早慶戦 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 計 | |||||||
慶大 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | |||||||
早大 | 2 | 2 | 6 | 0 | 1 | 0 | × | 11 | |||||||
(早)〇新宮、田中、鈴木、佐藤、増田―原田、渡邉 (本塁打)渡邉、小林、反町 |
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インカレを終えた早大、今年を締めくくる早慶戦が早大所沢キャンパスで行われた。新型コロナウィルスの影響で2年ぶりに開催された伝統の一戦に、4年生を含めてほぼ全ての選手が出場した。試合は格下慶大を投打で圧倒し11対1で勝利、1年生も躍動し今後に繋がる試合となった。
力投する新宮
この試合、投手陣の調整や負担軽減のために計5人の投手がマウンドに上がった。先発は新宮怜美(スポ2=京都西山)、早大の新エースとしてチームを引っ張る2年生だ。新宮は2回まで登板、4三振を含む好投で相手打線を寄せ付けない。3、4回にマウンドに上がったのは、投打の二刀流でチームを引っ張る田中彩絵(スポ3=福岡・三瀦)。投球練習の成果を生かし、危なげなく封じた。続く5回には鈴木茉菜(スポ3=東京・鷗友学園女)がマウンドに上がる。相手打線に連打を浴び1点を返されるが、その後は地力を見せつけ封じ込める。6回には1年生の佐藤がマウンドに、これが初登板となる。その立ち上がり、先頭打者に3ボールを与えてしまう。しかし、「最初スリーボールから入ってしまって。結構焦ったんですが、ベンチからも野手も声をかけてくださったので、緊張してはいたんですがわりとリラックスできていた」と話す通り、その後は安定感のある投球で抑え込んだ。そして7回には増田侑希(スポ4=香川・高松南)がマウンドに上がると、質の高い投球で相手打線を翻弄した。
本塁打を放つ反町
一方の打線は、初回に主砲の渡邉佳子(スポ3=東京・学習院女)が走本を放ち先制点を奪うと、2回には期待のルーキーである小林千晃(スポ1=千葉経大付)が中堅手の頭を超える打球を放ち、これが再び走本となり2点を加える。そして3回には、先頭の河井なごみ(スポ1=埼玉・伊奈学園総合)が四球で出塁し打席には反町結佳(スポ3=愛知・瑞陵)。「自分の1本で返そうという気持ちであまり力を入れず振った」と話す打球が走本となりリードを広げる。さらに、2つの四球や、原田理子(スポ2=千葉経大付)、田中の適時打など、打者一巡の猛攻でこの回に一挙6点を奪った。そして5回、一塁に走者を置き、打席には1年生の鈴木美香(人1=香川・高松第一)が入る。大学からソフトボールを真剣に始めたという鈴木、二遊間を破る安打でダメ押しの1点を奪った。打線が爆発し、計11得点で早慶戦を白星で飾った。
MVPに選出された鈴木
そして閉会式では、1年生の鈴木がMVPに選ばれた。1打席のみだったが、自らの力を発揮し、追加点を奪った。近年、打撃面が課題と評される早大にとって、鈴木や小林をはじめとする1年生がその打力を発揮したことは大きい。一方の投手陣は、新エースの新宮を筆頭に、二刀流の田中や鈴木、そして新戦力の佐藤など、層の厚さを見せつけた。投打ともに新戦力が躍動した早大、目標をインカレ優勝と定める選手たちの活躍からますます目が離せない。
(記事 阿部優歩、写真 山崎航平、田中駿祐)
コメント
反町結佳主将(スポ3=愛知・瑞陵)
ーー早慶戦を勝利しましたが、振り返っていかがでしょうか
序盤から点を取れたので、その後から選手全員を試合で出せたのが大きかったと思います。
ーー3回にはランニングホームランを打ちましたが、振り返ってみてどうですか
ホームランを打つ気は無かったのですが、ランナーが二塁にいたので、とにかく自分の1本で返そうという気持ちであまり力を入れず振った結果があのホームランに繋がったので良かったと思います。
ーー1年生の活躍をどのように思いますか
1年生は3人経験者で、2人が未経験者だったのですが、3人の活躍はもちろん、未経験者の鈴木が1打席入ってランナーを返して打点を上げていて、1年生は心強いなと思いました
ーー4年生も試合に出場しましたが、どのように見ていましたか
インカレは守備の機会がなかったので、早慶戦で守備の機会を設けれたのが良かったと思います。
ーーチームの状態はどうでしょうか
インカレが終わったあとで、基礎練を中心に行っていて、実践も久しぶりだったのでチームの状態というとなかなか答えるのが難しいですが、一人一人が課題に向き合っているので、それが冬にどこまで詰めれるかが大きいと思います。
ーー今後のチームの目標を教えてください
チームの目標は今まで通りインカレ優勝と学生日本一というのがあります。勝ちに行くのはもちろん大事ですが、一人一人が出来ることをしっかりとやることや、目標を持って打席に入ったり、守備を声掛けをしたりといった細かいプレーが勝利に繋がると思うので、インカレ優勝に向けて段階的に目標を立てていければ良いなと思います。
小林千晃(スポ1=千葉経大付)
ーー2回にランニングホームランを放ちましたが感触はどうでしたか
いつもより緩いピッチャーで、もともと緩いボールに対して待って打つというのは練習でやってきていて、それと同じイメージでしっかりとボールを呼び込んでいい感じでボールを押し込めてライナーで打てたのでとても良かったです。
ーー1シーズンを終えて、どのように感じていますか
初めてインカレを経験していいピッチャーやバッターを見て、もっともっと自分は上を目指していかなければいけないと感じました。まだ1年生ですのでこれからたくさん吸収しながらチームに貢献できるように次のシーズンも頑張っていきたいです。
ーー4年生との最後の試合でしたが、どのような気持ちで試合に臨みましたか
いつも4年生の先輩方にはお世話になっていたので、最後ということでワンプレーワンプレー噛み締めながら楽しみつついい気持ちを持ってプレーすることができました。
ーー来季に向けて一言お願いします
来季は今まで以上にもっと打撃や守備のレベルを上げて、インカレに向けてもっと成長できるように頑張っていきたいです。
佐藤晴(人1=大阪女学院)
――今日の登板は予定されていたのですか
早慶戦が決まった時に、出るかもしれないよとは言われていて。でも元々ソフトボールをやっていたわけではないので、半信半疑という感じでした。でも使ってもらえました。
――元々は何をやられていたのですか
高校までテニスをずっとやっていました。ソフトボールも小学校の時に一度やっていたんですが、もう一回やってみようと思いました。
――テニスとの違いは感じますか
テニスは個人スポーツだったので、ソフトボールのチームのためにという所が楽しいなと思います。
――初登板を振り返って
最初スリーボールから入ってしまって。結構焦ったんですが、ベンチからも野手も声をかけてくださったので、緊張してはいたんですがわりとリラックスできていたかなと思います。
――3人で抑えましたが、できると思っていましたか
全然そんなつもりではなくて、運が良かったかなと思います。
――1年生の雰囲気はいかがですか
1年生は経験者も初心者も混ざっている学年なんですが、結構教えてくれたり、仲良く元気な学年だと思います。
――今のご自身の課題は
全部なんですが、とりあえずピッチャーとして球種を増やしたいと思って練習していて、その精度をもっと上げていけたらなと思います。