山組、浅見・安達組が出場する。矢野は昨年荒木駿氏(令6社卒=現YONEX)と組み、優勝を果たしている。団体戦での優勝は叶わなかったが、個人2連覇に向けて大きな期待がかかる。昨日の団体戦では険しい表情を見せた選手たち。その悔しさを晴らすべく、ベスト4を抜け、優勝を狙いたいところだ。歓喜の瞬間はもうすぐそこに迫っている。

(記事、写真 佐藤結)

結果

▽1回戦

奥山・洲﨑⑤ー1長岐・寺井(立大)

浦濱・近江⑤ー0望月・間宮(中大)

平岩・山岸4ー⑤西岡・稲丸(日体大)

高須賀・杉山Rー⑤昼間・赤星(法大)

▽2回戦

矢野・端山⑤ー2貝瀬・大石(明大)

浅見・安達⑤ーR水落・岩井(千葉商科大)

吉岡・三田村⑤ー1峯岸・雨宮(駿河台大)

髙田・石森⑤ー0高橋・田島(法大)

吉田・松本⑤ー1那須・小島(東経大)

永原・平田⑤ー2関谷・鎌田(東海大)

小幡・大竹⑤ー1 露木・土屋(帝京大)

小林・飯干⑤ー0横田・関根(慶大)

山口・蛯谷1ー⑤岡田・金井(国学院大)

奥山・洲﨑0ー⑤ 橋場・菊山(法大)

根田・渡3ー⑤ 富永・林(東海大)

浦濱・近江1ー⑤ 栗山・三浦(専大)

▽3回戦

矢野・端山⑤ー1新堀・髙梨(東洋大)

浅見・安達⑤ー1御手洗・西牧(石川高専)

吉岡・三田村⑤ー1 吉久保・伊藤(帝京大)

髙田・石森⑤ー4外山・百田(日体大)

吉田・松本⑤ー2工藤・佐藤(東北福祉大)

永原・平田⑤ー3二瓶・増子(東洋大)

小幡・大竹⑤ー1小野・高木(東海大)

小林・飯干4ー⑤ 大橋・渡邉(駿河台大)

▽4回戦

矢野・端山⑤ー1久住・桒原(法大)

浅見・安達⑤ー1太田・藤田(東北学院大)

吉岡・三田村⑤ー1本杉・出村(国学院大)

髙田・石森⑤ー2松本・菊池(中大)

吉田・松本3ー⑤ 木村・中川(東海大)

永原・平田2ー⑤ 笹井・白幡(立大)

小幡・大竹1ー⑤ 奥田・北爪(立大)

▽5回戦

矢野・端山⑤ー0栗山・三浦(専大)

浅見・安達⑤ー2岩田・安部(日体大)

吉岡・三田村⑤ー2幡谷・両角(中大)

髙田・石森4ー⑤松本・松本(東海大)

▽6回戦

矢野・端山⑤ー1 高橋・広岡(法大)

浅見・安達⑤ー2金山・大辻(明大)

吉岡・三田村3ー⑤岡田・金井(国学院大)

コメント

三田村優音(スポ4=北海道科学大高)

ーー今日は何を目標にプレーしていましたか

 昨日、一昨日とあまり調子が良くありませんでした。それで、自分のプレーを見直した時に、やはりうまくはできないプレイスタイルなので、泥臭く、拾える球を拾おうという目標でやっていました。

ーーご自身のプレーを全体的に振り返っていかがですか

 やはりペアの吉岡に多く救われた部分があるので、もっと前衛としてポジションやポイントスルー内で絡んでいかないと、ペアの負担が大きくなって、最後の試合みたいに負けてしまうかなと思ったので、そこが改善点かなと思っています。

ーー岡田・金井組(国学院大)との対戦では、リードを奪ってから追いつかれてしまいました。そのときの心境を教えてください

 最初リードしていて、今日は個人戦を通して割とリードする展開が多かったです。その中でリードをしていましたが、ペアの吉岡が相手の前衛の選手に捕まり始めました。そして、僕のミスがどんどん増えていったので、 追いつかれてももっとしっかり余裕を持ってできたらいいのかなと思いました。

ーー今日の収穫点は何ですか

 これまでサーブとレシーブは結構チーム内でやってきました。サーブは全体通して結構良かったのですが、やはりレシーブとサーブの後にローボレーを突かれて、国学院戦も負けてしまいました。レシーブをしっかり攻めるという部分と、 サーブを打った後の3本目をしっかりしないと、インカレではまだまだかなと思いました。

ーー今後の目標をお願いします

 明日はシングルスがありますが、僕はそんなに強くないので、 インカレは学生最後の大会なので、しっかりこれを踏まえて2カ月間練習をして、沖縄で今までの練習の成果を出せたらいいかなと思います。

石森崇大(スポ4=福井・敦賀)

ーー今日は何を目標にプレーしていましたか

 目標は結果としては、インカレの枠を取るのにベスト32までに入らなくてはいけないので、 自分がベスト32に入ってインカレ枠を増やそうと思っていました。あとは、昨日団体戦をやっていて、相手は勝負をしてくるのに自分は弱気になってというところがあったので、そこで自分も勝負に出て、しっかり試合を楽しむというか、しっかり勝負し合って試合に勝つというのを意識してやっていました。

ーーご自身のプレーを全体的に振り返っていかがですか

 全体的に振り返ると、自分の実力通りのプレーができたかなと思うのですが、 要所要所で集中力の無さだったり、足を動かすのをサボったりという自分の悪い癖が出てしまったので、そこが今回試合をやってみての反省です。

ーー外山・百田組(日体大)との対戦では、苦しい展開から何度も追いついて、ファイナルゲームまで持ち込みました。ファイナルゲームにはどのような気持ちで臨みましたか。

 向こうのマッチポイントを2本連続でしのいでファイナルゲームに持ち込んだので、その流れをずっと続けられるように、とりあえず声を出して勢いで行こうという意識でやっていました。あとは、ファイナルゲーム行くまでに8ゲームやってきて、相手の癖がだんだん分かってきたので、そこをしっかり潰そうという意識でやっていました。

ーー髙田選手とはどのような会話がありましたか

 試合中はあまり話さないんですけど(笑)。ラッキーなポイントだったりした時はお互い笑い合って、いい雰囲気でできたかなと思います。

ーー松本・松本組(東海大)との対戦を振り返っていかがですか

 全体的に良かった試合だったと思うのですが、大事なところでミスや弱気なプレーが出てしまったので、それが勝負を分けたかなと思っています。

ーー今後の目標を教えてください

 残っている学生の大会はあとはインカレだけです。チームとしての目標がインカレ優勝というふうに1年間やってきたので、 自分が試合に出るにしろ出ないにしろ、インカレ優勝に貢献できるように、日々の練習からインカレ優勝というのを意識して取り組んでいきたいです。