白熱の乱打戦を制し、春季リーグ戦初勝利!

女子ソフトボール
春季リーグ戦
早大 12
国士館大
○田中、鈴木―渡邉
◇(二塁打)高、井田 ◇(三塁打)小林、高 ◇(本塁打)なし

 4月10日日曜日、東京都大学連盟春季リーグ戦の2回戦が行われた。昨日は惜しくも日女体大に敗れ、全日本大学選手権(インカレ)出場権を目指す早稲田にとって、負けられない試合である。対戦相手は国士館大、去年の秋には投手戦を制し勝利している。しかし本試合はそれとは真逆の乱打戦となり、早大は大量12得点を奪い国士館大に勝利した。

 この試合の先発は田中彩絵(スポ4=福岡・三瀦)、初回を安定感のある投球を披露し、無失点で抑える。しかし2回に守備陣のミスが重なりピンチを招くと、続く打者に左前打を浴び1点を許すと、3回には2つの四球や内野安打等で2点を奪われる。嫌な流れを断ち切りたい田中だが、それ以降も本来の安定感のある投球は影を潜め、四球や死球、本塁打等で5回までに6点を奪われる。しかしこの日、早大打線は地力を見せつける。1回には高美優(スポ3=福岡中央)が右翼手の頭上を越える二塁打を放ち、続く渡邉佳子(スポ4=東京・学習院女)、関綾乃(スポ2=千葉経大付)も安打を浴びせ、2点を先制する。そして2回には小林千晃(スポ2=千葉経大付)が三塁打を放ち、リードを広げると打席には高。「チャンスでまわってきた時にはランナーを絶対かえすという気持ちで打席に入りました」と話すように、甘い球を逃さず右中間を破る三塁打で得点を奪う。打撃を課題とするチームを引っ張る頼れる3年生の活躍で、5回までに6点を奪う。

 同点で迎えた6回、田中が降板し、鈴木茉菜(スポ4=東京・鷗友学園女)がマウンドに。鈴木も田中と同じく、投打の二刀流でチームを支えている。しかし鈴木は立ち上がりに苦しむことになる。制球が乱れ、先頭打者に死球を与えると二塁打や2個目の死球等でこの回に3点を奪われる。かなり痛い追加点を奪われたが、早大は諦めなかった。7回表、先頭の高が四球で出塁すると、鈴木、原田理子(スポ3=千葉経大付)が左前打を放ち2点を奪う。なおもチャンスで打席には井田菜摘(スポ4=群馬・健大高崎)が入る。頼れる4年生が中堅手の頭上を越える二塁打を放ち、2点を追加すると逆転に成功。この回、打者一巡の猛攻で計6点を奪った。大量の援護をもらった鈴木、それ以降は安定感を取り戻し無得点に抑えると、この試合を白星で飾った。

 国士館大との乱打戦を制した早大、この勝利は非常に大きい。打撃が課題である早大にとって、打撃戦に勝ったというのは大きな経験であるといえる。渡邉をはじめとして、井田や高といったバッターが結果を残せているのはチームにとって明るい状態であるのは間違いない。田中や鈴木といった投手陣が本来の投球をすることが出来れば、残りの試合も勝利することが出来るはずだ。春季リーグを駆け抜ける早大の活躍から目が離せない。

(記事 阿部優歩)

コメント

高美優(スポ3=福岡中央)

――試合を振り返っていかがですか

反省点はたくさんありましたが、とにかく勝てて良かったです。逆転されても最後まで諦めず、一人一人がやるべきことをやり遂げられたので勝利につながったと思います。

――打撃の調子はいかがですか

試合になると練習よりスイングが鈍くなるのでいつも不安しかないですが、調子が悪いとか言ってられないので結果を気にせず、思い切ってバットを振っていきたいです。

――打席に入る際に心がけていたことは何ですか

初戦の日女戦の時にチャンスで打てなかったので、チャンスでまわってきた時にはランナーを絶対かえすという気持ちで打席に入りました。

――次戦へ向けて意気込みをお願いします

先のことを考えすぎずに、目の前のプレーに全力を尽くしたいと思います。早稲田らしさを全面に出して粘り強く勝利を掴み取りたいです。