| 東日本大学選手権（２回戦） | １ | ２ | ３ | ４ | ５ | ６ | ７ | 計 | |
| 早大 | ４ | ０ | ４ | ０ | ０ | ０ | ０ | ８ | |
| 順大 | ０ | ０ | ０ | ０ | ２ | ０ | １ | ３ | |
| 投手…新宮、田中、佐藤、鈴木、田中－渡辺、原田 ◇（二塁打）なし ◇（三塁打）鈴木 ◇（本塁打）なし | |||||||||
※氏名に旧字体を含む場合は、原則として新字体に直して掲載しております。
コロナ禍により、早大にとって３年ぶりの出場となった今回の東日本大学選手権。早大はこの日、順大との初戦に臨んだ。初回、打者一巡の猛攻で４点を先制する。３回には鈴木茉菜（スポ４＝東京・鷗友学園女）の適時三塁打などで４点を追加する。早大が主導権に握ったかのように見えた試合だったが、その後は相手の２番手投手を攻めあぐね、無得点に終わる。コールドがかかった５回には順大の反撃にあい、２点を失う。それでも、追いすがる順大を振り切り、初戦を突破した。
初回、いきなり稲穂打線が火を噴く。四球と失策で無死一、二塁の好機を作ると、高美優（スポ３＝福岡中央）、渡辺佳子（スポ４＝東京・学習院女）、井田菜摘副将（スポ４＝群馬・高崎健康福祉大高崎）、松本日和（スポ３＝東京・日大二）の怒とうの４連打で一挙４点を挙げる。３回には、再び四球と失策で作った１死二、三塁の好機で河井なごみ（スポ２＝埼玉・伊奈学園総合）が試みたスクイズが適時内野安打となる。続く田中彩絵（スポ４＝福岡・三瀦）の内野安打で１死満塁とすると、鈴木の中越えの当たりが走者一掃の適時三塁打となり、早大はこの回４点を追加した。
投打で活躍した鈴木
先発の新宮怜美（スポ３＝京都西山）はテンポの良い投球で相手打線を手玉に取り、２回を無失点に抑える。続いてマウンドに上がった田中もライズボールが冴え、２回４奪三振無失点と圧巻の投球を見せ、早大は試合の主導権を握り、序盤を進めた。
しかし、中盤、早大に暗雲が垂れ込める。２点を奪えばコールド勝ちとなる４回、早大は四球で３人のランナーを出すものの、この回からマウンドに上がった相手２番手投手から得点を奪えず。続く５回も無得点に終わると、１失点以内に抑えればコールド勝ちとなるその裏の守りであと１死までこぎ着けたものの、２本の適時打を浴びて２失点を喫し、早大は５回までのコールド勝ちを逃した。
塁上で笑顔を見せる田中（左）と関綾乃（スポ２＝千葉経大付）
その後も相手投手を攻略できず、打線は無得点に終わるも、鈴木、再登板した田中が順大に流れを渡さずリードを守り切り、８－２で早大は初戦突破を決めた。
この試合では初回と３回に集中打を浴びせ、４点を奪うなど、早大が指向する「Peaking Softball」が随所に見られた一方でそれ以外のイニングでは無得点に終わるなど波の激しさも感じさせた。投手陣の奮闘が光るだけに、野手陣の攻守両面でのさらなる援護が今大会の早大の戦いの鍵となりそうだ。
（記事 星野有哉、写真 藤田珠江）
コメント
反町結佳主将（スポ４＝愛知・瑞陵）
――前回の公式戦から２週間、どのような練習をされましたか
全総の関東予選では失策が敗因の中で大きかったと思うので、まずは内野手の守備を改善するということを一番にやってきました。しかし、そこに焦点をあてすぎて他のことが疎かになるということがあってはならないので、良いところは引き継ぎつつ、失策を克服していこうという練習を行いました。
――守備を振り返って
全総の関東予選も犠打の処理で失策が出て失点につながってしまったのですが、今日も先頭打者に犠打を決められて、それがきっかけとなって走者が溜まってしまいました。失点の際は犠打を警戒するあまり、前進した三塁手の横を抜かれる適時打を打たれてしまったというのがあって、関東予選と同じような形で失点したので、そこは修正していかなければいけないなと思います。
――攻撃を振り返って
初回に５点を取るということを目標にしていたのですが、そこが達成できなかったというのは問題点だと思っています。今回の相手先発のような投手に対して、初回に攻めきれず、その後も点を取れないまま進んでしまうというのが早稲田の弱みだったので、初回から攻めようという目標を立てました。４点取れたことはよかったのですが、５点という目標には届かなかったということと２番手の投手から１点も取れなかったというのは課題だと思っています。
――コールドをしそびれたという試合でしたが
５回の表に２死三塁で打者が私だったのですが、そこで点を取れていれば、その後の２失点があってもコールドで勝てたと思います。そのような２死から１点を取るというところが私たちの課題でもあったので、そこができなかったというのは明日に向けて詰めなければいけないところだと感じました。
――反町主将ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか
初回は先頭が出てくれたので、しっかり送ろうと思った結果、私自身も出塁できたので、そこはよかったなと思います。一方で、走者が出なかった時に出塁するというところと好機で走者を返せなかったというところが反省点かなと思います。
――明日への意気込みをお願いします
チームとしてはかなりまとまってはきていますし、一つ一つの小さなミスをなくしていければ明日以降も勝てると思うので、今日しっかり見直して明日に向けて頑張っていきたいと思います。
鈴木茉菜（スポ４＝東京・鷗友学園女）
――今日の試合はどのような対策を立てて臨みましたか
打ち方に課題があったので、コーチに教えていただいた打ち方を意識して臨みました。結果は内野ゴロやライナーになってしまっても良いので、とにかくその打ち方を貫けるようにしました。相手の事前の情報があまりなかったので、相手の投手がこうだからこうするというのではなく、自分が今までやってきたことを出し切るというところに意識をおいて臨みました。
――３回の適時三塁打を振り返って
あれは自分の中でやってきた打ち方ができたから打てたなという風に思っています。初回の守備で失策の記録にはなっていないと思うのですが、自分がミスをしてランナーが出てしまったので、ここでしっかり自分が流れをこっちに引き寄せられるような打撃をしたいなと思い打席に立ちました。中飛になってしまったかなと思ったのですが、結果として三塁打になって良かったです。
――５回の救援登板を振り返って
先週の練習試合から一塁手から投手にワンポイントでというのをやり始めていて、この最後の１年は投手をメインでやる予定でしたが、左利きがチームに一人しかいないので、一塁手でも使ってもらえることになりました。チームとして左の投手から左の打者は打ちにくいというところで、左打者に対してワンポイントでというのを取り組み始めて、それが実際に結果としてチームの苦しい場面を止めることができたので良かったです。
――雨の影響はいかがでしたか
私は雨降っているなと思ったくらいです（笑）。そんなに降っていたからやりにくかったというのは感じなかったです。
――明日への意気込みをお願いします
今日のミスは相手の点にはなりませんでしたが、自分の中では大きなミスをしてしまったと感じているので、それを活かして明日はしっかりとした守備をしたいです。また、今日みたいに自分のスイングを貫いて、チームの勝ちに繋がるような打撃をしたいです。