圧巻の投手戦! 1勝1敗でリーグ2日目を終える

女子ソフトボール

 前日の試合が雨で延期になり、グラウンド整備に1時間ほど費やすことになる。そんな中迎えた春季リーグ戦2日目は2試合が連続して行われる厳しい1日になった。対戦相手は東京富士大と日女体大。早大は初戦の緊迫した投手戦を制するも、2試合目は惜しくも日女体大に敗れてしまい、1勝1敗でこの日を終えた。

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春季リーグ戦
東富士大
早大 ‪✕‬
○増田-渡邉 ◇(二塁打)なし ◇(三塁打)井田 ◇(本塁打)なし

 リーグ2戦目の相手は東京富士大。先発の増田侑希主将(スポ4=香川・高松南)は「前回の東女体の時のマウンドと比べたらちょっと悪いなという感じはあったのですが、そこをあまり気にせずに投げることができたので良かった」と話す通り、先日の雨の影響を全く感じさせることのない圧巻の投球を披露し4回までを2安打、無失点に抑えこみ相手打線を翻弄(ほんろう)した。そんな増田を援護するべく打線は4回、3番・井田菜摘(スポ3=群馬・高崎健康福祉大高崎)が右中間を破る三塁打を放ち出塁すると、続く4番・渡邉佳子(スポ3=東京・学習院女)に打順が回る。このチャンスで渡邉は三遊間の間を抜ける痛烈な安打を放ち三塁走者の井田が帰還。渡邉は「絶対に点数が必要な場面でしたし、内野も前進守備になっていたので、大きいのは狙わずに間を抜くイメージで入ってちょうどイメージ通りに打てたので良かった」と語る。役割を理解した3、4番の活躍で大事な先制点を奪った。この試合の増田には1点あれば十分だった。5回以降は四球や味方の失策で走者を背負いつつも、最終回は三者連続空振り三振を奪うなど7奪三振被安打1本の投球で、付け入る隙を与えない。増田はこの試合9奪三振の圧巻の投球で1点を守り切り、初戦に引き続き勝利を収めた。

圧巻の投球を披露する増田

 

春季リーグ戦
日女体大
早大
●新宮、増田-渡邉 ◇(二塁打)なし ◇(三塁打)なし ◇(本塁打)なし

 間髪入れずに日女体大との試合が行われた。早大の先発は新宮怜美(スポ2=京都・西山)が務めた。新宮は2回に四球や安打で1死二、三塁といきなり得点圏に走者を進められるも、後続を抑えピンチを切り抜ける。その後新宮は毎回のように得点圏に走者を背負うものの、要所を締める好投を披露。5回を無失点に抑える活躍を見せた。一方の打線は初回に2番・反町結佳が左前安打を放ち、その後盗塁を成功させ2死二塁と先制のチャンスをつくるが、後続が打ち取られ得点に失敗する。その後は相手投手を捉えられず、5回までにわずか2安打と抑え込まれる。そして6回には新宮に代わり、1試合目で完封勝利を収めた増田が満を持して登板。6回を3人で締めるテンポの良い投球を見せる。7回にも先頭打者を捕飛に打ち取りいいスタートを切るも、相手打線が奮起する。続く打者にフルカウントから四球を与えると、そのまま二盗、三盗を決められ2死三塁とチャンスを広げられる。そして1ボール2ストライクからの4球目、三遊間に飛んだ打球は内野安打となり三塁走者が生還、最終回に痛恨の1点を奪われる。一方で打線は最後まで相手投手を打ち崩すことができず3安打と沈黙。無念の春季リーグ戦初の敗北を喫した。

惜敗し落胆する早大ベンチ

 1勝1敗で2日目を終えた早大ナイン。井田は「やっぱり投手力はすごくいいので、それを後押しできる守備力と、点が取れないと勝てないので打撃は大きな課題かなと思います」と振り返る。3戦合わせてもわずか2失点と投手のレベルの高さは言うまでもない。この投手陣に安定した打力が加わればどのチームにも勝つことができるだろう。早大ナインの更なる飛躍を見せてほしい。

(記事 阿部優歩、写真 朝岡里奈、新井万里奈)

コメント

増田侑希主将(スポ4=香川・高松南)

――今日の試合を振り返っていかがですか

東京富士も日女も点が取れない状態がお互いにあって、緊迫した試合になったかなと思っています。1試合目は勝ち取れて良かったと思うのですが、2試合目は最後にミスがあって取られてしまったのでそこは要反省かなと思います。

――調子はいかがでしたか

空振りも結構取れていたので個人的には悪くなかったと思います。

――2試合目では疲れはありましたか

自分ではあまり疲れは感じずに、その場を楽しもうという感じで試合に入っていったので、気持ち的には疲れてなかったです。

――先日雨が降りましたが、マウンドの状態に影響はありましたか

前回の東女体の時のマウンドと比べたらちょっと悪いなという感じはあったのですが、そこをあまり気にせずに投げることができたので良かったと思います。

――次戦への意気込みをお願いします

今週いっぱい反省して振り返って、もう一度気持ちを新たにやり直して勝ちにいけたらいいなと思います。

井田菜摘(スポ3=群馬・高崎健康福祉大高崎)

――冬の間はどのように練習してきましたか

ずっと練習できていなかったので、とにかく量を意識していました。インカレ(全日本大学選手権)前は、チームのメンバーから何から大きく変わっていた時期なので、とにかく必死に個人が力を上げていた時期でした。私自身はケガしてしまったので、冬の間は全然活動できなかったです。

――いつごろから練習に復帰できたのですか

3月くらいから復帰してやり始めましたね。

――ブランクなどはありましたか

そんなになかったです。もともとそんなにできるわけじゃないんで。落差はなかったです。

――今日の調子はいかがでしたか

まあまあ、という感じです。通常通りでしたけど、たまたま打てました。

――1戦目を振り返っていかがですか

打ててよかったなあと(笑)。今までも先輩たちにずっと頼りっぱなしで、後輩が入ってきてずっと後押ししてもらっていた感じだったので、やっと打てたなという感じです。

――2戦目で疲れはありましたか

はい。少しやっぱりやってなかったので疲れましたけど、集中力はみんな続いてたかなと思います。

――2戦目は悔しい結果になりましたが

やっぱりまだ力が足りないなと思います。

――今日見つかった課題点はありますか

やっぱり投手力はすごくいいので、それを後押しできる守備力と、点が取れないと勝てないので打撃は大きな課題かなと思います。

――次戦以降の意気込みをお願いします

あとは来週、国士戦と日体戦なので、残りの時間で今回の課題とかもつぶして、やれることを全力でやりたいと思います。

渡邉佳子(スポ3=東京・学習院女)

――今日はどんな気持ちで試合に臨まれましたか

今日の2試合勝つことでインカレ出場権が近くなっていくので、しっかり2試合勝ちたいなと思って試合に臨みました。

――今日の2試合を振り返っていかがですか

今日の1試合目でギリギリではあったんですがしっかり勝ちきれたので、2試合目もその流れに乗っていきたかったのですが。投手は良かったのですが、打線がつながらなかったのが少し苦しかったなと思います。

――今日は2安打の活躍ですが調子はいかがですか

このリーグはチャンスで回ってくることが多いので、しっかり自分が打って返せればなと思って(打席に)入っています。

――4番になってから意識は変わりましたか

そうですね。4番になって1〜3番がチャンスをつくってくれることが多いので、それを自分がしっかり返していければいいなと思っています。

――1試合目の適時打の場面を振り返っていかがですか

あの場面は絶対に点数が必要な場面でしたし、内野も前進守備になっていたので、大きいのは狙わずに間を抜くイメージで入って、ちょうどイメージ通りに打てたので良かったと思います。

――キャッチャーとしての守備はどうでしたか

最近は結構走者も刺せるようになってきたので、日女体大戦の6回か最終回に走者が飛び出してきた時にしっかりアウトにできれば良かったなというのが反省点としてあります。

――冬の練習期間に重点を置いていたのはどこですか

打つ方は、思いきり遠くに飛ばすことを意識して当て方などを練習していました。キャッチングの方はそらしてしまうことが多かったので止める練習や投げ方、投げるまでの体勢などをいろいろ研究しながら練習していました。

――今日の投手2人の調子はどうでしたか

増田侑希(スポ4=香川・高松南)さんは投球練習で球が走っていてコースに来ていたのですごく良いなという印象でした。試合に入った時は少し甘くなる球が多かったんですが、走者を背負ったらそこからしっかりとスイッチが入ってすごく良いと思いました。怜美(新宮怜美、スポ2=京都・西山)は、2年生でリーグ初登板ということで少し緊張して硬いのかなと思ったのですが、絶対点は与えないという気持ちがすごく強いので、気持ちで球が走っていました。気持ちで投げてるなと感じました。

――今後のリーグ戦への意気込みをお願いします

あと残り2試合しっかり勝ちきればインカレ出場権が獲得できるので、次は国士舘大と日体大、特に日体大は強豪校ですが、みんなで一戦必勝で勝ちきれるといいなと思います。